●原題:Attack of the 50ft Cheerleader
●ジャンル:SF/コメディ
●上映時間:83min
●製作年:2012年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ケビン・オニール
◆出演:ジェナ・シムズ、トリート・ウィリアムズ、ショーン・ヤング、ライアン・メリマン、ポーラ・ラバレダス、ジョン・ランディス、ロジャー・コーマン、テッド・ライミ、オリビア・アレクサンダー、サーシャ・ジャクソン、アン・マクダニエルズ、メアリー・ウォロノフ、その他大勢
暑い、とにかく暑いです。皆さんいかがお過ごしでしょうか?全国的な猛暑日和でたまりませんね。こんな時期はひとつスカッと笑い飛ばせる作品を観たいものです。
【ストーリー】
アメリカのどこか。学院生のメガネっ娘キャシーは研究仲間のカイルと共にある新薬の開発に成功する。それは老化した細胞を若返らせるもので、スポンサー企業の社長も大満足であった。一方、チアリーダーに憧れるキャシーだが、地味で鈍臭いためにチア団長グループに目を付けられ、入団テストを落とされてしまう。一大決心したキャシーは例の新薬を自分に投与し、運動神経バツグンの美女へと変貌。遂にチアリーダー入団への夢が叶うことになる。しかし、それも束の間、新薬の副作用はキャシーの体に大異変を起こしてしまうのであった・・・。
【感想と雑談】
女の子の巨大化をテーマにしたSF作品というのは、昔から好まれているのですかね。本作の大元になってるのが『妖怪巨大女(原題:Attack of the 50 Foot Woman)』('58)なんですが、その他にもリメイクやら似たような作品がいくつか製作されています。
単なるチアリーダーの青春コメディだったら要吟味ですが、巨大化したチアリーダーとくれば逃す訳にはいきません。よく考えたら、自分も以前に巨大ナースのコラージュとかよく作っていました。なんでかな。よくわかりません(笑)。今回、この手の作品を観るのは初めてだったのですが、いやあ楽しい楽しい。因みにこれ、3Dで公開されたそうです。
チアリーダーに憧れる地味な学院生キャシーと、チア団長の女王様ブリタニーwith取り巻き連中が、開始早々に拍車をかけます。ここで両人が確執の関係になるのはお約束ですが、更には取り巻き連中がナイズバデー揃いだというのに、ブリタニーがひとりチンチクリンでいつも高飛車なのが幅を利かせています。笑えます。
もうはっきりいってチープなんです。巨大化チアリーダーを題材に金をかける訳にはいきませんからね。東宝特撮みたいなセットも使っておらず、どっかの大学の校舎や施設を使ってのロケ撮影で、研究設備もショボいもの。でも、そんな条件下で、登場人物らが意気揚揚と活躍する様は見ていて楽しいものです。
そんな登場人物らの配役に驚いてしまいました。お祭りです。まず、キャシーの母親役をショーン・ヤング。なんと懐かしい。ショーンといえば『ブレードランナー』('82)のレイチェル役一択でしょうか。面影は十分残っていますが、オバサンパワーは遺憾無く発揮。もとチア団長の設定なので、イケイケ演技もこなします。
続いて、スポンサー企業の社長役をトリート・ウィリアムズ。この人ミュージカルの『ヘアー』('79)で素晴らしい歌声してたけど、それ以外ではB級中心の印象が強いです。巨大化キャシーのスカートをめくると嬉しそうにヨロレイホー♪だって(笑)。こういう作品に呼ばれる訳だ。しかしなんか安心する顔付きしてんだな。それと、研究所の責任者役をテッド・ライミ。どっかで見た顔だと思ったら、サム・ライミ監督の弟さんでした。この人もB級中心っぽい活躍をされてます。
そして、大学の学部長役と講師役がなんと、製作のロジャー・コーマンとジョン・ランディス監督(本作の監督じゃないよ)。二人ともこんな顔してたっけ?と思いましたが、随分と前の記憶なので当然といえば当然ですね。コーマン御大はこの手の安上りの作品を半世紀前から手掛けてきたB級界の神様みたいなお方で、門下生の多くが出世していることでも有名ですね。ランディス監督はなんかコントみたいな立ち回りで笑わせてくれます。お二人ともまだまだお元気そうで何よりです。
その手の大御所に囲まれながら、若手の女優陣も負けじと話を盛り上げていきます。新薬の投与によってキャシーは様々な活躍をしていきますが、抜群の身体能力を見せるところで、ドラマ『バイオニックジェミー』の効果音を使ってるのも微笑ましいところです。そんなキャシーに比例してブリタニーがヒステリーになっていくので、取り巻き連中も面倒みるの大変だろうな、と思いつつも笑えます。楽しい。
新薬の副作用によってキャシーの体は巨大化していきますが、始めのうちは単に台の上に乗って背が高くなった演技をしてるだけで、非常に不自然な画になっているのも笑えるところです。そして、やっと特撮によって完全に巨大化するキャシー。のちに研究仲間のカイルのことが気になりだすと、友人からの一言「あんたとのセックスは彼には洞くつ探検ね」。待ってましたその台詞(笑)。大事なポイントですね。
キャシーの巨大化の秘密を知ったブリタニーも、新薬欲しさに研究所に突入。勢い余って両方のオッパイに注射が刺さったブリタニーは、そのままの姿で走り去ります。注射を抜けっての。やがて巨大化するブリタニー。キャシーもそうですが、生身しか巨大化しないので、ちゃんと特大サイズの衣類を調達するシーンが挿入されます。
キャシーとブリタニーの二人が巨大化するとはいったいどういうことか。それは巨大化チアリーダーのキャットファイトが期待できるということです。巨大化ブリタニーが地響きチアリーディングでアメフト試合をブチ壊すと、スタジアムはキャットファイトのリングと化します。二人とも途中からオッパイぽろり状態に突入。観客も観客で、巨大化チアリーダーの戦いに熱い声援を送ります。全員アホか。
キャシー役のジェナ・シムズってのが、またナイスバデーで手足の長さが映えること。でも顔付きがちょっと男っぽいというか、凛々しすぎるかな。ブリタニーの取り巻き連中の方が可愛い子が沢山いたと思うけど。まあ好みの問題か。ラストもみんなでお笑い大団円。B級SF好きの琴線に触れること間違いなしの作品だと思います。楽しいです。
確実に何も残りませんが。
(C) 2012 Emerald City Pictures, LLC. All rights reserved.
【出典】『アタック・オブ・ザ・50フィート・チアリーダー』/アメイジングD.C.
昔、作ったヤツ(笑)。なんか、エマ・ロバーツみたいだ。
2014年7月26日土曜日
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こんばんは。
返信削除なにげに豪華な俳優陣が脇を固めていましたね。びっくりです。
何故か普通のB級よりなんとなーく観やすかったです。
最後の乱闘さえ観れれば何もいらなかったのかもしれませんけど…2012年作にしては特撮はお粗末でしたねぇ。台なんかに乗ってましたか。(^^;
敵(?)のブリタニーがちょっといけていないのは私も同感です。取り巻きの方が数段上でしたね。
でもリニューが容姿に反映されなかったのはなぜだろう。(@@)
トラックバックってありませんでしたっけ?
URLにリンク入れておきます。(^^)/
最後の画像、作られたのですね!
返信削除なかなかシュールです。
この看護婦に注射打たれると即死しそう。(>_<)
ということで、私もがつーんと応援行っておきます!(^^)
>白くじら様
返信削除パッケージの解説面をあまり見ずに借りたのですが、まさかこんなに俳優陣が豪華とは思いもしませんでした(笑)。
B級SFにチアリーダーのバカっぽさが絡んでくると何故かワクワクしますね。
当然、ツッコミどころも満載ですけど、そういうところ含めてニヤニヤしながら楽しめる作品でした。
リニュー投与したあとの台に乗っての巨大化演技は、安上りコーマン製作のなせる技なんかなあ、なんて妙に納得したりして(笑)。
たしかに、ブリタニーの容姿には反映してなかったですね。ひょっとして、オッパイが副作用以外の効能を吸収しちゃったのかも(笑)。
最後の画像は何かの記事で突貫で作ったヤツでした。ははは、確かにこんな注射打たれたら、体が消し飛んじゃいますね!
すみません、昔、外部サービスのトラックバック機能を付けてたのですが、そのサービスも終わってしまい、現在、実現できていないのです。
リンク頂き恐れいりますm(_ _)m
応援コメントありがとうございました♪