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2015年7月6日月曜日

映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』・・・ シャーリーズ・セロン最強伝説

●原題:Mad Max: Fury Road
●ジャンル:アクション/アドベンチャー/SF
●上映時間:120min
●製作年:2015年
●製作国:オーストラリア/アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ジョージ・ミラー
◆出演:トム・ハーディ、シャーリーズ・セロン、ニコラス・ホルト、ヒュー・キーズ・バイアン、ゾーイ・クラビッツ、ロージー・ハンティントン・ホワイトリー、リリー・コウ、アビー・リー、コートニー・イートン、その他狂った人大勢

 7月に入ってました。皆さんいかがお過ごしでしょうか?
 今回は、もの凄く久々に劇場新作の記事で更新したいと思います。

【ストーリー】
 核戦争によって砂漠と化した世界。暴力組織の内輪もめに巻き込まれた旅人マックスは、組織を裏切り良き社会を目指す女戦士フュリオサに合流し、タンクローリーで追手の暴走族を蹴散らす・・・。



【感想と雑談】
 面白かったです。久々のシリーズ作品なので、ダレてたら困るなと思ってましたが、そんな心配は消し飛びました。

 このテンションの張り具合は、ジョージ・ミラーの功績が一番でしょうが、周りを固めるスタッフ陣と役者陣らのシリーズへの理解度も相当なものだったのでしょうね。『マッドマックス2』(’82)から続く世界観のようですが、2はまだ現実的だったのに対して、本作はかなり病状が進行した毒世界になってます。

 放射能によってか、見た目がいかにもフリークスかミュータントかってくらいのイカれた連中が、暴力装置をもって弱者らを支配してるのね。なんだか『インディジョーンズ/魔宮の伝説』('84)の邪教集団みたい。で、トム・ハーディ演じるマックスが、強いんだか弱いんだかわからんうちに拉致されるの。なにこの世界、と思ってしまいましたが、それも数分のうち。

 シャーリーズ・セロン演じる女戦士フュリオサが登場するや、タンクローリーを爆走し始めるところから、完全に虜になってしまいました。しかし、シャーリーズはワケありキャラであれば何でもこなしますよね。筋の通った強い女がお似合いでしょうか。CGでゴツイ義手を付けてたけど、体の線は細くてきれいでした(笑)。

 フュリオサ以外にも女性キャラが結構出てきて砂漠のオアシスになってるとこは、異常すぎる世界には眩しい存在。でも、危なっかしい世界でセクシーな格好は、見ていてハラハラします。逆にまだまともに見える2の世界では、こうも女キャラは出てこなかったような。無口なアマゾネス風の女戦士はいたけども。

 この感動は『デス・レース』('09)に通じるものがありました。あちらは70年代のSF珍作のリメイクでしたが、そのパワフルさに終始笑いが絶えなかった傑作でしたが、今回もそんな感じで見ることができました。そもそも『デス・レース』も武装したタンクローリーが大バカなオチを持って退場する盛り上がりっぷりでしたが、あれはきっと『マッドマックス2』へのオマージュだったのでしょうね。

 今回はジョージ・ミラーが変わらず監督した正真正銘シリーズの後継作品ですからね。とにかく、シリーズ失速の法則がいっさい当てはまらずの勢い。真の主役ともいえる改造車のオンパレードぶりは笑わずにはいられません。

 最高なのが、戦闘集団の中にBGM担当のトラックがいたこと。戦闘時に士気を上げるのに、火を吹くギターをギュイーンと弾いて、数人が太鼓をドンドンドンドン叩いてるの。単なる移動中にもドンドン叩いてた気がしますが、一番大変な役割なんじゃないかと思いました。一応、アホか、といっておきます。

 トム・ハーディはメル・ギブソンほど眼光やカリスマ性はないですが、新たなマックス像として活躍していたと思います。鎖が繋がった状態でフュリオサ陣と格闘したり、タンクローリーを巡って様々な活躍をするところは、パワフルすぎてコントに見えるくらいの迫力でした。

 延々、心のガッツポーズ状態の傑作でした。

 2015年7月6日現在、imdb評価が8.5ポイントという、世界中が大好き状態です。


 終始タンクローリーで引っ張る潔さに感服。


(C)2014 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED
【出典】『マッドマックス 怒りのデス・ロード』/ワーナー・ブラザーズ

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2010年2月9日火曜日

映画『ラスト・ボーイスカウト』 ・・・ブルース・ウイリスといえば、タバコとこの一撃です

●原題:The Last Boy Scout
●ジャンル:アクション/コメディ/ミステリー/スリラー
●上映時間:105min
●製作年:1991年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:トニー・スコット
◆出演:ブルース・ウイリス、デイモン・ウェイアンズ、チェルシー・フィールド、チェルシー・ロス、ハル・ベリー、ビリー・ブランクス、その他大勢
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 最近、めっきり外に出なくなってます。行くのはTSUTAYAくらいで。あ、いつものことか。今回は、また微妙に古いというか懐かしい作品を挙げることにします。ああそういえばあったねこんな作品・・・と皆さん思われること請け合いです(笑)。

【ストーリー】
 アメリカ。元シークレットサービスのジョーは大統領の命を救ったことで一躍有名となったが、ある上院議員への暴行事件によって今では飲んだくれの探偵となり、落ちぶれた人生を送っていた。ある日、ダンサーのコリーの警護を請負うことになったジョーは、早速コリーの店に出向くが、そこではコリーの恋人であり元フットボール選手のジミーが待受けていた。気に入らないジミーはジョーに突っかかるが、その直後にコリーは何者かによって殺されてしまう。何らかの陰謀にコリーが絡んでいたことを察したジョーとジミーは手を組み調査を開始する。やがてフットボール界とスポーツ賭博に絡む陰謀を暴きだす二人だったが・・・。


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【感想と雑談】
 もう、どこからどう見てもブルース・ウイリス=ジョン・マクレーン刑事な出で立ちが素晴らしいです。こうでなくてはいけません。まだフサフサしてますものね。のっけから飲んだくれて車中でイビキかいてるジョーは、子供らにイタズラされそうになるや銃を向け豪快に威嚇します。まるで後の『ダイハード3』('95)のマクレーン刑事みたいです。登場シーンとしては掴みはOKでございやしょう。この後も子供に銃が向けられるシーンが何度か出てきます。この作品、結構好き放題やってますね。

 オープニングからフットボール番組のアメリカンな主題歌が流れ、細かいカット割りと軽快な演出で本編に入っていくあたりは、なんともトニー・スコット監督らしいです。この能天気なノリからは当時に王道だった犯罪アクション映画の息を感じ取ることができます。脚本はシェーン・ブラック。80年代後半から犯罪アクションの脚本家として引っ張りだこだったらしく、確かにこの方が書いた作品は心に残ってるアクション映画の大半を占めてる気がします。

 シェーン・ブラック初期脚本の『リーサル・ウェポン』('87)は衝撃的でした。また『プレデター』('87)では出演もしてたりして才能ある方なんだなと思いました。因みに『プレデター』ではシュワちゃん部隊のメガネ野郎役だったはず。あ!『ドラキュリアン』('87)も書いてたんだ!レトロモンスター大集合の楽しいSF作品でした。

 なんでまたこんな古き良きアクション時代の作品を持ってきたかというと、たまたま再見したら驚きの役者が出てたのに気付いたこと、そしてあるシーンでの心のガッツポーズ度が未だに衰えていなかったからです。・・・まあ、あまり感動は無いかもしれませんが、とりあえずいってみましょう(笑)。

 冒頭の話の肝となるフットボール試合。劣勢チームLA・スタリオンのスター選手ビリーにある電話がかかってきます。「この試合には大金がかかってる。どんな手を使ってでも勝利しろ。しくじったら命はないぞ」。もう頭いっぱいいっぱいになったビリーはそのまま試合に出るやタッチダウン寸前で銃を大乱射。そして自決するビリー。


(ビリー隊長の勇姿です)

 ・・・ビリー??この名前・・・そしてこの顔、どっかで見たことある・・・と思って調べてみると、なんとあのビリー隊長ではないか!ビリーズブートキャンプのビリー・ブランクスさん、あの方なのです(笑)。

 しかし役名までビリーだなんて。結構役者として活躍されてたみたいですね。他で観たのは『未来警察TC2000』('93)というSFなんですが、後の『ブレイド』('98)を思わせるイカした役どころが印象深いです。とにかくこの発見は嬉しかった♪

 それからもう一人。元フットボール選手ジミーの恋人コリー。黒人さんの女優で大変可愛いのですが、これまたどっかで見たなぁと思ったら・・・ハル・ベリーなのでした。当時スルーしてた役者が後にブレイクして知名度が上がると、今回みたいに時間差の発見があって楽しいですよね。他にもこんな作品が山ほどあるんでしょうね。ラブリーなハル・ベリーも当時は使い捨てだったのか、あっけなく殺され退場してしまうのでした。まあ、男臭さを追求したいアクション映画にキャンキャン吼える女子供は控えてもらってOKではあります。


(ほぼデビュー作らしいです)

 さて、心のガッツポーズ度全快のシーンです。ジミーと共に調査を進める探偵ジョーは遂に組織に捕まってしまいます。目覚めるとそこは大豪邸。目の前ではチンピラがニヤニヤしながら椅子に座ったジョーを見下しています。ジョーはチンピラにタバコを要求します。この余裕が素晴らしいのですが、まだまだです。タバコとライターの火を差し出したチンピラはいきなりジョーを殴ります。血を垂らしながらジョーは再度タバコを要求しますが、この時「今度やったら殺すぞ」と付け加えます。ニヤつきを止めないチンピラは再度タバコを差し出すと、懲りずにまたジョーを殴ります。

 この直後、直後ですよ、ジョーは立ち上がるやいなやチンピラの顔面に一撃パンチを食らわすのです。ズガッ!! この勢いが堪りません。この後、パタリと大の字になって目出たく昇天されるチンピラ。その横で椅子に座り直しタバコを吹かすジョー。これを見て「ホ、ホントに殺しやがった・・・」と腰を抜かすもう一人のチンピラ。カッコ良すぎるぜジョー!このシーンはいつ観てもスカッとします。ホント笑いと共にガッツポーズ級のカタルシスです。

 ブルース・ウイリスは、飲んべえでヘビースモーカーのクセにやたら心強いという印象がありますね。『ダイハード』のイメージを引きずってる感がありますけど、どんな作品でもこういう役どころが拝めるのは大変嬉しいものです。やっぱりブルース・ウイリスはこうでなくちゃね。


(この後、チンピラに天国が待ってます)

 落ち目になってたLA・スタリオンの腹黒オーナーは、収益を上げる為にスポーツ賭博を合法化しようと上院議員らを買収しますが、一人の議員が賄賂が少ないと突っぱねたので、議員を殺害しこれをジョーの仕業に見せかけようと企みます。しかし、ジョーはジミーと娘の助けを借りながら、逆にオーナーと組織の殺し屋を追い詰めていきます。クライマックスはフットボール試合真っ最中のスタジアム。そこでジョーと殺し屋の一騎打ち。

 もう散々テレビで放映されてるでしょうし、新鮮味も無いアクション作品だと思います。でも私にとっては例のチンピラ一撃のシーンだけで国宝級(どんなだ)の傑作になってる訳です。こういうのを”カマしてくれる作品”と勝手に命名してたりします(笑)。皆さんの印象はいかがかな?


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(C) 1991 Warner Bros. Inc
【出典】『ラスト・ボーイスカウト』/ワーナー・ホーム・ビデオ

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2009年11月6日金曜日

映画『ロボゲイシャ』 ・・・社長さん嫌や、わっ!攻撃で世界征服です

●原題:ロボゲイシャ
●ジャンル:SF/アクション/ドラマ/コメディ
●上映時間:102min
●製作年:2009年
●製作国:日本
●言語:日本語
●カラー:カラー
◆監督:井口昇
◆出演:木口亜矢、長谷部瞳、生田悦子、竹中直人、志垣太郎、斎藤工、松尾スズキ、くまきりあさ美、中原翔子、亜紗美、デモ田中、石川ゆうや、紅井ユキヒデ、その他大勢

 すっかり寒くなりました。秋をすっ飛ばしてますね。
 今回は久々の劇場鑑賞作品です。タイトルからしてビンビンきますね『ロボゲイシャ』(笑)。

【ストーリー】
 芸者見習いの妹ヨシエは芸者の姉キクエに苛められる毎日を過ごしていた。ある日のこと芸者遊びに来た大企業の社長はそんなヨシエの潜在能力を見抜く。怒り頂点に達すると超人的なパワーを発揮するのだ。社長はある計画の為に姉妹を本社社屋へと招待する。そこでは、拉致した女性らを芸者姿の戦闘軍団に仕立て上げていた。社長とその父親である会長は、彼女らを要人暗殺に仕向け、世界制服を企んでいたのだ。ヨシエはその能力を買われ戦闘要員に加えられるが、キクエはそれが面白くなく自らも志願する。以降、姉妹のライバル意識はスパークし、遂には二人して自らロボット化してしまう。結局キクエを負かしたことに満足し淡々と計画をこなしていくヨシエ。しかし、ある家族救出の会に接することで、そんなヨシエに変化が訪れるのであった・・・。


【感想と雑談】
 遅ればせながら観て参りました。行ったのが最終日の前日という滑り込みセーフの一歩手前。初めてのシアターN渋谷。とてもいい雰囲気でした。こういう劇場って大劇場にはない温かみがあっていいですよね。上映前にスタッフの方が直接アナウンスされたりして、改めてこういう劇場っていいなあと思いました。作品や観客に対する愛情を感じます。

 悪徳政治家がお座敷ロボット芸者に襲われるというオープニングからして、普通ではないですこの作品。『片腕マシンガール』以上の衝撃が待ってました。制作側から日本でも海外でも通用するエンタテイメント作品を要望され、井口監督は大変だったようですが、見事に井口ワールドを完成させてました。

 ロボット改造を施される芸者姉妹、ロボット芸者を利用し世界制服を企む悪徳企業、悪徳企業お抱えの裏芸者ガールズ、悪徳企業を訴える家族救出の会、それぞれが入り乱れてのごった煮スープ。リアリティゼロの展開に目が点状態です。想像力の限界を遥かに突破していて、無理に辻褄あわせに頭を働かせようものなら、間違いなくやられます(笑)。でもアクション場面ではハッとするような演出もあって侮れなかったりするのですよ。

 ビジュアル的にも、有り得ないアイテムがてんこ盛り。インパクトは相当なものです。少林寺みたいな裏芸者ガールズの特訓シーンでは何かイケないものを観てしまった気分(笑;)。CGもふんだんに使われていて、おっぱいマシンガンにケツ手裏剣、そしてケツ刀と、無駄にハイテクを駆使して力いっぱい楽しいことをやってます。もう天国です。ロボ芸者が半身戦車にトランスフォームするところなんか、マイケル・ベイも涙する名場面に違いありません(笑)。

 特殊造型を東京ショックシリーズでもお馴染みの西村映造が担当していますが、このような作品なので『片腕マシンガール』とは違って残酷な場面は殆どありません。城型ロボットが町で大暴れする時、ぶん殴って破壊したビルから大量に血飛沫が上がるところが、唯一スプラッタを感じる場面だったかな。しかしなんという発想(笑)。とにかくバカでド派手な作風に華を添えてました。



 今更ですがツッコミどころ満載すぎて、窒息しそうなくらいに楽しいお祭り作品でございました。これは外人さんもきっと大喜びですわ。

 『片腕マシンガール』が苦手だった方もひとつ如何でしょうか?豪華役者陣がエキセントリックな演技で華を添えてますよ。シアターN渋谷は終了してしまいましたが(もっと早く観てれば><)、これから全国展開しますので~。
ブログでお世話になってます役者さんのBenny様も美味しい役どころで出演されてますよ♪

 今回、スピンオフ作品の『恐怖!芸者軍団 地獄へおいでやす』が特別上映されたのですが、なんと上映前に井口監督と本作出演された役者の皆さんが舞台挨拶に来られたのです。告知してましたっけ?凄いなシアターN渋谷!これが東京ってやつですか。感動しました。

 井口監督からは、本日の2回目の特別上映は初回とは別バージョンなので大変貴重という解説を頂いたのですが、初回を観ていないので違いはわかりませんでした。すみません(笑;)。その後、じゃあ皆で観て行きましょう、ということで井口監督ら全員が席に座り一緒に鑑賞することになったのでした。私の近くの席にも座られたりと、緊張モードでの特別上映となってしまいました。因みにこの『恐怖!芸者軍団 地獄へおいでやす』は、女捜査官が裏芸者ガールズ組織へ潜入捜査するというもので、制作費30万円、非常にユルくて笑える作品でした(笑)。



(C)RoboGeisha Film Partners 2009
【出典】『ロボゲイシャ』
製作:株式会社ティー・オーエンタテインメント、 株式会社ポニーキャニオン角川映画株式会社、株式会社ムービーゲート
配給:角川映画株式会社

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2009年10月3日土曜日

映画『ツイスター』 ・・・元気ハツラツな竜巻ディザスターなんだそうです

●原題:Twister
●ジャンル:アクション/ドラマ/スリラー
●上映時間:113min
●製作年:1996年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ヤン・デ・ボン
◆出演:ビル・パクストン、ヘレン・ハント、フィリップ・シーモア・ホフマン、ジャミー・ガーツ、ロイス・スミス、ジェイク・ビジー、その他大勢
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 どうもです♪
 やっとこさ更新ができました(汗)。今回はこれまた古い作品なのですが、いつも通りのアホ記事となっております。またある意味ズレまくりでしょう(笑;)。こんなのでよろしければ覗いてやって下さい。途中退場も大歓迎です。

【ストーリー】
 アメリカ。幼い頃、竜巻に父親を奪われたジョーは研究チームの女リーダーとして竜巻を追跡する日々を送っていた。ある日、片田舎でメンバーらと準備に励んでいると、そこに元チームリーダーで別居中の夫ビルがやってくる。離婚届けにジョーのサインをもらう為だ。しかしジョーには未練があった。早く済ませたいビルであったが、かつて発案した観測装置が完成したことをジョーから聞いて大興奮。そんなところに突然の竜巻発生の知らせが入り、ジョーもろともチームは早々にその場から発ってしまう。離婚届にサインをもらえないことに焦るビルは、連れてきたフィアンセと仕方なくチームに1日だけ付き合うことにするが・・・。


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【感想と雑談】
 何がきっかけだったかよく覚えていないのですが、子供の頃から竜巻には凄く興味がありました。木曜スペシャルで特集が組まれた時なんか、もうテレビにかぶり付き状態。いつかこの目で見てやると鼻垂らしながらワクワクしたものです。ってまた古い話だ。あの大地から遥か上空までそそり立った巨大な柱という姿に、なんとも異様といいますか神秘的といいますか、とにかく胸が高まってウットリ見とれてしまうほどの魅力を感じてしまうのです。思えば、大自然の中で壮大なもの、例えばこれも気象関係ですが、巨大な積乱雲や夕焼け雲を眺めたり、宇宙の彼方を想像したりするのが好きだったりするので、そんな好みの一部が出てるのかもしれません。

 そんな自分に本作『ツイスター』がトドメを差してくれました。うぉ、竜巻映画かよ。

 原作はマイケル・クライトン、制作はスピルバーグ、そして監督はヤン・デ・ボン。出演はヘレン・ハント、ビル・パクストンをはじめ手堅い布陣。肝心の映像面は、当時「ジュラシックパーク」によってCGが成熟した時期でもあり、不安は一切ありませんでした。これは最強の映画がやってきたなと、鼻息が竜巻のごとくジェット渦巻いてしまいました。

 初見の劇場鑑賞では期待を裏切らない竜巻の姿と、さりげないエンディング映像の仕掛けに猛烈感動。子供の頃から思い続け望んでいたものがエンタテイメント映画として登場し、これまた自分にウルトラマッチな出来というのがヤバかったようです。その後も観直していくうちに竜巻以外にも見所がどんどん増えていき、今では初見時よりも何倍もの旨味を感じるスルメ作品になってしまいました。もうカルト化ってヤツですね。散々テレビ放映されてるでしょうし、皆さんもご覧になってると思います。これのどこがカルトなんだ!?という声が聞こえてきそうですけどね(笑)。

 なんといっても一番は当時最新のCG技術で映像化された竜巻そのものですね。これ観たさに劇場まですっ飛んだ訳ですから。もう10年以上も前の作品なので今となっては見劣りはするのですが、それでも不安定な天候から発生し大回転しながら高速移動する竜巻の姿は、今観ても十分に圧巻です。走行中のトラックの背後から迫りくる竜巻が納屋を吹き飛ばし、その時に舞い上がった屋根の一部がトラックの脇に落下するという大迫力のシーンには、竜巻もアクション要素として十分成り立つものなんだとえらく感動しました。


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 本作には6回の竜巻シーンがありますが、どれも趣向を凝らした見事なものになっています。2回目からの本格的な登場シーンは結構勿体ぶったところもあって、出だしの高速展開からすぐ拝めるのかと思っていると、突然静的な展開に戻ったりしてズッコけてしまいます。が、その分ドラマの面でグッとくるところがあって、これはこれで素晴らしくこの辺りがカルト化の要因になったりしてます。

 3回目の竜巻ですが、これが湖に複数発生して、しかも1本から2本に分裂するという異様な光景を見せてくれます。更にこれに追い討ちをかけるように、目の前で何度も牛がモォォォと鳴きながらゆっくりと舞っていく姿が映され、ここでジョーとビルの間抜けな会話が華を添えます。ここはいつ見ても笑ってしまいます。

 クライマックスは最近では珍しい特大級の竜巻が発生して、いかに観測装置を吸い上げさせるか、そしていかに逃げ延びるかが見せ場となります。近くの農家に逃げ込むビルとジョーに、竜巻パワーは容赦なく襲いかかります。フェンスは軽々と舞い上がり、農機具やトラクターが宙を舞いながら迫ってきます。相手は単なる自然なのに、まるで怪物が意志を持って襲い掛かるような描き方に限界ギリギリまで映画的な見せ場が凝縮されていて、とても興奮してしまいます。

 竜巻については十分なリサーチが行なわれ、自然の法則から逸脱しないよう細心の注意が払われたものと思いますが、そんな中ヤン・デ・ボン監督の演出が隅々まで冴え渡っていて、竜巻を巡る過程にも様々な見せ場が用意されています。本作にはジョーのチームから抜け出しビル考案の観測装置を勝手にコピーして先に手柄を立てようとするクズ男ジョーナス率いるライバルチームが登場します。竜巻との対峙以外にもこの両チームが競い合うところで更にアクション性を高めているのです。休憩中のファミレスから一斉に両チームが発つ様子をズームした状態でカメラを水平に移動させたり、走行中の車両をスピーディに接写したりする独特でスピード感あるショットは監督ならではです。

 特に遥か彼方に竜巻を捉えながら低空から双方のチーム車両を交差するように映し出すショットは鳥肌もので、なんでディザスター映画でこんなにもカッコいいんだ!?と思える素晴らしさです。また、車両の側面に固定したカメラで捉えた短いショットでは、勿論画面はブレまくりなのですが、前方に渦巻く竜巻もちゃんとブレに同期した合成になっていて、よくあるショットに架空の被写体をさりげなくはめ込むという、味付けバツグンの出来になっています。大味のようで実は芸が細かいんですよ。

 更に付け加えますと、竜巻を直接的に表現するだけでなく、そこら辺のオブジェをやたらスレスレにぶっ飛ばしてくることで間接的にも凄まじさを表現していて、ボートやタンクローリーなんかが飛んできてはギリギリ頭上をかすめていくハラハラ感に畳み掛けるアクション性もこれまた監督ならではです。


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 本作は竜巻のアクション性のみが売りに感じてしまいがちですが、実はドラマ部分にも随分と見所があると思います。ここがカルト化に起因しているところで、偏り度パワーアップが始まります。

 まず、多数の登場人物がきっちりと明るく元気に描かれていて、観ていて気持ちが良いです。ジョー率いるチームメンバが活動しているところに、ビルとフィアンセが加わることでドラマが始まる訳ですが、早くも監督の切れ味バツグンな演出がグイグイと引っ張ります。それぞれ登場人物の役割や性格がテキパキと描かれ、途中メンバの一人が無線で竜巻の発生を知るやスイッチを入れたように次の展開に移るスピーディさは異常なくらいです。主人公のジョーとビルは、かつての絆を思い出しては感慨深くなったり、性格の食い違いから喧嘩を始めたりとやたら忙しくなりますが、一方ではジョーの引きずる辛い過去やビルの常軌を逸した伝説もさり気なく描くようにし、その後のドラマを盛り上げていきます。突然ですがジョー役のヘレン・ハントって可愛いですよね。

 メンバの性格は様々でも目的が一緒のチームだけでは変化球が一つ欲しくなるところで、ここで登場するのがビルのフィアンセです。彼女だけがセラピストという竜巻には無縁の存在で、都会人には想像できない異常な世界に放り込まれることになり、また我々観る側の目線にもなってそんな世界を初体験していくという、重要な役割を担っているのです。竜巻に当たり前のように向かっていくチームに恐怖を覚え、そんな最中にも携帯電話で患者からの相談に乗る様は笑いのツボですが、一方でビルに未練のあるジョーと火花を散らす辺りグッと幅を利かせています。

 そんな彼女らがファミレスで対峙する時に予期せぬ乱入者が現れます。ビルのかつての伝説を得意げに説明するジョーに、フィアンセは冷ややかな目付きで「まだビルのこと好きみたいだけど、奪い返すのは難しいわよ」と返します。この時です。この時1秒間ほどウェイトレスが二人を一瞥するカットが挿入されるのです。男を奪い合うジョーとフィアンセの関係に聞き耳を立てていたウェイトレス。これがまた生活に疲れきった表情をしていて、どんな人生を送ってきたのだろうと考えずにはいられない雰囲気を醸し出していて申し分ないです。それぞれディープな女性らが張り巡らす男子禁制の絶対領域。女の三つ巴。静かながらもバツグンの破壊力。スルーしがちと思いますが、一つのドラマが凝縮された鳥肌立つ名場面・・・と私は勝手に評価しているのですが、どうでしょうか。

 この他にも見せ場は盛り沢山です。まあ、あくまでも個人的な見解ですけどね。そうそう、だいぶ後になって気付いたのですが、チームメンバの一人をフィリップ・シーモア・ホフマンが演じているんです。車両の中ではロック音楽ばかりかけていて、いつもチャランポランなヤツなのですが、いつも世話になってるジョーの叔母さんが竜巻に襲われたことを知るや、その時に見せる一瞬の表情がとても印象的です。ホントにいい役者さんだと思います。


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 クライマックスの竜巻では、最後の1台となった観測装置をなんとかして吸い上げさせ念願の目的達成となるのですが、ジョーにとっては幼い頃に父親を奪った特大級の竜巻と再び対峙することになり、この後の究極の体験が最大の見せ場となります。復讐心と父親への未練を一気に解き放つかのような、まさに劇中でも語られる「神の領域」を垣間見るような感動的な場面であります。この時の竜巻の映像ですが、通常では見ることができない光景をCGで作っているのですが、実際ああなっているのか非常に気になるところです。

 本作は、あくまでも現実的に科学的に竜巻を追い続けるという様にバランスよくドラマを織り交ぜ、殆どが白昼のもと見易く描きった大変素晴らしいディザスター映画だと思います。『スピード』に続くヤン・デ・ボン監督の2作目に当たりますが、後期に出した作品は残念ながらどれもがイマイチに終わっています。本作の常に竜巻に向かって突っ走るというテーマが、監督の疾走感溢れる作風に奇跡的に合致したのかもしれません。監督にはまた一花咲かせて頂きたいものですね。

 因みに本作が最初の竜巻ディザスター映画かと思っていたら、以前にも同様の作品があったようです。でも、これ以降散発された関連作品を含め竜巻ディザスター映画では、本作『ツイスター』がNo1だと思っております。絶対こっちの方が面白いって♪


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 最後に、本作のテーマ曲を紹介します。冒頭の方でビルとフィアンセが広大な田園地帯に車で登場する時に流れるとてもワクワクする曲です。テレビ番組でもよく使われている名フレーズですね。この時の低空から併走する車に接近していくショットの気持ちよさは只者ではありません。カルトですカルト(笑)。



<追記>
 後で知ったのですが、この作品、当時のラズベリー賞にノミネート(受賞?)されたんだそうです。これのどこがラズベリーなんじゃ?!と言いたいところですが、ディザスターで破壊の美学を見せずに人間ドラマに時間を割くとはどういうことじゃ、という意見はわからんでもないです(笑;)。

<再追記>
 なんかこの作品、もの凄く評判悪いのね。上記のラズベリー賞も納得しました。脚本のダメさ加減に呆れるのが正しい見方のようですが、異端な私は竜巻を中心に全てのドラマが愛おしくて堪りません(笑)。

<再々追記>
 ディザスター作品『イントゥ・ザ・ストーム』('14)も記事にしてみました。よろしければ、こちらもどうぞ。 ⇒『イントゥ・ザ・ストーム』


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2009年3月8日日曜日

映画『バッド・テイスト』 ・・・グロッとさわやか、ニュージーランド最強伝説

●原題:Bad Taste
●ジャンル:アクション/コメディ/ホラー/SF
●上映時間:88min
●製作年:1987年
●製作国:ニュージーランド
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ピーター・ジャクソン
◆出演:ピーター・ジャクソン、テリー・ポッター、ピート・オハーン、マイク・ミネット、クレイグ・スミス、その他大勢(エイリアン農夫)

 どうも^^。ここのところ、週一くらいの更新ペースになってます。早めたいところですが、なかなか難しいですね。まあ、マイペースでいかせてもらいます(笑;)。
 さて、今回は家宝に等しい作品ですが、これをサンディの次に持ってきてしまったのはちょっと反省かも(笑)。でも、書いたもんは仕方ないです。音楽がサンディなら、映画はこれ!思い切り公開します。ピーター・ジャクソンの伝説の処女作品です。(中盤に小さいですがちょっとキツめの写真を貼ってます。気持ちご注意下さい 笑;

【ストーリー】
 ニュージーランド。海岸沿いの町カイホロから、突然凶悪なエイリアンに襲撃されたという連絡が入る。出動した宇宙防衛局の隊員デレク、オジー、フランク、バリーの4人は、カイホロが農夫姿のエイリアンに占領されているのを確認。エイリアンは人類を食料にするべく、カイホロ町民をその試食用に選んだのだ。デレクは一人して駆逐しようとするも、エイリアンの反撃に遭い崖から転落し頭を強打してしまう。残る3人は海岸沿いの屋敷がエイリアンのアジトであることを突き止めるが、その時に偶然やってきた集金係が拉致されるのを目撃する。屋敷に潜入した3人は無事に集金係を救出するが、エイリアンに発見され激しく攻防。そこに死んだと思われたデレクが突然登場。喜ぶ3人だったが、既にデレクの頭はおかしくなっていた・・・。

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【感想と雑談】
 以前紹介した『吐きだめの悪魔』とセットで持ちたいこの1本、『バッド・テイスト』です(笑)。

 『ロード・オブ・ザ・リング』で一世を風靡したニュージーランドの雄、ピーター・ジャクソン監督が4年半の歳月をかけて自主製作した長編デビュー作品です。新聞社に勤めながら同僚や友人らの協力のもと、作り上げた本作は手作り感が満載。汁気たっぷりのスプラッタ描写に能天気なギャグセンス。『ロード・オブ・ザ・リング』の原点ここにあり。ない?

 ピーター・ジャクソンの素晴らしいところは、好き勝手にやる一方で映画的手法をちゃんと押さえているところ。なので、パッと見は安っぽいのに観終わって充実した気分に浸れるのは、ちゃんと映画としての骨格が成り立っているから。4年半もの長期間を資金集めに奔走し撮影が続けられたのも情熱と才能があってこそ。製作、脚本、監督、特撮、特殊メイク、俳優、殆どこなしたのも伊達じゃない。勿論、同僚や友人らの協力もあってこそだ。

 開始早々、ニュージーランドの町カイホロが映されるが、潮風に晒され寂れた人気のない光景はなかなかイイ感じである。ここで、斥候として現地入りしている宇宙防衛局の隊員デレクとバリーが登場。バリーが町内を偵察していると農夫に化けたエイリアンに見つかり追われるハメになる。海岸の岩場まで追い詰められたバリーは、44マグナムでエイリアンの頭を吹き飛ばし、その様を望遠鏡で見守っていたデレクが狂喜する。

 このシーンだけで早くもピーター・ジャクソン節が炸裂していて、手作りクレーンによるカメラ視点の上昇、手作りステディカムによる岩場の移動撮影、エイリアンのダミーヘッド等が拝めることになる。また編集も素晴らしい。バリーを追跡するエイリアンを背後から接近していくとカメラが上昇し上から見据えた俯瞰の画になったり、岩場でエイリアンのふらつく足元からカメラが上昇すると上半分がなくなったエイリアンの頭部が映されたりする。別撮りしたカットを巧みに結合して、テンポよくあたかも1カットのように見せるセンス。これは後の『ブレインデッド』で更に洗練されることになる(『ミート・ザ・フィーブルズ』がその前にあるけど、これは未見><)。

 このセンスは最後まで生かされていて、スピード感溢れる画作りは16mmフィルムの粗を十分に補っている。ピーター・ジャクソンは製作する上で必要となるものは極力手作りで揃えたそうで、中でも先のクレーンやステディカムまで作ったとは驚きである。自分が好きなものや皆に楽しんでもらいたいものを実現する為には、努力も惜しまないお人なのだ。

 スプラッター要素については、ここがピーター・ジャクソンの一番の爆発どころ(笑)。頭を吹き飛ばされたエイリアンの脳ミソを別のエイリアンがスプーンでガッついたり、屋敷の中にカイホロ町民肉が詰まったダンボール箱が山積みになっていて、その周辺に散らばった肉片をモップで掃除したり、チェーンソーで刻まれたエイリアンが内臓ともども四散したりと。脳ミソ、肉、内臓が実に生々しい。特殊メイクというよりも、知り合いの肉屋から軽く巻き上げてきた本物なんじゃないかと思われる。


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 隊員デレクとエイリアン・ロバートの2役(上の写真)を演じるのはピーター・ジャクソン本人。パッと見別人。崖っぷちでエイリアンと戦った挙句、転落し後頭部が割れてしまうデレクは、元々暴走気味だったところがフル加速。度々脳ミソをこぼしては後頭部を押さえ付け、仕留めたエイリアンから脳ミソを補充してはヒヒヒと笑う。有り得ないだろ(笑)。一方、エイリアン・ロバートはエイリアンの死体から脳ミソをホジホジしたりするが、極めつけは屋敷の中でエイリアン軍団に自分のゲ○を振舞うところだ。エイリアンの大ボスを先頭にボウルにテンコ盛りになった○ロを回し食いする。ノオォォォ。この軍団に潜入していた隊員フランクもこれを食わされるのだが、彼の表情からして味は悪くなかったらしい(笑;)。

 エイリアンの正体の造形が、また見事な出来栄えなのである。数は少ないけど一つ一つ丁寧に作られ、形だけでなくちゃんと表情も変るようになっている。また、転落したり首をもぎ取られる時の全身ダミーなんかもそうだ。どんだけ苦労して作ったんだ。デレクが崖から転落する時、ホントに役者が転落しているのかと思った。まあ、これは撮り方の上手さもあるのだろうけど。

 宇宙防衛局とエイリアン軍団の戦いも、発狂デレクの大暴走によって急展開を迎える。最後に生き残ったエイリアンの大ボスは、実は宇宙船だった屋敷をデレクを乗せたまま発進。地球を離れ宇宙を航行する屋敷(笑)。ここで思った。後の『ザスーラ』はこれをパクったのではないかと。
 ラスト、デレクはチェーンソーごとエイリアンの大ボスに脳天からダイブ。デレクが貫通しデロデロになる大ボス。そしてデレクの笑い声が宇宙に響き渡る。その後にとるデレクの行動とは・・・。

 気が狂っているんじゃないかと思われそうだが、ピーター・ジャクソンは至って冷静に楽しんでいるようだ。ここまでやってくれるとヒドいとか胸クソ悪いとか、そんなの遥か彼方まですっ飛んでしまう。潔すぎて笑える立派なエンターテイメント。ピーター・ジャクソンの凄さが一発でわかる快作。キャッチコピーの「グロッとさわやか」は名文句である。更にはニュージーランドの大自然も牧歌的でよろしいし。羊にロケット砲が当たって木っ端微塵になるぞ。宇宙防衛局の隊員達だって素人丸出しの風貌だけど、何度も観るうちに愛着も沸いてくる。フォローになってない気がする。
・・・やっぱり観てもらないとわからない世界かな(笑;)。

 『バッドテイスト』のDVDには特典として『グッドテイスト』というメイキング映像が入っていて、完成直後のピーター・ジャクソンのインタビュー、撮影用品の紹介、共演した友人らの実生活の様子等、短時間ながらも盛り沢山の内容だ。ミニチュア屋敷の爆破テストまで収まっているのは驚いた。ここでピーター・ジャクソンが手作りプロップやクレーン等の説明をするのだが、見ていてホントに感心してしまう。このメイキングを観て『バッドテイスト』の幅が更に広がったし、『ロード・オブ・ザ・リング』の原点が垣間見えた気がする。まだ言ってる。

 ビデオリリース時に日本語吹替え版を担当したのはたけし軍団。初めて観たのが吹替え版だったので、内容よりもたけし軍団の棒読み台詞にインパクトを受けたのでした。組合せが素敵すぎる(笑)。
 残念ながらDVDには吹替えは収録されていないので、もしワゴンセールで吹替え版ビデオを発見されたら、即買いだと思います。ビデオデッキがあればの話しだけど。それと、現在DVDはなんとか購入できるみたいなんだけど、レンタルには置かれていないんですよね。ちょっとは考えてくれないかな。

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IMDbの評価が6.8/10?? どーいうことだ。10/10じゃないのか。

【出典】『バッド・テイスト』/ハピネット・ピクチャーズ

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2009年2月7日土曜日

映画『片腕マシンガール(英語吹替版)』 ・・・あの女子高生スプラッタムービーが凱旋したんだそうです

●原題:The Machine Girl
●ジャンル:アクション/コメディ/犯罪/ホラー/スリラー
●上映時間:96min
●製作年:2008年
●製作国:アメリカ/日本
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:井口昇
◆出演:八代みなせ、島津健太郎、亜紗美、穂花、諏訪太郎、
木嶋のりこ、石川ゆうや、西原信裕、デモ田中、その他大勢
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 よく考えたら2月なんですね。ホント早いものです。2月といえば1年で最大のイベントを迎える時期です。それは花粉症(笑)。今年もまたひどいらしく、薬局に行くと花粉症グッズコーナーがウハウハ状態です。なるべく世話にはなりたくないものですね。
 さて、今回はあの東京ショックシリーズ第一弾『片腕マシンガール』です。凱旋特別上映に行って参りました。凱旋っていったいなに??

【ストーリー】
 女子高生のアミは弟のユウと二人暮しをしていた。両親が自殺によって他界し残された二人であったが、それでも逞しく幸せに暮らしていた。そんなある日のこと、ユウが強烈な苛めを受け殺されてしまう。途方に暮れたアミはやがて怒りに燃え狂い犯人への復讐を誓う。真犯人は服部半蔵の血を引くヤクザの息子ショウであった。アミはヤクザの屋敷に潜入しショウを捕らえようとするが、逆に片腕を切り落とされ瀕死の重傷を負ってしまう。なんとか脱出したアミが転がり込んだのは、同じく殺されたユウの親友の両親が営む自動車修理工場であった。初めはアミを歓迎しなかった母親ミキだが、その凄まじい復讐心に心を打たれ共に戦うことを誓う。そして父親スグルは腕の代りにと工場でマシンガンの製作に取りかかるのであった・・・。

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【感想と雑談】
 昨年末に観に行った『東京残酷警察』は東京ショックシリーズの第二弾であった。本作はその第一弾に当たる記念すべき作品である。
 初上映や再上映をことごとく逃してしまい、もう大画面では無理かと諦めていたのだが、なんと日本版DVDの発売記念とかで再々上映の運びとなったのだ。場所は勿論、名古屋のアジア系シアター、名古屋シネマスコーレである。

 今回は特別企画として、なんと英語吹替版の上映であった。元の音声が完全日本語のところわざわざ英語に吹替えられ、それを字幕で観るという非常におかしな鑑賞であったが、これが意外やハマってしまい普通に楽しめてしまった(笑)。結構ドスの効いた英語なんだけど、むしろその見た目とのギャップから異様なパワーが全開であった。海外向けにはこれが当り前なんだろうけどね。

 開始早々、イジメの現場に女子高生アミが登場。肘までしかない左腕にマシンガンを装着し、イジメっ子の高校生らをギタギタにしていく。もげた腕や砕けた頭部からはブッシューッと血が噴水のように噴き出し血煙と化す。掴みはOKのオープニングタイトルだ。

 特殊メイクや残酷効果をあの『東京残酷警察』で監督も努められた西村喜廣が担当。人体破壊見本市みたいなことになっていた。『東京残酷警察』でもそうだったが、人体破壊といってもやたらオーバーアクションで潔く、有り得ない描写に不快感などこれっぽちも感じることはなかった。逆にスカッとするくらい。心のガッツポーズ連発である。

 だいたい、ヤクザに腕を切り落とされ、何度も失血死を迎えるくらいに大量の血液を噴出するというのに、アミはちっとも昇天しない。気を失うも全然平気なのである(笑)。もうこの映画はある意味ファンタジーに突入しているので、倫理や道徳感なんかで目くじら立てるのは意味のないことなのだ。

 アメリカの映画会社の出資によって立ち上げられた東京ショックシリーズ。その第一弾として、アメリカ側の「忍者と手裏剣、そして黒尽くめのヤクザを出して欲しい」という条件を、井口昇監督が見事に取り込み映像化。あまりにもバカバカしい展開にハッとするアクション演出、そして西村喜廣の残酷効果がこれらに輪をかけるという見事すぎるエンタテイメント作品。中学忍者隊ドリルブラという素敵アイテムもてんこ盛りだ。

 主演の女子高生アミを演じるのはこれが初出演となる八代みなせ。前半で土目建築業のオッサンらを懲らしめるところが個人的に◎。運動神経がいいらしくアクションも冴えていて、血飛沫浴びながらの鬼気迫る演技にも拍手。続編が作られるのなら、ぜひ続投をお願いしたい♪

 アミの親友にヨシエという女子高生が登場するのだが、これを演じるのは木嶋のりこ。実はこのヨシエを主人公とするスピンオフ作品『Hajiraiマシンガール』がセル版DVDに特典映像として付いていて、今回これも特別上映されたのだ。アミの意思を継ぐべく改造を施された恥ずかしがりや女子高生ヨシエ。暴漢に襲われ恥じらいが頂点に達すると体内からマシンガンが飛び出し銃弾をばら撒くという、健康的なお色気+ユルユルアクションがとってもナイスな短編作品。冒頭にはなんと我らが機動隊長ことYukihide Benny様も登場!!これが大画面で観られるとはラッキーであった(笑)。

 因みにこのDVD、日本映画なのに日本語と英語の2種類の音声が収められていて2倍のお得感。また本編前にとても面白い鑑賞レクチャー(初公開時に上映されたとか)が入っていて大爆笑もの。本編が始まる前からあんなに笑えたDVDは始めてだ。皆さん、これホント楽しいですよ(笑)。

 当ブログの右上に両作品のトレーラー動画を設置しています。『東京残酷警察』と交互に表示されますので、よろしければご覧下さいませ(^ω^)ノ


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2009年1月10日土曜日

映画『ミスト』 ・・・霧の日は虫除けスプレー持参で出かけた方がいいです

●原題:The Mist
●ジャンル:ドラマ/ホラー/SF/スリラー
●上映時間:126min
●製作年:2007年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:フランク・ダラボン
◆出演:トーマス・ジェーン、ネイサン・ギャンブル、アンドレ・
ブラウアー、ローリー・ホールデン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、
ケリー・コリンズ・リンツ、その他大勢(買物客)
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 今年の一発目は『ミスト』です。霧を題材にしていることから、どうしてもジョン・カーペンター監督の『ザ・フォッグ』が思い出されます。さて、どんな出来なのでしょうか。そういえば前回の記事でアドベンチャーゲームの『ミスト』を引き合いに出してますが、たぶん偶然です(笑)。

【ストーリー】
 アメリカ。山間部の田舎町が激しい嵐に見舞われる。被災した画家のデビッドは息子と共に地元スーパーに買物に出かける。同じく被災した買物客で賑わうスーパーだが、暫くすると突然発生した霧に辺りが包まれてしまう。その直前にスーパーに駆け込んだ男は血まみれの顔で霧の中に何かがいると叫ぶ。あまり事件性を感じない買物客らだが、突如目の前に出現する得体の知れない怪物。パニックになるスーパーではやがて、ユダヤ教信者の中年女をリーダーに宗教派グループが誕生。旧約聖書を片手に絶好調の中年女は生贄を捧げるとか言い出しデビッドの息子に迫る。正常なデビッドら数人の買物客らは、なんとかして霧から脱出しようとするが・・・。


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【感想と雑談】
 何とも言えない余韻の残る作品であった。これはかなり良いんでないか。

 表面的には怪物が徘徊する霧からの脱出劇だが、中心は極限状態の中で起こる人間ドラマだ。買物客の中には狂信的なユダヤ教信者がいて、今回の騒動は神が堕落した人間に与えた天罰であると買物客らを扇動しカルト化する。冷静さを保つ買物客らとカルト化した買物客らの対立。やがて醜い争いへと発展し、終いには死者が出る。霧の発生した原因もわかったところで、普通の人々には成す術も無い。純粋な怪獣映画を期待していると間違いなくやられる展開だ。

 いつもの日常風景が霧の発生と怪物の出現によってバランスが崩れ出す。異常事態に人間関係も性格の違いが顕著に現れ出し溝が広がっていく。怪物がスーパーに乱入すれば、誰一人カッコ良く対応する人間はおらず、へッピリ腰だったり逆に自爆したりする。トーマス・ジェーン演じる主人公デビッドも普通の人間。モップに火を付けようとするも、なかなか点火しないチャッカマンにはかなり苛々させられた。

  でも実際はこんなものなんだと思う。あんな目に会ったら誰だって右往左往してマトモな行動なんて取れないんだろうな。やや落ち着きの無いカメラワークは不安に怯える人々の視線といったところか。精神的にも弱くなってるところに神だの悪魔だのって説かれたら、人間どこまでもすがっていくものかもしれない。騒動を旧約聖書に擬えて扇動するところはあまり馴染みのない要素だけど、これは興味深く見られた。

 原作がスティーブン・キングということで、似たようなファンタスティック系の『ドリームキャッチャー』が思い出され嫌な予感がしていた。しかし脚本と監督はフランク・ダラボン。一撃を食らってしまった。フランク・ダラボンといえば思い出すのが『ブロブ/宇宙からの不明物体』。宇宙から飛来したアメーバが人類を襲うヤツ。

  重要と思えるキャラをやたら昇天させまくる荒業がとても印象的だったのだが、後に脚本がフランク・ダラボンだったことを知り、以降はそういう人なんだなと思うようになった。スティーブン・キングとは相性がいいようで、結構ヒットを飛ばされているようだけど、宗教色の強い人でもあるのかな。沢山観ている訳ではないので何とも言えないけども、『ブロブ~』のラストは危なそうな神父が何かを企んでいるようだった。やたら昇天させるという点では本作でも同様だ。


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 問題の怪物だが、はっきり姿を現すのは蚊や蜘蛛を模したような小型タイプで、もうちょっと不気味度をアップして欲しかったなと思う。ただ、スーパーの窓にベタベタ貼り付いたり、人体から孵化したりするところはやたらリアルで気持ち悪く、見応えは十分にあった。どこでこんなの捕まえてきたんだ?と自然に思えるほどの表現力だ。バアさんがカッコよくスプレーを火炎放射器にして蜘蛛を燃やすところでは、てっきりハリボテだと思っていたら、なんと燃えながらカサカサ逃げていったりする。怪鳥系の怪物もリアルにスーパー内を暴れまわり、それを退治しようと買物客らはドタバタ劇。

 後半に入ると大型の怪物も登場する。霧の中にうっすら影のみの姿だが、はっきり映さないのが実に不気味で良い感じだ。ティラノザウルスよろしく人間をヒョイと摘んでしまう。この勢いでクライマックスに登場するのがこれまた・・・。大好きだこういうの(笑)。CGの威力は底なしですね。スティーブン・キングは大の蜘蛛嫌いだそうで、なる程そんな不快さが炸裂した怪物群であった。

 昆虫系を捕えようとした怪鳥系が勢いあまって窓ガラスを破り侵入するのだが、これがゲームの『サイレントヒル』(1作目)そっくりだなと思った。また、デビッドと行動を共にする女教師役が映画版『サイレントヒル』で女性警官役をやったローリー・ホールデンだったりして、これは『サイレントヒル』をパクったに違いないと思った。霧に包まれた町も一緒だし。念のため調べてみた。そしたら思いっきり逆だった。『サイレントヒル』の方がスティーブン・キング原作に影響されていたのだった。やられた。豪語する前に気付いて良かった。

 デビッドら数人の買物客はスーパーからなんとか脱出するのだが、その後に最大の見せ場がやってくる。それはスーパーでの事件勃発時の伏線も食らわせ、とてつもないショックで終わらせるというもの。そんな!あと数分だよ、あと数分。やり切れないとは、こういうことを指すのではないか。やり切れなさ過ぎる。これがフランク・ダラボン監督の必殺技なのかもしれない。とにかくこのオチは強烈です。心に残る後味全開の傑作になりました。


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