2008年10月5日日曜日

映画『マングラー』 ・・・ランドリー工場では安全衛生に力を入れた方がいいです

●原題:The Mangler
●ジャンル:ホラー
●上映時間:106min
●製作年:1994年
●製作国:アメリカ/オーストラリア/南アフリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:トビー・フーパー
◆出演:ロバート・イングランド、テッド・レヴィン、ヴァネッサ・パイク、その他大勢

 ホント急に冷え込みましたね。気が付いたら周りは長袖だらけですが、自分は半袖を突き通してます。でもあまり長くは持ちそうにないです。そんな季節ですがホラー映画です(笑;)。

【ストーリー】
 アメリカ。あるランドリー工場で従業員のオバさんがシーツ用巨大プレス機に巻き込まれるという大事故が発生。当初は工場の管理不足による事故と判断されるも、社長が金に物言わせてお咎め無しという結果になる。事件を担当する熱血ジョン刑事は腐敗しきったこの町が大嫌いだ。とりあえず一人捜査を続行すると、単なる人的ミスではなく巨大プレス機が超自然的に人を襲い出している可能性が浮上してくる。半信半疑なジョン刑事もオカルト趣味の義弟の推理や行動から確信するようになり、事件の真相に迫っていくのだが・・・・・・。

【感想と雑談】
 スティーブン・キング原作のホラー映画。人喰い巨大プレス機。

 ウルトラC並みにこき使われるランドリー工場で、オバさん従業員が最初の被害者になるのだが、この描写はちょっと嫌。マングラーと呼ばれる巨大なプレス機は、実在する機械をそのまま摸しているのか、それとも作品用にデザインしたのかは不明だが、その外見はかなりごっつくて一目で中に巻き込まれたら人間どうなるのかは容易く想像できると思う。これがまた直ぐに入っていけばいいものを中途半端に巻き込まれた状態でしばらく悲鳴を上げていたり、終いにはご丁寧に機械の裏から変わり果てた姿で出てきたりする。実は自分もそういう町工場関係の仕事をしていたので、あの工作機械を目の前にした経験からして、それはもうとっても恐ろしいシーンなのであります。

 歴代の腹黒い金持ちどもが永遠の権力を得る為、マングラーに取り憑いた悪魔に生贄を捧げていたというもの。生血の味を占めたのか無差別に人を襲い出すマングラー。それにしても、地面にしっかと固定された巨大な機械が人を襲うですよ?生贄にされる生娘を人手で強引に押し込むのは分かるのだが、近付いて操作していたら手が滑った勢いで上半身を突っ込んだり、知らずに衣類が巻き込まれたりと。近付かなければいいじゃんと思うのだが、実はそれでは済まないことが後で起こるのである。

 クライマックスでは、ジョン刑事と義弟が社長を血祭りにしたついでにマングラーに悪魔祓いを行う。なんとか退散させたかに見えるのだが、実はこれから大変なこと、というか一線越えが起こるのである。マングラーが追っかけてくるのである。

 かつてエレベーターが人を襲う『悪魔の密室』や『ダウン』(『悪魔の密室』リメイク)というホラー映画があったが、これらは基本的にエレベーターの移動範囲内でしか人を襲わなかったので、単なる事故で収まるところもあった。しかし、本作は追っかけてくるのである。もう事故では収まらない。ここで慌てるジョン刑事だが、すぐ外に逃げればいいものを、工場の奥の奥へと逃げていく。マングラーはマングラーでパワーがあるのかないのか、イマイチ追い付いてこない。ちょっとドキドキするけども。

 ここは好き嫌いの分かれ目になりそうだけど、自分は大好きこういうの(笑)。

 やたら熱血漢なジョン刑事を演じるのはテッド・レヴィン。『羊たちの沈黙』のバッファロービルや『ヒルズ・ハブ・アイズ』の共和党親父をやった人。本作では結構男らしくてカッコいい役だったりする。胃薬ばっか飲んでいたけど。

 悪の社長を演じるのはロバート・イングランド。『エルム街の悪夢』のフレディ役に尽きるでしょうか。本作では足が悪くてかなり老けた役だったけど、あの顔は特殊メイクだったのかな?それとも地??

 監督はトビー・フーパーで手堅くまとめていたかなと思う。ラストには粋などんでん返しが待っているし。妙に残酷で生々しいところは彼ならではの持ち味でしょうか。 『悪魔のいけにえ』が観たいです。


ちょっと分かり辛いけど、ジョン刑事らが目の前でガッツリ構えるマングラーに悪魔祓いをしているところ。

© 1994 INVESTEC BANK LIMITED
【出典】『マングラー』/エスピーオー

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8 件のコメント:

  1. マングラーなつかしぃ~。
    スティーブンキングって情報だけで昔、見ましたよ~これ。
    もぅ、Z級って言っていいかもですよ(笑)
    プレス機が何で人食うねん!って突っ込みながら見ましたね。

    スティーブンキングってのは、グリーンマイルやショーシャンクの空になどの名作もありますが、こんな作品も書いているんですもんね。ギャップが凄すぎ。

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  2. どうやって追いかけるのか、楽しみにしときます。きっと足が生えるんだろう。
    他の機械壊して、マングラーが足を作るに違いない(笑)

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  3. 観ましたか~!
    冒頭の冷蔵庫のCGのしょぼさも良かったですね。
    全体的に恐ろしくゲチョっとしてて好きです。

    この勢いに乗ってマングラー2も観るんですか?2ってどうなんでしょうね?

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  4. >とら次郎様
    観られている方多いみたいですね。自分はやっとこさ観ました(笑;)。
    最近スティーブン・キング原作と聞くと拒絶反応起こしてしまうのですが、これは大丈夫でしたね。楽しく観れましたよ~。ツッコミ満載のZ級で(笑)。
    ちなみに観てきたキング原作で一番のハズレは「トミーノッカーズ」という侵略ものでした。トレーシー・ローズ見たさに借りましたが、彼女以外なにも覚えていません(笑)。

    コメントありがとうございました♪

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  5. >Whitedog様
    そう!追っかけてくるのです。でもですね、工場が暗すぎてよく見えなかったのですよ(汗)。でも確かに足がないと移動はできませんね。
    しかし、あの追っかけは衝撃でした(笑;)。あ、これって重要なネタばらし?いやいやラストにまだあるのですよ~。
    応援どうもです♪

    コメントありがとうございました♪

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  6. >P様
    そうそう、以前にP様のレビューでコメントさせてもらってましたね。それがきっけです(笑)。あのチープな冷蔵庫にジョン刑事がやたら熱く絡むところが妙に可笑しかったですね。しかし、機械の目の前に立ってるの見ると、絶対に志村後ろ後ろ!状態になりますね(笑;)。
    マングラー2、ランス・ヘンリクセン出てますね。これだけで気になりますが(笑)。

    コメントありがとうございました♪

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  7. さすがスティーブン・キング!守備範囲が広いですね~。彼の80年代のB級ホラー大好きです。しかしこの作品は人間(ゾンビ)、アンドロイド、宇宙人、動物以外の物が襲って来ると言うので恐いのかなと一瞬考えたけど、「人食いアメーバの恐怖」は充分恐ろしくその他にもトマトやコンドームが人を襲う映画があったのでホラーってジャンルは何でもありなんだな~ってあらためて思いました。

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  8. >Benny様
    スティーブン・キングたしかに幅が広すぎですよね。想像力が豊か過ぎてとんでもないものまでネタにしてしまう。当たり外れが激しすぎること自体もネタだったり(笑)。
    ありましたね「人食いアメーバの恐怖」。古きよきSFホラーという感じで大好きです。
    「マングラー」はよくぞこんな題材でホラー映画にしたなという感じです。アメリカ映画はこれだから止められません(笑)。

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