2008年6月8日日曜日

映画『スピーシーズX 美しき寄生獣』 ・・・カナダ産の金髪エイリアン第1発目

●原題:Decoys
●ジャンル:コメディ/ホラー/SF
●上映時間:95min
●製作年:2004年
●製作国:カナダ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:マシュー・ヘイスティングス
◆出演:コリー・セビエール、ステファニー・フォン・フェッテン、キム・ポイリアー、その他大勢(金髪大勢)

 本家のシリーズも極めていないというのに、これまたバッタなタイトル作品に惹かれてしまいました。

【ストーリー】
 カナダのある大学。新入生のルークとロジャーはこれからの寮生活が楽しみでならない。ある日、ルークがコインランドリーで洗濯していると、金髪美女のリリーとコンスタンスがやってくる。初対面だというのに、ピターッと体をすり寄せてくる2人にルークは昇天寸止め状態だ。先にその場を去ってしまう2人だが、ルークは目敏くリリーの忘れ物を発見し、ラッキーとばかりに2人が住む寮に届けに向かう。
 しかし、2人は部屋に戻っていなかった。とりあえず部屋に入り妄想するルークだが人の気配が近づき慌ててクローゼットに隠れる。リリーとコンスタンスだ。部屋に入ってくると早々に2人は窓を開け全裸になる。レズ仲なのか。とその時、リリーの胸あたりから無数の触手が伸び、コンスタンスがそれに何かのスプレーを吹きかける。そしてまた部屋を出て行く2人。ヤバイ雰囲気だ。
 ルークは経緯をロジャーに説明するのだが、話が突飛過ぎて信じてもらえない。他の友人達も同様の反応だ。
 そうこうしている内に大学内でパーティが開催され、そこでルークはリリーを巡ってジョックス野郎と喧嘩してしまう。喧嘩に負けルークはその場から去り、リリーとジョックス野郎は夜のキャンパスにしけ込むが、翌朝そのジョックス野郎の変死体が発見される。何かを口に押し込まれ体の内部から凍り付いてしまった死体だ。
 ルークはエイリアンであるリリーとコンスタンスの仕業と確信し真相を解明しようとするのだが、行動が裏目に出て警察にマークされてしまう。警察も勿論、話を信じたりしない。
 遂にリリーを捕らえ真相を問う緊迫のルークだが、その一方で友人のロジャーはコンスタンスと良い仲になり、今まさに寮部屋で初体験を迎えようとしていた。ルークはロジャーの危機を察知するや、リリーを放っぽり出し急いで寮に向かう・・・・・。


5人の金髪美女らに囲まれてウハウハーな男子学生。

【感想と雑談】
 カナダ映画だ。出だしのクレジット画面から割と丁寧な作品であることが伺える。

 DVDパッケージの印象では、非常にエロチックな内容かと思っていたのだがそうでもなかった。大学を舞台に学生がエイリアンの侵略を察知しそれに対抗していく様を割りと王道的に描いている。エイリアンは寒冷地でしか生存できない種族らしく、種を絶やさない為に寒いカナダの大学を狙った模様だ。金髪美女に化けて大学に潜入すれば、男子学生の方から勝手に寄り付いてくるという作戦(笑)。最終的に男子に卵を植え付けるのが目的なのだ。

 エイリアンはただ非道という訳ではなく、人間同様の理性も持っていて、彼らの活動経緯や心情も割と丁寧に描いている。一番モテモテでちょっと抜けた印象のリリー(引用①)とは対照的に、ロジャーの思いやりに目的を遂げるだけではない感情が芽生えるコンスタンス(引用②)が良かった。男心を鷲づかみ。でもやっぱり、その後にうがーって触手が全開になるんだけどね。

 なんだか『パラサイト』を金髪モードにしたみたいだ。エイリアン側を金髪美女で括っているのが分かりやすいと思う。ただ、そのエイリアン側に注目すると誰が誰だか判らなくなるという難点もある(引用③)。

 また、ルークの元恋人も金髪美女として唐突に登場するのだが(前置きもなくルークも当り前のように対応するので混乱必至)、金髪候補が足りなくなったのか、かなりお歳を召した女優を使っていた。彼女を見た親友ロジャーが羨ましそうに「ルーク!?マジかよ!やるじゃん!」とか力いっぱい抜かすのだが、誰もが「ロジャー、お前無理してるな」と思える空振りシーンだったと思う。金髪ハーレム状態は大歓迎なんだけども。

 出演陣は大半が白人なんだけど、アメリカ映画とはどこか違う印象を受ける。学生中心の内容なので浮ついてバカっぽいはずなのだが、どこか上品に感じるのだ。普通、シャワー室で女子学生らがキャピキャピしながらオッパイ陳列状態のシーンがあっても良さそうなのだが、本作ではオッパイは出るものの、どこか奥ゆかしさが感じられる。これがカナダ映画なのか。

 カナダはアメリカと違って治安もすこぶる良いようだし、お国柄というのもあるのであろう。雪国状態なところも手伝っているだろうし、本当に雪の積もる道をコンスタンス役の女優がアイスクリームを舐めながら歩く姿は逆にアメリカ映画では拝めない貴重なシーンかもしれない(引用④)。

 オチはちゃんと用意してあって、これを念頭に2回目を観ると、その伏線らしき描写や演出の発見があったりして楽しい。1粒で2度美味しい作品なのだが、まあ1回観て終わるのが殆どだと思う(笑;)。

 ちょっとタイトルで損しているような気もするが、これ以外で良いタイトルというのも浮かばない。やたら金髪が溢れかえった作品だが、観て損することはないと思う。タイトルにXが付いてるのをわかっていて観る方ならバッチリ。たぶん。

続編はこちら ⇒ 『スピーシーズXX  寄生獣の誘惑』
姉妹作品はこちら ⇒ 『スピーシーズXXX  寄生獣の甘い罠』
まさかの第4弾はこちら ⇒ 『スピーシーズXXXX  寄生獣の囁き』
ビックリの第5弾はこちら ⇒ 『スピーシーズXXXXX  美しき寄生獣軍団』
衝撃の第6弾はこちら ⇒ 『スピーシーズXXXXXX  寄生獣の吐息』


①コイツがエイリアンその1のリリー。学園パーティでルークを誘惑する。よく見ると後ろにも金髪が沢山いるぞ。


②コイツがエイリアンその2のコンスタンス。優しいロジャーに心打たれ改心し始める様が良い。しかもちょっと可愛いし(笑)。


③紛らわしい金髪軍団の一部。手前の金髪はリリーだが、その右隣は学園内を仕切っている金髪。学生なのか先生なのかよくわからない女だ。そしてその後ろ、誰だか全然わからない金髪。金髪金髪金髪・・・。


④なんの苦もなくアイスクリームを舐めながら寒冷地を歩くコンスタンス。夏に観ると涼しげだが、冬に観るとガマン大会に見えてくる・・・と思われる名シーン。

【オマケ1】
 金髪エイリアンその1、ステファニー・フォン・フェッテン様。えらくゴージャスですね。出演当時31歳だったんだって。マジかよ。全然イケてます。


【オマケ2】
 金髪エイリアンその2、キム・ポイリアー様。この笑顔ですよ。


© 2003 Sound Venture Decoys Inc. and Sci-Fi Productions Inc.
【出典】『スピーシーズX 美しき寄生獣』/日本出版販売株式会社,株式会社フルメディア

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