●原題:Hot Fuzz
●ジャンル:アクション/コメディ/犯罪/ミステリー
●上映時間:121min
●製作年:2007年
●製作国:イギリス/フランス
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:エドガー・ライト
◆出演: サイモン・ペッグ、ニック・フロスト、ジム・ブロードベント、ティモシー・ダルトン、
パディ・コンシダイン、ビル・ナイ、その他大勢
当初スルー予定だったのが熱心なファンによる署名運動から劇場公開となった作品です。しかし全国公開とはいかなかったようで、どうせ地元なんてスルーだよな、と思って諦めていましたが、最近になって突然の地元公開となりました。結局は全国巡業されたのでしょうか。DVDもそろそろ出ようかという時期に驚きでしたが、ぜひ大画面で堪能したいと思い観に行きました。
【ストーリー】 イギリス。ニコラス巡査はロンドン警察で検挙率400%を誇る優秀な警察官。ある日のこと上司から田舎町サンドフォードへの左遷を食らってしまう。理由は優秀すぎる存在が邪魔臭くなったから。意気消沈のニコラス巡査はなんとか任務を全うしようとするも、田舎町ではその生真面目さが逆に空ぶってしまい同僚達からはバカにされ放題だ。そんな状況に殺人事件が連続して発生。捜査していくうちにただの事件でないことに気付くニコラス巡査。サンドフォードには恐ろしい秘密が隠されていたのだ・・・。
【感想と雑談】 ホットファズって”熱いポリ公”て意味らしいが、まさにこのホットファズが田舎町で大活躍するという大変面白い映画であった。
オープニングからサイモン・ペッグ演じる主人公ニコラス巡査の高性能さがテンポよく描かれる。驚異の検挙率400%という活躍ぶりだ。この時に流れるBGMもアダム・アントだったりしてハートも鷲掴みだ。
あまりにも優秀すぎるので逆に邪魔者扱いにされたニコラス巡査は、ロンドンから田舎町のサンドフォードに左遷されてしまう。都会出のガチガチに優秀な警察官が、田舎町で奮闘しながらそこで渦巻く陰謀を暴いていくところが本作の大筋である。
前評判からバカでハチャメチャな内容を想像していたのだが全然違っていた。アメリカ映画みたいなバカ度を期待すると肩透かしを食らうかもしれない。でもこういうイギリス映画ならではのノリも凄くいいと思った。真面目なニコラス巡査とは対照的に、田舎町の住人らが大らかだったり警察署内では事件に対して適当だったりと、誇張されるところもあってお笑いになってはいるのだけど、そういう背景にもシットリした影を感じるし、どこか落ち着いた印象を受ける。さすが紳士の国イギリスだ。
ニコラス巡査が町に来て早々にあるスーパーマーケットの社長と出会うのだが、この社長役を見て完璧にこの映画の評価が決定された。これは
大傑作 だと。その役者とは4代目のジェームズ・ボンド役をやられた
ティモシー・ダルトン である。『007/リビングデイライツ』と『007/消されたライセンス』の2本のみだったけど、これが凄く好きだった。ロジャー・ムーアのおちゃらけボンド役のイメージを覆した貴重な役者だったが、ある理由で製作側と問題を起こしたらしく残念ながら2本で終わってしまった。特に『~消されたライセンス』は自分の中で007シリーズのNo1になっている。本作では当然老けてただのスケベ親父にも見えたが(笑)、未だ元気に現役として演じているのが嬉しかった。
それまでの展開からも面白さバッチリだったが、とにかくこのティモシー・ダルトンが出てきた瞬間からワクワク度が急上昇して最後まで全く飽きることなく観ることが出来た。結構重要な役だったし。勿論、この役者を知らなくてもしっかりした内容なので面白く感じると思うけど、自分の場合は思い入れがありすぎてちょっと見方がズレたかもしれない(笑;)。
この田舎町には以前にも都会から警官が派遣され、結局脱落した経緯があるのだが、ニコラス巡査だけは鋼の精神力で徐々に新しい風穴を開け、裏に潜む邪悪な存在に迫り対決することになる。
事件なんて起きねえ、大抵は事故だべ、と警察も住人らも人の死に疑いなく接する田舎町だが、実はそれを扇動する非常に閉鎖的で排他的な風土や気質もあって、ある目的の理由を聞けば意外なほど単純だったりする。絵空事でもないような異常性もあって、これらが展開に深みやメリハリを与えているのだと思う。
クライマックスはドンチャン騒ぎとなり一気に結末へと向かうが、この辺りのサービスぶりは気持ちがいい。まだ続くのかよ!と思えるくらいに怒涛の展開だ。最高。
監督のエドガー・ライトに主演のサイモン・ペッグはゾンビ映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』で一躍有名になったコンビ。本作では犯罪アクション映画へのオマージュたっぷりで、どこかで観たようなシーンが盛り沢山。ゾンビは出てこないのだけど、突然に残酷なシーンが出てきたりするので、ただの犯罪ものと油断しているとキツイ一撃を食らいます(笑)。
そういえば、ケイト・ブランシェットにピーター・ジャクソンがカメオ出演していたらしいが、これっぽっちも気付かなんだ。かなりわかりにくい出番だったとか。しかし素晴らしい人脈ですね。
久々に『ショーン・オブ・ザ・デッド』を観直してみたら、田舎町で相棒の警官役となるニック・フロストも同じく相棒役として出ていたのだった。すっかり忘れてます(笑;)。しかし、本作で警官役をやったサイモン・ペッグはえらく顔付きが変わっていた。老けたというか貫禄が付いたというか。年も経てば当然てやつかな。ただし初めての厳格でシリアスな役柄だったらしく、かなり努力をされたとのこと。それが表情に出たのかもしれない。とにかく役者の鑑です。
DVD発売は12月初旬とのこと。もうすぐです(笑)。
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