2011年2月13日日曜日

映画『悪魔のはらわた』 ・・・あまり間近で見たくないモノが3Dで迫ってきます

●原題:Flesh for Frankenstein
●ジャンル:ドラマ/ホラー/SF
●上映時間:95min
●製作年:1973年
●製作国:アメリカ/イタリア/フランス
●言語:英語/フランス語
●カラー:カラー
◆監督:ポール・モリセイ
◆出演:ウド・キア、モニク・ヴァン・ボーレン、ジョー・ダレッサンドロ、アルノ・ジュエギング、スルジャン・ゼレノビク、ダリラ・ディ・ラッツァーロ、ニコレッタ・エルミ、マルコ・リオフレディ
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 とっくに2月です。気温的にはやや春めいてきてましたが、風邪やインフルエンザには引き続き注意したいものですね。あと花粉症。今年はヒドイ年になるんだとか。まだ本格的に始まってはいないのですが、今年もなるべく花粉は相手にしないようにします。

【ストーリー】
 ヨーロッパのどこか。フランケンシュタイン男爵は助手のオットーと共にある野望を抱いていた。それは完璧な男女の人造人間を交配させ新人類を誕生させることであった。残る人体パーツは男の頭部だけ。男爵は理想の男を探し当て、手際よく首を切断し頭部を入手する。しかし、その男はホモの男好きであった。そうとも知らない男爵はオットーと共にヘヴン状態に陥るが、元ホモ男の人造人間がまともな生理反応を示すはずがなく・・・。


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【感想と雑談】
 3D映画を観たのは博覧会で上映された特別なヤツくらいでしょうか。劇場鑑賞は未経験なんですが、なかなか観てみたいと思えません。何かアトラクション的な印象が強くて映画鑑賞には程遠いんじゃないか、なんて思えるんですよね。3D映画の歴史は結構古くて、よくテレビで放映されたのでは『ジョーズ3』('83)なんてのが思い出されます。ストーリーとは関係ない取って付けたような3D演出が、普通のテレビ画面では意味不明になっていて、なんか笑えました。今でもそうか。

 3Dブームですが、そんなに流行らせたいのなら過去の作品も持ち上げて欲しいものです。ということで今回は結構古いですが、エログロ極地の変態3D作品を紹介したいと思います。有名な作品ですけどね。しかし、何故これを3Dで上映しようと思ったか、当時の人(笑)。

 古典ゴシックホラーのフランケンシュタインに変態要素を加えた本作は、邦題にある”はらわた”の意味をまんま受け止めて問題無のグチャドロ風味。もう大変です。実際アンディ・ウォーホルが関わってるだの関わってないだのと話が錯綜しているようですが、どっちにしてもかなり前衛的な作品ともいえます。


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 フランケンシュタイン男爵は家族持ちなのですが、見ていくとどうも本人と妻の関係がおかしい。どうやら姉弟関係で近親相姦の仲だったのです。更に問題を抱えるこの夫婦、まず妻のカトリーナは大変な男好きで、イケメン農夫と毎晩の合体繰り返し。そして男爵は大変な内臓フェチ。こんな変態夫婦に前述のイケメン農夫が絡んでいくものだから、肝心の人造人間計画もドタバタコメディのように破綻していきます。

 鼻の立派なセルビア人が世界一とのたまう男爵は、助手のオットーと共に売春小屋の前で網を張ります。ちょうど小屋の中ではイケメン農夫が親友サーシャの為に女を紹介中。しかしサーシャは女には全く興味のないホモ男でありました。ピクリとも反応しません。そこに突然トカゲが出現したことで女どもは悲鳴の嵐。

 それを聞いたオットー 「殴ってますね!」
 男爵 「うむ、特殊プレイだな」

 外に飛び出した女二人を呼ぶサーシャ。

 それを見た男爵 「 3Pかよ!あの鼻を見ろ絶倫だぞおい!」
 オットー 「・・・(生唾)」

 こんな力いっぱいな勘違いによって話はおかしな方向に向かっていきます。

 男爵とオットーの巨大バサミによって首をチョンパされるサーシャ。この時のサーシャの首はもろダミーですが、クチや目がピクついたりと中々の出来。噴出す血の量も大したもので味わい深いです。3D演出として巨大バサミや首が不自然にこちら側に向けられます。


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 秘密の研究所では、完成済みの人造女の腹に手を突っ込み、内臓こねくり回す男爵。肝臓とか腎臓とか取り出してはヘヴン状態。思わず食っちゃうんじゃないかと心配になるほど。更に男爵は手を突っ込んだまま合体を開始。(@ω@;)な表情のオットーそっちのけで「ふぅ、生命を吹き込んだぜ」と堂々たる変態ぶり。演じる若きウド・キアの怪演ぶりは素晴らし過ぎます。

 やがて電流を流された人造男女は、男爵の命令通りに動くようになります。ここで人造女がごっつ美人であることに注目。演じるイタリア女優ダリラ・ディ・ラッツァーロの憂いを含んだ美しさにハートは鷲づかみです。ファンは多いと思います。

 こんな美人にキスをされても、ホモ男の首を持つ人造男は当然ながらピクリともしません。人造女に向かって「キスしろ!」→キスする様を凝視→人造男の股間を爆視・・・という三拍子パターンを繰り返す男爵とオットーの滑稽さ。笑いのポイントが訪れます。

 交配計画の頓挫がショックで堪らないところに、イケメン農夫がトドメの研究妨害を食らわせるものだから、遂に男爵とオットーは暴走し始めます。使用人女と人造女の腹を割いて内臓をまき散らしたオットーに男爵はブチ切れ、そんな男爵は槍を持った人造男に追いかけられ・・・。


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 このように変態度が全開で、男爵とオットーに気合が入るほどバカらしさも凄まじくなるのですが、古きヨーロッパの格調高い独特な空気に包まれていて、見応えは十分ある作品だと思います。悲しげな音楽も実にいいし。しかし、これを3Dで上映しようとよく思ったものです。リアルタイムでご覧になった方はビックリしたでしょうね。スプラッタ耐性のない70年代に血まみれの内臓がビローンと飛び出してくるんだから。

 という訳で、本作をぜひ3Dでリバイバル上映して欲しいと思います。これやるんなら観に行きますよ。できたらポスターなんかは当時のおどろおどろしいデザインで復刻希望(笑)。

 ところで、美人女優のダリラ・ディ・ラッツァーロなんですが、この直前にも『Frankenstein '80』('72)なんて作品にも出てたんですね。フランケン続きだったのか。今では相当の熟女のはずですが、美人のままなんでしょうね。絶対そう思いますね。間違いないですね。


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 ダリラ・ディ・ラッツァーロの公式サイトです。ちょっとでも興味があったら覗いて見てください。綺麗な写真が沢山あります。これであなたもヘヴン状態。
→ 【Dalila Di Lazzaro_officialwebsite】


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2 件のコメント:

  1. こんばんは!お元気ですか?

    コレ怖いッ!観たいけど一人では無理そうです(笑)ストーリーと面白いセリフにはそそられるモノがあります。


    家の近所のビデオ屋さん、目を凝らしてイロイロと探すのですが、こちらで紹介されているような作品を、なかなか見つけることができません。血飛沫コーナーは素通りしているからでしょうか…。

    レビューを拝見し、すっかり観た気になっております♪

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  2. >berry様
    こんばんは!

    観たいですかコレ。昔の作品なんで、そんなに怖くはないと思いますよ。縫い付け最中のボデーなんてマネキンですからね(笑)。
    見所は、間抜けな男爵&助手もそうなんですが、やはり人造男と人造女でございましょう。人造男には余り触れなかったですが、こちらも長身のイケメーン。まあ、私は人造女派ですけどね(`ω´)。

    ゲオのオンラインでは扱ってますね。ひょっとするとゲオ店頭にも置いてるかもですが。ツタヤは扱ってないので終わってます。

    応援コメント、ありがとうございました♪

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