2008年9月14日日曜日

映画『ブルース・ブラザース』 ・・・レイア姫がバズーカや火炎放射器で攻撃してくるんだそうです

●原題:The Blues Brothers
●ジャンル:アクション/コメディ/音楽/ミュージカル
●上映時間:148min
●製作年:1980年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ジョン・ランディス
◆出演:ジョン・ベルーシ、ダン・エイクロイド、キャブ・キャロウェイ、ジェームズ・ブラウン、レイ・チャールズ、キャリー・フィッシャー、アレサ・フランクリン、その他ミュージシャン含め大勢

 まだちょっと暑かったりするけど、秋の気配全開ですね。これから食欲と映画の秋にしたいものです。ということで、ブルース・ブラザースなのだ♪なぜか。

【ストーリー】
 シカゴにある刑務所。出所した兄ジェイクを迎えに来る弟エルウッド。全身黒尽くめの兄弟だ。中古のダッジ(パトカー仕様)を飛ばし、生まれ育った孤児院に到着。久々にシスターに会うも孤児院が資産税5千ドルを払えないためヤバイ状況にあることを知らされる。孤児院に住む旧友に薦められ教会に出向いた兄弟は、そこでノリノリのゴスペルを聴き神の啓示を受ける。「バンドしかねぇ!」と叫んだ兄弟は、孤児院救済の為に昔活動していたR&Bバンドの再開を決意する。
 それからは、兄弟はバーのバンドマンやレストランのオーナーなんかに転身していた元仲間らに声をかけ、神の使命なのだと抜かしながら遂にバンドを再結成する。しかし、肝心のステージの当てがない。兄ジェイクはたまたま見つけたカントリーバーで予定のバンドだと嘘こいて演奏してしまう。が、結局バレて逃げまくる。
 兄ジェイクは昔の知合いを脅し、一流ホテルでの演奏を取り付ける。そして5千人が詰め掛け大盛況に終わった兄弟らは、売上金を鞄に仕舞い、ダッジで税務署まで飛ばす。後は5千ドルを納税するだけだ。しかし、これまで兄弟らの騒動に巻き込まれてきた警察や団体らが黙っているはずがなかった。ここから怒涛の追跡劇が始まるのだ。無事に納税し孤児院を救うことができるのか!?ジェイクにエルウッド!


兄のジェイク・ブルース(ジョン・ベルーシ)と弟のエルウッド・ブルース(ダン・エイクロイド)。食い物にも拘りをみせる黒尽くめ兄弟。

【感想と雑談】
 今さら感があるけども、これは音楽アクションそしてコメディ最高の作品。素晴らしすぎる。

 公開当時はハナタレ小僧だったもので、単なるカーアクション程度にしか捉えていなかったけども、改めて今観るともの凄いことになっている。『レイダース/失われたアーク』もそろそろ出るかという時期だった。これを引き合いに出すかと言われそうだが、これに関するサプライズも用意されてる贅沢さだ。ってそうでもないか。

 主人公は、まん丸体型の兄ジェイク(ジョン・ベルーシ)とノッポ体型の弟エルウッド(ダン・エイクロイド)の兄弟。二人とも全身黒尽くめ。彼らと一流ミュージシャンで構成されるバンドがブルース・ブラザース。
 R&Bを愛する彼らが騒動を巻き起こしながら聴かせてくれる歌や音楽がとても素晴らしい。もうノリノリで楽しくなってくる。本作は元々アメリカのバラエティ番組サタデーナイトライブの一人気コーナーだったものを映画に発展させたもので、その前から音楽活動では一大人気を博していたようだ。本作での映画と一体化して聴かせるR&Bやソウルミュージックは気持ちがよすぎる。

 ゲストに呼ばれたジェームズ・ブラウン、レイ・チャールズ、アレサ・フランクリン、キャブ・キャロウェイらソウルやジャズ界の大御所が兄弟の行く先々で待ち構え、徐々にリズム感溢れる空気に変えていく様は圧巻だ。特に楽器店の店主を演じるレイ・チャールズが最高。店内に悪ガキが忍び込めば遠慮なく実弾をスレスレにブチ込み、オンボロなオルガンをいかにもレイ・チャールズなアクションで弾きながら歌いだす。それに合わせてブルース・ブラザースがサポートする。そして店外の通行人が踊りだす。耳でも目でも存分に楽しめる場面である。

 アクション要素も半端ではないのだ。兄弟のトレードマークにもなっているパトカー仕様のダッジ。これが何かと飛ばしまくる。
 信号無視による警察の制止を振り切り始まるカーチェイス。なんと舞台はショッピングモール。和やかなオモチャ屋のショーウインドウをブチ破り、ダッジに続いてパトカー群が突入してくる。このオモチャ屋、よく見ると紙一重で客が避けている。凄いぞ。モール内のメイン通りではやたらハンドルを切り、店舗をぶっ壊しながらチェイスする。客も大量に存在しているのだが、これもまたギリギリ避けたりする。セガの『クレイジータクシー』はこれをパクったに違いない。
 これの数年前に完成したロメロ監督の『ソンビ』では同じくショッピングモールを舞台に商品略奪の夢を叶えてくれたが、本作では店舗破壊の夢を叶えてくれるのだ。『ゾンビ』でも暴走族による多少の破壊活動はあったけど、本作には敵うまい。追跡するパトカー群の方が余計に店舗を破壊し、また自爆してしまうのだが、これをテンポの良いBGMがグイグイ煽りまくる。
 この後、ホテルの大ホールで成功を収めた兄弟は、最終目的地の税務署に向けてダッジを飛ばしまくるが、郊外の高速道路や街中でのカーチェイスもこれまたド級の迫力だ。大量のパトカーを潰しまくってカタルシス得られまくり。いったい何台の車を潰したんだろう(笑)。

 また、何事にも常にクールに振舞う兄弟がやたら可笑しい。
 キャリー・フィッシャー演じる謎の女にジェイクはなにかと命を狙われるのだが、兄弟はどんな攻撃をされようと全く怯まない。就寝中にアパートが木っ端微塵にされてもだ。ノーリアクション過ぎて、これがまた笑える。それにしても、スターウォーズの合間にこんな仕事をしていたレイア姫(笑)。
 途中、あるトラブルから兄弟一行を凶暴なカントリーバンドやネオナチ軍団が追跡しまくるのだが、いつも間抜けでハデな自爆をする。ラストのネオナチ軍団に至ってはハデを通り越してファンタジーになっている。どんなに攻撃的で危険な存在であっても兄弟の前では敵ではないのだ。

 監督・脚本のジョン・ランディスとこれも脚本のダン・エイクロイドのセンスが各要素に発揮された素晴らしい作品。30年近く経つのに全く色褪せていないのは、ブルース・ブラザースのその一貫した存在感が絶えずあるからだと思う。残念ながらジェイク役のジョン・ベルーシは亡くなられたけど、その後も続編『ブルース・ブラザース2000』として復活しています。

 とにかく観れば一発で元気になれる、とっても楽しい作品だと思います。未見の方、是非どうぞ。先に書いたサプライズの件、かのスティーブン・スピルバーグ監督がある役で登場してくるのです。どこに出てくるかは観てのお楽しみ♪


教会のゴスペルでは我らがジェームズ・ブラウン牧師がイカす説教を聴かせてくれる。ここで兄弟は神の啓示を受けるのだ。しかし、黒人さんらはノリがよすぎるぜ♪


地獄と化すショッピングモール。破壊されるトイザラス。轢かれそうで轢かれないスタントマンの高等テクニックを堪能しよう。


レイ・チャールズの楽器店。壊れた中古オルガンに文句をつけるとすかさずミュージカルが始まる。この瞬間が堪りません♪


こんなところでM16を構えるレイア姫。ある理由でジェイクの命を付け狙うのだが、その攻撃手法も様々だったりする。バズーカとか火炎放射器とか(笑)。

© 1980 Universal Studios. All Rights Reserved.
【出典】『ブルース・ブラザース』/ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

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4 件のコメント:

  1. 面白いですよね~。大好きです。
    キャリー・フィッシャーはSWとこれしか記憶にないです。まるでタリア・シャイアのよう(ロッキーとゴッド・ファーザーしか知らない)
    イメージがつきすぎるのも考えもんなのかもしれませんね。
    応援凸

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  2. >whitedog様
    もう最高ですね。ちょっと2000も観直してみようかなと思ったり(笑)。
    それにしてもキャリー・フィッシャー。初めて姿を見た作品が大ヒットしたりすると、イメージ固まってしまいますよね。しかもSWだったら尚更でしょう。
    ハリソン・フォードみたいにはいかなかったですね。残念~。
    応援どうもです♪

    コメントありがとうございました♪

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  3. それなら、マーク・ハミルも同様ですかね。
    あのあとは「光る眼」ぐらいかしら。
    遡るとテレビ・シリーズに出ていて人気だったはずなんですが。これ日曜の昼間やっていて、見てたのに、ルーク・スカイウォーカーが彼だと気づくのに随分と時間が…。

    というか、この映画は見そびれてる映画のひとつ…そういうの多すぎ(笑) 応援★

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  4. >dolitea様
    マーク・ハミル、忘れてました(笑;)。『光る眼』のマークの出番、全然覚えていないです。とほほ。
    SWの直前くらいにコルベットを巡る青春映画があった記憶はあるのですが・・・。
    それにしても懐かしいですね。
    応援どうもです♪

    コメントありがとうございました♪

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