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2015年12月16日水曜日

映画『モンスター上司2』・・・ 今度はハラスメント上司でなく悪徳起業に戦いを挑みますアホ三人衆が

●原題:Horrible Bosses 2
●ジャンル:コメディ/犯罪
●上映時間:108min
●製作年:2014年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ショーン・アンダーソン
◆出演:ジェイソン・ベイトマン、チェーリー・デイ、ジェイソン・サダイキス、ジェイミー・フォックス、ケビン・スペイシー、ジェニファー・アニストン、クリストフ・ヴァルツ、クリス・パイン、ジョナサン・バンクス、リンゼイ・スローン、その他大勢

【ストーリー】
 アメリカ。ニック、デール、カートの三人は、にっくき上司らと決別し、自らが職場の上司になるべく会社を起こすことにする。発案したシャワー用品を売り込もうとやっきになる三人は、ある大企業から莫大な注文を受けるも、そこの悪徳社長の策略によって大借金を負うことになり、工場設備や特許までも失う寸前となる。意を決した三人は、悪徳社長の息子を誘拐し身代金を巻き上げようと策略するが・・・。



【感想と雑談】
 前作は劇場公開されたのに、本作は未公開だったのですね。気付いたらレンタル屋に並んでいました。しばらく後回しにしていたのですが、改めてパッケージを見てみると、なんとクリストフ・ヴァルツが出てるじゃないですか。即決ですよこれはもう。しかしまあ、シリーズ失速の法則は免れないだろうな、と構えていたら、

 意外や楽しめたという。

 前作に引き続き、三人の主役にジェイソン・ベイトマン、チェーリー・デイ、ジェイソン・サダイキス、相変わらずの憎まれ元上司役にケビン・スペイシー、ジェニファー・アニストン、悪友の犯罪アドバイザー(笑)役にジェイミー・フォックスという、よくやったぜと思えるところに、新キャラとしてクリストフ・ヴァルツとクリス・パインまで起用するとか、随分とゴージャスな布陣になっています。

 前作では、名優らが嬉々と演じるハラスメント上司をいかに楽しく懲らしめるかに見所があったはずなのに、急激なハードボイルド展開に熱も覚めちゃった感じでした。なので今回の続編ではちょっとは気の利いたコメディらしさを期待していたのですが、これがまったく同じといってもいいくらいの展開。またかよ急激ハードボイルドだし。



 しかし、これが面白く感じました。前作で受けた犯罪コメディの妙な印象も咀嚼するうちに耐性ができて作品全体のリズムを楽しめるようになったのかもしれません。なにこの自己分析。きっとこれは、本筋関係なく三人のアホさ加減と、それを加速させる脇役のボケとツッコミを楽しむべきシリーズなのです。過激大好き細かいことは気にすんな、というアメリカ人の偉大なノリも見え隠れします。

 コメディアンらが三本矢となって暴走機関車のように作品を牽引する様はウザさを通り越して(笑)言うことなしです。ここでは脇役らに注目します。まず続投のケビン・スペイシー、ジェニファー・アニストン、そしてジェイミー・フォックスらが失速せずに全力投球しているのが素晴らしいです。特にジェニファーの自助会を壊滅させる程のエロ依存症をもって主役の三人を虜にしてしまう演技はコメディエンヌの最高峰といってもいいでしょう。メイキングで見せる、どうしてもクチにできない台詞で恥じらう様も至高です。

 続いて本作で新参の脇役の一人。悪徳社長の息子を演じるクリス・パインは、さほどいい印象のない役者だったところ、初めて等身大な姿を見た思いです。って、こんなキャラは等身大とはいわんか(笑)。コメディ作品だからか、生き生きとした様が好印象となりましたよ。カーク船長なんかより、もっとこういう役やれ。



 今回、興味を引くきっかけとなった脇役のもう一人。悪徳社長を演じるクリストフ・ヴァルツ。もう言うことなしに大好きな役者であります。タランティーノ作品『イングロリアス・バスターズ』('09)での何ヶ国語もこなすナチス高官の嫌らしさといったら、彼以外に誰が演じることができたでしょうね。独特で流暢な言い回しの中に表裏を垣間見せる様が真骨頂で、欧州生まれが持つ迫力みたいなものも感じます。そんなクリストフは本作でも実に嫌らしい悪役を好演していました。

 前作でハラスメント上司を持つことに嫌気の差した三人は、会社を起こすことで自らが上司になりますが、悪徳起業に道を閉ざされたことで、再びドタバタと走り回ることになります。あまりのピンチさに、元の上司や悪友にすがりつくものだから目も当てられない。でも、なんだかいい感じ。むしろ前作よりも好きな流れかもしれない。

 ハードボイルドに至る展開は、ハラスメント上司に対するより、ビジネス上の悪意に対する犯罪計画からの方が、違和感なく納得もいくんじゃないでしょうか。コメディであれば尚さらです。監督が変わったことで演出や雰囲気にも差が出ていますが、潔く犯罪に手を染めることで、スピード感やスマートさがあるし、ハードボイルドもどんでん返しになってるところがいいですね。こういうテーマのコメディにしては一線を超えすぎな点は変わらずですが、総合的に私は続編の本作を推したいです。


 シリーズを通して歯ブラシの粋な扱い方を学びました。


(C)2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
【出典】『モンスター上司2』/ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント

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2015年7月6日月曜日

映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』・・・ シャーリーズ・セロン最強伝説

●原題:Mad Max: Fury Road
●ジャンル:アクション/アドベンチャー/SF
●上映時間:120min
●製作年:2015年
●製作国:オーストラリア/アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ジョージ・ミラー
◆出演:トム・ハーディ、シャーリーズ・セロン、ニコラス・ホルト、ヒュー・キーズ・バイアン、ゾーイ・クラビッツ、ロージー・ハンティントン・ホワイトリー、リリー・コウ、アビー・リー、コートニー・イートン、その他狂った人大勢

 7月に入ってました。皆さんいかがお過ごしでしょうか?
 今回は、もの凄く久々に劇場新作の記事で更新したいと思います。

【ストーリー】
 核戦争によって砂漠と化した世界。暴力組織の内輪もめに巻き込まれた旅人マックスは、組織を裏切り良き社会を目指す女戦士フュリオサに合流し、タンクローリーで追手の暴走族を蹴散らす・・・。



【感想と雑談】
 面白かったです。久々のシリーズ作品なので、ダレてたら困るなと思ってましたが、そんな心配は消し飛びました。

 このテンションの張り具合は、ジョージ・ミラーの功績が一番でしょうが、周りを固めるスタッフ陣と役者陣らのシリーズへの理解度も相当なものだったのでしょうね。『マッドマックス2』(’82)から続く世界観のようですが、2はまだ現実的だったのに対して、本作はかなり病状が進行した毒世界になってます。

 放射能によってか、見た目がいかにもフリークスかミュータントかってくらいのイカれた連中が、暴力装置をもって弱者らを支配してるのね。なんだか『インディジョーンズ/魔宮の伝説』('84)の邪教集団みたい。で、トム・ハーディ演じるマックスが、強いんだか弱いんだかわからんうちに拉致されるの。なにこの世界、と思ってしまいましたが、それも数分のうち。

 シャーリーズ・セロン演じる女戦士フュリオサが登場するや、タンクローリーを爆走し始めるところから、完全に虜になってしまいました。しかし、シャーリーズはワケありキャラであれば何でもこなしますよね。筋の通った強い女がお似合いでしょうか。CGでゴツイ義手を付けてたけど、体の線は細くてきれいでした(笑)。

 フュリオサ以外にも女性キャラが結構出てきて砂漠のオアシスになってるとこは、異常すぎる世界には眩しい存在。でも、危なっかしい世界でセクシーな格好は、見ていてハラハラします。逆にまだまともに見える2の世界では、こうも女キャラは出てこなかったような。無口なアマゾネス風の女戦士はいたけども。

 この感動は『デス・レース』('09)に通じるものがありました。あちらは70年代のSF珍作のリメイクでしたが、そのパワフルさに終始笑いが絶えなかった傑作でしたが、今回もそんな感じで見ることができました。そもそも『デス・レース』も武装したタンクローリーが大バカなオチを持って退場する盛り上がりっぷりでしたが、あれはきっと『マッドマックス2』へのオマージュだったのでしょうね。

 今回はジョージ・ミラーが変わらず監督した正真正銘シリーズの後継作品ですからね。とにかく、シリーズ失速の法則がいっさい当てはまらずの勢い。真の主役ともいえる改造車のオンパレードぶりは笑わずにはいられません。

 最高なのが、戦闘集団の中にBGM担当のトラックがいたこと。戦闘時に士気を上げるのに、火を吹くギターをギュイーンと弾いて、数人が太鼓をドンドンドンドン叩いてるの。単なる移動中にもドンドン叩いてた気がしますが、一番大変な役割なんじゃないかと思いました。一応、アホか、といっておきます。

 トム・ハーディはメル・ギブソンほど眼光やカリスマ性はないですが、新たなマックス像として活躍していたと思います。鎖が繋がった状態でフュリオサ陣と格闘したり、タンクローリーを巡って様々な活躍をするところは、パワフルすぎてコントに見えるくらいの迫力でした。

 延々、心のガッツポーズ状態の傑作でした。

 2015年7月6日現在、imdb評価が8.5ポイントという、世界中が大好き状態です。


 終始タンクローリーで引っ張る潔さに感服。


(C)2014 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED
【出典】『マッドマックス 怒りのデス・ロード』/ワーナー・ブラザーズ

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2015年1月12日月曜日

映画『モネ・ゲーム』 ・・・英国男と米国女の贋作大作戦です

●原題:Gambit
●ジャンル:コメディ/犯罪
●上映時間:89min
●製作年:2012年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:マイケル・ホフマン
◆出演:コリン・ファース、キャメロン・ディアス、アラン・リックマン、スタンリー・トゥッチ、トム・コートネイ、伊川 東吾、その他大勢

 上記の『鑑定士と顔のない依頼人』('13)から立て続けに観た犯罪コメディ作品になります。

【ストーリー】
  イギリス。キュレーターのハリーは仕事の依頼主であるメディア王シャバンダーのことが気に食わなかった。絵画に目のないシャバンダーに一泡吹かせようとハリーは一大作戦を決行。アメリカはテキサス娘PJをモネ作品の所有者に見立て、贋作をシャバンダーに買わせようとするが・・・。

【感想と雑談】
 『鑑定士〜』の次に観て正解でした。逆順に観てたら立ち直れなかったかも、ってそれは大袈裟。こちらは、なかなか軽快な内容で、爆笑とまではいきませんがニヤリとできる楽しい作品でした。しかし、ポスターのヒマワリ顔キャメロン・ディアスはどうにかならんか(笑)。コリン・ファースの対照的な顔付きと並んでるところは、英国と米国の性質を表してますよね。

 舞台は英国がメインで登場人物も英国人が多いですね。冒頭から主人公でキュレーターのハリーと相棒のネルソン少佐の英国訛りの英語が炸裂します。まずは米国テキサスでカウガールPJをスカウトするところ妄想が激しくて思わず笑ってしまいました。我に返ると大変厳しい現実が待っていますが。

 キュレーターというのは一見、鑑定士に見えますが、正式には鑑定士にプラスして収集した資料の専門知識を有し業務を管理監督する専門職を指すそうです。まあ、そんな細かなこと理解してなくても単なる鑑定士のイメージで追っても問題無しです。相棒に描かせたモネの作品『積み藁』の贋作をPJと共にシャバンダーにいかにして売りつけるかが肝となっています。英国風ウィットに富んでいてマンガちっくな作りですね。

 知らなかったのですが、黒縁メガネのコリン・ファースになんとなく昔のマイケル・ケインを連想したところ、これ実はリメイク作品だそうで、オリジナル作品『泥棒貴族』('66)のハリーはまさにマイケル・ケインが演じていたのだとか。どことなく、古きよき犯罪コメディの雰囲気が漂ってる訳です。

 おしとやかな英国人とは対象的に、フランクな米国人のPJを演じるキャメロン・ディアスは、ホントに典型的な米国人ですよね。以前、英国と米国を比較するような『ホリデー』('06)でも米国代表をやってたもんな。しかし、本作でのカウガールしながらの登場シーンは、あれどう見ても男だろ(笑)。代役に女スタントマンでも使えばいいのに。



 悪役のシャバンダーを演じるはアラン・リックマン。バカな体当たり役で新鮮でした。コメディも結構やってるのかな。英国紳士のイメージが吹き飛びました。いかすぜアラン。また、ハリーのライバルでキュレーターを演じるはスタンリー・トゥッチ。髭面だけとつぶらな瞳は隠せない好きな俳優さんです。あまり活躍の場がなかったのは残念。

 オリジナル作品にも登場したのか不明ですが、シャバンダーの取引先として日本企業が登場し、久々にエキセントリックな日本人を堪能できました。そんなヤツいねーよってやつ。しかし、本物の日本人を起用しているところは好感が持てました。仲間うちで話す日本語が流暢なんですよね。

 飛び抜けて注目するところはないのですが、犯罪コメディらしくクライマックスの贋作をめぐる騒動や、その後のオチは清々しくて気持ちのいいものでした。伏線と回収の妙もありますね。上映時間も90分を切る短さだし、なかなかのお手軽さでした。

 ところで、アラン・リックマンが素っ裸でふんぞり返るシーンがあるのですが、ここで股間を思いきりご開帳するのです。うまく隠してますけど。で、ご開帳シーンといえば、先の『鑑定士と顔のない依頼人』にもありました。ご開帳で繋がる2つの作品。配給もGAGA繋がりだし。これをセットで観られたのも不思議な巡りあわせですね。アホか。


 絵画っていいですよね。


(C)2012 GAMBIT PICTURES LIMITED
【出典】『モネ・ゲーム』/Happinet

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2014年1月25日土曜日

映画『ムービー43』 ・・・誰もが必ず見たことある俳優が3G(下品・下劣・下衆)なことをやっています

●原題:Movie 43
●ジャンル:コメディ
●上映時間:94min
●製作年:2013年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:エリザベス・バンクス、スティーブン・ブリル、スティーブ・カー、ラスティ・カンディーフ、ジェームス・ダフィ、ピーター・ファレリー、パトリック・フォースバーグ、ウィル・グラハム、ジェームズ・ガン、ブレット・ラトナー、ジョナサン・ヴァン・トゥルケン、ボブ・オデンカーク
◆出演:デニス・クエイド、グレッグ・キニア、ヒュー・ジャックマン、ケイト・ウィンスレット、ナオミ・ワッツ、リーヴ・シュライバー、アンナ・ファリス、クリス・プラット、キーラン・カルキン、エマ・ストーン、ジャスティン・ロング、ユマ・サーマン、クリスティン・ベル、リチャード・ギア、ケイト・ボスワース、ジミー・ベネット、クロエ・グレース・モレッツ、ショーン・ウィリアム・スコット、ジョニー・ノックスヴィル、ジェラルド・バトラー、ハル・ベリー、スティーヴン・マーチャント、テレンス・ハワード、エリザベス・バンクス、ジョシュ・デュアメル、その他大勢

 新年明けて(おせーよ)1発目の更新は、あまり健全でない作品の紹介です。インフルエンザとかも流行る時期ですのでダブルパンチです。皆さん、健康には注意していきましょう。

【ストーリー】
 アメリカ。ある映画会社に一人の男が脚本を売り込みにくる。その内容はとにかく酷いものであった。適当に追い払いたい映画会社の担当者であったが、やがて男のペースにはまりこんでしまい・・・。



【感想と雑談】

 開始早々、なんだこれは。

 ヒドい、ヒドすぎる。いつもは素晴らしいドラマで活躍しまくってる俳優らが、あんなことやこんなこと、真逆なことを億面もなく全開でぶちまけています。でも、このヒドさがいい。実は私はこういう作品が大好物。なので、しょっぱなから掴みはOK、楽しめること大暴走でした。

 ハリウッドスターが大挙して出演したトロマ映画、という感じでしょうか。上品なトロマ映画。なんだその例え。製作の首謀者は『メリーに首ったけ』(’98)のピーター・ファレリー監督だそうです。各短編ごとに色んな俳優を投入しているのですが、製作のスタンスとしては、こんな作品に出てくれるだけ有り難いので、延々と俳優の時間が空くのを待ってたようで、完成まで10年かかったそうですよ(笑)。

 デニス・クエイド演じる謎の脚本家と、グレック・キニア演じる映画会社の担当をキーにして、持ち込まれた数々の脚本が再生されていきます。しょっぱなデニスが語る実在女優とのデート大惨事のくだりからして、そういう作品であることがわかります。大丈夫か?楽しいけどな。



 どんな俳優が出てるかというと、上の出演欄を見て欲しいのですが、とにかく凄い布陣です。名前だけズラッと並べると、なんだかお洒落な群像劇が想像できそうですが、全然違うのですこれが。最低映画と評価されてるけど、きっと出来が悪いだけなんだ・・・と思って蓋を開けると、入院一歩手前まで体を壊してしまいました、という状況に陥ります。きっと。

 最初に紹介される脚本内容。一般女性のケイト・ウィンスレットが実業家ヒュー・ジャックマンとのデートに挑みます。レストランでマフラーを取ったヒューにケイトが驚愕。ヒューの喉仏にアレがぶら下がっている。いっこうに気にしない周囲にそれをさりげなく訴えかけるケイトの独壇場となりますが、それに負けじとヒューも喉仏演技で勝負をかけます。素晴らしいバトル。こういうコントどっかで観たことあるぞ。

 男優陣もそうですが、本作はそれ以上に女優陣が織り成す様がド級のインパクトなので、それだけでお腹いっぱい幸せ状態。ケイト・ウィンスレットが筆頭にやってしまった以降、色んな有名女優が負けじと続いて爆進します。



 息子を家庭学習で育てようと高校生活を強烈にシミュレートするナオミ・ワッツがよかったかな。あの若作りの様が(笑)。いい感じに歳とってますワッツ。なんか可愛いよね。

 しかし、なんといっても本作ダントツの体当たりな役をやったのはハル・ベリーでしょう。メキシコ料理のレストランでデートするのですが、ここであるゲームをおっ始めます。段々と過激にエスカレートしていくハルと彼氏。強烈なオチでオスカー女優ハル・ベリーの底力を見た思いです。ハルってオスカー取ってからも作品を選ばない姿勢がいいですよね。『キャットウーマン』('04)とか。

 その他、ユマ・サーマンやクロエ・グレース・モレッツなんかは、過去の主演作を見事パロってると思います。他の俳優陣もそうかもしれませんが、知ってる方が見たら色んな発見があるかもです。



 制作費は600万ドル。600万ドルとえば、『600万ドルの男』('73)を思い出しますが、全然関係ないので隅っこに置いときます。600万ドルって凄い金額だと思うけど、あれだけの俳優に分配したら全然足らないんじゃないか。まあ一人当りの出演時間は短いんでそう額はないとは思うけど。全員が「タダで出演するよ」なんて粋なこと言ってくれるといいのだけどね。速攻でオファーを蹴ったらしいジョージ・クルーニーは頂けないと思います。

 出て来る俳優がほぼ全開で変な役をやっています。ちょっとオマエ何やってんだよ・・・な思いに陥ってしまうかもしれません。しかし、真の俳優こそ渾身の力でバカ演技もこなすという姿勢を感じるし、こういうのを容赦なく力一杯やってしまうのも、またアメリカ映画らしいと思います。トロマ映画とか。あ、またトロマ出しちゃった。トロマ映画に耐性ある方なら、楽勝で粋なコメディ映画として観ることができると思います(笑)。

 監督も大勢で分担してやっていますが、ショートストーリー以外で、合間に入る疑似CMなんかも面白かった。結構センスがあって好き。○体携帯プレイヤー「ibabe」のCMは必見です(笑)。

 俳優の一途なファンの方は要注意だと思いますが。


(C) 2013 Movie Productions, LLC All Rights Reserved
【出典】『ムービー43』/角川書店

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2012年12月16日日曜日

映画『もしも昨日が選べたら』 ・・・美人すぎるケイト・ベッキンセイルと夢の万能リモコンです

●原題:Click
●ジャンル:コメディ/ドラマ/ファンタジー
●上映時間:107min
●製作年:2006年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:フランク・コラチ
◆出演:アダム・サンドラー、ケイト・ベッキンセイル、クリストファー・ウォーケン、デビッド・ハッセルホフ、ヘンリー・ウィンクラー、ジュリー・カブナー、ジョセフ・キャスタノン、テイタム・マッキャン、ニック・スワードソン、ロブ・シュナイダー、その他大勢

 12月に突入していました。どうりで寒いし雪も降る訳です。風邪やインフエンザの季節にも突入ですね。安全と健康には十分注意していきたいと思います。皆さんもご注意下さいね。
 今回は、ちょっといい感じのコメディ作品です。
 
【ストーリー】
 アメリカ。デザイナーのマイケルは家庭そっちのけの仕事人生を送っていた。そんなある日のこと、買い物先のホームセンターでマイケルは、ミステリアスな店員に出会い、彼からある万能リモコンを譲り受ける。家中の電化製品を操作できる万能さに気を良くするマイケルだが、実はそのリモコンにはある特殊な機能が隠されていた・・・。



【感想と雑談】
 前回に引き続き、今回もアダム・サンドラーです。基本コメディのファンタジー作品ですね。家族のことを思いながらも、やっぱり仕事が大前提のダメ男が、ある万能リモコンを手にしたことで、大変な人生を送ることになります。
 
 この万能リモコン、家中に散らばる沢山のリモコンから開放されるのは勿論のこと、主人公のマイケル以外の周囲の全てをプレイヤーで再生するかのごとく操作できてしまいます。音消し、一時停止、早戻し、早送り、色調整、等など。ウハウハなマイケルは調子こいて、あることに利用し始めますが、それがやがて悲劇を呼び起こすことになります。
 
 マイケルを演じるのは勿論アダム・サンドラー。安心と信頼のコメディ役者ぶりを発揮しています。妻のドナを演じるのはケイト・ベッキンセイル(以降ベッキン)。このベッキン、美人すぎて優勝にしたいくらいです。アジア系の血が混じってるそうで、エキゾチックなところもグッドです。こんな美人の良き妻を泣かすことになるマイケル。死刑。
 

 
 ホームセンターのミステリアスな店員を演じるのはクリストファー・ウォーケン。マッドサイエンティストにも見える役柄は、彼ならではの怪しさ爆発です。神出鬼没なところもあってマイケルを後々悩ませることになります。
 
 万能リモコンの機能に気付いたマイケルは、初めのうちは過去を再生して思い出に浸ったり楽しんだりしますが、やがて早送りの機能に目覚め、自分の都合のいいように人生を操作し始めます。

 家族のことを省みず万能リモコンを使っては仕事を進めますが、途中ゲスな社長の采配によって昇進が見送りとなってしまいます。ゲス社長を演じるのは、デビッド・ハッセルホフ。昔のドラマ『ナイトライダー』で喋る車を運転してた人。なんなんでしょうね、このクドさとムカつく存在感は(笑)。本人もわかってやってるんだろうな。
 

 
 笑ったのが、ゲス社長にマイケルが仕返しをするところ。食事中に一時停止すると、連続ビンタをかまし(首がカクカク動く)、顔に向かって豪快に屁をかまします。そして一時停止を解除。ゲス社長「もぐもぐ・・・ん?・・・もぐ・・・クソの味がする!!」。
 ざまあ、ハッセルホフ。

 中盤をすぎると、マイケルは面倒くさいことや都合の悪いことを全て早送りし始めます。操作する本人からすると一瞬で未来になりますが、気になるのは、早送りの間、マイケルはどう行動しているのか?それは自動操縦と呼ばれ、適当に反応するだけのボット状態になっているのでした。
 
 自我を持つマイケルとボット状態マイケルの差によって、家族らは振り回され、関係にも歪が生じ始めます。さすがに不本意すぎる事態をマイケルは反省し、修復しようと躍起になりますが、万能リモコンは過去の操作を学習し、勝手に早送りをし続けます。



 気が付いたら、初老になっているマイケル。そして、傍らにはドナ。歳を取っても、やっぱり美人すぎて優勝にしたいベッキンがそこにいました。特殊メイクはアダム・サンドラーには容赦なしですが、ベッキンには寛大です。因みに特殊メイクを担当したのはリック・ベイカー。大ベテランの方で、そのお手並みは見事というしかありません。
 
 事態を収拾することもできないまま老い続けるマイケル。その後に待ち受けるのは・・・。
 
 マイケルに感情移入すればするほど、あのオチは開放感と幸せ感でいっぱいになると思います。家族をテーマにしたコメディですからね、当然といえば当然です。オチの持っていき方に目くじらを立ててはいけません。登場するキャラ全てがよく立っているし、テンポも良いので、とても楽しめました。ベタですが、仕事一途についても考えさせられました。


ざまあ、ハッセルホフ。(あ、またいっちゃった)


(C) 2006 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED
【出典】『もしも昨日が選べたら』/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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2012年5月20日日曜日

映画『モンスター上司』 ・・・パワハラ、セクハラ、バカハラ、最低上司の見本市です

●原題:Horrible Bosses
●ジャンル:コメディ/犯罪
●上映時間:98min
●製作年:2011年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:セス・ゴードン
◆出演:ジェイソン・ベイトマン、チャーリー・デイ、ジェイソン・サダイキス、ケビン・スペイシー、ジェニファー・アニストン、コリン・ファレル、ドナルド・サザーランド、ジェイミー・フォックス、ヨアン・グリフィズ、その他大勢

 割と最近の作品です。まだ新作扱いなのに調子こいて1週間レンタルにしたら、ここ最近払ったことのない料金となってしまいました。でも昔のレンタル出だしの頃はもっと高くて、1本が劇場鑑賞とほぼ同じ料金してましたよね。映画を観るのに気合のいる時代でした(笑)。
 
【ストーリー】
 アメリカ。親友同士のニック、デイル、カートの3人は、ある共通の深刻な悩みを抱えていた。それは職場の上司から最悪のハラスメントを食らっていること。どうにも我慢ならなくなった3人は意気投合し、それぞれ上司の殺害を計画する。スラム街の黒人ギャングのアドアイスを受け、実行に移る3人であったが、事態は思いもよらない方向へと向かってしまう・・・。



【感想と雑談】
 こういう作品は、モンスター上司役に誰を持ってくるかがポイントになりますね。このなかなかの布陣とくれば、期待も高まるというものです。
 
 商社のパワハラ(職場の権力を利用した嫌がらせ)上司をケビン・スペイシー、歯科医のセクハラ(性的嫌がらせ)女上司をジェニファー・アニストン、町工場のバカハラ(バカの発想で嫌がらせ)上司をコリン・ファレル、それぞれが嬉々として嫌な上司を演じていて、やりすぎ具合がほぼファンタジーです。
 
 ケビン・スペイシーは安心と信頼の極悪演技。ジェニファー・アニストンは初見の女優さんですが、卑猥な言動を繰り返す女上司はどちらかというと男の夢に通じる完成度。そして、コリン・ファレルの、なんだバカハラって(笑)。そんなハラスメントあったのかよ、と思ってしまいますが、ドラッグで頭パーになった演技&容姿を見れば納得です。彼は今までイケメン役者のイメージでしたが、本作ではそれが見事、木っ端微塵になってます。このイメチェンは最強。イカすぜファレル。
 

 
 そんなハラスメント上司にやられまくり主人公の男3人を、ジェイソン・ベイトマン、チャーリー・デイ、ジェイソン・サダイキスが演じていますが、みな実に味わい深く心情を表現していて申し分ないです。中でも歯科助手役のチャーリー・デイが女上司から嫌がらせを受けるシーンが可哀想で羨ましいこと。
 
 この3人の男が、こうもムカつきムラムラさせられる上司、いわば悪をいかにして懲らしめるのか、カタルシスへの期待が膨張しまくります。実際、職場に一人や二人、必ずいるんですよね、嫌なヤツってのが。重ね合わせること必至です。
 
 頂点に達した3人は、このままでは未来はないと結論付け、上司を殺ることにします。しかし、チキンな3人なので、殺し屋のつもりが変態男を雇ったり、スラム街の黒人から殺人レクチャーを受けたらインチキだったりと、なかなか事が進まずコメディらしい笑いが続きます。この辺りで絡んでくる役者もなかなかのところで、ドタバタ具合に拍車がかかります。



 また、自分の上司を殺ってしまうと従属関係から容疑をかけられるのは明白ということで、3人は互いの上司を殺ることでアリバイの確立も企てます。なるほどグッドアイデア。この後、その計画も脱線しまくって、とんでもない事態に発展するも、最終的には男3人が満足のいくクライマックを迎える・・・
 
 という期待は空しく外れてしまうのでした。
 
 たしかに男3人はあれで満足したかもしれませんが、上司3人の顛末はもうちょっと考えた方が良かったのでは。一部、伏線の回収を持って懲らしめるというオチはあるものの、上司全員に対するカタルシスは、あまり感じることはありませんでした。突然の「え?そうくるの?!」という展開にビックリして、その後は冷め気味になってしまった感じ。
 
 総合的に、憎ったらしい上司を笑いと共に退治するというのが、コメディとしては重要だと思うのですが、残念ながら本作ではそれがちょっとズレてるというか、一線を越えてしまっている気がします。とことんファンタジーに近い上司のままでいいものを、途中から妙に現実的(リアル犯罪)にしちゃってる。ファンタジーのまま捻りの効いた展開がいいのですよ、こういう類は。
 

 
 それぞれ上司の際立ちぶりが見事だっただけに、残念です。
 
 imdbの評価を見ると意外に高得点。(2012/5/20時点:7.0/10)
 欧米人ってこういう展開でも喜んじゃうのか。よっぽどハラスメント上司が憎いんだな(笑)。
 
 余談ですが、ジェニファー・アニストンの髪の毛、本作ではブラウンですが、実際はブロンドなんですね。他の作品で見かけるブロンド姿(パケ写ですが)とは随分イメージが違って見えます。髪の毛だけでこんなに変わっちゃうんだ。それと、今年43歳なんだって。若いな。これはアリかもしれない(何が。
 

(こういう上司だったら正直ウェルカムです。)

(C) 2011 New Line Productions, Inc.
【出典】『モンスター上司』/ワーナー・ホーム・ビデオ

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2010年3月10日水曜日

映画『モンスター・オブ・ザ・デッド/ビキニビーチの惨劇』 ・・・ナマズ怪獣が本気を出すそうです

●原題:Monster from Bikini Beach
●ジャンル:ホラー/スリラー
●上映時間:95min
●製作年:2008年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ダーリン・ウッド
◆出演:ステファン・バーゴ、ゲーリン・ハワード、ステファン・ヒデゥン、ルイセル・ハンソン、アダム・サーク、その他大勢(ビキニ数十名)

 今回は久々の「~・オブ・ザ・デッド」ものです。ご多分に漏れず非常にヘッポコなんですが、それはオリジナル部分に限ってのことで、実は配給会社がとんでもないものを仕込んだ当たりクジみたいな作品です。

【ストーリー】
 アメリカのどこぞの町カマロビル。夜の川辺でカップルが遊んでいると、突然川から巨大ナマズが出現。男をなぎ倒し、女を川に引きずり込む。翌朝、カップルの変死体が発見されるや、地元カメラマンのアーチーとTVレポーターのラクエルが速攻で現場にやってくる。アーチーは昔から伝わる巨大生物の存在を訴えるがラクエルは相手にしない。その一方、地元の悪徳刑事サミーは麻薬組織からブツを巻上げようと躍起になっていた。成功したら嫌気のさしたカマロビルを去るつもりだ。ある日、サミーが目を付けていた麻薬組織のメンバが惨殺される。現場には巨大な足跡が残っていた。そこに駆け付けたアーチーとラクエルから巨大生物の話を持ちかけられるもサミーは聞く耳を持たない。そうこうしているうちにカマロビルでは若い女性で賑わうゴーゴーダンス大会が開催されようとしていた・・・。



【感想と雑談】
 「~・オブ・ザ・デッド」シリーズのタイトルも、散々ネタ出尽くしたかと思ってましたが、まだまだあるんですね。このタイトルに惹かれたのはいうまでもないのですが、手にしたパッケージの裏面を見た瞬間、衝撃が走りました。日本語吹替についてなんですが、実はこれ2種類入ってて、そのうちの一つがなんと「モンスターしゃべっちゃう」版。モンスターがしゃべるのかよ・・・。これについては後ほど語ることにして、まずはどんな作品なのかを紹介してみましょう。

 開始早々、夜の川辺でカップルが遊んでいます。ビキニ姿で踊る彼女と嬉しそうに酒を飲む彼氏。この踊る彼女ですが、いきなり尻のアップで登場するので、その飛ばし方から大体そういう作品であることがわかります。タイトルにビキニビーチってあるくらいですから。やがて我慢できなくなった彼氏は彼女の尻をムギュウーとします。すると、川から巨大ナマズが出現。

 デカい頭に人間サイズのボディを持つナマズ怪獣。ハリボテ全開です。サスペンスの定石がはなから木っ端微塵で、開始数分でその姿を現します。巨大なカギ爪で引っぱたかれた彼氏は安っぽい内臓をドバー、ビキニを剥ぎ取られた彼女はオッパイをドーン。お約束です。そして悲鳴を上げながら画面から消えていく彼女。この女優、残念ながら本作で一番可愛いかったりします。一応掴みはOKでございましょう。

 実はもの凄くチープで粗めの映像なんですが(ビデオ撮りかな)、この後のオープニングタイトルが正直カッコいいんですよ。緑色に揺らめく水面をバックに青く照らされたビキニ姿の女性が踊るだけという、シンプルながらも007のタイトルっぽさも感じさせるセンスなんです。ここで凄い作品なんじゃないかと思えてくるのですが、本編に戻ると冒頭のチープな映像に戻ってしまうので、ああやっぱりーとズッこけてしまいます。


(吹替えではカッパと呼ばれるアーチーと、TVレポーターのラクエル)

 変死体が発見されるや速攻で現場に登場する、主人公の地元カメラマンのアーチーとTVレポーターのラクエル。このアーチー、髪型が凄いです。アメリカ人にこんなヤツいるんかと思えるくらいにインパクト大。ラクエルはもうちとお肌の手入れをされた方がヨロシイんじゃないかという残念な美人さんです。でもサービスタイムのシャワーシーンで全裸になってくれるのでヨシとします。

 この2人とは対照的に裏で暗躍する刑事サミー。足が本当に悪いらしい初老の役者が演じてます。怪獣エピソードに全然絡まずオープンカーを運転しては、一人ナレーションでブツブツ喋ってるだけ。ヘッポコな作風からするとやたら重厚な演技をカマしてるので非常に浮いてしまってます。いったい脚本にどんだけ幅を持たせようとしているのか。結局、アーチーとラクエルに合流し怪獣と対決することになりますが。

 カマロビルは昔は広大な沼地だったらしく、そこに生息していたナマズが何故か巨大化。川辺周辺に出現しては人を襲うだけの存在となった模様です。やたら女性好きらしく、ゴーゴーダンス大会のビキニ女性らを最終ターゲットにします。特殊メイクや造型もチープでいい加減なんですが、展開や演出具合からすると味わい深いものがあります。クライマックスの大暴れシーンでは1カットだけCGによる首チョンパがあって、ここだけ豪勢にするのはどーかと思いました。ラストは刑事サミーの機転(というか暴走行為)で一応ハッピーエンドを迎えますが、溜飲はこれっぽっちも下がることはありません。オリジナル音声ではね。

 一通り観終わってから、再びタイトル画面にゴー。
 そして、お待ちかねの吹替え「モンスターしゃべっちゃう」版にチェンジ!!

 初っ端から豪快な吹替えが始まります。オリジナルでは一切会話のなかった川辺のカップルがしゃべりまくります。出オチに近いです。アドリブでしょうか。2人は一切クチを動かしてないというのにこの情報量。ここだけでも通常の吹替え版と同じなんですから、モンスターがしゃべりだすと一体どうなるのか。ほどなくナマズ怪獣が出現しました。

 凄いです。色々しゃべってきます関西弁で。なんかボヤきに近いです(笑)。捕らえた彼女を引きずり画面から消える際には「はい、フレームアウトー」とか言ってます。この「モンスターしゃべっちゃう」版は通常吹替えにモンスター吹替えを追加したものですが、既に通常吹替えからして暴走しまくってて、普通しゃべらないオブジェまでもガンガンしゃべったりします。トーテムポールとか。最初、誰の吹替えやってんだよと思ってしまいました(笑)。


(アーチーにラクエル、そして友人たち。とにかく残念な一行です)

 ナマズ怪獣は出現する度にしょーもない台詞を大連発。川辺にいるアーチーとその友人の目の前に出現し「M字開脚しろや、ほれぇー」と放つと、殴られでんぐり返った友人はズーズー弁で「うぁー、M字開脚ぅ」と返します。その後、暴れまくるナマズ怪獣から友人に再びカットが戻ると、まだでんぐり返ったままで「M字開脚ぅ」と繰り返します。怪獣も怪獣ですが友人も友人。下らなさすぎるだろ(笑)!!

 この「モンスターしゃべっちゃう」版が本作の吹替えマックス値になっていて、全ての配役が色々と大暴走してます。オリジナルの展開は最低限保った状態で、声優さんが出演者らの容姿のことやその場で思い付いたようなことをベラベラしゃべりまくる感じですね。最後の最後までそんな調子。これはもうオリジナルとは別次元の作品へと昇華しています。大変素晴らしいです。

 こんな作品に惹かれるのって、幼少の頃から楽しんでいたギャグ映画とかアニメ番組の影響でしょうかね。特に「怪獣王ターガン」というアメリカ産アニメの吹替え。あまりのメチャクチャさにこれ絶対にアドリブだよなと思いながら観ていたものです(笑)。配給会社のJVDはメチャクチャな吹替えでは定評があるそうで、今回もだいぶカマしてくれたようです。そういえば初期に記事にしていた『マシーン・オブ・ザ・デッド』もJVD発でした。これも相当メチャクチャな吹替えで、本作を観ていてなんか似てるなーと思っていたら配給元が一緒だった訳です。納得。他の配給作品も観たくなってきました。

 そういえば今年2010年のアカデミー賞が発表されましたね。そんなメインストリームからかけ離れた本作ではありますが、逆にアカデミー賞作品なんかでは味わえない魅力全開な作品なんだと思います。が、やっぱし無理がありますか。


(一応、ゴーゴーダンス大会が惨劇に見舞われます)

 しかし、ビーチ、ビーチいう割には川辺しか出てこなかった気がする。川辺も砂浜があればビーチって呼ぶんでしたっけ? 

『Beach Girls And The Monster (1965) - Trailer』 ひょっとして、これのリメイクなんか?!
(C)2008 TFO Productions All Rights Reserved 【出典】『モンスター・オブ・ザ・デッド/ビキニビーチの惨劇』/ジェィ・ブイ・ディー にほんブログ村 映画ブログへにほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへブログパーツ