●原題:Skinned Deep
●ジャンル:コメディ/ホラー
●上映時間:97min
●製作年:2004年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ガブリエル・バルタロス
◆出演:リンダ・ワインリブ、エリック・ベネット、リー・コシエラ、カロライン・ブラント、レス・ポラック、リズ・リトル、ワーウィック・デイビス、ジェイソン・ダグレ、その他大勢
なんか暑いくらいの陽気ですね。皆さんいかがお過ごしでしょうか?既にGW連休に入られてる方もいるのかな。最大11連休とか。いいですなー。 私はまだこれからの取得ですけど、たぶんインドアな連休になると思います(笑)。
さて、今回は久々のバカホラー作品の紹介になります。
【ストーリー】
アメリカのどっか。あるファミリーが山間部をツーリング中、車が突然のパンクに見舞われる。仕方なく近くの民家に助けを求めると、そこの婦人はとても愛想がよく、家で休んでいけと言う。お言葉に甘えるファミリー。しかし、家の中では不気味なクリーチャーらが待ち構えていた。長女ティナを残し惨殺されるファミリー。一方その頃、山間部をツーリング中のロートルバイカー軍団が、同じく民家に立ち寄ろうとしていた。どうなるティナとロートルバイカー軍団・・・。
【感想と雑談】
久しくやってなかったバカ系ホラー作品です。元々こういうジャンルから始まった当ブログですが、ここのところ落ち着いた感の記事ばっかになってる。ちょっと初心(笑)に戻ってみようと思いました。配給会社はこの手では老舗のアルバトロス。パッケージのデザインがイカしてますが、さて中身の方はどうなんでしょうか。
開始早々、車で山間部をツーリング中のファミリーが登場します。パパが突然「おいママ!野ウサギだ!早く撮って!」というと、ママはすかさずビデオカメラのレンズ側を覗き込むというボケをカマします。撮影されるママの目玉。後ろ座席には冷笑する子供の姉弟がいました。このパパとママが能天気すぎるばかりに、後にエライ目に会うことになりますが、この時は知る由もありません。あ、一応コメディホラーなんですね。
車がパンクしたことで、ファミリーはある民家にお邪魔します。この時、応対する婦人(というか婆さん)が結構可愛いです。昔はきっと美人さんだったんだろうな。その辺ノータッチのままファミリーは食事にもお呼ばれしますが、リビングには様々なクリーチャーが待ち構えていました。
両目がレンズでアゴには鉄のキバが並ぶ大男サージョン(以降、鉄アゴ)、お皿が大好きな小人症の男プレート(以降、皿男)、むき出しの脳が異様に肥大化した男ブレイン(以降、デカ頭)。こんなマンガにしか登場しないようなキャラが今か今かとスタンバってるところに、豪快な能天気プレーをしでかすパパとママが逆に怖いです。
ママがカメラを向けたことで遂に鉄アゴが始動。大型ナイフでママの首をザックリやります。次に皿男が始動。背中に装備したマガジンから皿を次々にパパに投げ付けます。イーヤッホウ!と狂喜する皿男。演じるワーウィック・デイビスは、実は本作で最も有名な俳優です。小人症の容姿を活かした様々な経歴をお持ちで、例えばメジャー作品『ウィロー』('88)で主人公ウィローを演じたお方でもあります。やるじゃん。
逃げ出した姉弟をとっ捕まえた鉄アゴ。弟を人間幹竹割りにします。ペローンと体が縦に分断される残忍性ですが、予算がなく適当なダミー丸出しの演出なので笑えます。一応ヒロインの姉ティナは、デカ頭に気に入られてしまい、クリーチャーファミリーの一員にされてしまいます。デカ頭はこれでもかと言わんばかりに巨大な脳が露出していて、見ていてハラハラします。
心優しいデカ頭はティナに、自分らは造られた存在であることを告白。ティナと一緒に逃げたいけど、ファミリーの為にそれは出来ないと葛藤するデカ頭は、もし自分が純粋な人間だったら・・・と大妄想します。ここで最大の見せ場が登場。マンハッタンのど真ん中、人混みの向こうからデカ頭が楽しそうに走ってきました。全裸=フル○ンという姿で。ゲリラ撮影につきビックリする通行人のご婦人。風になびくデカ頭のイチモツに、やはりアメリカは自由であることを痛感しました。監督は逮捕されたらしいですが(笑)。因みにこのシーンは完全無修正です。
一方、ツーリング中のロートル(老人)バイカー軍団が、クリーチャーファミリー家にやってきます。全員70歳以上のロートルがクリーチャーに絡むという不協和音ビンビンな展開に突入。休憩したかっただけの仲間が鉄アゴにやられたことで、ロートルバイカー軍団は、熱く復讐を誓い爆進します。で、ティナの立場は。
何人もの仲間が盛大にやられるも、残った超ロートル(たぶん80歳超)は頑張って皿男を血祭りに上げます。ガッツポーズの超ロートルは、これもロートルな彼女と濃厚なキスをかまし、二人して華麗に去っていくのでありました。残りのクリーチャーとティナは?
ラスト近く、ティナはある倉庫を発見。そこでクリーチャーの創造主クリエイターと対面します。コイツは体のある部位が欠損してる以外、単なる普通のボディビルダー野郎(ここのVFXはなぜか秀逸)。トロフィーに囲まれる中、優雅にポーズを取り続けるので、インパクトと混乱必至なシーンとなっています。なんか偉そうに「人類の歴史は創造と破壊の連続である〜」とか講釈たれてる最中、股間にぶら下げてたダイナマイトをティナに奪われ、木っ端微塵にされます。アホか。
ベースは恐らく『悪魔のいけにえ』('74)なんだと思います。テキサス州の辺境の地でキチ○イ一家が旅行者を襲うプロットはそのまま本作にも当てはまりますね。でも、それを更に、意味不明なキャラやオブジェクト、そして言動で埋め尽すことで、ただのコメディホラーに収まりきれない珍作へと昇華しているようです。感覚で見ないと見続けるの難しいかも。まあ、特上のヘッポコ作品には違いないですが(笑)。
そういえば、デカ頭と鉄アゴがどうなったかですが、もし興味が沸いた方には本編でのお楽しみ♪ってことで伏せておくことにします。結構インパクトある顛末でしたよ。これ、ティナが最後まで頑張るのですが、その頑張りが暗転後のスタッフロール最中にも続くという、あまりにも珍しいことになっています。
これって実は一見の価値ありなのかもしれない。
(C)
【出典】『バーサーカー』/パンド
2014年4月27日日曜日
2014年4月20日日曜日
映画『バッファロー’66』 ・・・天使クリスティーナ・リッチが降臨します
●原題:Buffalo '66
●ジャンル:コメディ/犯罪/ドラマ
●上映時間:110min
●製作年:1998年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ビンセント・ギャロ
◆出演:ビンセント・ギャロ、クリスティーナ・リッチ、ベン・ギャザラ、アンジェリカ・ヒューストン、ミッキー・ローク、ロザンナ・アークウェット、ジャン-マイケル・ビンセント、その他大勢
暖かくなりましたね。皆さんいかがお過ごしでしょうか。あともう1週間でGW期間に突入しますけど、私はいつものごとくレンタル鑑賞三昧になるかな。旅行とか遠出とかね、もうどこも人で一杯になりますしね・・・。
【ストーリー】
アメリカ。刑務所を出所したビリーは、早々の生理現象を我慢しバスに乗る。町に着き、散々うろついたビリーが行き着いた先は、あるダンス教室。そこのトイレに駆け込むも、脇に立つ男が邪魔で出るものも出なくなる。キレるビリー。通りがかった生徒の少女レイラから小銭をブン借り、実家へ電話をするビリー。そして、突如レイラを誘拐し、彼女の車で実家に向うビリー・・・。
【感想と雑談】
また今更感な作品を出してしまいました。ミニシアター系ですね。初公開の時、強烈なポスターに大丈夫かな?と思いました。渋い色調に浮ぶ二人の男女。このビンセント・ギャロってヤツの顔付き。ちょっと怖い。クリスティーナ・リッチもなんだかケバい。
でも、ビデオになってからですが、実際観てみたら、これが実に素晴らしい作品でありました。以降もちょくちょく見直すようになり、前回の「愛しのローズマリー」('01)同様に、これもカルト扱いになってしまいました。調べると、一般的にもカルトの称号が付いてるみたいです。
ビリーは出所後に実家に電話をしますが、刑務所務めのことは内緒にし、政府の仕事で家を離れていたこと、そして嫁と一緒に町に戻ってきたことにします。それらしい嘘を付きまくるビリーに、ママは嫁に会わせろ早くしろと煩い。どうしよう。ある決心をしたビリーは、通りがかった少女レイラを羽交い締めにし、オレの嫁を演じろと迫ります。
ビリーを演じるビンセント・ギャロですが、本作で初めて知りました。その風貌がなんというのか、鋭いというか、繊細というか。華奢で神経質そうな言動からして、架空の役ではなく、現実のギャロ本人そのものを演じているんじゃないかと思えるくらいの生々しさがあります。監督、脚本、音楽、主演まで手がけたオレ様流であり、なにか鬼気迫るものも感じます。
ダンス教室に通う少女レイラを演じるは出ましたクリスティーナ・リッチ。この時まだ10代。幼さを残し、ポッチャリ殿堂入りを果すくらいの体型が、まず目に染みます。ケバい化粧と体型がアンマッチすぎて、登場したての頃はうわぁーと思えるのですが、これが後に殿方のハートに侵食していく存在になるとは、まさかのリッチ。天使ですよ天使。他の作品でここまで気になったことないです。
出所した早々に股間をモゾモゾし、バスを降りてから通行人にトイレの場所を聞きオロオロしまくるビリーの姿は、威勢を張った小心者のチンピラです。トイレで他の男(弱そうな)と二人きりになった際は容赦なく喧嘩を売るけど、威勢よくレイラを誘拐しても、その後の行動はお粗末なものです。
ハッタリをかまし威嚇してくるビリーを、見透すように相手していくレイラがすさまじくいいです。小便を我慢していたビリーは、車を止めレイラを運転席に残したまま野ションに向かいます。こっち見るんじゃねーぞ、と遠くから凄むビリー。そのまま運転して逃げられるよねレイラ(笑)。でもそうしません。戻ったビリーは放尿が快感すぎたのか、オォウ・・・フゥウ・・・ホォウ、となかなか言い出せませんが、レイラは黙って聞き入ります。
家で待ち構えるパパとママはビリーにとって苦痛の存在です。幼少の頃からずさんな育て方をされてきて恨み全開だというのに、その一方では両親には子供として全うしたい。そんな狭間に押し潰されそうになるビリーの姿はとても痛々しく、一家がテーブルを囲むところを夫々の視点で切り替えていくような演出も相まって、印象深いエピソードになっています。
実家を後にしたビリーは礼とともに解放を告げますが、レイラは逆に離れようとしません。ビリーの繊細な心にレイラは惹かれるようになったのです。恋人のように接するレイラは、既に愛くるしい存在になっていますが、ボーリング場で披露する謎のタップダンスや、記念写真を撮る時のおどけた表情などは、極上の萌えポイントともいえましょう。
ビリーには重要な目的がありました。それは自分が投獄されるきっかけとなったアメフト賭博に関しある男に復讐をすること。その男が経営するストリップ小屋に潜入し、ドギツイ照明におっぱいが振り回される中、ビリーは男を発見し拳銃を向けます。そして・・・。
このストリップ小屋での出来事はちょっとした見物です。この少し後で流行り出す「マトリックス」('99)を思い出すもので、それを知ってのことかそれとも先見の明なのか、それまでの雰囲気からしてとにかく衝撃的な演出が拝めます。え、なにこれ、みたいな(笑)。
出演陣が豪華めである以外、大作にはほど遠い作りで、出だしからのアクの強さには躊躇しそうなものですが、すぐに引き込まれると思います。制作費は関係ないですね。何よりもビンセント・ギャロの繊細な切り口が素晴らしく、これにクリスティーナ・リッチを起用したことで奇跡となった逸品といえましょう。
これを観てクリスティーナ・リッチを嫁にしたいと思う殿方は多いと思うです。(今年34歳だそうですが、まだまだいい感じ)
(C)1997 CINEPIX FILM PROPERTIES,INC.
【出典】『バッファロー’66』/ポニーキャニオン
●ジャンル:コメディ/犯罪/ドラマ
●上映時間:110min
●製作年:1998年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ビンセント・ギャロ
◆出演:ビンセント・ギャロ、クリスティーナ・リッチ、ベン・ギャザラ、アンジェリカ・ヒューストン、ミッキー・ローク、ロザンナ・アークウェット、ジャン-マイケル・ビンセント、その他大勢
暖かくなりましたね。皆さんいかがお過ごしでしょうか。あともう1週間でGW期間に突入しますけど、私はいつものごとくレンタル鑑賞三昧になるかな。旅行とか遠出とかね、もうどこも人で一杯になりますしね・・・。
【ストーリー】
アメリカ。刑務所を出所したビリーは、早々の生理現象を我慢しバスに乗る。町に着き、散々うろついたビリーが行き着いた先は、あるダンス教室。そこのトイレに駆け込むも、脇に立つ男が邪魔で出るものも出なくなる。キレるビリー。通りがかった生徒の少女レイラから小銭をブン借り、実家へ電話をするビリー。そして、突如レイラを誘拐し、彼女の車で実家に向うビリー・・・。
【感想と雑談】
また今更感な作品を出してしまいました。ミニシアター系ですね。初公開の時、強烈なポスターに大丈夫かな?と思いました。渋い色調に浮ぶ二人の男女。このビンセント・ギャロってヤツの顔付き。ちょっと怖い。クリスティーナ・リッチもなんだかケバい。
でも、ビデオになってからですが、実際観てみたら、これが実に素晴らしい作品でありました。以降もちょくちょく見直すようになり、前回の「愛しのローズマリー」('01)同様に、これもカルト扱いになってしまいました。調べると、一般的にもカルトの称号が付いてるみたいです。
ビリーは出所後に実家に電話をしますが、刑務所務めのことは内緒にし、政府の仕事で家を離れていたこと、そして嫁と一緒に町に戻ってきたことにします。それらしい嘘を付きまくるビリーに、ママは嫁に会わせろ早くしろと煩い。どうしよう。ある決心をしたビリーは、通りがかった少女レイラを羽交い締めにし、オレの嫁を演じろと迫ります。
ビリーを演じるビンセント・ギャロですが、本作で初めて知りました。その風貌がなんというのか、鋭いというか、繊細というか。華奢で神経質そうな言動からして、架空の役ではなく、現実のギャロ本人そのものを演じているんじゃないかと思えるくらいの生々しさがあります。監督、脚本、音楽、主演まで手がけたオレ様流であり、なにか鬼気迫るものも感じます。
ダンス教室に通う少女レイラを演じるは出ましたクリスティーナ・リッチ。この時まだ10代。幼さを残し、ポッチャリ殿堂入りを果すくらいの体型が、まず目に染みます。ケバい化粧と体型がアンマッチすぎて、登場したての頃はうわぁーと思えるのですが、これが後に殿方のハートに侵食していく存在になるとは、まさかのリッチ。天使ですよ天使。他の作品でここまで気になったことないです。
出所した早々に股間をモゾモゾし、バスを降りてから通行人にトイレの場所を聞きオロオロしまくるビリーの姿は、威勢を張った小心者のチンピラです。トイレで他の男(弱そうな)と二人きりになった際は容赦なく喧嘩を売るけど、威勢よくレイラを誘拐しても、その後の行動はお粗末なものです。
ハッタリをかまし威嚇してくるビリーを、見透すように相手していくレイラがすさまじくいいです。小便を我慢していたビリーは、車を止めレイラを運転席に残したまま野ションに向かいます。こっち見るんじゃねーぞ、と遠くから凄むビリー。そのまま運転して逃げられるよねレイラ(笑)。でもそうしません。戻ったビリーは放尿が快感すぎたのか、オォウ・・・フゥウ・・・ホォウ、となかなか言い出せませんが、レイラは黙って聞き入ります。
家で待ち構えるパパとママはビリーにとって苦痛の存在です。幼少の頃からずさんな育て方をされてきて恨み全開だというのに、その一方では両親には子供として全うしたい。そんな狭間に押し潰されそうになるビリーの姿はとても痛々しく、一家がテーブルを囲むところを夫々の視点で切り替えていくような演出も相まって、印象深いエピソードになっています。
実家を後にしたビリーは礼とともに解放を告げますが、レイラは逆に離れようとしません。ビリーの繊細な心にレイラは惹かれるようになったのです。恋人のように接するレイラは、既に愛くるしい存在になっていますが、ボーリング場で披露する謎のタップダンスや、記念写真を撮る時のおどけた表情などは、極上の萌えポイントともいえましょう。
ビリーには重要な目的がありました。それは自分が投獄されるきっかけとなったアメフト賭博に関しある男に復讐をすること。その男が経営するストリップ小屋に潜入し、ドギツイ照明におっぱいが振り回される中、ビリーは男を発見し拳銃を向けます。そして・・・。
このストリップ小屋での出来事はちょっとした見物です。この少し後で流行り出す「マトリックス」('99)を思い出すもので、それを知ってのことかそれとも先見の明なのか、それまでの雰囲気からしてとにかく衝撃的な演出が拝めます。え、なにこれ、みたいな(笑)。
出演陣が豪華めである以外、大作にはほど遠い作りで、出だしからのアクの強さには躊躇しそうなものですが、すぐに引き込まれると思います。制作費は関係ないですね。何よりもビンセント・ギャロの繊細な切り口が素晴らしく、これにクリスティーナ・リッチを起用したことで奇跡となった逸品といえましょう。
これを観てクリスティーナ・リッチを嫁にしたいと思う殿方は多いと思うです。(今年34歳だそうですが、まだまだいい感じ)
(C)1997 CINEPIX FILM PROPERTIES,INC.
【出典】『バッファロー’66』/ポニーキャニオン
2014年4月9日水曜日
映画『愛しのローズマリー』 ・・・グウィネス・パルトローが随分と可愛すぎて優勝
●原題:Shallow Hal
●ジャンル:コメディ/ドラマ/ファンタジー
●上映時間:114min
●製作年:2001年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ピーター・ファレリー、ボビー・ファレリー
◆出演:ジャック・ブラック、グウィネス・パルトロー、ジェイソン・アレクサンダー、ジョー・ビテレリ、アンソニー・ロビンス、スーザン・ウォード、ブルーク・バーンズ、レニ・カービー、その他大勢
1月末以来の更新となりました。冬いっきに過ぎてすっかり春ですね。皆さん花見には行かれたのでしょうか?これからのところもあるのかな。
体調崩してしまいましたが、まだ季節的には微妙な時期と思いますので、皆さんも健康にはご注意下さい。
【ストーリー】
アメリカ。金融会社に務めるハルは心優しい独身男だが、異性に対する容姿への拘りがひどかった。美人でナイスボディの女性こそが正義と唱えながらも失恋を繰り返すハルは同僚からも心配される存在だったのである。ある日のことハルはエレベータで乗り合わせたカウンセラからある施しを受けることに。その日以来、今までがウソのように美人女性とうまくいくようになるハルは、飛切りの美女ローズマリーと出会うことになる・・・。
【感想と雑談】
前回の『ムービー43』('13)のピーター・ファレリー監督が、今から13年前に撮ったこの作品、たまに観たくなったりするんです。ちょっと自分の中ではカルト作品になっちゃってるかなあ。今さら感満載ですけど書いてしまいます。
自分にとってのカルト作品って、ツボにハマると何にでも笑い出してしまうようなもので、どのシーンをひとつとっても愛おしく感じるものですが、皆さんもそんな作品てあるでしょうか?本作も、最初から最後まで一貫してキャラの言動やカメラワーク、演出なんかにハマりっ放しです。
幼少時代、父親の死に際の言葉がトラウマになったハルは、成人になってから追いかける女性はどれも美人ばかりになってしまいました。本人は性格はいいけどもイケメンとはいかず、相手の女性は速攻で逃げまくる始末。そんなハルの親友マウリシオも似たようなヤツで、二人してメタボ体型を振り回し、夜な夜なクラブで美女漁りに励みます。
ハル役のジャック・ブラックも、マウリシオ役のジェイソン・アレクサンダーも、随分とハマっていて二人の息もピッタリ。このジェイソンはあまり知らないですが、なかなか味のある容姿に愛嬌もあっていい役者だと思います。ジャック・ブラックはどうみてもジャック・ブラック(笑)。若いですね。
本作で最も魅力とされるのは、なんといってもローズマリー役のグウィネス・パルトローでありましょう。人の内面が直接見えるようになったハルとそうでないマウリシオの目に映るローズマリーの容姿の違いが、本作をドタバタにする真骨頂ですが、このハル視点での彼女の美しさ。そしてその可愛いさ。夕日に向かってどうもありがとうと叫びたくなるほどの素晴らしさです。
この頃のグウィネスはもともと若いし、更に美しく可愛いくなるよう撮影監督が頑張ったことで、どのシーンでもとても美麗な彼女を拝めることができます。笑顔がとても素敵なんですが、個人的に好きなシーンは、ファミレスでハルとの会話中に椅子が壊れ、倒れこむところ。この時の、ペチャンコになった椅子の上で彼女が見せるポーズと上目使いの困り顔。萌えます。
今まで観てきたグウィネス出演作では本作が一番魅力的に撮られているんじゃないでしょうか?この数年後に『ハッピー・フライト』(’03)っちゅうコメディで粋なCA役もやっていましたが、うーん、やはり本作に尽きるかな。クライマックス、ハルが目にする真のローズマリーとして、特殊メイクで登場する姿もまたよし。ビバ、グウィネス!
さて、本作のテーマである内面の見極めが大事というのは、昔からあり勝ちなことかと思いますが、これに身体的コンプレックスや障害者のネタを重ねることで、ただの説教作品にしていないのが、またいいところです。
下半身が退化した本物の障害者がハンデをものともせず豪遊してたり、それを妬むマウリシオは自身に身体的コンプレックスを持ってたりと、同様にコンプレックスを抱えるハルのことも考えると、全体的に何かしら障害に囲まれた感はあります。
しかし、そんなキャラ達が生き生きと笑い飛ばしながら生活し、やがてコンプレックスを克服していく様は、自己主張の強い米国人ならではだよなと思えつつも、やはり見ていて元気が出そうになるし、気持ちがいいものです。
障害者を題材にしていることで、口煩いところの評価はご多分に漏れずですが、障害者の方達からするとそうでもなく、好意的な評価なんだそうです。エンドクレジットではスタッフ全員の映像や写真を掲載し、障害者の方が自在にスキーを楽しむ映像を挟んでることからも、携わった方々への思いやりを感じるし、作品を無責任なものにしていないことがわかります。
内容に一貫性がなく身体的なネタもやや不気味であった『ムービー43』(笑)よりは、ずーっと楽しくて感動できる作品だと思います。グウィネス・パルトローとジャック・ブラックの掛け合いの面白さも加えておきましょう。
もう1回。ビバ、グウィネス!
(C)2001 by "Shallow Hal" Filmproduktion GmbH & Co.KG and Twentieth Century Fox Film Corporation.All rights reserved.
【出典】『愛しのローズマリー』/20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
●ジャンル:コメディ/ドラマ/ファンタジー
●上映時間:114min
●製作年:2001年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ピーター・ファレリー、ボビー・ファレリー
◆出演:ジャック・ブラック、グウィネス・パルトロー、ジェイソン・アレクサンダー、ジョー・ビテレリ、アンソニー・ロビンス、スーザン・ウォード、ブルーク・バーンズ、レニ・カービー、その他大勢
1月末以来の更新となりました。冬いっきに過ぎてすっかり春ですね。皆さん花見には行かれたのでしょうか?これからのところもあるのかな。
体調崩してしまいましたが、まだ季節的には微妙な時期と思いますので、皆さんも健康にはご注意下さい。
【ストーリー】
アメリカ。金融会社に務めるハルは心優しい独身男だが、異性に対する容姿への拘りがひどかった。美人でナイスボディの女性こそが正義と唱えながらも失恋を繰り返すハルは同僚からも心配される存在だったのである。ある日のことハルはエレベータで乗り合わせたカウンセラからある施しを受けることに。その日以来、今までがウソのように美人女性とうまくいくようになるハルは、飛切りの美女ローズマリーと出会うことになる・・・。
【感想と雑談】
前回の『ムービー43』('13)のピーター・ファレリー監督が、今から13年前に撮ったこの作品、たまに観たくなったりするんです。ちょっと自分の中ではカルト作品になっちゃってるかなあ。今さら感満載ですけど書いてしまいます。
自分にとってのカルト作品って、ツボにハマると何にでも笑い出してしまうようなもので、どのシーンをひとつとっても愛おしく感じるものですが、皆さんもそんな作品てあるでしょうか?本作も、最初から最後まで一貫してキャラの言動やカメラワーク、演出なんかにハマりっ放しです。
幼少時代、父親の死に際の言葉がトラウマになったハルは、成人になってから追いかける女性はどれも美人ばかりになってしまいました。本人は性格はいいけどもイケメンとはいかず、相手の女性は速攻で逃げまくる始末。そんなハルの親友マウリシオも似たようなヤツで、二人してメタボ体型を振り回し、夜な夜なクラブで美女漁りに励みます。
ハル役のジャック・ブラックも、マウリシオ役のジェイソン・アレクサンダーも、随分とハマっていて二人の息もピッタリ。このジェイソンはあまり知らないですが、なかなか味のある容姿に愛嬌もあっていい役者だと思います。ジャック・ブラックはどうみてもジャック・ブラック(笑)。若いですね。
本作で最も魅力とされるのは、なんといってもローズマリー役のグウィネス・パルトローでありましょう。人の内面が直接見えるようになったハルとそうでないマウリシオの目に映るローズマリーの容姿の違いが、本作をドタバタにする真骨頂ですが、このハル視点での彼女の美しさ。そしてその可愛いさ。夕日に向かってどうもありがとうと叫びたくなるほどの素晴らしさです。
この頃のグウィネスはもともと若いし、更に美しく可愛いくなるよう撮影監督が頑張ったことで、どのシーンでもとても美麗な彼女を拝めることができます。笑顔がとても素敵なんですが、個人的に好きなシーンは、ファミレスでハルとの会話中に椅子が壊れ、倒れこむところ。この時の、ペチャンコになった椅子の上で彼女が見せるポーズと上目使いの困り顔。萌えます。
今まで観てきたグウィネス出演作では本作が一番魅力的に撮られているんじゃないでしょうか?この数年後に『ハッピー・フライト』(’03)っちゅうコメディで粋なCA役もやっていましたが、うーん、やはり本作に尽きるかな。クライマックス、ハルが目にする真のローズマリーとして、特殊メイクで登場する姿もまたよし。ビバ、グウィネス!
さて、本作のテーマである内面の見極めが大事というのは、昔からあり勝ちなことかと思いますが、これに身体的コンプレックスや障害者のネタを重ねることで、ただの説教作品にしていないのが、またいいところです。
下半身が退化した本物の障害者がハンデをものともせず豪遊してたり、それを妬むマウリシオは自身に身体的コンプレックスを持ってたりと、同様にコンプレックスを抱えるハルのことも考えると、全体的に何かしら障害に囲まれた感はあります。
しかし、そんなキャラ達が生き生きと笑い飛ばしながら生活し、やがてコンプレックスを克服していく様は、自己主張の強い米国人ならではだよなと思えつつも、やはり見ていて元気が出そうになるし、気持ちがいいものです。
障害者を題材にしていることで、口煩いところの評価はご多分に漏れずですが、障害者の方達からするとそうでもなく、好意的な評価なんだそうです。エンドクレジットではスタッフ全員の映像や写真を掲載し、障害者の方が自在にスキーを楽しむ映像を挟んでることからも、携わった方々への思いやりを感じるし、作品を無責任なものにしていないことがわかります。
内容に一貫性がなく身体的なネタもやや不気味であった『ムービー43』(笑)よりは、ずーっと楽しくて感動できる作品だと思います。グウィネス・パルトローとジャック・ブラックの掛け合いの面白さも加えておきましょう。
もう1回。ビバ、グウィネス!
(C)2001 by "Shallow Hal" Filmproduktion GmbH & Co.KG and Twentieth Century Fox Film Corporation.All rights reserved.
【出典】『愛しのローズマリー』/20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
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