
●ジャンル:コメディ/ドラマ/ホラー/ロマンス
●上映時間:91min
●製作年:2006年
●製作国:カナダ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:アンドリュー・カリー
◆出演:キャリー=アン・モス、クサン・レイ、ビリー・コノリー、ソーニャ・ベネット、その他大勢
◎評価:★★★★★★★☆☆☆
ゾンビーノ。凄いタイトルだ(笑)。更に凄いのがゾンビ映画でなんとあのキャリー=アン・モスが出ていることなのだ。これは観なくてはいけないのだ。そうなのだ。
水遊びをするティミー(クサン・レイ)、ママ(キャリー=アン・モス)、ファイド(ゾンビ)
【ストーリー】
宇宙から来襲してきた謎の放射能雲によって、地球上の死者がゾンビとして蘇ってしまう。人類は大量に攻めてくるゾンビに対抗する為ゾンビ戦争を開始。軍隊挙げてのゾンビ狩りをしまくる。やがて、大企業のゾムコン社がゾーンと呼ばれるゾンビ用隔離地区を設け、同時にゾンビを大人しくさせる首輪を開発し一部ゾンビの有効活用化を推進。ちょっとした仕事なら問題なくこなせるようになったゾンビらは一般家庭でも小間使いとして利用されるようになる。
ある日のこと、少年ティミーの家にもゾンビがやって来るのだが、あるきっかけで近所の意地悪婆さんを食い殺してしまい、その影響で野良ゾンビが発生。町が混乱に巻き込まれてしまう・・・・・・。
【感想と雑談】
古きよきアメリカの時代にゾンビが溢れていたらというファンタジー映画だね。
ゾンビものといえば、現代から近未来にかけての絶望的な状況に陥った暗い世界を期待してしまうけど、本作は実に明るい(引用①)。人食いゾンビが溢れている訳だから、絶望的な状況に変わりはないのだけど、50年代風のレトロで鮮やかな背景にコメディ要素も加わって随分と悲惨な状況を和らげている。第二次世界大戦がゾンビ戦争であったならという空想科学映画でもあるけど、溢れかえったゾンビにビクつきながら生活したり、一様に管理される中で範囲を越えた者が排除されようとするのは、冷戦時代の脅威(旧ソ連)を暗喩にした古典SF映画へのオマージュになるのかな。
町中を上下繋ぎを着たゾンビらが淡々と仕事をしているのがなんとも可笑しい。新聞配達ゾンビに牛乳配達ゾンビ、庭の手入れゾンビなどなど。ゾムコン首輪を付けていれば安心して共存できる世界なのだ(引用②)。ちなみに首輪を付けると体の腐敗が止まるそうだ。
そんな町に住む主人公の少年ティミー一家にも、遂にパパの大反対を押し切って1体のゾンビが導入される。意外と優秀なゾンビはファイドと名付けられ、ティミーもママもゾッコンになる。しかし、パパだけはゾンビが苦手でゴルフ三昧に走る。パパもパパなりに家族のことを思っているのだが。一見幸せそうな家庭にも実は亀裂が入りまくっているリアルさ。
その後、意地悪婆さんを食い殺したことでファイドはゾムコン社に回収され、町を危険に陥れたティミー家はゾムコン社にマークされる。
それにしても、キャリー=アン・モス、良い感じでママ役を演じていたね。あのトリニティがママ役なのだ(´ω`)。空中キックは出さなかったけど、ここでもゾンビを撃ち倒したり車で轢いたりと、優しくて強い女性を演じているのだ。ありえないゾンビとのちょっとしたロマンスも微笑ましかったな(引用③)。
ティミー役のクサン・レイもゾンビを親友にまで思う純真な少年役を好演していたと思う(引用④)。今後の活躍を期待したいところだけど、子役は大成しない法則が待ち構えているので頑張って欲しい。
そういえば、ティミー家の隣人が使用するゾンビ娘のタミーがちょっと良かった。首輪を早く付けたので腐敗が進行していない綺麗なゾンビだ。隣人の元恋人というのが泣ける(引用⑤)。
肝心の人食い描写だけど、従来のゾンビものと比べたら血肉の量は少ない。しかし、少ないながらも真剣にメイクなり演出をしているので、全体的なトーンからするとちょっとショッキングかもしれないので要注意。それくらいの緩急はあってもいいと思うのだけどね。
最後はあるお方がゾンビとなって登場するのだが、そのあまりにもあっけらかんとした空気に笑えた。今後の平和継続を祈るばかりである(笑。
ゾンビものでありながらどことなく上品で優しい風が吹いてるような作品。最近観るカナダ映画はこういうのが多い気がする。
(同じくカナダ映画の『スピーシーズX』と『スピーシーズXX』も悪くないですよ! とさり気なく宣伝 ^ω^)

①ゾムコン社の警備主任が町に越してきた。こんな明るくていい雰囲気の町が舞台なのです。稼動中のゾンビ5体。

②ゾムコン首輪があればどんなゾンビだってお役に立てるのだ。手前でミドリのオジサンをやってるのがゾンビ。首輪の赤ランプが消えると後ろの小学生ピーンチ。

③パパが相手してくれないものだから、ここぞとばかりにファイドとダンスを楽しむママ。パパなんか捨ててファイドと再婚しちゃえ。

④ファイドと仲良しになった少年ティミー。今日はちょっと遠くまでお散歩なのだ。しかし良い天気だ。この後、事件が起きたりする・・・。

⑤ゾンビ娘タミー。この後、元彼氏でもある主が大失言してしまい、えらく傷ついてしまう。大事にしてやれよな!ちなみに少年ティミーは彼女のことを「美人ゾンビだね♪」と言っていた。その発言は正しい。
<オマケ追加>
美人ゾンビのタミーを演じたソーニャ・ベネットさんです。ゴージャスです。

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【出典】『ゾンビーノ』/株式会社ショウゲート


50年代の設定が面白さの全てのように思います。ファイドに迫るキャリー・アン・モスの設定にも、ちゃんと理由があったりする、そんな細かい設定がとても笑えました。カナダ人とアメリカ人て、きっとお互いをバカにしてるんだと思います。「シッコ」や、「劇場版サウスパーク」でも感じました。お隣同士、仲良くすれば良いのにね(笑)
返信削除TB&応援です
あ、ゾンビーノだ!
返信削除この映画、まだ観ていないんですよね。
観たいと思っていますが、まだ手をつけておりません。
なので、レビューをところどころで読みました。
面白そうですね~。いや面白いはず。
ゾンビと共存なんてすばらしい(笑)
近ぢか観たいなと!そしたら改めてレビューをしっかり見に来ます。
応援返し、ガツンです!
>whitedog様
返信削除たしかにカナダとアメリカ、そんな仲かも
しれませんね。『サウスパーク』はもろ
戦争でしたしね(笑;。
ぱっと見は同じなんですが、なにか国民気質
の違いが滲み出た感じもしますね。
あ、『シッコ』観てないや。勉強しなければ。
応援どうもです♪TBは・・・(汗;
>とら次郎様
返信削除ゾンビーノです(笑。
季節柄、こういうホラーやゾンビものがいいですね。
あとバカンスものも(笑;。
面白かったですよこれは。感想聞かせて下さいね。
応援どうもです♪
20年以上前のイタリアホラーのようなタイトルが良いですね。
返信削除明るいゾンビ映画ってのも面白そうです。
応援ポチ♪
>dai様
返信削除そうですね、昔のホラータイトルは
こんなのが多かったですよね。
たまにはこういうゾンビ映画で
息抜きするのもいいですよ(笑。
応援どうもです♪
TBできない事多いんです。
返信削除何度か試みましたが、ダメみたいです。
ショボン…
アドレス貼り付けさせてください
http://myfavorit.blog119.fc2.com/blog-entry-568.html
応援凸
>whitedog様
返信削除いつもありがとうございます。
TBですね張られますと、haloscanサイト
上に表示されるようになるのですが、なか
なかうまくいかないものですね・・・。
それから、当方のアドレス貼付けでしょうか?それなら構いませんのでじゃんじゃん
やっちゃって下さい(意味違ってたらごめんなさい)
恐れ多いことですが、一度whitedog様の
ブログにこちらからTB張ってみたいと
思います。ゾンビーノ記事に(笑。
未だTBの理解度が怪しいのですが。
応援どうもです♪
ゾンビー好きなのに、コレ観てないんですよー。
返信削除観たいな。
色使いが良いですよね。カラフルポップで。
こういう色の画面はファンタジーさを醸し出してくれるように思います。
>P様
返信削除どーもです!
ぜひぜひ観て下さいな。
こういうゾンビー映画もたまには
いいものですね。
個人的にはキャリーママとゾンビ娘
タミーを応援したいです(笑。
こんばんは!!
返信削除ゾンビ娘のタミーは可愛かったですね!
僕はキャリー・アン・モスに注目し過ぎて大事な
部分がおざなりになっちゃいました(笑)
映画の雰囲気がちょっと違う、
と思ってましたがカナダ映画なんですね!
ハリウッドと違う雰囲気を感じたような気がします。
思わぬ気付きでした!!(^.^)
今日はトリニティではなくタミーに応援です!!\(^o^)/
>take51様
返信削除ゾンビーノいいですよね。
すみません、私の独断でタミー嬢をプッシュしてしまいました(笑;)。
でも、take51様にも気に入ってもらえてよかったです。
キャリーアンモス、ピーンチ!!
カナダ映画は一見、アメリカ映画と大差ないようですが、実際に観て比較すると、違うことに気付くと思いますよ。
カナダはやっぱり上品ですね。アメリカよりも角が取れて丸くなった印象です。
カナダは銃規制が厳しいので、そういうのも表れているのでしょうね。
ただ、カナダにもSF変態ホラー「ザ・フライ」のデビッド・クローネンバーグ監督がいたりするので侮れないです(笑)。
上品さやネットリ感はフランス領の歴史からきてるのかもですね。
タミー応援頂きました。ありがとうございます♪
記事にタミー女優のご尊顔を追加でアップしてみました。いかがでしょうか?