
●ジャンル:ドラマ/ファンタジー/ホラー/ミステリー/スリラー
●上映時間:187min
●製作年:1990年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:トミー・リー・ウォレス
◆出演:ハリー・アンダーソン、デニス・クリストファー、リチャード・トーマス、ティム・リード、ジョン・リッター、セス・グリーン、アネット・オトゥール、リチャード・マシュー、ティム・カリー、オリビア・ハッセー、その他大勢
まだ花粉症は大丈夫でしょうか?そろそろな予感がしておりますが・・・(笑;)。花粉症の場合、外出しないのがベターなのですが、なかなかそうもいきませんね。外出から戻ったら玄関の前で衣服をよくはたいて花粉を落とすことなんだそうです。なんとなく気休めな感じもしますが、やった方がいいんだそうです。めんどくせー。
さて、今回は『イット』。出ましたスティーブン・キング。パッケージのデザインがとても印象的なホラー映画です。
【ストーリー】
アメリカ。メイン州のある町。子供が何者かによって惨殺されるという事件が多発する。住人のマイクは事件の性質からある件を思い出し顔面蒼白になる。そして子供の頃につるんでいた仲間6人に急遽連絡を取り、「ヤツ(イット)が現れた」と伝える。町を出ていた6人は電話越しのマイクの声を聞き、かつての恐ろしい記憶が蘇る。それはまだ子供だった30年前、ペニーワイズと呼ばれる邪悪なピエロ=イットから受けた恐怖体験であった。その頃にも子供の連続殺人事件が発生し、7人は犯人がイットであると確信していた。やがてイットはトラウマとなり成人になった今でも決して忘れることの出来ない存在になったのである。そいつが30年後に戻ってきたのだ。固い友情で結ばれた7人は、イットを仕留め永遠に断ち切るべく再び町に集結するのであった・・・。
【感想と雑談】
スティーブン・キング原作のホラー映画『イット』に挑戦。
行き付けのレンタル屋に置いてあったものの、なかなか手が伸びなかった作品だが、ブロガーのtake51様から『ミスト』級の衝撃作というコメントを頂き、観たい度が一気に急上昇(笑)。
子供の頃に受けたトラウマを未だに引きずっている7人の男女が主人公。人数が多すぎるし長編ということもあってか、3時間枠のテレビ映画として製作されたものだ。冒頭、一人の少女が庭先に出現したピエロ=イット(IT)に襲われる。この時、はためく洗濯物の隙間からイットの顔が一瞬覗くだけで、直接的に襲う描写はない。次のカットでは少女の遺体を発見して悲鳴を上げる母親のアップだけだ。何気ないが、この一瞬映るイットの白塗りの顔がちょっと不気味。ダラけた始まり方をしていないので良かったと思う。いきなり庭先にピエロが出現したら、色んな意味で怖い(笑)。
スティーブン・キングの作品にはトラウマ要素が多いようで、実際にキングの幼少時代の経験が盛り込まれているのだそうだ。原作は一度も読んだことが無いのだが、観てきた映画化作品の中では確かにトラウマ的なものや子供臭さを感じるものが多いと思う。7人の中で特に主人公格のビルは、かつて弟がイットの犠牲になったことから最もトラウマ度が高く、現在は脚本家として成功している設定だ。まさにキング自身を反映させた役である。
因みに、ビルの奥さん役を演じるのはオリビア・ハッセー。布施明の元奥様(笑)。よく考えたらオリビア・ハッセーが動いて喋っているのを見るのは初めてであった。本作を逃していたら永遠に写真の人で終わっていたと思う。ラッキーであった。
前半のマイクが仲間に連絡していくくだりでは、7人全員の現在と過去が丁寧に描かれる。現在は様々な職業に付きそれなりに幸せな生活を送っているのだが、過去に遡ると皆何らかの問題を抱えている。弱い立場でもある彼らは結束して互いを助け合うのだが、イットは彼らの弱さに付け込み様々な悪夢を見させるのだ。この7人が抱える悩みや悲劇は、観る人によってはグサリとくるかもしれない。そんな思いを増幅させるイットの存在は最悪だ。
この辺り7人もいるものだから見応えはかなりあった。ちょっと疲れたけど(笑;)。
邪悪なピエロ=イットは一見して普通のピエロだが、おどけた後には必ず目を剥きキバが並んだクチをグワッと開く。この映画のせいで全米ではピエロは恐怖の対象となったらしい(笑)。ピエロといえば、お笑い担当として楽しい存在のはずであるが、あの白塗りの下に悪魔の存在を知った時のショックは確かに大きそうだ。そういえば、バットマンのジョーカーもその性格と白塗りのギャップから強烈な印象を残していた。
イットを演じるのはあのティム・カリー。『ロッキー・ホラーショー』のフランケンフルター役が最も思い出されるが、ここではそれ以上の強烈なピエロメイク。言われないと本人だと気付かなかったかも。ダミ声でゲハゲハ笑ったりするし。あそこまで強烈なキャラはティム・カリーだからこそ表現できたんじゃないかと思う。目がとても印象的な人だ。
後半に入ると大人になった彼らに再びイットが襲い掛かり悪夢の再来となる。それでもめげずに彼らはかつてイットを追い込んだ地下道へと再突入。最終決戦へとなだれ込むのだ。
ここで、彼らがいかにして過去のトラウマを克服しハッピーエンドを迎えるかが最大の見せ場なのだが、イットの正体が明らかになるところでキングはやってしまう。ここで『ミスト』の衝撃のラストが引き合いに出される訳だが、ある意味、本作の方が衝撃度は上である(笑)。『ミスト』ではキングの大嫌いなアレがわんさか出てきたけども、まさかイットの正体もアレにするとは!トラウマ対象の一部というのはわかるのだが、これでは観る人全員が固まってしまうはずだ。イットは最後までピエロのままでよかったのではないか。
DVDのオーディオコメンタリーでは監督や役者らが賑やかに解説をしているが、原作のラストについては監督も「これだけ期待させて最後は○○かよ!!」と本気で思ったらしい。大丈夫か監督。キングがコメンタリーを聞いたらどうするんだ。ヤケクソなのか。テレビ映画なので予算が厳しかったらしく、ラストの描写には相当の苦労があったようだが、それもあまり報われなかったようだ。ただ、イットが子供を襲う時に体の一部をそれらしいものに変形するシーンがあって、少なからず伏線を張っていきなりのラストにはしないよう工夫はしていたようである。
監督や役者らはあまり原作に忠実にやろうとはしなかったらしいが、それならラストもそうして欲しかった。キングからは最高の見せ場なんだからと、釘をブッ刺されていたのかもしれない。よくわからないけど。
イットが何者で何処から来たのかは重要でなく、あくまでもスティーブン・キングの実体験を元に幼少時代のトラウマをいかにして克服するかを描いた内容。テレビ映画にしては結構しっかりしていて、面白い作品だと思います。ラストの10分を除いて(笑)。
【Ronald McDonald insanity】
現在、こちらのイット様が世界を席巻しているようです(笑)。
【Special message from Ronald McDonald!】
せっかくなので怖いのを追加しました。

【出典】『イット』/ワーナー・ホーム・ビデオ


こんばんは!
返信削除どこかで宣伝だか何だかで、予告のようなものを
みたような…って何だかわかんないコメントですが、
動いて喋るオリビア・ハッセー!
私が最初に見たのは、「ロミオとジュリエット」で
中学生のときにリバイバル上映で見ました(古い!)
応援で~す☆
>Dolitea様
返信削除どうも!!^^
オリビア・ハッセーですね、雑誌のロードショーやスクリーンではしこたま見てきてるんですよ(笑)。
今回は、最初と最後にしか出てこないのですが、十分演技を堪能することができました。ビバ、ハッセー!
おお、「ロミオとジュリエット」観に行ったですか。この頃は若かったんでしょうなあ。
今回のはアダルティなオリビア・ハッセーでしたよ^^
応援コメントありがとうございました♪^^
こんばんは!
返信削除わたしはこれは映画観てないけど、本のほうは読みました。
小説は小説技法のお手本みたいに、あらゆるテクニックが試されてるような感じで、本そのものは凄く面白かったんですが、書かれてる内容自体は、実際に映像にしたら今一だろうなというのはその時から薄々予感はしてました。
キングの小説を映画にしたのってあまり成功しませんよね。小説の方は技巧で成立させてるけど、キングの中にあるものはumetramanさんの仰るように子供臭いもので、小説みたいに頭の中の空想だけで成り立ってるならまだしも、視覚的に見える形で出してしまうとそういう子供臭い部分が目につきやすくなるんでしょうね。
オリビア・ハッセー、わたしはロミオとジュリエットで動いてるの観てます。どうして布施明とくっつく事になったんでしょうね。この人は今も俳優をやってるんですか?
応援ポチしてきます☆
>薄荷グリーン様
返信削除どうも、こんばんは!^^
「イット」の原作読まれてましたか!
小説技法のお手本とか聞くと、なんだか興味が沸いてきますね。
キング原作って小説としては凄く面白いのでしょうね。キングの世界観は読む人の解釈で描くことに真価があるのかなと思ってます。読んでないので偉そうなこと言えないですが(笑;)。
映画化もホントにいい作品はあるんですが、ダメ作品のダメっぷりが凄まじいので、そういうところが目に付いてキング作品と聞くとイマイチの印象になるんですね。
今回の「イット」は、コメンタリーから作り手のキングに対する思いや映像化の苦労話が聞けましたので、だいぶ幅が広がった気がしました。普通に鑑賞しただけだったら、”ああやっぱりキングだね”だけで終わっていたかもしれません(笑)。
薄荷グリーン様も「ロミジュリ」観てましたか!うーん、未見なのは私だけか(笑;)。布施明とくっ付いたのはホント謎ですね。他の作品ではこれも未見ですが、アイスクリーム屋が殺人鬼というホラー映画に出演されてますね。こんなんばっか(笑)。
このコメント書きながらテレビをチラッと見たら、放映中の「ホームアローン2」でイット役のティム・カリーがホテルのフロント役をやってました(笑)。
応援コメントありがとうございました♪^^
こんちわ~、
返信削除私も見ましたよ~多分小学生の頃ですが、
その頃VHSで、前編後編で別れて2本立てでした。
前編が子供の頃のエピソード&全員集合みたいになっていて、なんかちょっぴりSFスタンバイミーで良かったのを覚えています。ここで終わっていれば衝撃の結末に至らずに済んだのですがね・・・
いや、ほんと小学生が見ても、えぇぇぇぇ・・・ってなりましたよ。
>もじゃもじゃのっぽ様
返信削除どうも!こんにちは^^
観てましたか!結構、原作ともども有名な作品みたいですね。
そうか、VHSだと2巻セットになるんですね。昔はレンタルも大変でしたね(笑)。
DVDの「イット」なんですが、3時間なのに片面でなく両面仕様という珍しいものでした。特典はコメンタリだけなのに。なぜだろう??
小学生の視点からだとまた新鮮なんでしょうね。うははは、あの結末は小学生でも固まってしまいますか。凄い威力なんだ(笑)。
応援コメントありがとうございました♪^^
こんばんは、はじめまして。
返信削除「こわいものみたさ」のとら次郎さんところから流れてきました。(^^;
「イット」はかなり昔観て、もともとピエロは不気味な存在だったところに、それに輪を何重にもかけて恐くなってしまいました。
写真を上げられているピエロは、穴からチョコンと出て手もぐーにしているのでなんだかカワイイのですが、こういうシーンもあったのですね。(^^;
ラストの光景はキングの作品ならではでしょうか。(^^) キングモノを観始めた頃でしたので、すっかりそういう映画だと思ってしまいましたが…やっぱり今も同じテイストかな?(@_@)
>白くじら様
返信削除はじめまして!ご訪問ありがとうございます^^
「イット」ご覧になったのですね。白くじら様も登場人物と同様、トラウマになったのでしょうか(笑;)。
写真のは学校のシャワー室で子供を脅すところなんです。シャワーが一斉に伸びて襲い出したりして、ちょっと吹いてしまいました(笑)。カワイイところをあえて使ったのですが、実はこの後オッカナイ顔になります(笑;)。
ラストは低予算も影響してか、とても残念な光景に終わってましたね。キングのイマジネーションとしては最高の光景なのでしょうが、映像化するには大変な危険を伴いますね(笑)。
最近はフランク・ダラボンとのコンビがいい感じですね。ホラー系の「ミスト」は「イット」のラストと同じアレも出てきましたが、見せ方が上手いので面白く観ることができました^^
コメントどうもありがとうございました。
また遊びに来て下さいな。こちらからも後でお邪魔させて頂きますので♪
今晩は☆彡(>v<)/
返信削除この映画は知ってますゥ~☆彡ちょっとテンション上がっちゃった♪(*p´н`)q
私が小学生の時、大々的に宣伝され公開し、全世界を(?)震撼させていた人気ホラー映画ですにゃ♪
しかし、「最強に怖い」という大人たちの囁きにすっかり恐れおののいてしまった私は、
つぃ数年前、ホラー映画鑑賞にハマった際、やっと「イット」デビュー致しました☆彡
っで。。どーも世間が言う程の「恐怖感」も味わうコトなく
観終わったぼんやりとした印象で。。なななんと今回話題で持ちきりのエンディングを
全く覚えていないのでウィッシュ!(n´Д`n*;)
ってコトで、またもぅ1度観直してみようかと思案中♪
布施明の奥さんとやらも観て見たいですしッ♪(*´艸`*)*゚
そしてそして!ジャージ姿のRonald McDonald なんて初めてみました~♪.。゚+.(・∀・)゚+.゚
パラパラを踊ってるのかと思っちゃった♪(ノ´∀`●)
ホント、こんなトコロ↑にもアメリカ人の嗜好、文化が滲み出てますにゃ♪(。・ω・。)b
ちなみに「イット=IT」って、鬼ごっこなどのゲームなどの場面で「鬼」って意味なんですよねん♪
そぅいった観点からも、今一度観てみたくなりましたよん♪
ではでは、しっかり応援していきます♪(σ・∀・)σ
>じゃがりこRUBY♪様
返信削除どうも~!!^^
え!!じゃがりこ@@
これはHN占いですね!ナイスなHNで(笑)
なんと!!RUBY♪様まで「イット」経験者とは!!
先輩じゃないですか!!RUBY♪先輩!さすがです^^
話題のエンディングを覚えていないのは、ある意味幸せかもしれませんよ。それまでのマッタリいい雰囲気のスタンドバイミーな思い出だけでいいかもしれませんね。
ホラー映画として楽しめたかは別にして(笑)。
ドナルドイット様の動画ご覧になったのですね。
実はこれ、日本から発信されてる動画なんですが、海外では大人気のようで、これに合わせて外人さんが踊る動画なんてのもアップされてます(笑)。
イット(IT)=鬼というのは初めて聞きました。「ヤツ」的な意味合いと思ってましたが、そんなもう一つの意味が隠されていたのですね。勉強になります!
なぜか節分後に鑑賞したというのも関係してるのかもしれませんね。(←してない)
応援コメントありがとうございました♪^^
出張から帰り、umetramanさんのブログを
返信削除開くと「イット」のジャケットが!!
「おおお!!」
と思ってると文中に僕の名前が(笑)
ある意味、この映画のラストより衝撃でした(^▽^;)
この映画、途中までは「ただのホラーじゃない、流石はスティーブン・キング」
と思って見てたのに・・・
まさかあんな結末になってるとは。
ピエロのままで終わったほうが良かったです(笑)
そして今週末に見ようと思っていた「ミスト」の結末も
なんとなく想像が・・
霧の向こうにいるのは「まさか???」(^▽^;)
ワケワカメな生命体に凸(笑)
>take51様
返信削除どうもです!!^^
take51様からコメント頂かなかったら、一生観なかったかもしれません(笑)。ありがとうございました♪
中盤まではなかなかのドラマ展開でしたね。しかし、ラストにアレがいきなり登場するところでは・・・・・・は!気を失ってしまいました。まさに衝撃のラスト(笑;)。
あ、「ミスト」いかれますか。大丈夫です、「イット」とはまた違った衝撃のラストですので。ベクトルが180度違うと思いますよ(笑)。
霧の向こうで待ってるのは一体ナニ!?
応援コメントありがとうございました♪^^
こんばんは。
返信削除記事を読んだり書いたりしているうちに、観直したくなって観ました。
すでにピエロが嫌いなので、今回は大丈夫でした。なにげにカワイイ仕草も多かったようで…でも今でも嫌いです。(^^;
昔はラストの敵が結構恐かったイメージが残っていたのですが、今観るとちょっとギクシャク動くような特撮だったのですね。ちょっと別の意味でショック。
URLに入れさせていただきました。
>MOVIE-DIC様
返信削除どうもー!^^
ピエロは既にお嫌いでしたか(笑;)。
ティム・カリーが演じるピエロは迫力ありますよね。
カワイイ仕草にちょっと意味不明なおどけ方したり。
最強です(笑)。
もうだいぶ前のテレビ映画なので、特撮部分は頂けなかったですね。ただコメンタリで知ったのですが、当時としてはかなりの残酷表現を散りばめた斬新なドラマだったそうです。
URL登録&応援コメントありがとうございました♪^^
この映画は、ホラーを超えた青春映画的な作品でしたよね。
返信削除ま、最後は別として・・・。
スタンドバイミーのホラー版とでも言いましょうか。
前半の子供のころは、とても面白かったですね。
そして、これを子供のころに見た私は、ピエロがトラウマです。
ぽち!
>とら次郎様
返信削除どうもです!!^^
「IT」は観るまではいつものキング映画という印象だったのですが、意外や青春ものとしては傑作に入るんですね。たしかにラストは別として(笑)。
前半はたしかによかったです。コメンタリーでは作り手らも前半は素晴らしく、後半から失速するとか嘆いてましたもの。
リメイクでラストを改めてくれないかな。今だったら凄い映像になるかも!って、あの姿だったらどんなに凄くても、ずっこけそう。フランク・ダラボンがやったら、悲惨な結末になる??(笑;)
応援コメントありがとうございました♪^^
こんにちは。
返信削除〝イット〟友人と話題になったことがあります。
キング作品は怖いので、避けてしまうんですよ~。
でも〝ミスト〟に共通する点もあるなら、さらに興味が(^^;)
どうにかして観なくてはです!
ありがとうございます(>ω<)b
>泉水様
返信削除どうも~~!!^^
「イット」って皆さんが語り草にする程の有名な作品だったのですね!知らなかったです。私の場合、レンタル屋の片隅に置いてあるキング映画、という印象だけだったので(笑;)。
「ミスト」と共通、たしかにそうですね。あそこまで引っ張られて、崖から突き落とされる気分になるのは一緒ですよ(笑)。長尺なので見応えあるし、いいお話しだと思います。ラストの10分前までは(笑;)。
もしご覧になったら感想聞かせて下さいね♪
応援コメントありがとうございました♪^^
今このコメント書きながら「イット」見てます。
返信削除スティーブンキングの話には、よくこんな寂れた
閉鎖的な田舎町が出てきます。スタンドバイミー
なんかもそうですが、弱虫グループにイジメっ子
何かをあきらめてしまったような大人達。
「こんなクソみたいなとこいつか出て行ってやる」
といった60年代的な風潮がよく伝わってきます。
>匿名様
返信削除キングの小説は読んだことないのですが、映画からも読み取れるのは大人になってからも抱えるトラウマやコンプレックスでしょうか。
キングは数多く映画化されるものの、出来は両極端な気がします。ITはTV映画ですが、閉鎖的や残酷的なところはたしかに上手く描けている成功した作品なんだと思います。
小説を読めば更に幅が出そうですが、読書するならDVDに手を伸ばしてしまう自分ですので(笑;)。
コメントありがとうございました。
映画スタンドバイミーで非常に印象に残っているシーンは、クリスが「俺たちと一緒に
返信削除いるとお前の頭はにぶくなるんだ」と主人公ゴーディーに向かって言うシーンです。
その後に、テディーとバーンがマイティーマウスとスーパーマンはどちらが強いかなんてことを議論しているシーンが入ります。
クリスにはわかっていました。
12歳にして小説を書いてしまうような頭脳明晰なゴーディーはそんな子供染みた話はまずしないだろうし、たとえしたとしてもそれは周囲の連中のレべルにあわせているにすぎないと。
クリスにはそれがこの少年にとって全くプラスにはならない、才能を無駄遣いするような、大変無駄な時間であると思えてならないのです。
この少年と自分たちは違うんだということをクリスはよくわかっていました。
しかしゴーディーはあくまで自分たちにあわせようとします。
「俺がお前の親父だったらくそったれの職業訓練コースをとるなんて言わせない。」
この台詞はクリスのどうしようもない泣きたくなるような孤独感を
よく表していると思います。
クリスは12歳で小さな弟や妹の面倒を見なければなりませんでした。
この歳で母親役をしなければならなかったのです。
クリスも子供です。
無邪気に何も考えず友達と遊びたかったはずです。
しかし父親は負け犬のろくでなし、兄は町の札付き。
当然負うべき義務を放棄してしまいました。
彼は子供であるということを許されなかったのです。
しかし、そんな彼のきつい境遇を理解してくれる人間は誰もいません。
唯一「孤独」という自分と似たような状況にある
このゴードン•ラチャンスという少年にのみその心情を吐露できるのです。
だからクリスにとってこの少年がある意味誤った道を進もうとする事にどうしても
我慢がならないのです。
「もしお前の親父がだめなら俺がそばにいてお前を守ってやる。」
私は、この台詞もそうですが、このシーンに「スタンドバイミー」という
タイトルのすべてが集約されてると思うんです。
この物語は「少年から大人へ」というのがテーマになっているのでしょう
しかし死体探しの旅を通じて、本当に大人になっていったのはこの二人だけのように
思います。映画では描かれませんでしたが、小説ではその後の彼らの顛末があります。
この旅を境にクリスとゴーディーは、テディーやバーンとは疎遠になっていきます。
別に付き合いを敬遠したわけではなく、自然とそうなっていったようです。
彼らにも旅を通じて、何かがわかったのでしょう。おそらく彼らと僕らは違うんだ
ということを何となく直感的に悟ったのではないかと。そしてテディーやバーンも亡くなって
しまいます。生き残ったのは主人公とエースだけ。あまり生に執着のない二人。田舎を出て行った主人公も田舎に残ったエースも己を成功者とは思ってないでしょう。
この話には現実世界の「過酷さ」みたいなそんな思想感が漂ってます。結局「田舎」という現実から逃げ出しても、置き去りにしてきた過去がお前達にいつか復讐するぞという感じ。「イット」という話は、その復讐者を道化師(人の生を笑う者)という形で具現化した物語ではないかと。
ゴーディーはクリスを失うことで、己の半身をもがれてしまうようなきつい状況に追いやられます。
それは過去からのそして現実からの残酷な復讐であった、そんな気がします。
>匿名様
返信削除キング小説の根底には過去への執着みたいなものもあるんでしょうかね。
幼少の頃の経験で今思うとなんであんなことしたのか、なんでああしなかったのか、ってのが多々あるんですけど、もう今となっては遅い訳で、そういった思い出、経験ってのは、今でもたまに思い出しては、辛かったり歯軋りしたりするんですよね。これをホラー話に使われたりしたら、たしかにやっかいなことです。
まあ、自分なりの思いや経験からの解釈ですけど。
ちょっと以前に酷評した「ドリームキャッチャー」も気になってきましたんで、今後再見しようかな、と思ってます。
コメントありがとうございました。
umetraman様、返信ありがとうございます。キングの小説や映画、実はスタンドバイミー、イット、シャイニングくらいしか知らないんですが(小説はスタンドバイミーしかよんでません)、3作品とも非常に印象に残った映画です。キングの話には、己の内なる敵というのがちゃんと描かれています。人類の敵、「悪」なんてのは現実には存在しない。あくまでそれ=ITは心の内側がらやってくる。この話はそれがよく表現されていると思います。ITという怪物は(この話における)現実の世界にはおそらく存在しないと思うんです。それは彼らにだけ存在した、言い換えれば、彼らが創り出したある種非常にイデアル(観念的)な存在でしかないのかなと。エディーがITに向かって「酸だ!食らえ!」と喘息の吸引器を吹き付けるシーン。吸引器の中に入っていたのはただの水なのにITの顔がとけてしまいす。あれって、エディーが酸だと信じて吹き付けたからかな?と思うんです。
返信削除ただ、(彼らではない)オードラやヘンリーも被害にあってるので、本当のところはどうなのかな?といった感じです。
スタンドバイミーでは描かれなかった過去との戦い、決別がこの映画にはあると思います。
後半失速気味(笑)なのはよくわかりますし、テーマをもう少し掘り下げて扱えばもっと
いい作品になったのではないかというのが私の意見です。もちろん小説を読んだわけではないのでなんともいえません。ただこの映画はもう20年近く前から何度も見ている映画ですし、当時はただのホラー映画としてしか見ていなかったので、今回改めて見直して他の作品と比較してみると構造的な類似性に今更ながらに気づきます。同じ作家なんだから当たり前なんですけど.........
シャイニング(スタンリー•キューブリック監督の)なんかも、昔感じた恐怖と現在感じる恐怖はまた少し違んです。もちろん当時(かなり幼い時ですが)の恐怖感がベースにはなっているでしょうが、やはりどこかしらズレや齟齬のようなモノを感じてしまいます。
>匿名様
返信削除返事が遅れ気味でごめんなさいね。
スタンドバイミー、イット、シャイニングだと、映像化された中でもよくできた作品のようですね。
キング小説はホラー系がダントツ映えるようですけど、映像の作り手の理解度や解釈の仕方でかなり左右されるみたいで、これまで見てきた作品の半分は正直駄作だったと思います。
でも、駄作は駄作で話のネタになるし語れる点も多しで侮れなかったりしますね。トミーノッカーズっちゅう侵略ものはトレイシー・ローズが出演していた以外に見所がなかったりと(笑)。
作家性やセンスある監督が携わるとキング原作は本領発揮するんでないでしょうか。フランク・ダラボン監督とは相性がいいみたいで、特にミストっちゅうSFものほど衝撃を覚えた作品はなかったです。非現実(怪獣)に囲まれ人間の業が噴出していく様は、匿名様の言葉を借りると”己の内なる敵”を共有出来るか出来ないかで醜いコミュニティー争いが起きるようなものなんじゃないかな、と思いました。
そういえばイットってリメイクされるんじゃなかったかな?TV映画みたいな規制もなく、いいスタッフに囲まれるなら、更にいい作品になるかもですね。
コメント、ありがとうございました。