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2015年8月15日土曜日

映画『ゴーストライダー』 ・・・炎に包まれたガイコツ戦士がバイクに乗って暴れます

●原題:Ghost Rider
●ジャンル:アクション/ファンタジー/スリラー
●上映時間:114min
●製作年:2007年
●製作国:アメリカ/オーストラリア
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:マーク・スティーブン・ジョンソン
◆出演:ニコラス・ケイジ、エバ・メンデス、ウェス・ベントリー、マット・ロング、ラクエル・アレッシ、ドナル・ローグ、ピーター・フォンダ、その他大勢

 8月も中旬を迎えました。皆さんいかがお過ごしでしょうか?
 まだまだ暑い毎日ですので、暑気払いにひとつゴースト系の作品はいかがでしょうか?

【ストーリー】
 アメリカ。父と共にバイクの曲芸乗りを天職とするジョニーは、父が不治の病に侵されてることを知り途方に暮れてしまう。ある日のこと、メフィストなる男が現れ、ジョニーに父の病を治したければ悪魔と契約しろと言う。半信半疑のジョニーは契約書にサインをしてしまい・・・。



【感想と雑談】
 あまり気にしていなかった作品ですが、そのタイトルといい、その飛ばしていそうな雰囲気といい、これは暑い夏の暑気払いになるのでは、と思い今更ながら手を伸ばした次第です。

 原作はMARVELコミックスなんですね。流行りのVFX技術が原作のイメージを忠実に再現できるようになって、アメコミ映画化も本格的に盛り上がりを見せてきた頃でしょうか。

 で、本作はバカ映画になりますかね。神様や悪魔が実在する大前提だと、何でもありの世界になってしまいますが、昨今はそんな中にも人間ドラマに比重を置くような作品が多く、見応えがあったりします。

 しかし、この『ゴーストライダー』はなんていうのか、やっぱりバカ映画だと思います。なんといってもニコラス・ケイジですからね。同じく主演の悪魔教とカーアクションが合体した『ドライブ・アングリー』('11)を思い出します。あれもバカ映画と呼びました。

 冒頭、ライダー親子によるサーカスの曲芸が披露されると、ほどなくして父が末期ガンであることを知ったイケメン息子ジョニーが、悪魔メフィスト(演じるはピーター・フォンダ!)と契約を結んでしまいます。翌朝、ガンが完治した父は曲芸のバイクで事故って昇天。コントのようです。

 十数年経ち、ニコラス・ケイジに成長しきったジョニーは、全米大人気のバイク芸人になりますが、自宅ではテレビを見ては「ハハハ・・・ハハハハ!・・・」と豪快なカス笑いをします。ナヨッちい男子ほど無敵ヒーローに変身するところにカタルシスがありますが、それをニコラス・ケイジがやるってのは、どうなのかなと思いました。



 突然、魔界から降り立ったメフィストの息子ブラックハートが、無敵のパワーを得るために、ある書物を探し始めます。邪魔する人間をミイラ化させたりして、やたら物騒なブラックハートですが、顔(メイク)が大袈裟すぎてコントのようです。

 息子の暴走を止めたいメフィストに契約のことを持ちだされ、遂にジョニーはガイコツ戦士ゴーストライダーに変身。父の形見のハーレーダビッドソンと共に、炎に包まれながら悪との対決に挑みます。革のスーツで身を包んでいますが、燃えてるのは頭と手先だけです。

 颯爽と町中を突っ走るゴーストライダーですが、走りながら爆炎を撒き散らすので、商店街はメチャクチャになってしまいます。凄い迷惑、というか大事件です。炎に包まれ過ぎて、暑気払いどころか余計に暑くなってしまいました。

 また、青年時代に恋人だったロクサーヌが登場し、再度ジョニーといい仲になるのですが、この現在のロクサーヌを演じるのがエヴァ・メンデスなんです。彼女、セクシー過ぎで肉食的なところが、これまた暑苦しい。美人さんなんだけどな(笑)。これ、夏じゃなくて冬に観るべきだったか。

 そんな暑苦しい設定に囲まれたジョニーはジョニーで、90m超えのバイク大ジャンプをキメると、車で移動中のロクサーヌに無理やり追い付きデートの約束を取り付けます。そして、渋滞を食らったドライバー連中は嬉しそうに、大スターのジョニーを取り囲みます。

 ドライバー 「ジョニーさん!妹にサインをくれませんか!」
 ジョニー 「ああいいとも、90mを超えたんだよ、ハハハ」
 ドライバー 「ありがとうございます!」
 ジョニー 「我ながら90mだなんて凄いこ(フェードアウト)」

 大スターを発見したときの群衆と、それに対するジョニーの脱力で優しい対応が、ちょっといい感じです。とてもホノボノとした場面になっています。



 もっと暴力的な内容かと思っていましたが、そんなことありませんでした。そもそもゴーストライダーが活躍する様よりも、可愛い髪型したニコラス・ケイジと暑苦しいエヴァ・メンデスの存在がインパクトあるくらいでした。

 ゴーストライダーの活躍で感心できたのは、ビルの屋上から散らしたコンクリートの塊を、下の群衆に落ちないように鎖ではじき飛ばすところ。地獄の使者なる扱いであっても、ヒーローである以上は、無意味に危害を加えないってことですね。細かい演出でした。しかしバイクで破壊してきた商店街は。

 ホラーでないにしても、存分にスカッとさせてくれることで暑気払いにでもなれば、と思った本作ですが、期待は外れました。ニコラス・ケイジが登場した辺りから推して知るべしでしたね(笑)。

 燃えるガイコツ戦士は人間とは絡みにくそうなので、ドラマもそう深くは形成できないかもしれません。昨今の流行りとは違ったポジションのアメコミ作品だな、と思いました。続編が出てますので、いずれ観みてみたいです。バカ方面に昇華していることに期待します(笑)。


 またひとつニコラス・ケイジの勉強ができました。


(C)2007 Columbia Pictures Industries, Inc. and GH One LLC. All Rights Reserved.
【出典】『ゴーストライダー』/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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2014年5月25日日曜日

映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』 ・・・SFファンタジーの金字塔がやって参りました

●原題:Star Wars Episode IV: A New Hope
●ジャンル:アクション/アドベンチャー/ファンタジー/SF
●上映時間:126min
●製作年:1997(1977)年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ジョージ・ルーカス
◆出演:マーク・ハミル、ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー、ピーター・カッシング、アレック・ギネス、アンソニー・ダニエルズ、ケニー・ベイカー、ピーター・メイヒュー、デビッド・プラウズ、フィル・ブラウン、シェラ・フレイザー、その他大勢

 そろそろ6月ですね。6月といえば梅雨の季節ですか。ジメジメいやですね。空梅雨も困りますけど、雨は適度に降って欲しいものです。

【ストーリー】
 遥か宇宙の彼方。帝国軍の圧政に苦しむ銀河系では、反乱軍がレジスタンス活動を行っていた。そんな最中、反乱軍のレイア姫は帝国軍の極秘情報を入手するが、すぐさま追っ手の怪人ダースベイダーに捕らえられてしまう。しかし間一髪、極秘情報を託された2体のロボットが辺境の惑星タトゥイーンへ射出され、たまたまそれを回収した青年ルークは、ロボットが再生するレイア姫のメッセージから、近隣の変人ベン・ケノービを探すはめになる・・・。



【感想と雑談】
 レンタル屋を徘徊していると、たまに何度も観ている作品を発作的に観直したくなります。今回、SFコーナーを眺めていると『スターウォーズ』シリーズ6作品が目に飛び込んだのですね。やっぱり『〜 エピソード5/帝国の逆襲』が至高のシリーズ大傑作!面白かったよな!!

 ということで、『〜 エピソード5/帝国の逆襲』を借りました。帰ってさっそく鑑賞しようと、ケースをパカと開けると、円盤には何やら違和感を覚えるイラストが。そこには天にライトセーバを突き上げる白装束のルークとややエロいレイア姫がいました。IVの文字も見える。『〜エピソード4/新たなる希望』ですねこれは。

 完全にレンタル屋のミスなんですが、とにかく可笑しくて笑ってしまいました。ケースに表記されるタイトルは合ってるので完全に中身の入れ間違いなんですが、円盤の凄く判りづらいタイトルデザインは、こうなっても仕方ないだろというレベル。ケースと中身の整合性までチェックできるといいのにね。しかしなんだろか、この笑って許せる感は。

 そんなこんなで、せっかくなので、本シリーズの記念すべき第1作目であり、現在のエンタテイメントの原点ともいえる『スターウォーズ エピソード4/新たなる希望』について書いてみたいと思います。とはいっても、これほど知られた作品もないので、新鮮味の皆無な記事になると思いますけどね(笑)。

 初めてみた本作は、ただただ衝撃的でした。その後の人生に影響を与えるくらいの威力。大袈裟かな。まあ、もともと映画好きだったところに確固たる嗜好付けを施してくれた感じでしょうか。その後、日本でも映画界やテレビ界でも続けとばかりに、スターウォーズを火種に宇宙SFブームは加速していった訳です。ちょっと節操のない時代ではありましたね。よくいえば元気のある時代だったか。



 今回DVDで観たのは、劣化したマスタフィルムをデジタルリマスタ化して、新規映像を追加した’97年製作のバージョンです。当時「特別編」と称してエピソード4〜6が順次、一般公開されましたが、DVD版は更に改良を加えたバージョンになってるそうです。

 オリジナルが製作された’77年を思うと、まず映像はガサガサなんだろうなと思えますよね。ところが、20世紀フォックスのトレードマークからして大変澄んだ映像になってる。当時当たり前だった映像が、現在になっても変わらずの品質で観られるというのは素晴らしいことです。続いてルーカスフィルムのマークから暗転すると、ジャジャーンと始まるテーマ音楽とタイトルバック。ここはいつ観ても心踊る瞬間です。初見の時から時間が止まったような気分。

 DVDの技なのか、吹替音声を選択していると、オープニングに流れる粗筋も日本語になるのね。なんという親切設計。まあ、字幕派の自分は英語の方がしっくりくるのですが(笑)。反乱軍の輸送船と帝国軍のスターデストロイヤーが画面スレスレに飛び交うシーンもまた見事だこと。やはり70年代臭さは感じますが、当時の映像をこれだけ美麗に修復した技術は大したものです。

 惑星タトゥイーンの宇宙港モスアイズリーの映像は、本作で最も修復と追加が施されたところでしょう。CGで描かれたロボットやモンスターの様子を捉えながらカメラは上昇し、港を俯瞰の構図で映し出します。えらくダイナミック。ひとつの作品の中で、アナログマットからデジタルマットへの変換という、マットペインティングの歴史を体現させてるのも感慨深い。また、これらの修正映像は、オリジナル製作の当時では表現不可能だったのが、やっとこさ実現できるようになったので、監督ジョージ・ルーカスにとっては感無量のことだったとか。

 修正された映像の中で特筆なのが、モスアイズリー港でハン・ソロがジャバ・ザ・ハット一味と対峙するところ。これ、オリジナルでカットされていたシーンなのですが、追加映像として復活させるのに、当時のジャバの設定はヒューマノイド体型だったので、例のナメクジガエル体型に置き換えているのです。ハン・ソロがジャバの周りを歩く際、尾っぽを乗り越える動きまでデジタル加工している。切り貼りみたいに平面的な動きになってるハン・ソロがちょっと不自然ですけど、熱意は十分伝わってくる重要なシーンですね。



 登場人物のルーク、ハン・ソロ、レイア姫、オビ=ワン・ケノービなんかも、修正によって美麗に生き返っています。そうでなくてもハン・ソロなんか普遍的なカッコよさがあって、これを若きハリソン・フォードが演じてるってとこもポイントですよね。ただ、ルーカスのどこか平面的な演出は、今になって観てみると、ちょっと鼻に付くところはありますね。これは次作から監督が代わっていくことで洗練されていくのですが。

 もともとジョージ・ルーカスは壮大な大河ドラマとして章立てまで構想していて、本作は過去と未来に挟まれる激動のエピソードを描いているのですが、壮大な世界を背景にしつつも、勧善懲悪と単純明快な活劇を斬新な映像でひとつの作品に仕上げたというエポックメイキングな出来が、唯一無二なところです。更には、他のエピソードを既に押さえた上であれば、過去と未来の出来事を思い返しながら観ることにも、また一興の楽しみがありますね。

 70年代は、冷戦やベトナム戦争を背景に、映画自体はニューシネマと呼ばれるどこか未来を暗く見据えるような作品が主流となっていましたが、本作はそんな時代に、サブタイトルの「新たなる希望」を文字通りに世界に示してくれたのだと思います。当時、見たことのない映像を極限まで作り上げようとした工房が、その後の技術革新を映画だけにでなく、産業自体の底上げにまで貢献しているのも、実に興味深いことです。エンタテイメントが世界を牽引するまでになってるのですね。

 映画歴史の転換の象徴にもなってる本作ですけど、初めに書いてる通りシリーズで一番好きなのは、エピソード5の『帝国の逆襲』なんです(笑)。だって、監督が変わって演出やドラマに奥行が出てるし、屈指のキャラクタやテーマ曲の初登場だし、驚愕の事実だし、メカデザインが秀逸すぎるし、いろいろ語れる点が多しなんですよね。皆さんが一番好きなエピソードはなんでしょうね。



 欧米人がデザインするメカがいちいちカッコよくてお腹いっぱい。特にジャワ族のサンドクローラーとか。


(C)1997 LUCASFILM LTD.
【出典】『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』/20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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2014年4月9日水曜日

映画『愛しのローズマリー』 ・・・グウィネス・パルトローが随分と可愛すぎて優勝

●原題:Shallow Hal
●ジャンル:コメディ/ドラマ/ファンタジー
●上映時間:114min
●製作年:2001年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ピーター・ファレリー、ボビー・ファレリー
◆出演:ジャック・ブラック、グウィネス・パルトロー、ジェイソン・アレクサンダー、ジョー・ビテレリ、アンソニー・ロビンス、スーザン・ウォード、ブルーク・バーンズ、レニ・カービー、その他大勢

 1月末以来の更新となりました。冬いっきに過ぎてすっかり春ですね。皆さん花見には行かれたのでしょうか?これからのところもあるのかな。
 体調崩してしまいましたが、まだ季節的には微妙な時期と思いますので、皆さんも健康にはご注意下さい。

【ストーリー】
 アメリカ。金融会社に務めるハルは心優しい独身男だが、異性に対する容姿への拘りがひどかった。美人でナイスボディの女性こそが正義と唱えながらも失恋を繰り返すハルは同僚からも心配される存在だったのである。ある日のことハルはエレベータで乗り合わせたカウンセラからある施しを受けることに。その日以来、今までがウソのように美人女性とうまくいくようになるハルは、飛切りの美女ローズマリーと出会うことになる・・・。



【感想と雑談】
 前回の『ムービー43』('13)のピーター・ファレリー監督が、今から13年前に撮ったこの作品、たまに観たくなったりするんです。ちょっと自分の中ではカルト作品になっちゃってるかなあ。今さら感満載ですけど書いてしまいます。

 自分にとってのカルト作品って、ツボにハマると何にでも笑い出してしまうようなもので、どのシーンをひとつとっても愛おしく感じるものですが、皆さんもそんな作品てあるでしょうか?本作も、最初から最後まで一貫してキャラの言動やカメラワーク、演出なんかにハマりっ放しです。

 幼少時代、父親の死に際の言葉がトラウマになったハルは、成人になってから追いかける女性はどれも美人ばかりになってしまいました。本人は性格はいいけどもイケメンとはいかず、相手の女性は速攻で逃げまくる始末。そんなハルの親友マウリシオも似たようなヤツで、二人してメタボ体型を振り回し、夜な夜なクラブで美女漁りに励みます。



 ハル役のジャック・ブラックも、マウリシオ役のジェイソン・アレクサンダーも、随分とハマっていて二人の息もピッタリ。このジェイソンはあまり知らないですが、なかなか味のある容姿に愛嬌もあっていい役者だと思います。ジャック・ブラックはどうみてもジャック・ブラック(笑)。若いですね。

 本作で最も魅力とされるのは、なんといってもローズマリー役のグウィネス・パルトローでありましょう。人の内面が直接見えるようになったハルとそうでないマウリシオの目に映るローズマリーの容姿の違いが、本作をドタバタにする真骨頂ですが、このハル視点での彼女の美しさ。そしてその可愛いさ。夕日に向かってどうもありがとうと叫びたくなるほどの素晴らしさです。

 この頃のグウィネスはもともと若いし、更に美しく可愛いくなるよう撮影監督が頑張ったことで、どのシーンでもとても美麗な彼女を拝めることができます。笑顔がとても素敵なんですが、個人的に好きなシーンは、ファミレスでハルとの会話中に椅子が壊れ、倒れこむところ。この時の、ペチャンコになった椅子の上で彼女が見せるポーズと上目使いの困り顔。萌えます。



 今まで観てきたグウィネス出演作では本作が一番魅力的に撮られているんじゃないでしょうか?この数年後に『ハッピー・フライト』(’03)っちゅうコメディで粋なCA役もやっていましたが、うーん、やはり本作に尽きるかな。クライマックス、ハルが目にする真のローズマリーとして、特殊メイクで登場する姿もまたよし。ビバ、グウィネス!

 さて、本作のテーマである内面の見極めが大事というのは、昔からあり勝ちなことかと思いますが、これに身体的コンプレックスや障害者のネタを重ねることで、ただの説教作品にしていないのが、またいいところです。

 下半身が退化した本物の障害者がハンデをものともせず豪遊してたり、それを妬むマウリシオは自身に身体的コンプレックスを持ってたりと、同様にコンプレックスを抱えるハルのことも考えると、全体的に何かしら障害に囲まれた感はあります。



 しかし、そんなキャラ達が生き生きと笑い飛ばしながら生活し、やがてコンプレックスを克服していく様は、自己主張の強い米国人ならではだよなと思えつつも、やはり見ていて元気が出そうになるし、気持ちがいいものです。

 障害者を題材にしていることで、口煩いところの評価はご多分に漏れずですが、障害者の方達からするとそうでもなく、好意的な評価なんだそうです。エンドクレジットではスタッフ全員の映像や写真を掲載し、障害者の方が自在にスキーを楽しむ映像を挟んでることからも、携わった方々への思いやりを感じるし、作品を無責任なものにしていないことがわかります。

 内容に一貫性がなく身体的なネタもやや不気味であった『ムービー43』(笑)よりは、ずーっと楽しくて感動できる作品だと思います。グウィネス・パルトローとジャック・ブラックの掛け合いの面白さも加えておきましょう。

 もう1回。ビバ、グウィネス!


(C)2001 by "Shallow Hal" Filmproduktion GmbH & Co.KG and Twentieth Century Fox Film Corporation.All rights reserved.

【出典】『愛しのローズマリー』/20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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2013年2月10日日曜日

映画『ドライブ・アングリー』 ・・・ニコラス・ケイジが邪教集団に挑みますが、何か変です


●原題:Drive Angry
●ジャンル:アクション/犯罪/ファンタジー/スリラー
●上映時間:104min
●製作年:2011年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:パトリック・ルシエ
◆出演:ニコラス・ケイジ、アンバー・ハード、ウィリアム・フィクナー、ビリー・バーク、シャルロット・ロス、デビッド・モース、トム・アトキンス、その他大勢

 やべえ。今年ももう2月だよ。実は1月からいきなりバタバタし出してしまい、その上体調不良にも陥ってしまいました。幸いインフルエンザではありませんでしたが。皆さんもご自愛くださいませ。
ということで今回は、仕事を選ばないニコラス・ケイジの作品です。

【ストーリー】
 アメリカ。邪教集団によって最愛の娘を殺され、孫の赤ん坊を連れ去られた男ミルトンは、今日も元気にチンピラ信者を血祭りに上げる。邪教集団が満月の夜に孫の生贄イベントを開催することを察知したミルトンは、ウェイトレス女のパイパーを仲間にし、アクセル全開で燃えまくる。警察も巻き込み一大騒動へと発展するが、そんな状況にミルトンを執拗に追跡する謎の男が現れる・・・。



【感想と雑談】
 一見、ニコラス・ケイジとカーアクションの組み合わせだけのようで興味が湧きませんが、たまたま予告篇を見た時、かなりの衝撃が走ってしまいました。何だこの漲るヘンテコ感は。速攻で借りてみました。

 作り手の、ヒーロー、アクション、そしてセックスに対する熱い思いが、普通の映画に見られない志で暴走しています。常にパワフルで後先考えない展開。ファミリー鑑賞では気まずさ満点。だからバカ映画と呼びます。

 開始早々、胡散臭い主人公ミルトンと邪教集団の下っ端信者の戦闘が描かれます。ミルトンのショットガンでいきなり手首や足を吹っ飛ばされる信者。その場を去るミルトンの背後で車がズガーンと爆発したところでタイトルバック。のっけから飛ばしてます。ミルトン演じるはニコラス・ケイジ。幾つになってもこんな役をやるケイジは素敵だと思います。



 ミルトンが一服つけるレストランでは、ウェイトレスのパイパーが登場します。同僚と下品な会話をする一方で、一杯のかけそば的ファミリーには心優しく大サービス。スケベな店主のキンタマを握り潰し、中指おっ立て自ら退職するナイスなヒロインです。演じるのはアンバー・ハード。素でタトゥー入ってそうな強気の姉ちゃん風味。美人さんです。

 ミルトンとパイパーがレストランから去ると、謎のスーツ男がどこからともなく出現。店主に「おいそこのデブ」と言います。ユーモアめいた言動で痛快。以降、何か揉め事がある度に、目の前でコインを真上に放り投げる謎の男。落ちてきたコインを掴んだ直後、ズバンと突き出す手に握るのが、FBIの身分証明だったりします。手品か。

 普通、落ちてきたコインを手の甲で隠して裏表どっちを選ぶ?を期待しますが、結局、FBIであることをアピールするだけという。コインの立場は。こういうところがとってもバカだと思うのです。謎の男を演じるはウィリアム・フィクナー。善人から悪人まで何でもこなす好きな役者です。



 やたらとアイテムやらオブジェやらが、飛んできたり、突き出されたりするのですが、これって3D映画だったのですね。後になって気づきました(笑)。もともとのバカ演出でインパクト大のところに3Dは余計なんじゃないかな。むしろ邪魔になってる気もしますが。劇場鑑賞された方はお疲れ様と思うです。

 印象的だったのが、ミルトンがバーの女をナンパした後の出来事。モーテルの一室で全裸のバー女が、服を着たままのミルトンに乗っかり喘いでいます。

 バー女   「脱がないの?」
 ミルトン 「銃撃戦の前は脱がない」
 バー女   「・・・」

 その直後、部屋に突入してきた信者連中に、ミルトンは銃とウィスキーを掴み応戦します。バー女と合体したまま。薬莢がヒュンヒュン音立てて画面を横切ります。アホか。

 このモーテルの合体銃撃戦もそうですが、どっかで見たような場面が多く、過去の色んなB級作品のオマージュやらリスペクトが込められてる気がします。邪教集団が田舎町の住人で占めていて、キャンピングカー中心のカーチェイスや生贄イベントをやるくだりから、全体的に『悪魔の追跡』('75)の要素を最も思い出しましたが、実際どうなのでしょうか。



 中盤以降、ミルトンと謎の男の尋常でない素性や関係から、本作がアクションだけの作品ではないことがわかってきます。まあ、これはオープニングからでも予告篇からでも何となくわかるんですけどね。しかしまあ、役者揃いだと思います。前述の3人以外にも、トム・アトキンスやデビッド・モースなんかも出てきますからね。デビッド・モースはとにかくガタイが凄い。何頭身なんだよこの人。

 クライマックス。満月の生贄イベントに間に合ったミルトンは、会場を車で爆走し信者を粉々にしていきます。果たしてミルトンは、孫の赤ん坊を教祖の手から奪還することができるのでしょうか・・・。

 結構な役者らが意気揚々と演じているようで潔いです。バカ映画であることを分かりきってるのだろうな。密接な関係にあるミルトンと謎の男の設定が両極端すぎるところが、特にバカ映画としての見せ場であるといえましょう。たまにこういうのを観ると幸せになれます。


 何も残りませんが。


(C) 2010 M4 FILMS,INC.All Rights Reserved.
【出典】『ドライブ・アングリー』/Happinet

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2012年12月16日日曜日

映画『もしも昨日が選べたら』 ・・・美人すぎるケイト・ベッキンセイルと夢の万能リモコンです

●原題:Click
●ジャンル:コメディ/ドラマ/ファンタジー
●上映時間:107min
●製作年:2006年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:フランク・コラチ
◆出演:アダム・サンドラー、ケイト・ベッキンセイル、クリストファー・ウォーケン、デビッド・ハッセルホフ、ヘンリー・ウィンクラー、ジュリー・カブナー、ジョセフ・キャスタノン、テイタム・マッキャン、ニック・スワードソン、ロブ・シュナイダー、その他大勢

 12月に突入していました。どうりで寒いし雪も降る訳です。風邪やインフエンザの季節にも突入ですね。安全と健康には十分注意していきたいと思います。皆さんもご注意下さいね。
 今回は、ちょっといい感じのコメディ作品です。
 
【ストーリー】
 アメリカ。デザイナーのマイケルは家庭そっちのけの仕事人生を送っていた。そんなある日のこと、買い物先のホームセンターでマイケルは、ミステリアスな店員に出会い、彼からある万能リモコンを譲り受ける。家中の電化製品を操作できる万能さに気を良くするマイケルだが、実はそのリモコンにはある特殊な機能が隠されていた・・・。



【感想と雑談】
 前回に引き続き、今回もアダム・サンドラーです。基本コメディのファンタジー作品ですね。家族のことを思いながらも、やっぱり仕事が大前提のダメ男が、ある万能リモコンを手にしたことで、大変な人生を送ることになります。
 
 この万能リモコン、家中に散らばる沢山のリモコンから開放されるのは勿論のこと、主人公のマイケル以外の周囲の全てをプレイヤーで再生するかのごとく操作できてしまいます。音消し、一時停止、早戻し、早送り、色調整、等など。ウハウハなマイケルは調子こいて、あることに利用し始めますが、それがやがて悲劇を呼び起こすことになります。
 
 マイケルを演じるのは勿論アダム・サンドラー。安心と信頼のコメディ役者ぶりを発揮しています。妻のドナを演じるのはケイト・ベッキンセイル(以降ベッキン)。このベッキン、美人すぎて優勝にしたいくらいです。アジア系の血が混じってるそうで、エキゾチックなところもグッドです。こんな美人の良き妻を泣かすことになるマイケル。死刑。
 

 
 ホームセンターのミステリアスな店員を演じるのはクリストファー・ウォーケン。マッドサイエンティストにも見える役柄は、彼ならではの怪しさ爆発です。神出鬼没なところもあってマイケルを後々悩ませることになります。
 
 万能リモコンの機能に気付いたマイケルは、初めのうちは過去を再生して思い出に浸ったり楽しんだりしますが、やがて早送りの機能に目覚め、自分の都合のいいように人生を操作し始めます。

 家族のことを省みず万能リモコンを使っては仕事を進めますが、途中ゲスな社長の采配によって昇進が見送りとなってしまいます。ゲス社長を演じるのは、デビッド・ハッセルホフ。昔のドラマ『ナイトライダー』で喋る車を運転してた人。なんなんでしょうね、このクドさとムカつく存在感は(笑)。本人もわかってやってるんだろうな。
 

 
 笑ったのが、ゲス社長にマイケルが仕返しをするところ。食事中に一時停止すると、連続ビンタをかまし(首がカクカク動く)、顔に向かって豪快に屁をかまします。そして一時停止を解除。ゲス社長「もぐもぐ・・・ん?・・・もぐ・・・クソの味がする!!」。
 ざまあ、ハッセルホフ。

 中盤をすぎると、マイケルは面倒くさいことや都合の悪いことを全て早送りし始めます。操作する本人からすると一瞬で未来になりますが、気になるのは、早送りの間、マイケルはどう行動しているのか?それは自動操縦と呼ばれ、適当に反応するだけのボット状態になっているのでした。
 
 自我を持つマイケルとボット状態マイケルの差によって、家族らは振り回され、関係にも歪が生じ始めます。さすがに不本意すぎる事態をマイケルは反省し、修復しようと躍起になりますが、万能リモコンは過去の操作を学習し、勝手に早送りをし続けます。



 気が付いたら、初老になっているマイケル。そして、傍らにはドナ。歳を取っても、やっぱり美人すぎて優勝にしたいベッキンがそこにいました。特殊メイクはアダム・サンドラーには容赦なしですが、ベッキンには寛大です。因みに特殊メイクを担当したのはリック・ベイカー。大ベテランの方で、そのお手並みは見事というしかありません。
 
 事態を収拾することもできないまま老い続けるマイケル。その後に待ち受けるのは・・・。
 
 マイケルに感情移入すればするほど、あのオチは開放感と幸せ感でいっぱいになると思います。家族をテーマにしたコメディですからね、当然といえば当然です。オチの持っていき方に目くじらを立ててはいけません。登場するキャラ全てがよく立っているし、テンポも良いので、とても楽しめました。ベタですが、仕事一途についても考えさせられました。


ざまあ、ハッセルホフ。(あ、またいっちゃった)


(C) 2006 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED
【出典】『もしも昨日が選べたら』/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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2012年10月21日日曜日

映画『トロール・ハンター』 ・・・「ダウンタウンのごっつええ感じ」を思い出します

●原題:Trolljegeren
●ジャンル:ファンタジー/ホラー
●上映時間:90min
●製作年:2010年
●製作国:ノルウェー
●言語:ノルウェー語/英語
●カラー:カラー
◆監督:アンドレ・ウーヴレダル
◆出演:オットー・イェスパーセン、グレン・エルランド・トスタード、ヨハンナ・モールク、トーマス・アルフ・ラーセン、ハンス・モーテン・ハンセン、その他小勢

 今年もあと2ヶ月ちょっとですね。とにかく、できるだけ色んな作品を観るのと、体を動かすように(笑)したいです。

【ストーリー】
 ノルウェーの山間。大学生のトーマス、ヨハンナ、カッレは、研究課題として熊ハンターの取材を行なっていた。ある日のこと、密漁者ハンスの存在を知り、彼に密着取材の許可を得ようとするが、速攻拒否されてしまう。それでも諦めない一行は、夜な夜な山に出向くハンスを追跡することにする・・・。



【感想と雑談】
 トロールハンターです。トロールを狩る人。ストレートなタイトルですね。一応、ファンタジーにジャンル分けされていますが、内容は現代のノルウェーを舞台に一般人が伝説の怪物と対峙する、というものです。こういう作品を待っていました。架空の舞台に剣や魔法というファンタジーはもういいです。
 
 開始早々、「あるフィルムが発見され、検証した結果、本物であると断定した。」というテロップが表示されます。なんだこれ、もう廃れたと思っていたPOV(Point of View:一人称視点)形式かよ。3人の大学生によって撮影されたトロールハントの一部始終の映像を、まんま映画にしたという設定なんですな。観る人によっては酔ってしまいそう。
 
 映像が始まってまず目に付くのが、風光明媚な山間の景色です。撮影時期にあえて選んだのか、暫くはどんよりした暗い雨空が続きますが、記録映像という体裁から目の前に広がる山続きの大自然が生々しく映えていて、これから起きることへの期待度も加速します。この大自然の素晴らしさ。さすがだぜ、ノルウェー。


 
 大学生トーマスらに突撃取材をされ、一言「失せろ」と吐く密猟者ハンスが燻し銀でカッコいいです。一瞬ビク付くトーマスですが、諦めずにハンスを追跡します。この後も、何度か取材を試みるもハンスの態度は変わらず。そんなハンスが一匹狼すぎて、段々と可笑しく見えてきます。やがて、山中でトーマスは何かに肩を噛まれ、ハンスはトロールの仕業であることを匂わせます。
 
 ハンスから取材の許可を得たトーマスらは、やがてトロールに遭遇します。この深夜の森、不気味な咆哮と木々のざわめきが近づいてくる辺り、まさに幼少の頃に抱いた恐怖がそこにありました。この緊張感はなかなかくるものがありました。遂に森の開けた場所に姿を現したトロール。頭が3つ付いています。なんだコイツ。

 トロールとはノルウェーに古くから伝わる妖精であり、一種のマスコット的存在なのだそうです。小型、大型、3つ頭、など様々なタイプがあるそうですが、基本的にブサイクなヒューマノイド怪獣です。

 ハンスの攻撃によってトロールは仕留められます。実はトロールの存在は政府ぐるみで隠蔽されており、ハンスはその唯一のハンターとして、ノルウェー中の山を巡っていたのです。処理後の場所には政府が駆けつけ、熊の仕業であるように偽装しますが、市民への「ロシアの熊がフィンランドとスウェーデンを越えてきたのです。心配すな。」という説明にだんだん無理が生じてきます。


 
 常に眉間に皺をよせるハンスは、日ごろの鬱憤を晴らす為、トロールの存在を取材を通して世間に暴露することにします。疲れてるみたいです。そんな、世間から非常に浮いた孤高のハンス。彼を追えば追うほど、先にも書きましたが、可笑しい空気が漂ってきます。なんかこのノリってどこかで見た気がする・・・。
 
 次のトロール退治では血液採取もすることになったハンス。突然、全身ブリキのロボットみたいな姿で登場し「いやな仕事だぜ」と呟き、巨大な注射器を持って一人突進します。そして、トロールに投げ飛ばされ、かじられ、地面に叩きつけられるハンス。駆けつけたトーマスらに「うー・・・少し体が痛むぜ」。死ぬだろ普通。そして「赤いボタンには触るなよ」と意味不明なことを言い、再度トロールに突進します。おかしいだろ!
 
 このノリ、思い出しました。松本人志です。昔のバラエティ番組「ダウンタウンのごっつええ感じ」で度々やってた、本人演じる様々な変人に、一般人やマスコミが巻き込まれていく不条理なコント。そして、本人が監督・主演した『大日本人』('07)なんかもそうです。まさにあのノリをビンビン感じてしまったのです。きっと、本作の作り手は、リスペクト松本人志であるに違いありません。
 
 作りものの記録映像を本物だと言い切り流し続ける本作は、伝説の妖精と孤高のハンターを題材にし、クソ真面目に描いたことで、観る人によってはただのフェイク作品だけでなくギャグ作品にも昇華するという、裏ワザを秘めた力作であると思います。私はブリキロボットのハンス登場で大笑いし、見事昇華しました(笑)。


 
 肝心のトロールの描写ですが、リアルなCGに、手ぶれ映像に同期したハメ込みもされていて、十分見られる映像になっていました。クライマックスに登場するトロールは必見です(笑)。
 
 やるじゃん、ノルウェー。
 

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【出典】『トロール・ハンター』/ワーナー・ホーム・ビデオ

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2009年2月12日木曜日

映画『IT イット』 ・・・ピエロがイットで邪悪な殺人鬼なんだそうです

●原題:IT
●ジャンル:ドラマ/ファンタジー/ホラー/ミステリー/スリラー
●上映時間:187min
●製作年:1990年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:トミー・リー・ウォレス
◆出演:ハリー・アンダーソン、デニス・クリストファー、リチャード・トーマス、ティム・リード、ジョン・リッター、セス・グリーン、アネット・オトゥール、リチャード・マシュー、ティム・カリー、オリビア・ハッセー、その他大勢

 まだ花粉症は大丈夫でしょうか?そろそろな予感がしておりますが・・・(笑;)。花粉症の場合、外出しないのがベターなのですが、なかなかそうもいきませんね。外出から戻ったら玄関の前で衣服をよくはたいて花粉を落とすことなんだそうです。なんとなく気休めな感じもしますが、やった方がいいんだそうです。めんどくせー。
 さて、今回は『イット』。出ましたスティーブン・キング。パッケージのデザインがとても印象的なホラー映画です。

【ストーリー】
 アメリカ。メイン州のある町。子供が何者かによって惨殺されるという事件が多発する。住人のマイクは事件の性質からある件を思い出し顔面蒼白になる。そして子供の頃につるんでいた仲間6人に急遽連絡を取り、「ヤツ(イット)が現れた」と伝える。町を出ていた6人は電話越しのマイクの声を聞き、かつての恐ろしい記憶が蘇る。それはまだ子供だった30年前、ペニーワイズと呼ばれる邪悪なピエロ=イットから受けた恐怖体験であった。その頃にも子供の連続殺人事件が発生し、7人は犯人がイットであると確信していた。やがてイットはトラウマとなり成人になった今でも決して忘れることの出来ない存在になったのである。そいつが30年後に戻ってきたのだ。固い友情で結ばれた7人は、イットを仕留め永遠に断ち切るべく再び町に集結するのであった・・・。



【感想と雑談】
 スティーブン・キング原作のホラー映画『イット』に挑戦。

 行き付けのレンタル屋に置いてあったものの、なかなか手が伸びなかった作品だが、ブロガーのtake51様から『ミスト』級の衝撃作というコメントを頂き、観たい度が一気に急上昇(笑)。

 子供の頃に受けたトラウマを未だに引きずっている7人の男女が主人公。人数が多すぎるし長編ということもあってか、3時間枠のテレビ映画として製作されたものだ。冒頭、一人の少女が庭先に出現したピエロ=イット(IT)に襲われる。この時、はためく洗濯物の隙間からイットの顔が一瞬覗くだけで、直接的に襲う描写はない。次のカットでは少女の遺体を発見して悲鳴を上げる母親のアップだけだ。何気ないが、この一瞬映るイットの白塗りの顔がちょっと不気味。ダラけた始まり方をしていないので良かったと思う。いきなり庭先にピエロが出現したら、色んな意味で怖い(笑)。

 スティーブン・キングの作品にはトラウマ要素が多いようで、実際にキングの幼少時代の経験が盛り込まれているのだそうだ。原作は一度も読んだことが無いのだが、観てきた映画化作品の中では確かにトラウマ的なものや子供臭さを感じるものが多いと思う。7人の中で特に主人公格のビルは、かつて弟がイットの犠牲になったことから最もトラウマ度が高く、現在は脚本家として成功している設定だ。まさにキング自身を反映させた役である。

 因みに、ビルの奥さん役を演じるのはオリビア・ハッセー。布施明の元奥様(笑)。よく考えたらオリビア・ハッセーが動いて喋っているのを見るのは初めてであった。本作を逃していたら永遠に写真の人で終わっていたと思う。ラッキーであった。

 前半のマイクが仲間に連絡していくくだりでは、7人全員の現在と過去が丁寧に描かれる。現在は様々な職業に付きそれなりに幸せな生活を送っているのだが、過去に遡ると皆何らかの問題を抱えている。弱い立場でもある彼らは結束して互いを助け合うのだが、イットは彼らの弱さに付け込み様々な悪夢を見させるのだ。この7人が抱える悩みや悲劇は、観る人によってはグサリとくるかもしれない。そんな思いを増幅させるイットの存在は最悪だ。

 この辺り7人もいるものだから見応えはかなりあった。ちょっと疲れたけど(笑;)。



 邪悪なピエロ=イットは一見して普通のピエロだが、おどけた後には必ず目を剥きキバが並んだクチをグワッと開く。この映画のせいで全米ではピエロは恐怖の対象となったらしい(笑)。ピエロといえば、お笑い担当として楽しい存在のはずであるが、あの白塗りの下に悪魔の存在を知った時のショックは確かに大きそうだ。そういえば、バットマンのジョーカーもその性格と白塗りのギャップから強烈な印象を残していた。

 イットを演じるのはあのティム・カリー。『ロッキー・ホラーショー』のフランケンフルター役が最も思い出されるが、ここではそれ以上の強烈なピエロメイク。言われないと本人だと気付かなかったかも。ダミ声でゲハゲハ笑ったりするし。あそこまで強烈なキャラはティム・カリーだからこそ表現できたんじゃないかと思う。目がとても印象的な人だ。

 後半に入ると大人になった彼らに再びイットが襲い掛かり悪夢の再来となる。それでもめげずに彼らはかつてイットを追い込んだ地下道へと再突入。最終決戦へとなだれ込むのだ。

 ここで、彼らがいかにして過去のトラウマを克服しハッピーエンドを迎えるかが最大の見せ場なのだが、イットの正体が明らかになるところでキングはやってしまう。ここで『ミスト』の衝撃のラストが引き合いに出される訳だが、ある意味、本作の方が衝撃度は上である(笑)。『ミスト』ではキングの大嫌いなアレがわんさか出てきたけども、まさかイットの正体もアレにするとは!トラウマ対象の一部というのはわかるのだが、これでは観る人全員が固まってしまうはずだ。イットは最後までピエロのままでよかったのではないか。

 DVDのオーディオコメンタリーでは監督や役者らが賑やかに解説をしているが、原作のラストについては監督も「これだけ期待させて最後は○○かよ!!」と本気で思ったらしい。大丈夫か監督。キングがコメンタリーを聞いたらどうするんだ。ヤケクソなのか。テレビ映画なので予算が厳しかったらしく、ラストの描写には相当の苦労があったようだが、それもあまり報われなかったようだ。ただ、イットが子供を襲う時に体の一部をそれらしいものに変形するシーンがあって、少なからず伏線を張っていきなりのラストにはしないよう工夫はしていたようである。

 監督や役者らはあまり原作に忠実にやろうとはしなかったらしいが、それならラストもそうして欲しかった。キングからは最高の見せ場なんだからと、釘をブッ刺されていたのかもしれない。よくわからないけど。

 イットが何者で何処から来たのかは重要でなく、あくまでもスティーブン・キングの実体験を元に幼少時代のトラウマをいかにして克服するかを描いた内容。テレビ映画にしては結構しっかりしていて、面白い作品だと思います。ラストの10分を除いて(笑)。




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【Ronald McDonald insanity】
現在、こちらのイット様が世界を席巻しているようです(笑)。


【Special message from Ronald McDonald!】
せっかくなので怖いのを追加しました。



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【出典】『イット』/ワーナー・ホーム・ビデオ

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