2008年8月2日土曜日

映画『ピカソ・トリガー サベージ・ビーチ』 ・・・第2弾 薄着の金髪美女とボディビルダーがハワイでバカンスな遭難

●原題:Savage Beach
●ジャンル:アクション/アドベンチャー
●上映時間:92min
●製作年:1989年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:アンディ・シダリス
◆出演:ドナ・スピアー、ホープ・マリー・カールトン、ロドリゴ・オブレゴン、アル・レオン、その他大勢
◎評価:★★★★★☆☆☆☆☆

 夏といえばバカンス映画。第2弾『ピカソトリガー サベージビーチ』なのだ。前回のデータを間違ってアップしたんじゃないのかと疑問の貴方。間違っておりません。原題は『Savage Beach』なのに配給会社がメインタイトルをピカソトリガーで統一するという紛らわしさ。でも気になるよ。

【ストーリー】
 常夏のハワイ。離れ小島まで医薬品をセスナで届けに行った連邦捜査官のドナとターリンは、帰路の途中でハリケーンに遭遇しある無人島に不時着する。なんとかサバイバルできる環境であったが、なんとそこは戦時中に旧日本軍が金塊を隠した場所でもあった。そんなことは知る由もないドナにターリンだが、一方ではある情報から金塊を探そうとするアメリカ海軍にそれを横取りしようとする犯罪組織が今まさに上陸しようとしていたのだ。ドナとターリンに危険が迫る・・・・・・。


ドナ(ドナ・スピアー)とターリン(ホープ・マリー・カールトン)。2人とも元プレイメイト。空がとってもハワイ。

【感想と雑談】
 相変わらずハワイでバカンスな作品である。そしておかしな作品でもある。

 本DVDシリーズは「本編スタート」をクリックすると、強制的に生前のエロ親父アンディ・シダリス監督が、お抱えセクスィー女優のジュリー・ストレインと共に作品の宣伝をする。

 シダリス 「今回のテーマは黄金。旧日本軍が隠した金塊を探すんだ。歴史も学べるんだよ。」
 ジュリー 「一石二鳥ね♪」

 ホントなのか。

 前作の第1弾『ピカソ・トリガー』は複数男女の捜査官が並行して活躍していたが、本作はドナとターリンの捜査官コンビが中心に活躍する。やや垢抜けて観易くなった感じだ。

 のっけからハワイで活躍する捜査官のドナとターリンが、港の倉庫を根城とする麻薬組織に殴りこみをかける。毎度の露出度の高い制服でキメまくりだ。捜査官バッヂを見せ「アンタらを逮捕するわ!」と凄むドナに敵がショットガンを向ける。180度向きを変え真っ直ぐ逃げていくドナに敵は発砲しない。ドナが物陰に隠れてから発砲する。なぜだ。

 倉庫内でドンパチやってる隙に、敵のボスはバンに乗って逃走。それを見たターリンはニヤリと笑い、手元のリモコンスイッチを押す。するとバンは木っ端微塵になり、敵はドリフのコントみたいになる。いつの間にか爆弾も仕掛ける捜査官なのだ(引用①)。事件解決の後はお祝いということで、他のメンバー含め全員トップレスのジャグジー三昧。

 ハリケーンに遭遇して無人島に不時着しても、決して悲観しない彼女達。それはいつも晴天だから。気分はいつでもバカンスなので遭難中という状況は伝わってこない。海辺に出れば二人して全裸になってはしゃぎまくる(引用②)。本シリーズの売り、無駄に溢れまくる裸なのだ。その他ボディビルダーなマッチョ野郎とのムフフなシーンも売りだが、とても暑苦しいので早送りしてもOKだと思う。

 冒頭でシダリス親父が説明したように、旧日本軍が絡む話しでもあるので、日本人もどきがわんさか出てくる。どいつもこいつも怪しい。戦時中に金塊と共に海に沈んだはずの軍人が、実は無人島で生き延びていたのだが、そのメイクが非常におかしい。もう何十年も経っているということでヨボヨボの老人を期待するのだが、適当メイクがスパークしていて老人というよりも何かの病気にかかってるただの若者にしか見えない。おかしなアクセントの日本語もお約束だ。

 それからアル・レオンが出ている。名前を聞いてわからない人も、あの顔を見れば何かしらの作品で目にしているのを思い出すはずだ。代表的な作品は・・・えーと・・・『ダイハード』? ビルの玄関を見張ってる最中にお菓子をくすね、屋上のドアを開けた途端にマクレーン刑事に撃ち殺されるテロリスト役。いつ見ても変わりないあの顔に髪型、髭。どんな映画でもこの人が出ると安心できる、そして得した気分になれる役者さんである(引用③)。本作では犯罪組織のボス級の役なのでよく喋る(笑)。

 クライマックスは無人島のブッシュでの銃撃戦に肉弾戦になるのだが、腰の高さしかないブッシュでお互いの存在になかなか気付かないという力任せの演出をしてたりする(引用④)。銃器類は段々と派手になっていくようだ。

 ラストは皆で乾杯のハッピーエンド。バカンスな映画はアンハッピーで終わってはいけないのだ(引用⑤)。

<アンディ・シダリス5大要素のおさらい>

 1.大柄で巨乳の金髪ギャル
 2.大柄でバズーカを持つボディビルダー
 3.爆発するヘリコプター
 4.爆発するジープ
 5.ハワイかラスベガスかダラスでのロケ

 水上飛行機の登場シーンが本作の売りだと思うけど、残念ながら爆発はしない。勿体ないからだろう。なので爆発するのは、バンと爆弾仕込みアタッシュケースとゴムボート。航空機の爆発はなかった。第3項はセスナが雷を受けて不時着するシーンに置き換わったのかもしれない。

 本作は観易くなってると先に書いたが、ストーリーは前作の方が捻りがあってよかったかな。本作は能天気度がアップして見た目洗練された感じ。アンディ・シダリス親父の5大要素の下では深く考えるのは無意味なんだけど(笑)。BGVに最適な作品ですね。

<追記>
 常にバカンスな晴天と書いてましたが、ハリケーンのことを忘れておりました。このシリーズでハリケーン発生はレアな出来事かもしれません。

 よろしければ、こちらもどうぞ(笑)。

第1弾:『ピカソ・トリガー 殺しのコードネーム』('88)
第3弾:『ピカソ・トリガー エネミー・ゴールド指令』('93)
第4弾:『ピカソ・トリガー ダラス・コネクション』('94)
第5弾:『ピカソ・トリガー デイ・オブ・ザ・ウォリアー』('96)
第6弾:『ピカソ・トリガー リーサル・エンジェルス』('98)


①ハワイの連邦捜査官を舐めてかかると痛い目に会うんだぞ。かなり火を噴いて爆発したバンだが、乗ってた連中は意外と平気。


②無人島に遭難したというのに全裸でバカンスモードのドナとターリン。どんな状況に陥ってもバカンスを忘れない映画である。それにしても、逆光で見えないじゃないか。


③出ました。右のお方がアル・レオンさんです。どこかで見たことあるでしょ?『リーサル・ウェポン』や『ブラックレイン』等、色んな作品で悪役メイン。本作ではコンピュータも操作するよ(笑)。


④忍び足のドナとターリン。晴天の下こんな場所で至近距離だというのに気付かない敵。この辺がシダリス親父の持ち味なのである。 たぶん。


⑤ラストの締めくくりは夕焼けをバックにした乾杯なのである。ホントに楽しそうな職場だ。この後、それぞれパートナー同士が順番に消えていき、誰もいなくなるとバッサリ画面が暗転する。


【オマケ】これは前作のラストシーン。人数に男女の配置も一緒の構図(笑)。

© MMII MALIBU BAY FILMS. ALL RIGHTS RESERVED.
【出典】『ピカソ・トリガー サベージ・ビーチ』/ワーナー・ホーム・ビデオ

© MMII MALIBU BAY FILMS. ALL RIGHTS RESERVED.
【出典】『ピカソ・トリガー 殺しのコードネーム』/ワーナー・ホーム・ビデオ

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2 件のコメント:

  1. 遠い方のTSUTAYAさんにどかっと置いてるみたいなので、どれか観てみます。アル・レオンさん、どっかで観た顔です。日本にも、どっかで観た悪役の方っていますよね。
    「ダークナイト」前評判どおりです。最近観た映画、全部吹っ飛ばすような映画でしたよ。
    応援凸

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  2. >whitedog様
    このシリーズあと4本あるのですが、どうしようか迷ってます(笑。
    ダークナイト、評判いいですね。知人も絶賛しておりました。
    先日やっとビギンズを観たところです。
    新作は全部吹っ飛ばす勢いですか。それは楽しみですなあ。
    応援どうもです♪

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