2008年6月9日月曜日

映画『地球外生命体捕獲』 ・・・血祭りレーベル発エイリアンVS人間

●原題:Altered
●ジャンル:ホラー/SF/スリラー
●上映時間:88min
●製作年:2006年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督: エドゥアルド・サンチェス
◆出演:アダム・カウフマン、その他小勢
◎評価:★★★★★☆☆☆☆☆

『ヒルズ・ハブ・アイズ』と同じ血祭りレーベルの作品。この全て漢字からなる邦題にハートも鷲掴みだ(笑。

【ストーリー】
深夜。アメリカのどっかの森に3人の男がバンに乗って駆け付ける。どうやら何かの生物をハンティングしに来たようだ。3人の装備からして普通の生物ではなさそうだ。やがて1匹の人間大の生物が出現、3人して奮闘した末なんとか捕獲に成功する。
捕獲した生物をバンに積み、3人の男は旧友ワイアットの住む山奥へと向かう。
ワイアットと3人は今ではお互い距離を置いているようだ。そんな状況にある生物を持ってこられたワイアットは激怒する。もし死なせたりすると激ヤバイことになるんだぞと憤慨するが、命に別状ないことを知るとなんとか落ち着く。ワイアットと3人はかつてエイリアンにアブダクトされ人体実験までされた過去を持つ仲で、その捕獲した生物こそヤツ(エイリアン)らの1匹だったのだ。3人は復讐を遂げる為にヤツらが生息しながら活動する一帯を何年も追跡していたらしい。
ワイアットはヤツらと特別の関係だったらしく今でもテレパシーでの交流も可能なようだ。正直捕獲できるとは思ってもいなかった3人は今後の処置方法がわからずにそんなワイアットに頼ってきたのである。そんな彼らを見てワイアットはヘタなことをすると総攻撃を食らって人類は滅亡するんだぞと激白する。
ワイアットの妻まで交え3人と激論していると、いつの間にかヤツが姿を消してしまう。鎖でがんじがらめにしていたのにどーいうことだ。やがて妻の通報から保安官も合流し、いつ襲われるのかもわからない密室サスペンスが展開することになる・・・・・・。

【感想と雑談】
冒頭から深夜の森の中でエイリアンのハンティングが描かれる。この時点ではその姿は殆ど出さずに、3人が奮闘する様だけでいかに獰猛な生物かというのを描いている。描いているのは良いのだが、1人が持つ装備がなんだか変だ。ワイヤーの付いた矢を発射する装置なのだが、威力が有るのか無いのかよくわからない(引用①)。
なんとか捕獲したエイリアンだが、なかなかその姿を拝むことができないので、どんな容姿をしているんだろうとワクワクモードで期待していたら、思いっきり画面に映し出されました。その姿はもうなんというか、小中学生がデザインしたんじゃないかと思えるグレードの低さだ。あの『エイリアン・ビギンズ』と変わらない被り物No1の姿だ(引用②)。

そんな絵に描いたような獰猛顔のエイリアンに人間達は翻弄される。ワイアットや3人はどこぞの農場に生息するエイリアンのことを知っていてとても恐れている模様だが、冒頭で描かれたようになんでエイリアンが野性の動物みたいな扱い方をされているのかよくわからない。彼らがあれほど全人類の滅亡まで心配するということはテクノロジーも極度に発達していて超兵器を持ってきそうな勢いだし、そもそも簡単に捕まったりもしないだろう。野犬みたいにウロウロしながら何をやってるんだこのエイリアンは。
この点は目を瞑ることにして観てみると、あとは最後まで密室状態でのエイリアン1匹との攻防が描かれることになる。こういう展開となってはエイリアン大襲撃のスペクタクルは期待できない。いかにして狭い舞台でのサスペンスを楽しめるかになる。しかし、あまり楽しむことはできなかった(引用③)。登場人物は極端に少ないのに、それぞれのキャラをあまり活かせずに、勢いだけでどんどん襲われていくといった感じだ。しかもエイリアンの襲い方がどこか間の抜けた感じもする。ある人物はエイリアンに腸を引き抜かれ綱引きみたいに引っ張り合いしたりするのだ。運動会か。
また、ワイアットが屋外で大量のエイリアンと遭遇(というかすれ違い)するのだが、何を訴えたいシーンなのかよくわからなかった(引用④)。

中盤である人物が事件が解決した後にあることをしたいと言うのだが、これが伏線となってラストにはなんと爆笑ポイントが待っている。これは意外だった。それまでのトーンを吹き飛ばす画だった。これが本作の狙いだったのか(笑。

『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の監督なので、こういう内容にしたのもわかるような気もする。シャマラン監督の『サイン』を初めからミニマム範囲でエイリアン対決を描きましたという感じだ。そういうのが好きな方もいるかもしれないが、これなら自分は『サイン』で十分だ。
『サイン』が好きで、エイリアンの容姿に目を瞑ることができれば、なんとか観られる映画かもしれない。
因みにエイリアンの造形は『スピーシーズX』の方が優れていると思います(笑;。


①これがエイリアン捕獲用の装置。捕鯨用みたいにワイヤー付きの矢を放つ。誤って仲間に向かって撃ったら木にブッ刺さるが、ワイヤーがすぐビローンとなって威力を感じないぞ。『エイリアン2』のスマートガンみたいな構え方(笑。


②コイツが捕獲されたエイリアン。顔がヤバすぎるので溶接用マスクを付けられてしまいました。中身の顔は想像してみよう。


③こういうちょろっと開いたカーテンの向こうに見える暗闇は良い感じだと思う。急に何かが飛び出してくるのが王道だけど、ゆっくりとまず先にエイリアンの手が伸びてきて、その後に顔が浮かび上がるというパターンも有りだと思う。


④森の中を移動するワイアット。この後とんでもないことが起きる。意味不明の何かが。

© 2006 Focus Features LLC
【出典】『地球外生命体捕獲』/CKエンタテインメント

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