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2015年10月19日月曜日

映画『ゴーン・ガール』・・・ 謎な夫婦を観た後は、ゲイなミュージカル動画でキメてみます

●原題:Gone Girl
●ジャンル:ドラマ/ミステリー/スリラー
●上映時間:149min
●製作年:2014年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:デビッド・フィンチャー
◆出演:ベン・アフレック、ロザムンド・パイク、ニール・パトリック・ハリス、テイラー・ペリー、キャリー・コーン、キム・ディケンス、パトリック・フュジット、エミリー・ラタコウスキ、その他大勢

【ストーリー】
アメリカ。今日はニックとエミリー夫婦の結婚5周年の日。しかし気がつけば屋敷は荒らされ、エミリーの姿はこつ然と消えてしまう。早速、ニックのもとに駆けつける警察は誘拐事件として捜査を始めるが、この夫婦には実はある秘密が隠されていた・・・。



【感想と雑談】
 観ました、『ゴーン・ガール』。

 デビッド・フィンチャー監督、相変わらずやってるな、と思いました。この監督の作風は、なんといいますか、とにかくクールでパンクですよね。しかもズッシリしていて見応えもバッチリ。闇を残したままの顛末には考えさせられました。この余韻はいったい。

 妻との謎めいた関係にある夫を演じるのはベン・アフレック。前から胡散臭い印象しかなかった役者ですが、これがなかなかよかったです。コメンタリでは監督も、さりげない演技が旨い役者だと褒めまくり。ただ、一部ベンのワガママによるトラブル発生については一言「プロ意識の欠如」と漏らしていたけど(笑)。なんだ、見直そうと思ってたベン・アフレックは、やっぱし胡散臭い役者に変わりはないってことか。残念だな。

 謎めいたビッチ(あ言っちゃった)な妻を演じるのはロザムンド・パイク。ちょっと日本人好みの顔してませんかね彼女。あまり感情を見せない冷淡なところが実にいい。瞬きしてないような目つきが怖いんですが。ボンドガールとかSFヒロインとか、そんな役でしか見たことなかった女優さんですが、本作でいっきに株が上がりましたね。最近のSFコメディ『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』('13)でサイモン・ペグと組んでたのを思い出します。今後、要注意の女優さんになりました。

 序盤は妻失踪事件のミステリー仕立てで、中盤からは一気にドンデン返ってスリラー仕立てになって、そんである人物がエライことになって、えええとなりました。このえええとなった人物を演じたのがニール・パトリック・ハリスなんですね。

 この役者、私にとっては『スターシップ・トゥルーパーズ』('97)で軍部の若きエリート士官カールなんですが、一般的にはテレビドラマ『天才少年ドギー・ハウザー』の主人公の方が有名みたいです。ちょっと前に観たコメディ『荒野はつらいよ 〜アリゾナより愛をこめて〜』('14)でも姿を拝見していたので、ここのところ印象付いていました。下の写真のお方です。



 ここから、ニール・パトリック・ハリスのネタが始まります。

 で、『ゴーン・ガール』を観終わって、なんとなくYoutubeでミュージカル『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』('01)の楽曲パート動画をダラ観してたのです。

 そしたら他の類似サムネイルにニール・パトリック・ハリスの名前が見えました。なんで?!と思って見てみたら、本人がケバい格好で歌い出しました。最近、舞台化した『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』で主役を演じた彼によるたぶん授賞式でのパフォーマンス動画でした。

 ’14年度のミュージカル主演男優賞を取ったんだって。ビックリしました。この時の選曲が「Sugar Daddy」というイカしたナンバーで、映画版の原曲が好きなんですが、このハードにアレンジされた舞台版もなかなかいいです。音がちっさいんだけど。。

 宇宙バグと戦う若き士官であり、西部開拓時代のゲス野郎であり、ロザムンド・パイクにあんなことされる資産家であるという、ニール・パトリック・ハリスのイメージが完璧に木っ端微塵になること請け合いな素敵すぎる動画なので、凄く暇でこちらにたどり着いた方なら観るしかないと思うです。こんな姿でフォーマル軍団に特攻とか、きっと笑えます。

『Neil Patrick Harris - "Sugar Daddy" - from Hedwig』


 いじくられる観客の中に、サミュエル・L・ジャクソンとケビン・ベーコンがいたような(笑)。他の観客は・・・有名な人かな、ちょっとわかりませんでした。

 ちなみに、ニール・パトリック・ハリスは同性愛をカミングアウトしているそうなので、こういうドラッグクイーンな役はすんなり演じられるのでしょうね。


 意外や素敵な発見でした。


(C)2015 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
【出典】『ゴーン・ガール』/20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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2015年8月23日日曜日

映画『96時間/レクイエム』・・・ 今度は本国アメリカでリーアム・ニーソンが暴れます

●原題:Taken 3
●ジャンル:犯罪/アクション/スリラー/ミステリー
●上映時間:115min
●製作年:2014年
●製作国:フランス
●言語:英語/ロシア
●カラー:カラー
◆監督:オリビエ・メガトン
◆出演:リーアム・ニーソン、マギー・グレース、ファムケ・ヤンセン、フォレスト・ウィティカー、ダグレイ・スコット、サム・スプルエル、ドン・ハーベイ、リーランド・オーサー、その他大勢

 皆さん、いかがお過ごしでしょうか?気温もやや落ち着きだしてるでしょうか?でもまあ、残暑は続くのでしょうね。熱中症にはまだ注意が必要ですね。
 今回は、アクション作品です。残暑、吹き飛ばしてくれるかな。

【ストーリー】
 アメリカ。元CIAのブライアンは、元妻レノアと別居仲の娘マギーを見守りつつ孤独の生活を送っていた。ある日、ブライアンの自宅でレノアが遺体となって発見される。巧妙な罠によって警察から追われることになるブライアンは、娘マギーを守りつつ、元CIAの仲間と共に事件の真相を追う・・・。



【感想と雑談】
 シリーズも3作目になるんですね。ここのところアクションを手広くこなしているリーアム・ニーソンがいい感じです。すっかり一方通行で無敵すぎるキャラが定着しちゃってますよね(笑)。しかし、シリーズ1作目は大傑作だったものの、これが3作目ともなると・・・。

 ますます残念なことに。

 前作の『96時間/リベンジ』('12)で散々書いていたのですが、期待も虚しく今回も引き続きアクションがひどいと思いました。アクション場面は、その場で何が起きているのか状況を確立した上で、初めて度肝を抜く演出が映えるものです。

 しかし、本作のアクション場面は、その状況がまったく確立されていません。そこに至る背景はわかるのですが、アクション自体どうなっているのかサッパリわからないのです。

 具体的には、シーンごとのカット割りが細かすぎです。なんでこうもカットを急ぐのか。ひとつのカットに何かド派手な様を見やすく映すところにアクションの意味があると思うのですが、作り手はそれをせずフィルム自体を弄くることにアクション性を見出してる節。



 毎秒といっていいくらいの間隔で切り替わる場面に、観客はまず、脳内で全てのカットを整理しながら状況を補完しなければならず、それが出来て初めてアクションを理解することができます。楽しめるまでには到底いき着けません。逃走中にフェンスを乗り越えるだけで10カット近くも割くとか。とても疲れます。

 本当に残念だったのは、中盤の見せ場であろう高速道路上でブライアンがパトカーを奪取するところ。後部座席から暴れるものだからパトカーも制御しきれず、他の車両も巻き込んで大変な事態になります。ここで大型トラックが横滑りし、コンクリートブロックを破壊しながら迫ってくる様は圧巻・・・のはずですが、粉々ズタズタなカット割りで全く楽しめませんでした。同じく高速道路チェイスを描いた『マトリックス/リローデッド』('03)の素晴らしさが身に染みます。

 こういう作りで世に出すということは、それなりに認められてるということなんでしょうか。不思議です。現場では絶対に複数のカメラで長回しをしているはずだし、迫力を増すのにVFXで補完までしているのだから、現場の成果をわざわざ細切れにしてまで劣化させることないのにと思います。1作目のタイムリミットに代わる緊迫感を出してるつもりなんでしょうか。

 編集担当を調べてみると、シリーズ3作品それぞれ別の方が担当しています。ひどかった前作との共通点を考えると、続投している監督オリビエ・メガトンの意向が強いんですかね。製作は通しでリュック・ベッソンなんですが、もうちょっと考えてやれよベッソンというところです。



 ストーリー面では、タイトルの意味は完全に無くなってますね。1作目はタイムリミットの96時間に意味があったので、まさかのシリーズ化に配給会社も大変なことかと思いますが(笑)。今回も敵対組織の存在はあるものの、ブライアンとの関係は曖昧なままで、元妻レノアの殺害事件を追うというミステリー要素が強いですね。

 そういった点ではどのキャラクタもちゃんと立っているし、取り巻く設定や環境も理にかなっていると思います。ただ、ブライアンがレノアの殺害現場に置き忘れたベーグルを、刑事がその場で食ってしまうのはどうなのか。鑑識「何かわかりましたか?」、刑事「うむ、このベーグルは旨い」。それ大事な証拠品だろ。

 ブライアンが対峙するのが殆どが警察なので、いつもの暴れっぷりもややストレスを感じるものでした。存分に暴れたとしても、先のカット割のせいでカタルシスも頭打ちでしょうが。シリーズ通しで出ている元CIAの仲間達が頼もしく活躍するところは新しかったですが、ブライアンの孤高の戦士度は薄れてしまったような。

 過去2作品は、観る側が真相をほぼ知った上でブライアンの活躍を単純に楽しむものでしたが、今回は、観る側もブライアンと一緒に真相を追いながら二転三転する様をせいぜい楽しむ、という感じですかね。

 とにかく、肝心のアクション場面をよく考えて欲しいと思います。前作に続いて残念な結果となってしまいました。なんだか前作と同じこと書いてる気がします。


 ファムケ・ヤンセンにもっと活躍して欲しかった。


<オマケ>
 シリーズ全作のIMDb評価(2015年8月23日時点)をまとめてみました。


 見事に失速していますね。今回、最終章といわれていますが、潔くこれで終わりにするか、やるなら5作目まで粘って欲しいです。盛り返してくれます。たぶん。

(C)2014 EUROPACORP - MG FILMS
【出典】『96時間/レクイエム』/20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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2015年8月15日土曜日

映画『ゴーストライダー』 ・・・炎に包まれたガイコツ戦士がバイクに乗って暴れます

●原題:Ghost Rider
●ジャンル:アクション/ファンタジー/スリラー
●上映時間:114min
●製作年:2007年
●製作国:アメリカ/オーストラリア
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:マーク・スティーブン・ジョンソン
◆出演:ニコラス・ケイジ、エバ・メンデス、ウェス・ベントリー、マット・ロング、ラクエル・アレッシ、ドナル・ローグ、ピーター・フォンダ、その他大勢

 8月も中旬を迎えました。皆さんいかがお過ごしでしょうか?
 まだまだ暑い毎日ですので、暑気払いにひとつゴースト系の作品はいかがでしょうか?

【ストーリー】
 アメリカ。父と共にバイクの曲芸乗りを天職とするジョニーは、父が不治の病に侵されてることを知り途方に暮れてしまう。ある日のこと、メフィストなる男が現れ、ジョニーに父の病を治したければ悪魔と契約しろと言う。半信半疑のジョニーは契約書にサインをしてしまい・・・。



【感想と雑談】
 あまり気にしていなかった作品ですが、そのタイトルといい、その飛ばしていそうな雰囲気といい、これは暑い夏の暑気払いになるのでは、と思い今更ながら手を伸ばした次第です。

 原作はMARVELコミックスなんですね。流行りのVFX技術が原作のイメージを忠実に再現できるようになって、アメコミ映画化も本格的に盛り上がりを見せてきた頃でしょうか。

 で、本作はバカ映画になりますかね。神様や悪魔が実在する大前提だと、何でもありの世界になってしまいますが、昨今はそんな中にも人間ドラマに比重を置くような作品が多く、見応えがあったりします。

 しかし、この『ゴーストライダー』はなんていうのか、やっぱりバカ映画だと思います。なんといってもニコラス・ケイジですからね。同じく主演の悪魔教とカーアクションが合体した『ドライブ・アングリー』('11)を思い出します。あれもバカ映画と呼びました。

 冒頭、ライダー親子によるサーカスの曲芸が披露されると、ほどなくして父が末期ガンであることを知ったイケメン息子ジョニーが、悪魔メフィスト(演じるはピーター・フォンダ!)と契約を結んでしまいます。翌朝、ガンが完治した父は曲芸のバイクで事故って昇天。コントのようです。

 十数年経ち、ニコラス・ケイジに成長しきったジョニーは、全米大人気のバイク芸人になりますが、自宅ではテレビを見ては「ハハハ・・・ハハハハ!・・・」と豪快なカス笑いをします。ナヨッちい男子ほど無敵ヒーローに変身するところにカタルシスがありますが、それをニコラス・ケイジがやるってのは、どうなのかなと思いました。



 突然、魔界から降り立ったメフィストの息子ブラックハートが、無敵のパワーを得るために、ある書物を探し始めます。邪魔する人間をミイラ化させたりして、やたら物騒なブラックハートですが、顔(メイク)が大袈裟すぎてコントのようです。

 息子の暴走を止めたいメフィストに契約のことを持ちだされ、遂にジョニーはガイコツ戦士ゴーストライダーに変身。父の形見のハーレーダビッドソンと共に、炎に包まれながら悪との対決に挑みます。革のスーツで身を包んでいますが、燃えてるのは頭と手先だけです。

 颯爽と町中を突っ走るゴーストライダーですが、走りながら爆炎を撒き散らすので、商店街はメチャクチャになってしまいます。凄い迷惑、というか大事件です。炎に包まれ過ぎて、暑気払いどころか余計に暑くなってしまいました。

 また、青年時代に恋人だったロクサーヌが登場し、再度ジョニーといい仲になるのですが、この現在のロクサーヌを演じるのがエヴァ・メンデスなんです。彼女、セクシー過ぎで肉食的なところが、これまた暑苦しい。美人さんなんだけどな(笑)。これ、夏じゃなくて冬に観るべきだったか。

 そんな暑苦しい設定に囲まれたジョニーはジョニーで、90m超えのバイク大ジャンプをキメると、車で移動中のロクサーヌに無理やり追い付きデートの約束を取り付けます。そして、渋滞を食らったドライバー連中は嬉しそうに、大スターのジョニーを取り囲みます。

 ドライバー 「ジョニーさん!妹にサインをくれませんか!」
 ジョニー 「ああいいとも、90mを超えたんだよ、ハハハ」
 ドライバー 「ありがとうございます!」
 ジョニー 「我ながら90mだなんて凄いこ(フェードアウト)」

 大スターを発見したときの群衆と、それに対するジョニーの脱力で優しい対応が、ちょっといい感じです。とてもホノボノとした場面になっています。



 もっと暴力的な内容かと思っていましたが、そんなことありませんでした。そもそもゴーストライダーが活躍する様よりも、可愛い髪型したニコラス・ケイジと暑苦しいエヴァ・メンデスの存在がインパクトあるくらいでした。

 ゴーストライダーの活躍で感心できたのは、ビルの屋上から散らしたコンクリートの塊を、下の群衆に落ちないように鎖ではじき飛ばすところ。地獄の使者なる扱いであっても、ヒーローである以上は、無意味に危害を加えないってことですね。細かい演出でした。しかしバイクで破壊してきた商店街は。

 ホラーでないにしても、存分にスカッとさせてくれることで暑気払いにでもなれば、と思った本作ですが、期待は外れました。ニコラス・ケイジが登場した辺りから推して知るべしでしたね(笑)。

 燃えるガイコツ戦士は人間とは絡みにくそうなので、ドラマもそう深くは形成できないかもしれません。昨今の流行りとは違ったポジションのアメコミ作品だな、と思いました。続編が出てますので、いずれ観みてみたいです。バカ方面に昇華していることに期待します(笑)。


 またひとつニコラス・ケイジの勉強ができました。


(C)2007 Columbia Pictures Industries, Inc. and GH One LLC. All Rights Reserved.
【出典】『ゴーストライダー』/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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2015年3月1日日曜日

映画『ターミネーター3』 ・・・エクスペンダブル・レディズを観た後だと面白さが100万倍

●原題:Terminator 3: Rise of the Machines
●ジャンル:アクション/SF/スリラー
●上映時間:109min
●製作年:2003年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ジョナサン・モストウ
◆出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、クリスタナ・ローケン、クレア・デーンズ、ニック・スタール、デビッド・アンドリュース、マーク・ファミグレッティ、アール・ボーン、その他大勢

 3月ですね。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。ついに始まってしまいました花粉症が。インフルエンザの予防も兼ねてマスクは暫く手放せそうにないです。
 さて、今回はまた懐かしい作品になります。

【ストーリー】
 アメリカ。かつて未来戦争の発端となる研究所を母とともに破壊したジョンは、平和を取り戻したはずが未だに不安を拭えない人生を送っていた。ある日、宙から2体の殺戮マシンが姿を表し、ジョンとその関係者を追跡し出す。未来戦争の火種は未だ現代に残っていたのである。ジョンはひょんなことで出会った女医のケイトとともに、再び未来戦争を阻止するべく行動を起こすが・・・。



【感想と雑談】
 前回、記事にした『エクスペンダブル・レディズ』。女優陣の中では、やはりクリスタナ・ローケンなんです。久々の活躍ぶりに感動したのですが、あれ?こんな顔してたっけ?という訳で『ターミネーター3』での彼女を再見することにしました。

 なんだこれ、えらくクールビューティじゃないか。

 別人ですよこれは。12年もの歳月とくれば当然なのでしょうか。本作のT−Xは24歳、『エクスペンダブル・レディズ』のスナイパーの達人は36歳。私の脳内モーフィングでは、双方の容姿変換に凄い補正が入ってしまいますが(笑)。うーん、やはり欧米系の女性が辿る運命というやつなのでしょうか。

 また、小柄かと思っていたのですが、実際は身長180cmの大柄ボデーときていて、本作では役者の中で二番目の高さを誇る模様です。T−Xは大半をタイトなレッドスーツで決めていてスタイルはバツグン。もとがモデルだそうで納得です。巨体のシュワのおかげで小柄に見えるのでしょう。

 終始ポーカーフェイスで歯を見せない、マシン然とした演技が実にいいですね。特に目線の動き。首を少し傾げながら下目遣いで動作する様がクール過ぎて素晴らしい。倒れこんだ相手を踏んづけ見下すところは至高の姿といえましょう。『エクスペンダブル・レディズ』の反動恐るべし。


(なんか顔が小さいし、可愛い・・・当然といえば当然か)

 作品自体、当時は久々にターミネーターの続編ということで、話題性もあったのですが、いざ蓋を開けてみたら微妙だったという。面白くはあったのですが、ジェームズ・キャメロン監督の伝説と化した過去の2作品を前にしては敵うはずもないか、という感じでした。しかし今回、改めて観たところ

 これがもの凄く面白い。

 ジョナサン・モストウ監督は、前作を「長ければ良いってもんじゃない」と批判し、無駄を廃したアクション娯楽の特化を目指したそうです。脚本も前作までの流れをブチ壊す意外性で盛り上げることをされています。前作で完結していいものを、シリーズ化を目的とする以上、こうなっても仕方ない出来です。

 今回、T−Xを演じたクリスタナ・ローケン目当てに約10年ぶりに再見した訳ですが、彼女の新鮮さが際立っていたことで(笑)、何かが一気に吹っ切れた気分です。新たなターミネーターとして、単純にアクションのディティールが堪能でき、存分に楽しくゲラゲラ笑いながら観ることができました。もう娯楽作品の極みになってます。

 シュワ演じるT−800が酒場で衣類を調達するところはセルフパロディになっていて面白いですね。ある仕草と捨て台詞を覚えたり、ふざけたサングラスをかけたりと笑えてしまいます。ニヤリではなく爆笑レベルです。また、お約束キャラへの敬意も忘れておらず、例のカウンセラーが未だT−800のトラウマを抱えた状態で再々登場するところも、可哀想ですけど笑えてしまいます。



 なんといっても今回、敵側のマシンに女性タイプを持ってきたところがミソですね。クレーン車で大通りを破壊しながら暴走したり、猛ダッシュしながら追跡したり、振り切られても無表情で起き上がったりと、これを女性がやってるのだから堪らない。とにかく様になり過ぎてるクリスタナ・ローケンを楽しむひととき。因みに彼女、パントマイムの特訓をかなりされたそうです。

 後半の軍事基地でのT−X対T−800の戦闘がまた素晴らしいです。殴り合いから勢い余ってトイレに突入すれば、千切ったオブジェクトを凶器にエスカレート。ここでT−800に便器で殴られるT−Xの表情に注目します。瞬きひとつせず無表情です(笑)。このあと、押され気味のT−Xが転じてT−800の股間をギュウと掴んだまま壁をブチ抜いていく勇姿こそ、心のガッツポーズの使いどころといえましょう。

 強い女性キャラが大男をなぎ倒すアクションというのも心に響くものです。そんな見せ場を下世話なユーモアたっぷりに、セクシー路線で持ち上げたモストウ監督グッドジョブ。T−X対女医ケイトのキャットファイトは残念ながら拝めませんでしたが(当たり前)、B級SFアクション作品の鑑といっておきましょう。


 『エクスペンダブル・レディズ』とセットで観たいこの逸品。


(C)2003 IMF INTERNATIONALE MEDIEN UND FILM GMBH & CO. 3 PRODUKTIONS KG
【出典】『ターミネーター3』/ジェネオン エンタテインメント

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2015年2月7日土曜日

映画『ブロンドジャンクション』 ・・・コマンドーの監督が送る、残念な女アサシン VS 爆弾オッパイ

●原題:Betrayal
●ジャンル:アクション/ドラマ/スリラー
●上映時間:94min
●製作年:2003年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:マーク・L・レスター
◆出演:エリカ・エレニアック、ジュリー・ドゥページ、アダム・ボールドウィン、ジェレミー・レリエット、ジェームズ・レマー、ダミアン・チャパ、その他大勢

 皆さん、いかがお過ごしでしょうか?まだまだ寒いですね。インフルエンザもそうですが、そろそろ気になってくるのが花粉症です。嫌な季節ですホントに。
 さて、今回は犯罪アクションものを紹介したいと思います。いろいろ問題があって楽しい作品です。

【ストーリー】
 アメリカ。凄腕女アサシンのジェインは、今日も常連の組織から仕事を引き受ける。それは組織の売上金を横領してる下っ端の始末であった。手際よく仕事を済ませたジェインは、あろうことか売上金を持ってトンズラする。裏切られ怒り心頭の組織から逃れる為、ジェインは母エミリーと息子ケリーの親子に一般人を装いヒッチハイクを懇願する。親子は快諾するも、それがジェインとのヤバイ珍道中になろうとは知る由もなかった・・・。



【感想と雑談】
 何気に手を伸ばした作品です。パッケージの粋なポーズのブロンド美女(この時はそう見えました)に惹かれたのは当然ですが、なんと監督が『コマンドー』('85)のマーク・L・レスターで、出演陣にも思い出深い女優がいたりしてビックリ。運命の巡り合わせを感じ、即決しました。配給アルバトロス発掘のDVDスルー作品のようです。

 なにこれB級すぎるし、凄く懐かしい気分。

 始まってすぐ浮かんだのが木曜洋画劇場。展開もそうですが、垢抜けない色合いとスタンダードサイズの画面も相俟って、かつての東京12チャンネルありがとうな気分に浸れました。観る前の淡い期待(どんな)は木っ端微塵ですが、その出来が意外すぎて逆に色んな意味で収穫がありました(笑)。

 冒頭、娼婦を装った女アサシンのジェインが酒場でマフィアを始末するくだりはいい感じです。しかしこのジェイン、黙ってればいいのに汚い言動とクチもとが残念すぎる美人。クールビューティさもない自己陶酔ぎみの女。最初の印象が覆されます。演じるはフランス女優のジュリー・ドゥページ。どんな基準で起用したのか知らんですが、このB級臭さには非常にマッチしてる女優といえましょう。

 ひと仕事終えたジェインのしたり顔を拝むと、突然、砂漠のハイウェイが映されます。誰も歩いておらず何も走っていないハイウェイを15秒くらい映すと、次に角度を変えてまた同じような光景を15秒くらい・・・ということを5、6回繰り返す謎のカット。展開に向けた布石のつもりでしょうか。この辺りでコマンドーの監督にしてはどうなの、と思えると同時に笑いがこみ上げてきます。

 ジェインとは対象的に善良な親子。ママのエイミーを演じるはエリカ・エレニアック。『沈黙の戦艦』('92)をご存知の方は思い出して下さい。ケーキの中から飛び出しトップレスで踊りだすプレイメイト役を。実際プレイメイトでもあった女優です。懐かしいなあ。家賃滞納で困窮するシングルマザー役ですが、未だ健在の爆弾オッパイのせいで、ジェインを食ってしまうほどの存在感。笑えます。


(エリカ(左)の独り勝ち。そしてタイトル通りに交差するブロンド集団です)

 組織の金を奪い逃走中のジェインは、親子が車で同じ目的地に移動することを知るや、慌ててヒッチハイクを懇願します。

 ジェイン 「田舎の妹が危篤なんです。わたし足がなくて(;ω;)」

 同情した親子はジェインを乗せ目的地メキシコに向け出発。すると、ジェインは、タバコふかすは親子を見下し始めるわで、情緒不安定な女にしか見えなくなります。親子が可哀想・・・。

 休憩時、笑えるほどの唐突さで車に轢かれそうになったジェインは、殺気まる出しで、いまの車を追えと親子に迫ります。

 ジェイン 「あのゴキブリ野郎が!!とっちめてやる!!!」
 ママ      「そんな態度は止めて!落ち着きなさいよ!」
 ジェイン 「田舎の妹が・・・(;ω;)」

 急転すぎてアホか。

 モーテルで一泊することになった一行。ママ孝行の息子ケリーは、ジェインの部屋で100万ドル入りのカバンを発見します。夜、寝静まった頃、ケリーはカバンをそっと奪うと、ママの寝顔を見ながら「もうお金のことで苦労はかけないよママ」と置き手紙を残します。そして、ひとりヒッチハイクして自宅に戻ります。おい。

 翌朝、カバンを奪われたことで本性を現したジェインは、ママに拳銃を向けケリーのことを脅迫。やがて、追ってきた組織とコントみたいな銃撃戦に突入します。至近距離でショットガンが一発も当たらないスーパー銃撃戦。なんとか逃れたママは、通りがかった男に助けを求め、自宅に向かうことにします。実はこの男、話のキーとなる存在で、このあと二転三転する展開に拍車をかけます。一応スリラー要素です。


(レスリー・ニールセンのコメディ作品にもこんな銃撃戦がありました)

 一方、自宅に戻った息子ケリー。100万ドル入りのカバンを隠すと、お菓子を取り出し、くつろぎます。そして、スイッチオンしたテレビから、ジェインが指名手配中の殺人犯であることを知るや、

 ケリー 「ママがぁー!!!!(;ω;)」

 再びアホか。”殺人犯とは知らずに金を奪っちゃったんだよママ”、と猛省するケリーですが、オマエそういう問題なのか。最大の謎行動を起こす息子ケリーの顛末は爆笑ものです。

 クライマックスはジェインとママの一騎打ちで締めとなります。当然こうでなくてはいけません。ですが、ジェインも殺しのプロと豪語する割にはヘッポコすぎて、ママとの低レベルで対等なキャットファイトになってしまうのは、全体を包む空気から予想はできていましたが、やはり残念ではありました。

 ジェインのこと酷く書いちゃいましたが、実は可愛いところもあったです。今さらですが(笑)。最後の最後まで木曜洋画劇場だったな、と思わせる作品でありました。

 製作と監督をマーク・L・レスターがやってますが、かすかに片鱗はあるものの、残念ながら『コマンドー』には程遠い出来でした。18年も経って力量がなくなったのか、それとも『コマンドー』自体がジョエル・シルバー製作による奇跡の作品であったのか。どっちでもいいです。


 木曜洋画劇場を復活して欲しい。


(C)2002 Betrayal Producrions, Inc.All Rights Reserved
【出典】『ブロンドジャンクション』/パンド

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2015年2月1日日曜日

映画『イントゥ・ザ・ストーム』 ・・・竜巻が迫ってるのに、女の子とイチャイチャしてるとこうなります

●原題:Into the Storm
●ジャンル:アクション/スリラー
●上映時間:89min
●製作年:2014年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:スティーブン・クォーレ
◆出演:リチャード・アーミテージ、サラ・ウェイン・キャリーズ、マット・ウォルシュ、マックス・ディーコン、ネーサン・クレス、アリシャ・デブナム・キャリー、アーレン・エスカペータ、ジェレミー・サンプター、その他大勢

 2月に入りましたね。皆さんいかがお過ごしでしょうか?今まさにインフルエンザの流行時期ですよね。予防策はしっかりとっていきたいですね。
 さて今回は、最近のデザスター作品の紹介です。デザスター作品といえば・・・私が崇めるあの大傑作がありますが、本作の出来はどうなんでしょうか。

【ストーリー】
 アメリカ。スーパーセルの異常発達により竜巻の大発生が危ぶまれる中、田舎町シルバートンでは高校の卒業式が行われ、一方ではピート率いるストームチェイサーが鼻息荒く近辺を通り過ぎようとしていた。突如、発生した竜巻によって校舎は半壊し、卒業生徒らは身動きが取れなくなってしまう。教頭のゲイリーは生徒でもある息子ドニーが工場跡地で被害にあったことを知り救出に向かうが、再度発生した竜巻によって車が破壊されてしまう。駆けつけたストームチェイサーの協力を受け、ゲイリーはドニーの救出に再出発するが・・・。


(インセプション・・・?)

【感想と雑談】
 忘れた頃にやってくるデザスター超大作ってやつでしょうか。本作では大自然の猛威として竜巻(トルネード)が主役ですが、私にとっての竜巻映画は『ツイスター』('96)がマスターピース(笑)です。雨後の筍なDVDスルー作品が多い中、久々に劇場公開された竜巻新作ということで、ちょっくら手を伸ばしてみました。

 うわー凄い迫力。でもなんだか・・・。

 冒頭、車中の若者達が竜巻に襲われます。前方の電柱が火花を散らすけど、夜中なので何が起きてるのかわからない。ウヒャーと盛り上がって前進すると突然、竜巻の姿が目に入り、慌てて車をバックさせるも時すでに遅し。この一部始終をハンディカメラ越しの事故映像として描いています。

 本作は、様々な登場人物によるカメラ越しの映像を挿入することで、大自然の脅威に遭遇する様を生々しく感じられるような効果を狙ってるようです。擬似ドキュメンタリとでもいうのでしょうか。ストームチェイサーだけでなく、卒業式当日の朝から親子の確執やら、ハプニング動画で一攫千金を狙うアホ二人組やら、それぞれハンディカメラの映像が交差しまくります。

 高校の卒業式も架橋に入った辺りで遂に天候が一変、竜巻のお出ましです。ここで地域住民が避難しストームチェイサーも仕事をこなして無事終了・・・という訳にはいきません。どうなるかというと、下心満載のアホ息子と女の子がどこぞで竜巻に襲われ命に関わるカウントダウン開始。察知した親父の高校教頭がストームチェイサーと共に救出に向かうという、スリルでイラッとくる、はた迷惑な展開になります。

 肝心の竜巻ですが、主役だけあってその映像は凄まじいです。乗用車やらトラックやら、はたまた建造物なんかは粉々に散って宙に舞います。この辺りの臨場感ある描写はさすが昨今の映像技術だなと感心します。そんな竜巻を目の前にして、酔っぱらいのアホ二人組が盛り上がり、車が破壊されると「俺らのクルマがー」って嘆いてるの。ここ恐怖と笑いのギャップが凄まじいです(笑)。

 監督は『ファイナル・デッドブリッジ』('11)のスティーブン・クォーレ。『ファイナル〜』は素晴らしかったですよ。冒頭の橋崩落のスペクタクルさにはビックリしたし、何よりもあのオチの持って行き方に感動しました。シリーズの復活にも貢献されてましたね。何でもジェームズ・キャメロン監督を師に持つらしく、確かに画作りには徹底したスタイルを感じます。

 しかし、本作は映像面に特化しすぎちゃったかな、という印象です。猛威を奮う竜巻を横目に、登場人物らを幾度も交差させながら命に関わるイベントを発生させて、それを回避させるサスペンスとスリラー要素は用意されてるのですが、それほど心に響くようなドラマには感じませんでした。上映時間が90分を切る短さもあるでしょう。そういえばクライマックスで、近年のあるSF作品そっくりなギャグにも見える場面が出ますが、監督はあの作品に思い入れか関係でもあったのだろうか。



 ここらから『ツイスター』を引き合いに出します(笑)。こちらはヤン・デ・ボン監督が、竜巻以前にアクション作品として貫いていて、監督らしいスピード感ある演出がドラマ性と相まって至高な作品になっていると、私は思っています。大半のかたは『ツイスター』を竜巻の脅威が足らずドラマも陳腐で余計なものという評価を下されています。では、本作の評価はどうなんでしょうか。

 『ツイスター』に足らなかった部分が、本作では埋め合わせされてるかと思いますが、いかがなもんでしょうか。最新のCG技術による、炎も一緒に渦巻いたり、人が巻き上げられたりする竜巻映像は、『ツイスター』の比ではないですよね。まあ、それでもどことなくチャチに見えるのは映画としての娯楽性を崩さぬようわざとやってるかもですが。

 『ツイスター』はストームチェイサー視点で竜巻を日々追うアドベンチャーで、本作は被災者視点で突然発生した竜巻の脅威に対抗するスリラーになります。また、両者にドラマ性はあるにしても、前者は映画然としていて、後者はドキュメント然としている。そもそも作りが違いますね。あんなドデカイものまで巻き上げて(笑)視覚的に皆をビビらせる後者の方が、デザスター映画の定義により当てはまるといえるでしょう。

 結局は観る人の価値観によりますが、私的にはヤン・デ・ボン監督が達者な分、『ツイスター』の方が魅力ある作品だな、ということ。人間的な温かみや高揚感もクセになる神作品であります(笑)。デザスターの物差しで計れば、私の評価は間抜けなもので、本作が格段上になるとは思いますが、クォーレ監督、絶対に随所で『ツイスター』リスペクトしてるだろこれ。

 しかし、本作も絶対的に満足できるデザスター映画に仕上がっているんですかね。これまでの評価によれば、ドラマ性を頑張ると破壊の美学が足らないと言われ、破壊性を頑張るとドラマ性が陳腐だと言われる。どっちだよ。ひょっとして、デザスター映画っていうのは永遠に成り立たないジャンルなんじゃないですか。

 という訳で、往年の竜巻デザスター作品のIMDb評価を調べてみました。’89年の作品から辿っています。大半がTV映画となっていてDVDスルーされていますが、この評価からしてその内容は言わずもがな。一番評価の高い(6.4)作品って何!!と思ったら、ドキュメンタリ短編作品でした。除外してもよかったか。で、問題は、肝心の『イントゥ・ザ・ストーム』が『ツイスター』よりも低評価(5.9)なんです。これはどういうこと?

(M):映画 (TM):TV映画 (D):ドキュメンタリ (2015/2/1現在)


 皆から文句たらたらでラジー賞まで食らった『ツイスター』が映画作品として未だ高評価(6.2)である事実。まあドングリの背比べだけどね(笑)。・・・まとめに漏れがあったらご指摘下さい。


 このブログではやっぱし『ツイスター』がNo1ということで。


(C)2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.--U.S.,CANADA, BAHAMAS & BERMUDA
(C)2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS(BVI) LIMITED--ALL OTHER TERRITORIES ALL RIGHTS RESERVED.
【出典】『イントゥ・ザ・ストーム』/ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント

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2014年12月23日火曜日

映画『ダイ・ハード4.0』 ・・・アナログ刑事がデジタル戦闘集団に挑みます

●原題:Die Hard 4.0
●ジャンル:アクション/アドベンチャー/スリラー
●上映時間:129min
●製作年:2007年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:レン・ワイズマン
◆出演:ブルース・ウィリス、ティモシー・オリファント、ジャスティン・ロング、マギー・Q、クリフ・カーティス、ジョナサン・サドウスキ、ケビン・スミス、メアリー・エリザベス、ウィンステッド、その他大勢

 雪降りました雪。でも雨も降ったりします。どっちも寒いです。とにかく体調には注意していかないと。今回は年末のクリスマス時期ということで、そんな感じの作品?です。

【ストーリー】
 アメリカ。突然、FBI本部が何者かによってハッキングされる。FBIは凄腕ハッカーのファレルを重要参考人として警察に連行を依頼し、娘と喧嘩別れしたばかりの刑事マクレーンにその指令が入る。ふて腐れながらもファレルのアパートに向かうマクレーンは、そこで謎の戦闘グループに襲撃され、命からがらファレルを連れ出すことに成功する。その戦闘グループはアメリカ全土を制圧しようと目論む国防省あがりのトーマス率いるハッカー軍団であった。金融システムを突破するアルゴリズムを開発させたファレルを口封じする為アパートを襲撃したトーマスは、マクレーンに邪魔されたことで怒り心頭になる・・・。



【感想と雑談】
 クリスマスといえば・・・そう『ダイ・ハード』('88)がありました。でも、今回はだいぶ外れて『ダイ・ハード4.0』('07)のことを書こうと思います(笑)。クリスマスには関係ない作品ですが、シリーズとしては繋がりありますからね。

 前作の『ダイ・ハード3』('95)から12年ぶりとなるシリーズ4作目。当時はかなり話題になっていたかと思います。たしか。好きなシリーズなので期待度はデカかったですが、一抹の不安もありました。4作目ともなるとシリーズ失速の法則は発動しまくりのはずですからね。予告を観ても、ちょっと微妙かも、と。

 初見の時は、既に密室劇でもなんでもない(冒頭のアパート襲撃のところはやや密室だったか)開放的な展開に優等生肌の悪役が新鮮ということで、いきなり傑作とまではいかないが割と楽しめたことは覚えています。アクションもアクロバティックだなあ、なんてことも。



 監督のレン・ワイズマンは、いわゆるスタイリッシュなお方ですよね。初監督『アンダーワールド』('03)が縁で主演のケイト・ベッキンセイルを嫁にしてるし、その後も何作品かで再びベッキン嫁を起用してるし、しかもイケメンときてるし。スタイリッシュとは関係ないところで腹立たしいですが、とにかくカメラワークやデザインがやたらカッコいい監督さんです。

 こんなスタイルはダイハードじゃないだろうし、悪役の最後も迫力なさすぎ、という思いがある一方、実は感心できる点があったりするのも確かなところ。これは何度か見直すうちに思うようになりました。そら何度も観れば愛着も湧くだろうよ、と思われるかもしれませんが逆です。そもそも何らかに惹かれてこそ何度も観たくなるものでしょう。

 で、感心できるのが、人間関係の描写。もともとダイハードシリーズは泥臭い人間関係の上に成り立つアクションが面白いところですが、本作もスタイリッシュながらもそういう点がちゃんと際立っていて、実はシリーズ中もっとも感心できる点を含む作品かもしれません。



 マクレーン刑事とハッカー小僧ファレルの親子まがいの関係は当然ですが、それ以上に悪側にも血の通った演出を施しているのがいいです。戦闘ハッカー集団のボスであるトーマスと子分達のやりとりが本当に日常的で人間臭いところがあって、それってあるある(笑)と思えてしまうのです。

 例えば、金融システムからのダウンロードがなかなか始まらず苛立つ子分に、トーマスが「我慢しろ、とにかく待て」と言うと、暫くしてダウンロードが始まるところ。また、マクレーンの娘が暴れたせいで自分の足を撃ち抜いた子分にトーマスが「しっかりしてくれよ、いいか?・・・本当だな?」と呆れた表情でしつこく諭すところ。

 極めつけは、戦闘機のパイロットにニセの指示を出そうとしてハタと黙りこみ血走るトーマスに、子分が慌てて出撃コードを伝えるところ。この時のトーマス演じるティモシー・オリファントの鬼気迫り感が凄いです。こんなふうに、仲間内の落ち度やそれを指摘する台詞など、話の進行には関係ない人間のゆらぎや血の通いをいちいち挿入するところが、人間関係に深みを与えていると思うのです。



 マクレーンの活躍ぶりが奇想天外で行き過ぎ感も満載なことで評価がそういう方向に行きがちかもしれませんが、視点を変えて観れば新鮮で面白いと思えるところが多々発見できるかもしれません。

 単純にアクション面に目を向けてみると、クライマックスのトレーラーと戦闘機のチェイスはよく出来てるなあと思います。VFX総動員の威力ってやっぱ凄いです。高架の坂を登っていくトレーラーにミサイルやバルカン砲を撃ちこむところは実写にしか見えないのですが、CGでないとしたら本当にどうやって撮影してるのか想像もつかない臨場感です。

 また、かなり自由のきくカメラで撮影しているのか、高速でカーチェイスする様を急激に旋回したり接写したりします。パトカーが高速で左折するところをすれ違いざまスレスレに描写するところ迫力あるなあ。同時期の『デスプルーフ』('07)でも同様の撮影をしていたので、ひょっとしてカーチェイスの新しい幕開けだったのでしょうか。まあ、あまりカーアクションものは観てないので何ともいえませんけどね。

 そうそう、マクレーンの娘役をメアリー・エリザベス・ウィンステッドが演じてますね。しかし、彼女ホントに可愛いわ。『デスプルーフ』ではチアリーダー役が光ってましたなあ。顔付きが外人外人してなくて親しみ感じますよね。最近は歳相応な役どころみたいだけど。彼女とマギー・Qのキャットファイトが見たかったな。マクレーンの娘なんだから互角に戦えるはず。これ重要。 ←バカ

 ということで、今年はあと1回は更新できるかな。頑張ってみよう。


 「ジョン、お前はデジタル時代のハト時計だ」は名台詞ですね。


(C)2007 Twentieth Century Fox Film Corporation and Dune Entertainment LLC
【出典】『ダイ・ハード4.0』/20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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