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2015年10月19日月曜日

映画『ゴーン・ガール』・・・ 謎な夫婦を観た後は、ゲイなミュージカル動画でキメてみます

●原題:Gone Girl
●ジャンル:ドラマ/ミステリー/スリラー
●上映時間:149min
●製作年:2014年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:デビッド・フィンチャー
◆出演:ベン・アフレック、ロザムンド・パイク、ニール・パトリック・ハリス、テイラー・ペリー、キャリー・コーン、キム・ディケンス、パトリック・フュジット、エミリー・ラタコウスキ、その他大勢

【ストーリー】
アメリカ。今日はニックとエミリー夫婦の結婚5周年の日。しかし気がつけば屋敷は荒らされ、エミリーの姿はこつ然と消えてしまう。早速、ニックのもとに駆けつける警察は誘拐事件として捜査を始めるが、この夫婦には実はある秘密が隠されていた・・・。



【感想と雑談】
 観ました、『ゴーン・ガール』。

 デビッド・フィンチャー監督、相変わらずやってるな、と思いました。この監督の作風は、なんといいますか、とにかくクールでパンクですよね。しかもズッシリしていて見応えもバッチリ。闇を残したままの顛末には考えさせられました。この余韻はいったい。

 妻との謎めいた関係にある夫を演じるのはベン・アフレック。前から胡散臭い印象しかなかった役者ですが、これがなかなかよかったです。コメンタリでは監督も、さりげない演技が旨い役者だと褒めまくり。ただ、一部ベンのワガママによるトラブル発生については一言「プロ意識の欠如」と漏らしていたけど(笑)。なんだ、見直そうと思ってたベン・アフレックは、やっぱし胡散臭い役者に変わりはないってことか。残念だな。

 謎めいたビッチ(あ言っちゃった)な妻を演じるのはロザムンド・パイク。ちょっと日本人好みの顔してませんかね彼女。あまり感情を見せない冷淡なところが実にいい。瞬きしてないような目つきが怖いんですが。ボンドガールとかSFヒロインとか、そんな役でしか見たことなかった女優さんですが、本作でいっきに株が上がりましたね。最近のSFコメディ『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』('13)でサイモン・ペグと組んでたのを思い出します。今後、要注意の女優さんになりました。

 序盤は妻失踪事件のミステリー仕立てで、中盤からは一気にドンデン返ってスリラー仕立てになって、そんである人物がエライことになって、えええとなりました。このえええとなった人物を演じたのがニール・パトリック・ハリスなんですね。

 この役者、私にとっては『スターシップ・トゥルーパーズ』('97)で軍部の若きエリート士官カールなんですが、一般的にはテレビドラマ『天才少年ドギー・ハウザー』の主人公の方が有名みたいです。ちょっと前に観たコメディ『荒野はつらいよ 〜アリゾナより愛をこめて〜』('14)でも姿を拝見していたので、ここのところ印象付いていました。下の写真のお方です。



 ここから、ニール・パトリック・ハリスのネタが始まります。

 で、『ゴーン・ガール』を観終わって、なんとなくYoutubeでミュージカル『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』('01)の楽曲パート動画をダラ観してたのです。

 そしたら他の類似サムネイルにニール・パトリック・ハリスの名前が見えました。なんで?!と思って見てみたら、本人がケバい格好で歌い出しました。最近、舞台化した『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』で主役を演じた彼によるたぶん授賞式でのパフォーマンス動画でした。

 ’14年度のミュージカル主演男優賞を取ったんだって。ビックリしました。この時の選曲が「Sugar Daddy」というイカしたナンバーで、映画版の原曲が好きなんですが、このハードにアレンジされた舞台版もなかなかいいです。音がちっさいんだけど。。

 宇宙バグと戦う若き士官であり、西部開拓時代のゲス野郎であり、ロザムンド・パイクにあんなことされる資産家であるという、ニール・パトリック・ハリスのイメージが完璧に木っ端微塵になること請け合いな素敵すぎる動画なので、凄く暇でこちらにたどり着いた方なら観るしかないと思うです。こんな姿でフォーマル軍団に特攻とか、きっと笑えます。

『Neil Patrick Harris - "Sugar Daddy" - from Hedwig』


 いじくられる観客の中に、サミュエル・L・ジャクソンとケビン・ベーコンがいたような(笑)。他の観客は・・・有名な人かな、ちょっとわかりませんでした。

 ちなみに、ニール・パトリック・ハリスは同性愛をカミングアウトしているそうなので、こういうドラッグクイーンな役はすんなり演じられるのでしょうね。


 意外や素敵な発見でした。


(C)2015 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
【出典】『ゴーン・ガール』/20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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2015年8月23日日曜日

映画『96時間/レクイエム』・・・ 今度は本国アメリカでリーアム・ニーソンが暴れます

●原題:Taken 3
●ジャンル:犯罪/アクション/スリラー/ミステリー
●上映時間:115min
●製作年:2014年
●製作国:フランス
●言語:英語/ロシア
●カラー:カラー
◆監督:オリビエ・メガトン
◆出演:リーアム・ニーソン、マギー・グレース、ファムケ・ヤンセン、フォレスト・ウィティカー、ダグレイ・スコット、サム・スプルエル、ドン・ハーベイ、リーランド・オーサー、その他大勢

 皆さん、いかがお過ごしでしょうか?気温もやや落ち着きだしてるでしょうか?でもまあ、残暑は続くのでしょうね。熱中症にはまだ注意が必要ですね。
 今回は、アクション作品です。残暑、吹き飛ばしてくれるかな。

【ストーリー】
 アメリカ。元CIAのブライアンは、元妻レノアと別居仲の娘マギーを見守りつつ孤独の生活を送っていた。ある日、ブライアンの自宅でレノアが遺体となって発見される。巧妙な罠によって警察から追われることになるブライアンは、娘マギーを守りつつ、元CIAの仲間と共に事件の真相を追う・・・。



【感想と雑談】
 シリーズも3作目になるんですね。ここのところアクションを手広くこなしているリーアム・ニーソンがいい感じです。すっかり一方通行で無敵すぎるキャラが定着しちゃってますよね(笑)。しかし、シリーズ1作目は大傑作だったものの、これが3作目ともなると・・・。

 ますます残念なことに。

 前作の『96時間/リベンジ』('12)で散々書いていたのですが、期待も虚しく今回も引き続きアクションがひどいと思いました。アクション場面は、その場で何が起きているのか状況を確立した上で、初めて度肝を抜く演出が映えるものです。

 しかし、本作のアクション場面は、その状況がまったく確立されていません。そこに至る背景はわかるのですが、アクション自体どうなっているのかサッパリわからないのです。

 具体的には、シーンごとのカット割りが細かすぎです。なんでこうもカットを急ぐのか。ひとつのカットに何かド派手な様を見やすく映すところにアクションの意味があると思うのですが、作り手はそれをせずフィルム自体を弄くることにアクション性を見出してる節。



 毎秒といっていいくらいの間隔で切り替わる場面に、観客はまず、脳内で全てのカットを整理しながら状況を補完しなければならず、それが出来て初めてアクションを理解することができます。楽しめるまでには到底いき着けません。逃走中にフェンスを乗り越えるだけで10カット近くも割くとか。とても疲れます。

 本当に残念だったのは、中盤の見せ場であろう高速道路上でブライアンがパトカーを奪取するところ。後部座席から暴れるものだからパトカーも制御しきれず、他の車両も巻き込んで大変な事態になります。ここで大型トラックが横滑りし、コンクリートブロックを破壊しながら迫ってくる様は圧巻・・・のはずですが、粉々ズタズタなカット割りで全く楽しめませんでした。同じく高速道路チェイスを描いた『マトリックス/リローデッド』('03)の素晴らしさが身に染みます。

 こういう作りで世に出すということは、それなりに認められてるということなんでしょうか。不思議です。現場では絶対に複数のカメラで長回しをしているはずだし、迫力を増すのにVFXで補完までしているのだから、現場の成果をわざわざ細切れにしてまで劣化させることないのにと思います。1作目のタイムリミットに代わる緊迫感を出してるつもりなんでしょうか。

 編集担当を調べてみると、シリーズ3作品それぞれ別の方が担当しています。ひどかった前作との共通点を考えると、続投している監督オリビエ・メガトンの意向が強いんですかね。製作は通しでリュック・ベッソンなんですが、もうちょっと考えてやれよベッソンというところです。



 ストーリー面では、タイトルの意味は完全に無くなってますね。1作目はタイムリミットの96時間に意味があったので、まさかのシリーズ化に配給会社も大変なことかと思いますが(笑)。今回も敵対組織の存在はあるものの、ブライアンとの関係は曖昧なままで、元妻レノアの殺害事件を追うというミステリー要素が強いですね。

 そういった点ではどのキャラクタもちゃんと立っているし、取り巻く設定や環境も理にかなっていると思います。ただ、ブライアンがレノアの殺害現場に置き忘れたベーグルを、刑事がその場で食ってしまうのはどうなのか。鑑識「何かわかりましたか?」、刑事「うむ、このベーグルは旨い」。それ大事な証拠品だろ。

 ブライアンが対峙するのが殆どが警察なので、いつもの暴れっぷりもややストレスを感じるものでした。存分に暴れたとしても、先のカット割のせいでカタルシスも頭打ちでしょうが。シリーズ通しで出ている元CIAの仲間達が頼もしく活躍するところは新しかったですが、ブライアンの孤高の戦士度は薄れてしまったような。

 過去2作品は、観る側が真相をほぼ知った上でブライアンの活躍を単純に楽しむものでしたが、今回は、観る側もブライアンと一緒に真相を追いながら二転三転する様をせいぜい楽しむ、という感じですかね。

 とにかく、肝心のアクション場面をよく考えて欲しいと思います。前作に続いて残念な結果となってしまいました。なんだか前作と同じこと書いてる気がします。


 ファムケ・ヤンセンにもっと活躍して欲しかった。


<オマケ>
 シリーズ全作のIMDb評価(2015年8月23日時点)をまとめてみました。


 見事に失速していますね。今回、最終章といわれていますが、潔くこれで終わりにするか、やるなら5作目まで粘って欲しいです。盛り返してくれます。たぶん。

(C)2014 EUROPACORP - MG FILMS
【出典】『96時間/レクイエム』/20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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2015年1月12日月曜日

映画『鑑定士と顔のない依頼人』 ・・・老人鑑定士が謎の女に翻弄されます

●原題:The Best Offer(La migliore offerta)
●ジャンル:犯罪/ドラマ/ミステリー/ロマンス
●上映時間:131min
●製作年:2013年
●製作国:イタリア
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
◆出演:ジェフリー・ラッシュ、ジム・ストラゲス、シルビア・ホークス、ドナルド・サザーランド、フィリップ・ジャクソン、デルモット・クロウリー、キルナ・スタメル、リナ・ケベド、その他大勢

  皆様、3連休はいかがお過ごしでしょうか?成人の日ですね。自分にはまったく関係ないですけど(笑)。さて、今回はある2作品を立て続けに紹介したいと思います。一気に観た結果、両作ともちょっと気になってしまいましたので。

【ストーリー】
  イタリア。鑑定士バージルはオークションを進行する傍ら、友人ビリーと共謀してお気に入りの絵画を収集する男。独身を貫き孤高の人生を送る変わり者でもあった。ある日、一人の女から売却したい装飾品の鑑定の依頼を受けるバージル。屋敷に住むその女クレアはある理由から、バージルとは電話や壁越しでの会話のみで顔を合わせることがなかった。女性を知らないバージルは、そんな手を焼くクレアに徐々に好意を寄せるようになり・・・。

【感想と雑談】
  『鑑定士〜』は予告編で気になってはいたものの、なんだか重たそうな雰囲気でしたので、似たテーマで何か気が晴れそうな『モネ・ゲーム』('12)もセットで借りることにしました(笑)。『モネ〜』は次回に書くことにします。

 老人鑑定士バージルが豪華なレストランで一人食事をするところが笑えます。別にギャグではないのですが、かなり特異な人物として描かれています。まあ金持ちではあるので、レストラン側も大事な客として彼の誕生日にはケーキをプレゼントする訳です。しかし、バージルは誕生日が1日早いのを理由にケーキには手を付けず、ローソクの火が消えるまで微動だにしないスーパー変わり者。レストラン側も何とかしろよ。

 そんなバージルが、ある屋敷に呼ばれて数々の装飾品の鑑定をすることになります。ここからぐいと話に引き込まれることになります。屋敷では謎の女クレアから壁越しにあれやこれや依頼をされ、また浮き沈みの激しい彼女の性格もあってバージルは翻弄されてしまいます。でも、同時にこれまで殆ど女性を知らなかったバージルは、こんな出会いであっても彼女に強く惹かれることになります。いい感じだと思います。

 しかし、予告編からも期待できた壁の向こうにいる女性はいったい何者で、顔を合わせない理由とは何なのか、という最大のミステリー要素が意外に早くわかってしまうのは残念でした。話はまた別の道を進んでいくことになります。

 これまでバージルが収集してきた絵画はどれもが女性の肖像画ばかり。それらが壁一面に飾られた部屋に一人座るバージルが、今でいう二次元嫁に満足してきたとすれば、ここで俺にも春がきたぜ三次元嫁、という転機が後半に訪れることになるのです。鑑定士のお仕事そのものの要素はさほどなかったですが、バージルが贋作にも個性があるのだと擁護するような発言をするところは印象的でした。



 一方で、度々バージルが屋敷で拾う何かの部品がちょっと謎めいていて、技術屋と共にそれを組み上げながら完成形を推理していくことろはミステリーじみていてよかったです。この部品と姿を見せないクレアの関係とは。え、ひょっとして?なんて色々と想像するのも楽しいのですが、これも中途半端な結果となっていたのは残念でした。ちょっと『ヒューゴの不思議な発明』('11)を思い出しましたが。

 バージルがある意味、絶頂期に入った辺りで、衝撃の展開を迎えます。これを食らうバージル同様に観る人もホントに頭のなか真っ白になるくらい。えー、マジかー。走馬灯のように、これまでの展開が頭の中を巡ります。そういうことだったのか。バージルに感情移入してしまうほど、この展開はキツイものだと思います。人間てやつはここまでできるものか。

 ジュゼッペ・トルナトーレ監督の作品は『ニュー・シネマ・パラダイス』、『海の上のピアニスト』、『マレーネ』くらいしか観ていませんが、どれも業の深さを風情豊かに落ち着いて描いていたと思います。本作も同様に格調の高さも伺える丁寧な作りで見応えはありました。ある男の波乱の人生と取れば面白かったといえるかな。あのラストの余韻はなんともでしたが。

 鑑定士バージルを演じるはジェフリー・ラッシュ。いぶし銀の変わり者でクレアに共感していく男を遺憾なく発揮していました。また、ちょい役ながら友人ビリーを演じるドナルド・サザーランドもなかなかの存在感。この人黙っていてもドナルド・サザーランドですよね(笑)。

 イタリア作品だからか、裸体も遠慮無く描いていた感もあります。ある人物がガウンだけの姿である仕草をするのですが、ご開帳して見えてた気がします。さりげないのでちょっと経ってから気付いてビックリしました。が、エロスというより芸術だと思うので、これ読んで急いでレンタル屋に走ったりしないよう注意して欲しいです。


 鑑定士になったら気を付けたい事項。


(C)2012 Pasco Cinematografica srl.
【出典】『鑑定士と顔のない依頼人』/Happinet

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2011年2月27日日曜日

映画『ゾルタン星人』 ・・・Hot Chicks と 巨大パンチラしか記憶に残らない しょーもなさ大爆発

●原題:Dude, Where's My Car?
●ジャンル:コメディ/ミステリー/SF
●上映時間:83min
●製作年:2000年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ダニー・ライナー
◆出演:アシュトン・カッチャー、ショーン・ウィリアム・スコット、
クリスティ・スワンソン、ジェニファー・ガーナー、メアリー・リン・
ライスカブ、マリア・ソコロフ、ミツィー・マーチン、その他大勢

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 2月もそろそろ終わりなんですね。もう3月なんか。それにしても月日が流れるのが早いこと早いこと。いっそのこと花粉の季節すっ飛ばして6月くらいになってもいいんですがね(笑)。
 さて、今回はふざけた邦題ですが、肝心の中身は一体どうなってるんでしょうか。

【ストーリー】
 アメリカ。ある朝、親友同士の青年ジェシーとチェスターは何故か昨夜の記憶が無くなっていた。知人連中から少しずつ記憶を辿っていくが、彼らのアホな性格が手伝って状況はなかなか進展しない。そうこうしている内に宇宙ヲタクやマッチョ野郎、そしてホットな美女軍団が現れ、彼らが全宇宙の運命に関わっていることを告げる。しかしアホなジェシーとチェスターにそれが理解ができるはずもなく、事態はあらぬ方向へと向かっていく・・・。

 

【感想と雑談】
 ロックをBGMに、アシュトン・カッチャー演じるジェシーと、ショーン・ウィリアム・スコット演じるチェスターのアホ二人組が、全宇宙の危機に巻き込まれていきます。問題は彼らがそんな状況を一切理解しないまま話が進んでいくところですが、勿論コメディなので深刻さは微塵もないドタバタ劇です。

 初めの方、中華のドライブスルーではスピーカーが「それから?」を連呼し永遠に注文を促す力技なギャグが炸裂しますが、それに応えるイケメンなアシュトン・カッチャーのバカ演技にはちょっと違和感がありました。でも、共演のサル顔ショーン・ウィリアム・スコットのおかげで慣れることができました。そういえばチェスターがチンパンジーの特技を生かす伏線が出てくるのですが、これはショーンの為に用意された設定に違いありません(笑)。

 見所はお色気ドタバタなところでしょう。これに尽きます。正直、お色気がなかったらここで紹介することもなかったと思います。お色気なんです。アホで異性のことしか頭にないジェシーとチェスターの目の前には様々なお色気女性が現れます。


(We are hot chicks!!)

 バーに行けばポールダンサーズがお出迎え。全身に水を浴びてチェスターに全身アピール。素晴らしいです。ジェシーには単独の金髪グラマーが迫りますが、実は正体が○○○で、「盗んだ金を返せ!」とか迫ってきたりします。パンチの配置も忘れていません。

 それから突然、目の前に現れる謎の美女軍団。金髪率は低いですが、黒髪のボスが「We are hot chicks.(ホットでイイ女よ)」と名乗るだけあって、確かにホットな美人揃い(たぶん)。Chickには若い娘という意味もありますが、調べたらボス役の女優はあまり若くはありませんでした。でも美人なので問題はありません。美女軍団はジェシーとチェスターに、全宇宙に関わるある装置のことを切り出します。ここで本作がSFでもあることがわかります。

 他では、ある金髪女性がジェシーとチェスターに擦り寄ってきます。この金髪女性をクリスティ・スワンソンが演じてます。『デッドリーフレンド』('86)の人造女役(またかよ)で何かの象徴になってしまったのか、ファンタスティック系にはよく出演されてるみたいですね。そんなことより気になったのが、こんな顔してたっけ?でした。一応金髪グラマーではありますが、彼女を知らない方からすると、ちょっと厳ついな・・・だけで終わってしまうかも。そういえば、ジェニファー・ガーナーも何気に出てます。若くて可愛いよ。


(『マネキン2』('91)にも出ていたクリスティ・スワンソン。アシュトンが嬉しそう)

 宇宙ヲタク、マッチョ野郎、そして謎の美女軍団が集結するゲーセンでのクライマックス。全宇宙の崩壊を招くある装置のカウントダウンが始まりますが、突然これを巡って凄いことが起きます。なんと美女軍団が一人のセクシーな巨大美女に変身してしまうのです。素晴らしいです。この後ジェシーとチェスターをノッシノッシと追っかけますが、ここで巨大美女を下から仰いでしまったある親子の会話が入ります。

 息子 「父ちゃん、あれに乗りたい」
 父親 「私もだ息子よ、私もだ」

 そんな親子の上空を巨大なパンチラが通過していきます。夢のUpskirt(スカートを下から覗く)ですね。アホか。笑えるけど。

 さてさて、ジェシーにチェスター、そして全宇宙の運命はどうなってしまうのでしょうか。

 一応、消された記憶から真相を解明していくミステリー要素もありますが、SFお色気とドタバタ要素が強烈なので、これだけで十分楽しめる作品だと思います。アメリカンなアクの強さもあるので万人向けとは言えないかもしれませんが、Hot Chicksに敏感な方なら大丈夫だと思います(笑)。


(何気に合成が上手かったりします。この後、親子に天国が訪れます)

 久々に巨大美女のコラージュを作りたくなりました(爆)。

(C)2000 by Twentieth Century Fox Film Corporation.
【出典】『ゾルタン星人』/20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント

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2010年12月5日日曜日

映画『ノウイング』 ・・・地球の一大事にニコラスが右往左往します

●原題:Knowing
●ジャンル:SF/ドラマ/ミステリー/スリラー
●上映時間:121min
●製作年:2009年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:アレックス・プロヤス
◆出演:ニコラス・ケイジ、チャンドラー・カンタベリー、ローズ・バーン、ララ・ロビンソン、ベン・メンデルソーン、その他大勢

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 気が付いたら12月に入ってました。クリスマスもあっという間に来るんでしょうかね。それにしても1年経つのが早いよなあ。
 さて、今回は昨年の割と新作になります。ある意味凄かったので記事にすることにしました。

【ストーリー】
 アメリカ。マサチューセッツ州のある小学校で50年前に埋められたタイムカプセルがお披露目される。中身は当時の生徒らが未来に託した絵画であった。当時担当した元教師のババアがウハウハ絵画を収めた封筒をバラまく。大盛り上がりの中、生徒の一人ケイラムはやっと封筒を手にすることができたが、中身は絵画ではなく一面に数字の羅列が書き綴られた紙切れであった。ケイラムが持ち帰った紙切れを父親の物理学教授ジョンが何気に調べてみると、数字の一部が過去に起きた大事件の日付や被害者の数と一致してしまう。他の数字も同様であった。やがて数字が未来のある日付を差していることに気付くジョン。50年前に埋められた数字の羅列が未来の事件を予言していたことに大混乱するジョンであったが、その後に息子ケイラムを巻き込む大事件まで起きることなど知る由もなかった・・・。



【感想と雑談】
 昨年のド派手な『2012』('09)とやたら被ってた印象がありますが、蓋を開けてみたらこっちもドえらい作品でした。

 一応、デザスター作品の部類に入っているようですが、どう見ても他の要素が占める割合がデカくなってます。デザスターものって、自然災害や天変地異が何らかの形で前面に描かれると思うんですが、本作はそんな気配はこれっぽっちもなくて、いきなり登場するのが顔色の悪い少女。しかも、夜中の学校の地下室に閉じこもって「囁きを止めて」とか言ってる。血だらけになって。ホラーかよ。

 主人公が物理学の教授なので、どことなくデザスター要素を思わせたりしますが、コイツがまた暗い。これっぽっちも笑わない。生徒に質問を投げかけておいて勝手に妄想にふけったりします。実は、ある事件で妻を失ってしまい、それが影響して人生どうでもいい性格に変わってしまったようです。また、その子供が耳が悪くて、最近やたらと妙な雑音が聞こえるとか言ってます。とにかく不安だらけのファミリーです。

 この物理学教授のジョン、先の少女がタイムカプセルに封印した紙切れに振り回されっぱなしです。振り回されプレイ。50年前に書かれた数字が未来に起きる数々の大事件を示していることが判明した時、ジョンはその数字の中に数日後の日付が幾つかあることに気付きます。ヤベえとばかりに行動に移りますが、予兆がある訳でもなく、紙切れ一枚の単なる数字ごときに周囲の人達は耳を貸したりしません。やがて、数字が示した通りの大事故が発生します。

 中盤の見せ場として、2つの大事故が描かれますが、この描写は実に見事でした。1つは旅客機の墜落事故。ワンカットの長回しとCGの組合せで、実に臨場感ある映像になってます。せっかく脱出できたのに爆炎に包まれる乗客達。爆発ですっ飛んでくる破片。本当に墜落させたんじゃないかと思える程の生々しさです。もう1つの事故は伏せておきますが、とにかく阿鼻叫喚の現場には嫌な気分に浸れること必至です。たぶん『ダイハード3』('95)をリメイクするとこうなると思います。


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 しかし、肝心の見せ場も偶発事故にしか見えずデザスターものには結びつかない印象です。実は太陽フレアの異常発生が後に判明するので、この影響で電子機器が暴走したという設定なのかもしれませんが、殆どそんなことには触れていません。結局、数字から直近に起きる事件を予見したにも関わらず、ジョンはそれを止めることもできず、ただ呆然と見守り立ち尽くすだけ。それにしても少女に数字の羅列を書かせた意味はいったい何だったのか。

 どうすんだよこの展開・・・とか思っていると、突然とんでもない方向に向かいだします。冒頭の奇怪な少女からして嫌な予感全開だったのですが、中盤にジョンが謎の男と対峙する場面で、終わったことがはっきりしました。ただの自然崩壊に向かう作品ではなかったのです。いったい何が始まるのか・・・これも伏せておきたいと思います。(って、他では散々ネタばらしされてるようですが)

 デザスターものには「地球自体の脅威」と「地球外からの脅威」の大きく2つの脅威があって、本作を当てはめるとすれば後者に入ると思うのですが、こんな展開にするなら初っ端から豪快な人類脱出計画でも立てて地球外からの脅威に対抗する方がよかったです。『2012』との差別化もあったのかもしれませんが。東宝の『妖星ゴラス』('62)では地球外からの脅威に対抗する為、巨大ジェットで地球を動かすという荒業をやってましたが、正直これのリメイクをやったらガッツリ応援できると思っております。スペクタクルな展開にはワクワクーですよ。

 ニコラス・ケイジ演じる物理学教授ジョンが、我々は目的があっての産物なのか、それともただの偶然の産物なのか、と問う場面があります。本人は偶然の産物だと言い切りますが、本作はまさにそんな視点で地球の存在価値を描いた作品なんだと思います。アレックス・プロヤス監督のセンスは面白いと思いますが、今回はさすがに面白すぎて開いた口が塞がらない結末となるのでした。




 たぶんこれが本作の元ネタになってるんだと思います。


 ニコラス・ケイジはいいヤツだと思います。


(C) 2009 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
【出典】『ノウイング』/ポニーキャニオン

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2010年2月9日火曜日

映画『ラスト・ボーイスカウト』 ・・・ブルース・ウイリスといえば、タバコとこの一撃です

●原題:The Last Boy Scout
●ジャンル:アクション/コメディ/ミステリー/スリラー
●上映時間:105min
●製作年:1991年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:トニー・スコット
◆出演:ブルース・ウイリス、デイモン・ウェイアンズ、チェルシー・フィールド、チェルシー・ロス、ハル・ベリー、ビリー・ブランクス、その他大勢
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 最近、めっきり外に出なくなってます。行くのはTSUTAYAくらいで。あ、いつものことか。今回は、また微妙に古いというか懐かしい作品を挙げることにします。ああそういえばあったねこんな作品・・・と皆さん思われること請け合いです(笑)。

【ストーリー】
 アメリカ。元シークレットサービスのジョーは大統領の命を救ったことで一躍有名となったが、ある上院議員への暴行事件によって今では飲んだくれの探偵となり、落ちぶれた人生を送っていた。ある日、ダンサーのコリーの警護を請負うことになったジョーは、早速コリーの店に出向くが、そこではコリーの恋人であり元フットボール選手のジミーが待受けていた。気に入らないジミーはジョーに突っかかるが、その直後にコリーは何者かによって殺されてしまう。何らかの陰謀にコリーが絡んでいたことを察したジョーとジミーは手を組み調査を開始する。やがてフットボール界とスポーツ賭博に絡む陰謀を暴きだす二人だったが・・・。


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【感想と雑談】
 もう、どこからどう見てもブルース・ウイリス=ジョン・マクレーン刑事な出で立ちが素晴らしいです。こうでなくてはいけません。まだフサフサしてますものね。のっけから飲んだくれて車中でイビキかいてるジョーは、子供らにイタズラされそうになるや銃を向け豪快に威嚇します。まるで後の『ダイハード3』('95)のマクレーン刑事みたいです。登場シーンとしては掴みはOKでございやしょう。この後も子供に銃が向けられるシーンが何度か出てきます。この作品、結構好き放題やってますね。

 オープニングからフットボール番組のアメリカンな主題歌が流れ、細かいカット割りと軽快な演出で本編に入っていくあたりは、なんともトニー・スコット監督らしいです。この能天気なノリからは当時に王道だった犯罪アクション映画の息を感じ取ることができます。脚本はシェーン・ブラック。80年代後半から犯罪アクションの脚本家として引っ張りだこだったらしく、確かにこの方が書いた作品は心に残ってるアクション映画の大半を占めてる気がします。

 シェーン・ブラック初期脚本の『リーサル・ウェポン』('87)は衝撃的でした。また『プレデター』('87)では出演もしてたりして才能ある方なんだなと思いました。因みに『プレデター』ではシュワちゃん部隊のメガネ野郎役だったはず。あ!『ドラキュリアン』('87)も書いてたんだ!レトロモンスター大集合の楽しいSF作品でした。

 なんでまたこんな古き良きアクション時代の作品を持ってきたかというと、たまたま再見したら驚きの役者が出てたのに気付いたこと、そしてあるシーンでの心のガッツポーズ度が未だに衰えていなかったからです。・・・まあ、あまり感動は無いかもしれませんが、とりあえずいってみましょう(笑)。

 冒頭の話の肝となるフットボール試合。劣勢チームLA・スタリオンのスター選手ビリーにある電話がかかってきます。「この試合には大金がかかってる。どんな手を使ってでも勝利しろ。しくじったら命はないぞ」。もう頭いっぱいいっぱいになったビリーはそのまま試合に出るやタッチダウン寸前で銃を大乱射。そして自決するビリー。


(ビリー隊長の勇姿です)

 ・・・ビリー??この名前・・・そしてこの顔、どっかで見たことある・・・と思って調べてみると、なんとあのビリー隊長ではないか!ビリーズブートキャンプのビリー・ブランクスさん、あの方なのです(笑)。

 しかし役名までビリーだなんて。結構役者として活躍されてたみたいですね。他で観たのは『未来警察TC2000』('93)というSFなんですが、後の『ブレイド』('98)を思わせるイカした役どころが印象深いです。とにかくこの発見は嬉しかった♪

 それからもう一人。元フットボール選手ジミーの恋人コリー。黒人さんの女優で大変可愛いのですが、これまたどっかで見たなぁと思ったら・・・ハル・ベリーなのでした。当時スルーしてた役者が後にブレイクして知名度が上がると、今回みたいに時間差の発見があって楽しいですよね。他にもこんな作品が山ほどあるんでしょうね。ラブリーなハル・ベリーも当時は使い捨てだったのか、あっけなく殺され退場してしまうのでした。まあ、男臭さを追求したいアクション映画にキャンキャン吼える女子供は控えてもらってOKではあります。


(ほぼデビュー作らしいです)

 さて、心のガッツポーズ度全快のシーンです。ジミーと共に調査を進める探偵ジョーは遂に組織に捕まってしまいます。目覚めるとそこは大豪邸。目の前ではチンピラがニヤニヤしながら椅子に座ったジョーを見下しています。ジョーはチンピラにタバコを要求します。この余裕が素晴らしいのですが、まだまだです。タバコとライターの火を差し出したチンピラはいきなりジョーを殴ります。血を垂らしながらジョーは再度タバコを要求しますが、この時「今度やったら殺すぞ」と付け加えます。ニヤつきを止めないチンピラは再度タバコを差し出すと、懲りずにまたジョーを殴ります。

 この直後、直後ですよ、ジョーは立ち上がるやいなやチンピラの顔面に一撃パンチを食らわすのです。ズガッ!! この勢いが堪りません。この後、パタリと大の字になって目出たく昇天されるチンピラ。その横で椅子に座り直しタバコを吹かすジョー。これを見て「ホ、ホントに殺しやがった・・・」と腰を抜かすもう一人のチンピラ。カッコ良すぎるぜジョー!このシーンはいつ観てもスカッとします。ホント笑いと共にガッツポーズ級のカタルシスです。

 ブルース・ウイリスは、飲んべえでヘビースモーカーのクセにやたら心強いという印象がありますね。『ダイハード』のイメージを引きずってる感がありますけど、どんな作品でもこういう役どころが拝めるのは大変嬉しいものです。やっぱりブルース・ウイリスはこうでなくちゃね。


(この後、チンピラに天国が待ってます)

 落ち目になってたLA・スタリオンの腹黒オーナーは、収益を上げる為にスポーツ賭博を合法化しようと上院議員らを買収しますが、一人の議員が賄賂が少ないと突っぱねたので、議員を殺害しこれをジョーの仕業に見せかけようと企みます。しかし、ジョーはジミーと娘の助けを借りながら、逆にオーナーと組織の殺し屋を追い詰めていきます。クライマックスはフットボール試合真っ最中のスタジアム。そこでジョーと殺し屋の一騎打ち。

 もう散々テレビで放映されてるでしょうし、新鮮味も無いアクション作品だと思います。でも私にとっては例のチンピラ一撃のシーンだけで国宝級(どんなだ)の傑作になってる訳です。こういうのを”カマしてくれる作品”と勝手に命名してたりします(笑)。皆さんの印象はいかがかな?


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(C) 1991 Warner Bros. Inc
【出典】『ラスト・ボーイスカウト』/ワーナー・ホーム・ビデオ

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2009年12月31日木曜日

映画『マイノリティ・リポート』 ・・・未来の警官隊が非常にヤバイものを装備してます

●原題:Minority Report
●ジャンル:SF/犯罪/アクション/ドラマ/ミステリー
●上映時間:145min
●製作年:2002年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:スティーブン・スピルバーグ
◆出演:トム・クルーズ、マックス・フォン・シドー、
コリン・ファレル、サマンサ・モートン、その他大勢
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 どうも!今回は微妙に懐かしいスピルバーグのSF作品です。あまり触れられることのない点をネタとして強調してみました。今年の偏り道最後の記事として締めくくりたいと思います。大晦日にコレかよ!とかいうツッコミは大歓迎です(笑)。

【ストーリー】
 2054年のアメリカ。多発していた殺人事件は犯罪予防局の予知能力システムよって見事に減少。予知能力システムはプリコグと呼ばれる3人の予知能力者によって構成され、局員のジョンは予知された情報を元に現場へ急行する日々を送っていた。そんなある日のことシステムはジョン自身が殺人を犯すことを予知してしまう。そんなはずはないとジョンは動転しながらも真相解明の為に逃走。一方、法を犯す前に逮捕することが気に入らない司法省は、そんなジョンを手がかりに犯罪予防局を潰そうと躍起になる・・・。


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【感想と雑談】
 これ、最近なんかの動画(特撮ベスト100・・・だったかな)で犯罪予防局の空飛ぶパトカー発進の映像が紹介された際、ここ確かにカッコよかったよなと思ったのと、初見の時からすんごく気になってた部分もありましたんで、今更ながら記事にしてみました。

 初めて観た時はよくわからない話でした。大筋は陰謀に巻き込まれたトム・クルーズ演じる局員ジョンが、いかにして悪を暴き事件を解決していくかという内容なんですが、プリコグと呼ばれる予知能力者の特性を利用したトリックや、どの時点で何が起きているのかがあまり理解できなくて、ラスト付近は真相解明しましたという流れを傍観しているようなものでした。

 今回DVDで何度か見直してみて、だいたいわかるようになったのですが、証言や回想、未来ならではのアイテムが入り乱れてのインパクト状態に未だ釈然としない部分があります。これは更に見直していけば精度は上がっていきそうですが、矛盾点は多々残りそうです。この手の作品は矛盾などは容認しないと成り立ちませんが問題はその程度ですね。

 デビッド・リンチ作品は矛盾そのものをパズルのように楽しむことができますが、本作は現実に起きていることをストレートに表現しているはずなので、いかに矛盾を感じさせないかが重要なんだと思います。・・・って、頭の回転が鈍い私がこんな偉そうなこと言うのもあれなんですが(笑;)。

 見た目でいきますと、未来が舞台ということで、目を見張るアイテムはてんこ盛りです。2054年という割と間近な時代設定からか、景観については現代のデザインを大部分残しているのですが、前半だけにCGで描かれた超未来都市が出てきます。最初にジョンがカプセルみたいな自動操縦の車で逃走するところですね。当局に操縦を奪われたので車から脱出しようとすると、突然に道路が垂直に折れ曲がって振り落とされそうになりすが、この辺りのビジュアルインパクトは相当なものです。

 この後、下降を続ける車からビルのベランダに飛び込むと、そこでは妙な団体がヨガ(?)のポーズでお出迎え。スピルバーグ流一発ギャグですね。とりあえず笑っておきましょう。後半に入ると都市部から遠のくせいか、車は普通のタイヤ式になって景観は現代的に落ちついてしまいます。ちょっとアンバランスな感じ。


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 ジョンがプリコグの予知した情報を分析する時に使うスクリーンは冒頭での目玉となっていて印象深いです。しかし手の動きだけで操作するのは斬新ですが、使いこなすのは大変そうです。腕が疲れそうだし。

 また、ジョンの自宅にはコーンフレークがあるのですが、その箱自体がスクリーンになっていて、やたらアニメのキャラが騒いでいます。こんなのが実現化したら鬱陶しいと思うのですが、案の定ジョンは思い切り投げ捨ててしまいます(笑)。いいぞ。

 こういう一方的なインターフェースは他にも導入されていて、ビルやトンネルの壁面、そしてなんと新聞までも見出しや宣伝がウジャウジャ動いています。新聞は読みづらそうです。話逸れますが、この新聞が登場する地下鉄のシーンで、背後に頭だけ写ってるのキャメロン・ディアスなんだそうです。よく見てみると確かに目元が彼女っぽいです。カメオ出演だとか。

 アイテムの中で直感的に実現性を感じるのが、個人を特定するデバイス群ですね。指紋と同じく個人を特定できる網膜情報を登録しておいて、いたるところでセンサが働きます。バイオメトリクスによる住民カードですね。特定の場所で個人認証をするには大変便利ですが、この未来ではマーケットにも随分と適用されていて、街中を歩いていると色んな広告に仕込まれたセンサが反応。

 「やあジョン、寂しくないかい?」
 「やあジョン、ストレスが溜まっているようだね」
 「やあジョン、旅行なんてどうだい?」

 やたら広告が個人攻撃を仕掛けてきます。鬱陶しい事この上なし。電車に乗るとき手ぶらで清算が出来るのは便利な気はしますが。しかしここまで管理された社会って居心地悪いですよね。


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 未来ということで警官隊も黙ってはいません。先に発進シーンがカッコいいと書いた長距離移動用の空飛ぶパトカー(なんて名前だろう?)ですが、よく見るとカタツムリみたいなデザインでちょっと不恰好。『ブレードランナー』のスピナーの方が100万倍カッコいいです。

 警官隊らはちょっとした移動ではジェットパックを背負ってこれまた空中移動します。ジョンを発見し逮捕しようと躍起になって空から舞い降ります。その動作からしてワイヤで吊ってるのは見え見えですが、デジタル処理でワイヤを消しているので、リアルなんだけども変なシーンになってます。また、人間を自由に飛ばすには、かなりの推進力が必要のはずですが、ジェットパックからはちょびっとしかジェットが出ていません。

 ジョンと乱闘する際に大勢でジェット噴射させているのですが、周りは真っ黒こげにもならず皆平気です。更にジョンと取っ組み合いながらアパートの窓から飛び込むと、食事中の家族の頭上でホバーリングするのですが、焼けるのはハンバーグだけです。普通なら全員がハンバーグになるはずです。まあ、ネタにできる矛盾点ということでヨシとしましょう(笑)。

 警官隊の装備品がまたいくつかあるのですが、スパイダーという網膜センサを備えた小型ロボットは本作の特撮場面で一番費用がかかっていそうです。手のひらサイズで関節のない3本足をウネウネ動かし移動するその姿は奇怪な虫そのもの。捜査の為アパートに放たれたスパイダー群をカメラが天井越しの視点で追っていくところは、各部屋で住民らが色んな反応を示していて面白いです。喧嘩真っ最中の夫婦がスパイダーが近づいたときだけピタッと喧嘩を止めるのは笑いどころで、こういうギャグは至るところで拝めることになります。

 また、司法省の役人が装備する銃が面白いです。銃床を掴みながら銃身をクルリと一回転させることで発射が可能となり、また発射されるのが実弾ではなく一種の衝撃波になっています。ジョンがこれを器用に扱いながらアクロバティックに役人らを吹き飛ばす様は見ていて気持ちがいいのですが、あるシーンのみの短い出番となっているのは非常に残念なところです。


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 さて、初見の時からすんごく気になってた部分というのが、警官隊のある装備品に対する字幕翻訳なんです。それは警官隊が路地裏でジョンを取り囲んだ時に放つ一言

 「嘔吐棒の準備はいいか?」

 ・・・嘔吐棒?!なんだ嘔吐棒って??その後、暴れ出したジョンにその警棒らしきものを逆に押し付けられ激しくリバースする警官隊。そして大惨事。なるほど確かに嘔吐棒。でも他にもっといい翻訳なかったのかなあ。吹替では「嘔吐誘発スティック」とか言ってるし。

 調べてみると英語では「SICK-STICKS」と付けられています。気分を悪くさせて抵抗力を無くす警棒のようですが、その効果からまんま翻訳するのもどうなんでしょう。せめて生体鎮圧棒か生体鎮圧スティックとか・・・でもなんかゴチャゴチャしちゃうなあ。嘔吐棒ならスッキリするのか(どこが)。ちなみに翻訳担当は我らが戸田奈津子先生・・・。「AUTO-BOW」とかいう自動式ボウガンだったらよかったのにね!(←意味不明)。皆さんだったらどんな訳にしますか?

 最後に役者について。予知能力者プリコグの紅一点アガサの母親役をジェシカ・ハーパーが演じてます。有名どころで『サスペリア』の主人公役がありましたが、私にとっては『ファントム・オブ・パラダイス』('74年)のフェニックス役が思い出の女優さんなんです。今回は台詞は全然ないし出番も非常に少ないのですが、事件のキーにもなっているので心に残る存在となってました。さすがに昔の面影は遠のいてましたが、またお目にかかれて嬉しかったです^^。

 すっかりアクの強い展開や映像が前面に出てしまった本作ですが、子供っぽい残酷性やイタズラ心が垣間見えるのは昔と変わりないスピルバーグ節だなと思います。なんだかんだ嫌いじゃないですこの作品。ご覧になってる皆さんの印象はいかがでしょうか?


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 さて、ついに2009年も終わりですね。今年も当ブログは更新頻度が激減しながらもなんとか続けることができました。こんなブログにお付き合い頂いた皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。来年もまた色々ありそうですが、なんとか楽しい年にしたいものですね。

 今年も色々とお世話になりました。それでは皆様、よい新年をお迎え下さい♪

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