2008年8月31日日曜日

映画『天井桟敷の人々』 ・・・第二次世界大戦中に製作されたフランスの大河ドラマなんだそうです

●原題:Enfants du paradis, Les
●ジャンル:ドラマ/ロマンス
●上映時間:188min
●製作年:1945年
●製作国:フランス
●言語:フランス語
●カラー:モノクロ
◆監督:マルセル・カルネ
◆出演:アルレッティ、ジャン=ルイ・バロー、ピエール・ブラッスール、マルセル・エラン、ルイ・サルー、マリア・カザレス、その他大勢

 昨年初めにショップの名作コーナーで目に入り購入した作品。で、マトモに観たのがつい最近。1年半近く封印状態。せっかく購入したのだし、有名な作品でもあるので、ちゃんと観ないとダメですね。それにしても、パッケージの(¥500)マークは頂けないと思う(笑)。

【ストーリー】
 19世紀中ごろのパリ。犯罪大通りと呼ばれる活気溢れる通りに建つ劇場。そこのパントマイム役者のバチストは偶然、スリの現場を目撃し、容疑をかけられた女性ガランスを助ける。とても美しいガランスに一目惚れするバチスト。しかし、ガランスには他にも寄り付こうとする男らがいた。一発当てようとパリに上京してきた役者フレデリックに、代書屋が表家業の悪党ラスネールだ。ガランスには多くの男を惹きつける魅力があった。 あるきかっけで劇場に雇われたガランスは、観客の一人モントレー伯爵に見初められプロポーズを受けるも断ってしまう。世間に嫌気がさしているのか、ガランスはバチストの純粋な心だけを受け入れる。
 やがて、ラスネールが企てた悪事に巻き込まれてしまったガランスは、うっかりモントレー伯爵に助けを求めパリを去ることになる。 その後、同じ劇団の娘ナタリーと結婚し家庭を築くバチストだったが、一時もガランスのことを忘れることはなかった。そして5年経ったある日のこと、パリに突然ガランスが戻ってくる。どうするバチスト・・・。


劇場の前でガランスの冤罪を自慢のパントマイムで証明するバチスト(ジャン=ルイ・バロー)

【感想と雑談】
 大変古いモノクロの大河ドラマである。

 フランス映画史に燦然と輝く金字塔で、巨匠マルセル・カルネ監督が3年もの歳月を費やした映画芸術の極みなのだそうだ。たしかに普通の作品とは違った気迫を感じた。
 それにしても、製作当時のフランスはナチスの占領下にあったはずなのだが、戦時中によくこれだけの作品を撮ることができたものだ。

 冒頭の犯罪大通りでは活気溢れる様子が描かれるが、ここでのヒロイン・ガランスの登場シーンにちょっと注目。昔は娯楽の一部として見世物小屋があった訳だが、なんとガランスがそこの「全裸の美女」として登場するのだ。入口の呼び込みが客をかき集め、客がワクワク気分で中に入っていくと、風呂桶のお湯にドップリ浸かったガランスがお出迎えする。そのガランスは、どういう仕掛けなのかグルグル回転している。しかも手鏡を持ちながら。客はというと、目が点状態で回転ガランスを眺めているだけだ。この脱力感。たしかに全裸に違いない。しかしお湯で全然見えないのだ。客の気持ちがよくわかる。これは風俗なのか。今これをやったら斬新すぎるかもしれない。(そうか)

 仕事が済んだガランスが大通りを歩いていると、上京してきた役者フレデリックがナンパしてくる。モゴモゴしたフランス語でやりとりする様は、いかにもフランス映画だが、日本では絶対に有り得ない独特のリズムがあって面白いと思う。また、軽くあしらわれたフレデリックが、あっさり別の女性に同じ手口でナンパし直すのも笑える。見習いたいところだ。
 この後にガランスが立ち寄る代書屋には悪党のラスネールがいるのだが、コイツがまたニヒルでクールさをアピールするような男だ。そんなラスネールにガランスは「一人芝居を見ているようで楽しいわ」とのたまう。いいぞガランス(笑)。

 パントマイム役者のバチストが、ガランスの冤罪を証明するシーンが素晴らしい。ガランスの横に立つ紳士がスリに会う様を見ていたバチストが、その一部始終をパントマイムで演じきるのだ。それもガランス、被害者、犯人の3人分だ。言葉も発せずに動きや表情だけであそこまで表現できるパントマイムって凄いと思う。ここで、スリを見かけたら現行犯逮捕しろよ、というツッコミはぐっと我慢なのである。この後も劇場で彼のパントマイムが度々見られる訳だが、この時の即興パントマイムが一番だった。

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 タイトルにある天井桟敷とは、劇場の天井近くの階層にある格安席のこと。観劇に娯楽を求める庶民でごったがえしている。落っこちそうなくらい乗り出してるし、ケンカでも起きれば大惨事間違いない状況だったりと、庶民らがとても熱い。舞台で役者がヘマすれば突っ込んで笑ったりと、品は無いけど一体感があったりして、なんだかこんな観劇も楽しそうだ。

 本作は、そんな劇場を中心に様々なタイプのキャラクタが登場し、交差しながら夫々ドラマが描かれていくが、軸に進むのはバチストとガランスの恋愛だ。このガランスは至って冷静な女性なのであるが、どうも彼女に関係する男性らはバチストも含めあまり良い思いができないようだ。ガランスは劇中では美女ということになっているが、正直そうは見えないし歳も結構いってる感じだ。でもこれは、他とは違う内面から出る美を表現したのかもしれないし、世間を知り尽くした特異な存在として強調したのかもしれない。そんなガランスに男どもは見透かされ翻弄されてるような気がする。自分なら劇団の娘ナタリーで決めると思うのだが、そうはいかない世界のようです(笑)。

 かなり古いし3時間もの長丁場ときているので、軽い気持ちで観ると大変かもしれない。フランス映画を勉強する上では重要な作品だと思うので、できれば気合を入れてから挑んだ方がいいと思う。
 『ロード・オブ・ザ・リング』や『タイタニック』みたいな娯楽性はないものの、何度か観直すうちに何ともいえない味わいを感じるようにもなってきた。これが金字塔といわれる所以でしょうか。


ガランス(アルレッティ)をナンパする、パリに上京したばかりの役者フレデリック(ピエール・ブラッスール)。これがフランス流ナンパの仕方か。


代書屋が表向き家業の悪党ラスネール(マルセル・エラン)。子分にしっかり愛されてるクールな男。前髪がチャームポイント。


ガランスのことで頭が一杯のバチスト。手前にいるバチストに恋焦がれる娘ナタリーがちょっと可哀想。


いい仲になるバチストにガランスですが、この後には波乱万丈の展開が待っているのです。

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【出典】『天井桟敷の人々』/株式会社コスミック出版

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2008年8月24日日曜日

映画『ガス人間第一号』 ・・・夏の特集企画 東宝特撮「恐怖の変身人間シリーズ」 第3回(最終回)

「恐怖の変身人間シリーズ」も最終回となりました。たった3本ですから(笑)。でもよかった。夏の特集とかいいながら、もうお盆過ぎて一気に涼しくなってるし。

●原題:ガス人間第一号
●ジャンル:犯罪/SF/ドラマ/ロマンス/スリラー
●上映時間:92min
●製作年:1960年
●製作国:日本
●言語:日本語
●カラー:カラー
◆監督:本多猪四郎
◆出演:土屋嘉男、八千草薫、三橋達也、左卜全、田島義文、佐多契子、その他大勢

 東宝特撮「恐怖の変身人間シリーズ」の最終回は、いつでもどこでも自分の意思で身体をガス化させるガス人間です。

【ストーリー】
 日本。銀行強盗が発生し犯人は車で逃走。警察は追跡し車を捕らえるも犯人は取逃がしてしまう。担当の岡本刑事は逃走ルート付近に日本舞踊の春日流家元・藤千代の屋敷を発見し、最近落ち目のはずが羽振りの良い藤千代に不審を抱く。
 やがて第二の銀行強盗が発生するが、毎回犯行後に金庫室を密室状態にする犯人に警察も頭を捻る一方だ。岡本刑事は銀行強盗犯が藤千代のパトロンと確信し、婦人記者の京子の協力を得て藤千代を調査するが、図書館に出かけたりするくらいで犯人と結びつく点がない。
 暫くして第三の銀行強盗が発生し遂に犯人が逮捕される。そして、藤千代も使い込んだ紙幣が銀行から強奪されたものと断定され同じく逮捕される。 しかしその後に、ある男が警察に現れ自分が真犯人だと名乗る。その男はかつて藤千代が通った図書館の受付係・水野であった。
 先に逮捕された犯人は単なる愉快犯で自分こそ本物だと言い切る水野に、警察は実際に銀行の金庫室を使って手口を再現させようとする。金庫室の前に立った水野は不敵に笑い出すと突然、身体をガス化させ数人を窒息死させる。そして、藤千代を釈放するよう言い放ちし、ガス化のまま銀行から逃走する。
 実験の失敗から不運にもガス人間となった水野は、愛する藤千代を舞踊の発表会に立たせたい為に、強奪金を土地の売却金と偽り彼女に提供し続けていたのだ・・・・・・。


拘置所の鉄格子をすり抜けるガス人間の水野(土屋嘉男)。元祖T-1000。ボヤけた顔が不気味。

【感想と雑談】
 東宝特撮の中では最強の人間ドラマではないだろうか。

 度々観てきた作品だけど、今回久しぶりに観直したらとても感動してしまった。こんなに面白かったっけ?自分、歳を取ったってことかなあ(笑;)。
 ほぼ思考を持たない液状生物が強烈すぎた『美女と液体人間』に、復讐男が発明品を使って犯行を繰り返す『電送人間』と、これまで変身人間シリーズを一通り観てきたけども、本作はこの前2作品を合体させて100万倍にパワーアップしたような内容だ。

 人体強化の実験を受けるも予想外にガス人間となった水野(土屋嘉男)が取る行動はヒーロー的なものでも何でもなく、ただ愛する藤千代(八千草薫)の為にひたすら強盗を働き金を貢ぐことだ。愛される女性の藤千代も落ち目となった家元家業を厳格に守ろうとしているが、そんな水野に愛情を感じまた頼りしにしてしまう。人殺しでもある水野と彼の歪んだ愛情を受け入れる藤千代に明るい未来は間違いなくない。悲しい恋の物語である。藤千代を見守る爺や(左ト全)の眼差しがこれまた悲しい。絶対に体長50mの怪獣とか出してはいけないシチュエーションなのである。

 本作の土屋嘉男を見てやたら浮かんだのが竹中直人(笑)。雰囲気が似ているのだこれが。変身人間シリーズ全作品に出演されているが、演じた中でガス人間が一番心に残るキャラクタだ。
 八千草薫は東宝特撮のイメージがないんだけど、藤千代役はまさに彼女の為に用意されたんじゃないかと思えるくらいビターッとはまっていた。在籍されていた宝塚歌劇団の底力ってやつでしょうか。これまでの白川由美とは一味違ったごっつ美人。

 この二人とは対照的にハツラツとした存在が岡本刑事(三橋達也)と夫人記者・京子(佐多契子)だ。事件が起きる度に岡本刑事にまとわり付く京子だが、とにかく二人の会話のテンポがいい。岡本刑事が一言喋れば京子はその3倍は喋り返すという夫人記者らしいトークだが、その昭和の喋り方が楽しくて気持ちがいいのだ。『日本舞踊の家元と銀行ギャング、最高にイカすわぁ♪』などと昭和のセリフがやたらと耳に入る。素敵だ(笑)。この軽快な二人が水野と藤千代の関係を引き立たせ作品を強固なものにしている。
 三橋達也も活発で高めの声の刑事役ははまっているし、佐多契子は八千草薫とはまた違ったタイプで魅力的だ。

 例の大人向けの要素だが、今回は伝統芸能を扱った厳粛な雰囲気でもあるので、風俗的なアイテムは殆ど出てこない。ここは諦めよう(笑)。

 さて、東宝特撮なのでガス人間自体に注目してみると、相変わらずローテクながらも工夫を凝らして変身する様やガス化した様を見せてくれる。圧巻は逮捕され拘束された藤千代を助けにいく場面だ。音も無く拘置所に現れた水野は徐々にガス化し入口の鉄格子をすり抜ける。ここ、速攻で『ターミネーター2』のT-1000を思い出させるので、これ絶対ジェームズ・キャメロン監督見てるよな、と思った。間違いない。たぶん。
 また、このすり抜けた後に水野は近くの看守を襲うのだが、この時に光学合成でガスに滲んだ顔の表情がとても怖い。ゾッとする瞬間だ。
 とにかく様々な手法を凝らしてガス人間を表現した円谷の特撮はホントに素晴らしい。

 劇場を舞台に迎えるクライマックス。二人だけの世界に浸る水野に藤千代と、水野を仕留めようとする警察の緊迫感が並行に描かれ、怒涛のエンディングに向け爆進する。

 本作は脅威のガス人間含め、関係する藤千代に警察、そして新聞記者らの情や行動を丁寧に描いた傑作ドラマなのであります。


前進しまくる夫人記者の京子(佐多契子)に、タジタジの岡本刑事(三橋達也)。お似合いのカップルだ。


京子に突撃取材される家元の藤千代(八千草薫)。その傍らには爺や(左ト全)。ズビズバー・・・とかは残念ながら言わない。


藤千代に会いに来た水野(土屋嘉男)。「ボクには何もいらない、キミに素晴らしい踊りを思う存分発揮してもらえればいいんだ」


藤千代の舞台をたった一人で見守る水野。何故こんな展開になるのかは観てのお楽しみ。

 これで東宝特撮「恐怖の変身人間シリーズ」の特集は終了です。いかがでしたでしょう。古臭いの一言だと思うけど、昭和のSFを題材にした特撮ものは今では味わえない魅力溢れる作品でもあります。色んな観方ができると思うので、ちょっとでも興味があれば一度お試し下さい。温故知新てのもありますよ(笑)。

© 1960 TOHO CO.,LTD.
【出典】『ガス人間第一号』/東宝株式会社

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2008年8月20日水曜日

映画『電送人間』 ・・・夏の特集企画 東宝特撮「恐怖の変身人間シリーズ」 第2回

さあ、特集2回目にして早くも折り返し地点にやって参りました(笑)。シリーズのタイトルですが、変身が抜けてましたので、改めて「恐怖の変身人間シリーズ」と致します。今時の変身人間はカッコええヒーローものだけど、本シリーズのはちっともカッコよくないよ。

●原題:電送人間
●ジャンル:犯罪/SF/スリラー
●上映時間:85min
●製作年:1960年
●製作国:日本
●言語:日本語
●カラー:カラー
◆監督:福田純
◆出演:鶴田浩二、平田昭彦、白川由美、土屋嘉男、中丸忠雄、その他大勢


 東宝特撮「恐怖の変身人間シリーズ」の第2回目は、ある装置を使って身体を変化させる電送人間です。

【ストーリー】
 日本。ある遊園地のスリラーショウで麻薬ブローカーの塚本が殺される。警察は塚本と繋がりがあったと見られるキャバレー大本営の経営陣をマークする。 やがて、キャバレー大本営にある男が現れ、経営陣の一人隆を殺害する。ある男とは戦時中に金塊横領のいざこざで仲間に殺されかけた須藤であった。
 須藤は戦後社会に溶け込んでいる当時の仲間の塚本と隆を復讐の為に殺害したのだ。残りの仲間連中は須藤の存在を知り恐怖に怯える。現場では追跡されるにも関わらず突然姿を消してしまう須藤だが、その付近では必ず焼却された奇妙な装置が発見される。
 新聞記者の桐岡は、須藤とある冷却装置メーカーの繋がりを発見し、社員の明子の協力を得て、須藤の本拠地と見られる浅間高原へと向う。そこでは、戦時中に須藤と共に殺されかけた仁木博士が、遠隔地に人間を転送するべく、超低温で動作する電送装置を開発していた・・・。


電送装置を使って遠隔地へと転送される須藤(中丸忠雄)。

【感想と雑談】
 恐怖ものというより、犯罪スリラーとして面白いと思う。

 濃厚で粘り気のあった『美女と液体人間』と比べると、本作は案外サッパリとした感じ。監督も毎度の本多猪四郎氏ではなく福田純氏が担当している。以降アクション派の監督になるだけあって、印象もガラリと変わる。

 電送人間とは、アリバイ工作の為に電送装置を使って一時的に身体を電気信号に変化させる中丸忠雄演じる須藤のこと。アリバイを成立させる為に本拠地と犯行現場に電送装置を設置して瞬時に間を移動する訳だ(犯行現場の装置は時限装置を使って破壊する必要があるが)。なので犯行道具の一部として身体を一時的に変化させるだけであって、電送人間自体に怪奇色はそんなにないのだ。ただ、半開きの口を動かさずに笑い出す須藤の姿は不気味ではある。

 冒頭では遊園地(多摩川園)でのスリラーショウの呼び込みシーンから始まるけど、当時の風景や人々の様子が見られるのは楽しい。なんだか活気付いている。もうこの辺りから本多監督のトーンとは大違いというのがわかるので、心を入れ替えて観るべしなのだ(笑)。

 麻薬ブローカーの男がスリラーショウ内で須藤に刺殺されると、これまた平田昭彦と土屋嘉男演じる刑事らが出動し、これに鶴田浩二演じる新聞記者も加わって、話が進んでいく。

 ヒロインは『美女と液体人間』と同じく白川由美が演じているが、本作では冷却装置を製造する企業の一社員役である。口数少ない妖艶なキャバレー歌手と比べると、ハツラツとした明るいお姉さんという感じだ。別人である。相変わらずごっつ美人。

 大人向けシリーズでもあるので、本作でもその辺は十分スパークしている。『美女と液体人間』でも登場したキャバレーであるが、本作では更にパワーアップしたキャバレーが登場する。その名も「軍国キャバレー大本営」(笑)。ステージで踊る全身金粉のダンサーに度肝を抜かれる。ゴールドフィンガーか。・・・って、あれ?これゴールドフィンガーよりも前の作品になるぞ。007の方がパクってんのかよ(違。

 ここで、刑事と新聞記者が客を装い張り込みをするのだが、この画面の隅々に配置される店員の格好が素晴らしい。ボーイは兵隊でホステスは水兵だ。今だとミリタリーコスプレキャバレーとでも言うのだろうか。元祖コスプレ風俗である。終戦後15年目にしてこの根性はいったい(笑)。
ここでの刑事とテーブルに付いた水兵(ホステス)との会話がイカす。

 刑事 「いやにヒリヒリするね。なんて酒だい?これは」
 水兵 「焼夷弾よ」
 刑事 「もっといいの持って来いよ。特上のヤツな」
 水兵 「はい!ミサイル二丁!」
 兵隊 「は!了解!!」
 刑事 「おい、氷嚢(ひょうのう)が足らないぞ」
 水兵 「はい!ただいま輸送して参ります!」

 行ってみたい、この店に。

 後半、トリッキーに犯行を続ける須藤も、警察と新聞記者の頑張りによって徐々に追い込まれる。そして、クライマックスでは本拠地付近の火山の噴火によって悲劇を迎えることになる。ちょっとあっけない悲劇。

 移動手段として機能する電送人間。怪奇性は無いけども、犯罪スリラーとしてもうまく機能しているし、当時の貴重な風俗事情(笑)が堪能できるという点でも、本作はまさに大人向け変身人間シリーズの1品なのであります。


キャバレー大本営の事務所に現れた電送人間の須藤。電送終わっているのに身体に走査線が走りまくりの演出。ノイズ音も鳴りっ放し。


須藤は犯行で使った装置を、貨物列車ごと木っ端微塵にする。東宝特撮らしい見事なシーン。


桐岡(鶴田浩二)は取材先のアパートで偶然、明子(白川由美)と出会う。これぞ大人の出会いである。 距離のとり方を見習おう。


刑事(平田昭彦)に氷が足らないと言われ、「はい!輸送して参ります!」と元気良く発進する水兵コスプレのホステス。斬新過ぎるミニスカート。

<追記>
 キャバレー大本営での客とホステスのやりとり以外で印象に残る名場面をもうひとつ紹介。
 戦時中に物資を横領していたグループがいつ須藤に襲われるかと、キャバレーの事務所で戦々恐々としているさなか、ある録音テープが届けられます。恐る恐るそのテープを再生してみることに・・・

 グループ  「(;゜Д゜)ドキドキ・・・」
  再生オン
 テープ音声 「(しーん)」
 グループ  「(;゜Д゜)ドキドキ・・・・・・」
 テープ音声 「うっふぅ〜ん♪あっはぁ〜ん♪(エロい喘ぎ声)」
 グループ  「(^∀^)はっはっは、いやあ、これは参りましたなあ」
 テープ音声 「ふっふっふっふっ(須藤の声)」
 グループ  「(;゜Д゜)ひぃ!!!!!!」

 なにこの緩急。ヘタなコントよりも笑える名場面だわ。


© 1960 TOHO CO.,LTD.
【出典】『電送人間』/東宝株式会社

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2008年8月17日日曜日

映画『美女と液体人間』 ・・・夏の特集企画 東宝特撮「恐怖の変身人間シリーズ」 第1回

先日に紹介した東宝の『宇宙大怪獣ドゴラ』ですが、嬉しいことにファンの方がいらっしゃったようで(笑)、ここらで一つ大人向け東宝特撮の特集企画を立てることにしました。想像力豊かな昭和に製作された「恐怖の変身人間シリーズ」を順番に紹介していこうと思います。3本しかないけどね(笑)。
 その頃流行った特撮とホラーサスペンスの融合に手に汗握ってみよう!ドン引き決死の覚悟で挑みます(笑)。

●原題:美女と液体人間
●ジャンル:犯罪/SF/スリラー/ホラー
●上映時間:87min
●製作年:1958年
●製作国:日本
●言語:日本語
●カラー:カラー
◆監督:本多猪四郎
◆出演:平田昭彦、白川由美、佐原健二、土屋嘉男、田島義文、小沢栄太郎、その他大勢

 東宝特撮「恐怖の変身人間シリーズ」の第1回目は、シリーズ中最も姿や思考がはっきりしない液体人間です。

【ストーリー】
 日本。ある雨の夜に銀行強盗が発生。バッグを掴み銀行から飛び出した犯人の三崎は車に乗り込もうとするも、突然苦しみだし忽然と消えてしまう。現場に残ったのは衣類に靴、バッグだけであった。
 警察はバッグの中から麻薬を検出し銀行の貸金庫から盗み出されたものと判断。麻薬絡みの事件とし、富永刑事チームは三崎の女である千加子のアパートに向う。しかし尋問するも三崎の行方は知らないようであった。
 その一方、大学助教授の政田は、消えた三崎は水爆実験で被曝した船舶に関係しているのではないかと推測。実はある漂流船に遭遇した漁船船員が、漂流船の中で液状の生物が人間を溶かす様を目撃したらしく、その証言から漂流船から日本に上陸した液状生物が三崎を襲った可能性があると富永刑事に持ちかける。しかし、警察はそんな空想話には耳を傾けない。富永刑事と政田助教授は別々に三崎の件を追うことになる。
 やがて、麻薬組織が関係するキャバレーを突止めた富永刑事は、楽屋で組織のメンバやそこで歌手として歌う千加子が液状の生物に襲われるところに遭遇。かろうじて千加子を救出する。
 遂に液状生物を確認した警察は、それを液体人間と命名し全滅作戦を展開する・・・。


核実験の放射能によって誕生した液体人間。恐怖の不定形生物。

【感想と雑談】
 子供の頃に観た時はかなり怖い映画だった。

 本作は開始早々、いきなり核実験の実際のカラー映像が流れ、そのままオープニングタイトルが始まる。
 製作年からすると終戦からまだ13年しか経っていない。核の恐怖が未だ真新しく根付いている時代で、核の恐ろしさを空想映画上の外敵として描くのは自然なことだったようだ。そういえばゴジラ誕生も同じ背景にあったと思う。('54年、日本のマグロ漁船がビキニ環礁の水爆実験による死の灰を浴びて被曝、というのが一番の影響でしょうか)
 しかし、ここで流れるタイトル曲が何故か激しい行進曲みたいなのは残念。

 東宝特撮といえば、『ゴジラ』を筆頭に『ラドン』や『モスラ』の怪獣映画や、『地球防衛軍』や『宇宙大戦争』の宇宙SF映画等、少年らが胸踊るような作品のイメージなのだが、実は大人向けのSF作品も存在するのだ。大人向けである以上、巨大怪獣や宇宙人を出してはいけない。ここで等身大のまさに人間サイズの外敵が恐怖の象徴として作られたのである。

 それが本作の液体人間。

 大人向け作品であるので、まずは普通の刑事ドラマ的に話しが始まる。冒頭でいきなり何かに襲われるのだが、ここでは姿を一切映さずに、襲われる人間のアクションのみで正体不明の何かを描いている。サスペンスである。

 刑事ドラマで進むので、平田昭彦演じる富永刑事が部下を引き連れ普通の捜査をしまくる。そして、参考人として浮かぶ白川由美演じる千加子だが、これがごっつ美人である。大人の色気というやつ。タイトルの美女に偽りは全くない。
 千加子のアパートに踏み込んだ際、襖の隙間から千加子の着替えを覗こうとしてピシャリと閉められる土屋嘉男演じる刑事が、バツの悪そうにニヤリとするところでは、何か大人のイケない事情を垣間見た感じがして素敵だ(笑。
 この後、千加子はアパートでギャングの訪問に会い脅迫される。
 「ジタバタするんじゃねぇ!もし三崎をサツに渡したら、オメェの命はねぇゾ」
 今ではそうでもなさそうだが、当時は相当破壊力のあるセリフだったはずだ。

 大人向けとして究極の要素がキャバレーでの長尺シーンである。豊満なダンサーらが生バンドの演奏をバックに踊ったりする様は当時としてはかなりムフフであっただろう。肌の露出度が結構高いし。いつの時代にもこの様なスケベ心を満たすサービスが存在していたということ。勉強になります。
 大人向けなので、こういうところを舞台に麻薬組織が暗躍したりするし、刑事らもここに来て張り込みしたりする。
 ここで生バンド演奏の曲調が変わると歌手の千加子が登場し優雅に歌いだす。大人の美人さんで良いのだが、歌の方は外人歌手のレコードをクチパクで合わせているようにしか思えない。ノーリアクションの客も凄いよ(笑;)。

 これら大人向けの世界が構築されたところで、佐原健二演じる大学助教授が理論と実験結果を持って液体人間の存在を前面に出し始める。
 液体人間が初登場するシーンは、今でも部屋を暗くして観ると大ダメージを食らうほどだ。
 核実験の被曝から突然変異を起こした船員を乗せ漂流する船舶。手持ちランプの明りを頼りに船内を探索していると、青緑色の液体がどこからともなく流れてきて人間の形に盛り上る。宇宙細胞ドゴラもそうだったけど不定形で声も上げずに忍び寄るその姿はとても怖い。三崎を偶然襲った液体人間は、三崎を溶かし同化するが、その際に精神活動も引き継ぐらしく、それで元の女である千加子の周りに出現するようになるのだ。
 特撮は非常にローテクで、粘り気のある液体を流し、人間体型は光学合成、襲われ体が溶け出す人間はダミーから空気を抜くような技法を取っている。今時のCGに慣れた目からすると、画的には随分と浮いた存在だけど、当時の目線になって観れば、作り手の観客を驚かそうとする意気込みは伝わるはずだ。

 液体人間はよく考えたら元は同じ人間で核実験の被害者だというのに、その辺は一切触れずに、単に核がもたらした人類への脅威として退治されることになる。当時の空想SFでは画面に映えるキャラクタであれば何でもOKだったのかもしれない。ただ、ラストでは将来を悲観するようなナレーションで締めくくられ、粋な後味を残している。

 非常に古い作品なので、鼻で笑って済まされるのが大半かと思うけど、現代では絶対に出せないカラーや空気があるのは間違いないので、これを魅力に感じることができれば十分に楽しめると思います。

 後の『ウルトラQ』の前身と思って下されば。佐原健二も出てるし(笑)。


液体人間が恐怖を振り撒いてる最中にも、こんな地味ーな取調室で普通に仕事する男達。まさに大人向け。左から富永刑事(平田昭彦)、坂田刑事(田島義文)、田口刑事(土屋嘉男)、宮下刑事(小沢栄太郎)、千加子(白川由美)。


昭和33年の豪華なキャバレーで歌手として働く千加子(白川由美)。美人タイプ。少年には太刀打ちできない色気を発射。この時22歳!


東宝特撮らしいアナログ全開の実験装置。パネルを操作する政田助教授(佐原健二)と美人助手。ここにも美人がいました。ちょっと好みだったり(笑)。


自ら液体人間に突っ込んでいき、あっという間に溶けてしまう坂田刑事。翌日の朝刊では殉職と一面を飾ってしまうのであった。

© 1958 TOHO CO.,LTD.
【出典】『美女と液体人間』/東宝株式会社

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2008年8月13日水曜日

映画『ダークナイト』 ・・・かなりやばいアメコミ映画がやってきました

●原題:The Dark Knight
●ジャンル:アクション/ドラマ/ミステリー/スリラー
●上映時間:152min
●製作年:2008年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:クリストファー・ノーラン
◆出演:クリスチャン・ベール、ヒース・レジャー、アーロン・エッカート、ゲイリー・オールドマン、モーガン・フリーマン、マギー・ギレンホール、その他大勢

なんだか凄い盛り上がりようなのだ。観る人殆どが大絶賛なのだ。予告編からすると確かにカッコいいぞ!バットポッド!


ヒース・レジャー演じるジョーカー。惜しい役者さんを亡くしました。 ご冥福をお祈り致します。

【ストーリー】
ゴッサムシティ。どこからともなくジョーカーという男が出現する。何の躊躇もなく人を殺し、究極の仕掛けを用意しては市民らを恐怖のどん底に突き落とす。そしてその混乱する様を見て楽しんだりする。恐怖を振り撒く男だ。
そんなジョーカーを捕らえるべく、警察にヒーロー検事、そしてバットマンらは奔走するのだが・・・・・・。

【感想と雑談】
前作のビギンズもそうだったけど、キャラクタの描き方が素晴らしいと思う。

ジョーカーである。
冒頭の銀行強盗でジョーカーは仲間を射殺する。集団行動のリスクを仲間減らしで回避する考えは皆思っても出来ない行為だが、それを平気でやってのける。その後に加速していくジョーカーは、相手に究極の選択肢を与え続け、苦悩する様を見ては楽しむ。これが憎しみや復讐心ではなく、ただの欲求からくる行為であるのが厄介だ。
現実でも罪の意識なく衝動的に殺人を犯すジョーカーみたいな輩が出てきているし、そのうち本人が出てくるような気がして怖くなる。

本作はバットマンとジョーカーだけではなく、ビギンズから引き続きのゴードン警部や新登場のデント検事らにもキーとして焦点を当てていた。あれだけの登場人物に深みを与え奥行きを出していたのは素晴らしかった。

2時間半の長丁場だけど、目まぐるしい展開に長さを感じることは無かった。
初回の鑑賞はどうしても見落とすところがあったりするけど、本作にはそれを放っておけない魅力がある。なので、また観に行こうと思っとります(笑。

アメコミ映画も随分と侮れない存在となりましたね。いい映画にジャンルは関係ないということかな。
世界的な映画データベースサイトのIMDbでは評価9.2/10で、いきなりベスト3に輝いております。凄いなー。

そうそう、バットポッドね。あのタイヤぶっとさの理由はわかって感動したのだけども、あれってホントに走ってるのかな。
だとしたら最強のプロップってことだよね。しかし、カッコよかったなー(笑。

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【出典】『ダークナイト』/ワーナーブラザーズ

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2008年8月11日月曜日

映画『ゴーストハンターズ』 ・・・リトルなチャイナでビッグなトラブルなんだそうです

●原題:Big Trouble in Little China
●ジャンル:アクション/アドベンチャー/コメディ/ファンタジー/ロマンス
●上映時間:99min
●製作年:1986年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ジョン・カーペンタース
◆出演:カート・ラッセル、キム・キャトラル、デニス・ダン、ジェームズ・ホン、スージー・パイ、アル・レオン、その他大勢

 レンタル屋を徘徊してたら、たまたま目に入ったこの作品。何度か観ている作品だが、無性にまた観たくなって借りてしまった。最近こんなのばっか(笑)。しかし懐かしいなあ。

【ストーリー】
 アメリカ。トラック運転手のジャックとレストラン経営者のワンは今日も博打で盛り上っていた。ある日のこと、中国からやってきたワンの婚約者ミャオが、妖術使いの3人組みに誘拐されてしまう。
 ジャックとワンは、3人組のボスが古代中国から封印されてきた魔人ロー・パンであることを突き止める。封印によって霊体として生き続けるロー・パンは緑色の目を持つ女性と契りを結ぶことで肉体を取り戻そうとしていた。ミャオはまさにその緑色の目を持つ女性であったのだ。
 ミャオ誘拐現場に居合わせた弁護士のグレイシーも巻き込み、ジャックとワンは魔人ロー・パンが潜むチャイナタウンの奥へと向う。しかし、グレイシーも緑色の目を持っていたことで早速捕まってしまう。魔人ロー・パンは両手に花でウハウハ状態だ。どうするジャックにワン・・・。


左から、グレース(キム・キャトラル)、ジャック(カート・ラッセル)、ワン(デニス・ダン)、ミャオ(スージー・パイ)。

【感想と雑談】
 カンフー、銃撃戦、怪獣、妖術となんでもありのコメディ調のファンタジー作品。気合の入った妖術使いの三人組が笑える。

 監督は『ハロウィン』『遊星からの物体X』『ゼイリブ』等ホラー映画の第一人者ジョン・カーペンター。今回はなんとも異質な出来。ホラーのホの字もない完全に遊びまくってる内容だ。真剣に観るときっとやられる。けど、憎めない。

 カーペンター監督の常連俳優カート・ラッセルがちょっとオツムの足りないトラック運転手を演じているけど、とにかく若い!最近の『デスプルーフ』と比べたらなんとも(笑;)。
このカート・ラッセルと組む女優がキム・キャトラル。最近は『セックス・アンド・ザ・シティ』でブレイクしているそうだが、自分にとっては『マネキン』のヒロイン役が一番だ。

 チャイナタウンが舞台なので、アジアなキャラクタが大半を占めている。あ!どこかで見たぞ!というアジアな俳優が何人か出てくる。魔人ロー・パンを演じるジェームス・ホンが一番見たことあるかな。

 ジャックとワンはトラックに乗ってチャイナタウンの奥へと入っていく。ここで、たまたまギャング同士の抗争に出くわすのだが、この中に安心できる脇役者アル・レオンがいるのを見落としてはならない(笑)。

 そして、ギャングの争いも佳境に入ったあたりで珍客が登場する。魔人ロー・パンが放った嵐の三人組だ。デカイ三度笠にマントで身を包んだこの妖術使いの三人組は、登場するなり一人ずつ舞をしながらもの凄い気合を入れる。

 ハイェー! ハイェー!! トゥエー ハアアアァァァァァ

 顔が凄い。無駄にも見えるその様にギャングも全員、目が点だ。一番の笑いどころでもある。とりあえずジャックとワンは逃げてしまうが。 この後、嵐の三人組は普通にギャングらと戦う。

 後半に入るとジャックとワンは、妖術使いの中国老人と見方のギャングと共に、魔人ロー・パンの本拠地に侵入する。そこからはオールセットによる地下道や魔人ロー・パンの挙式会場が舞台となり一気にファンタジー色が強くなる。メチャクチャである。地下道では怪獣が現れ、ドーム状の挙式会場ではカンフーに妖術が入り乱れるという、とても大バカな展開だ。

 ギャグはユルユルだし、カンフーもなんだかダラダラしている。カート・ラッセルも随分ヘナチョコだ。でも大御所のジョン・カーペンター監督がこんな脱力度No1の作品を撮ったのかと思うと、なんだか味わい深いものがあるし、力を抜いて割切って観れば結構楽しい作品だと思う。はっきり言って自分は好き。

 嵐の三人組の描き方だけは神がかりな気がするので、初めてご覧になる方は注目して下さい(笑)。

 因みに監督は音楽もよく担当されていて、本作でもユルユル旋律のBGMを聴かせてくれる。エンドロールに流れる主題歌は結構ノリノリかも(笑)。

 あ、今気付いたけど、本レビューは北京オリンピック開催とは全く関係ないことですので。ホント偶然です。


出ました。コイツらが嵐の三人組。ギャングが争ってる最中に、光とともにどっかから出現する。左から剣使いの雨、怪力使いの稲妻、電撃使いの雷鳴。一見カッコ良さそうだが・・・。


例えばこんな感じ。登場するなり気合を入れる剣使いの雨。キメのポーズです。いつでも無駄に気合いが入っている嵐の三人組。


魔人ロー・パンは霊体でいる時は目と口からビームを発射。ジャックはいきなり食らってしまい一瞬目が見えなくなる。それにしても魔人ロー・パン、顔が怖いよ。


ここは魔人ロー・パンが挙式するところ。こんなアトラクションみたいな場所でクライマックスを迎えるのだ。

© 1986 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.
【出典】『ゴーストハンターズ』/20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン株式会社

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