2008年7月19日土曜日

映画『ピカソ・トリガー 殺しのコードネーム』 ・・・第1弾 薄着の金髪美女とボディビルダーがハワイで大活躍なんだそうです

●原題:Picasso Trigger
●ジャンル:アクション
●上映時間:99min
●製作年:1988年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:アンディ・シダリス
◆出演:スティーブ・ボンド、ドナ・スピアー、ホープ・マリー・カールトン、ロドリゴ・オブイレゴン、その他大勢
◎評価:★★★★☆☆☆☆☆☆

 レンタル屋に『ピカソ・トリガー』シリーズが6本置いてあった。なんだか目が合ってしまった気分だ。どれもこれも似たようなパッケージに内容なんだけども。とりあえず記念すべきシリーズ第1作目。

【ストーリー】
 フランスはパリ。美術収集家の顔を持つピカソトリガーと呼ばれる麻薬王のサラザールが何者かによって暗殺される。長年追跡してきた連邦捜査局も驚きを隠せない。サラザールは暗殺される前にハワイを根城とする犯罪組織にある協力をしていた。連邦捜査局に弟を殺害された組織の黒幕ミゲルに捜査局の情報を提供していたのだ。情報を入手したミゲルは早速、復讐の決行に移る。
 常夏のハワイ。普段は民間人として身を隠している捜査局メンバーに組織の魔の手が忍び寄る。多くの捜査官が殺されていくが、ドナとターリンだけは運良く助かる。ヤバイ状況を察知した捜査局は残ったメンバーを集め作戦会議。逆に奇襲作戦を計画し常夏ボデーを駆使した犯罪組織の殲滅にかかる捜査官らであったが、その先にはサラザール暗殺に絡む意外な展開が待っていた・・・・・・。


銃を構えるターリン(ホープ・マリー・カールトン)とそれを見守るドナ(ドナ・スピアー)。2人とも元プレイメイト。

【感想と雑談】
 木曜洋画劇場でたまに流れるアレである。

 今回はCM無しのノーカット、しかも英語音声で観たので印象も変わるかと思ったら、これっぽっちもテレビで観るのと変わりは無かった。画面もスタンダードサイズときているし。なんだかテレビ放映ありきの作品になってるみたいだ(笑)。

 奇才でエロ親父のアンディ・シダリスが脚本・監督を努めた本作は、映画への欲求に応える下心エナジーが充満しきっているが、1本の映画として観ると随分とおかしなことになっている。

 ハワイを根城とする犯罪組織に連邦捜査局が挑むという大筋は、犯罪アクション映画の王道という感じがしてワクワクものだが、まず全体的なキャラクタの格好に問題がある。

 女性キャラは捜査官だろうが敵だろうが全員水着姿がベースだ(引用①)。ちょっとでも油断するとトップレスか全裸になってシャワー浴びたりジャグジーに入ったりする。その様子をアクションとは全く関係ないカメラワークが舐め回す。

 男性キャラは捜査官だろうが敵だろうが殆どがハンサムガイでボディビルダー体型をノースリーブのシャツで包んだ格好をしている(引用②)。徒党を組んで一歩踏み外せば、やおいやBLに領空侵犯する勢いだ。汗ばんだ筋肉がまた暑苦しい。

 主人公の男性捜査官は、バカンス中に麻薬王暗殺の知らせを受けると、「なんだと・・・」と呻き深刻顔になるのだが、その格好がハーバーを背景に際どいモッコリ海パン一丁なので緊迫感は皆無である。ホントに事件は起きているのだろうか。

 ちなみにこの主人公は目の前で敵に逃げられるのだが、直後に駆け付けた女捜査官と長々とキスをしたりする。そして3分後くらいに追跡を開始する。

 舞台がほぼ常夏のハワイなので、長期スパンの話しであっても必ず天気は快晴だ。なので活動する場所も出てくるキャラもどれもがバカンスの象徴となっている。たまにスーツマンが出てくるがこれは頂けない。

 アクション映画なので、肝心のアクションシーンに注目してみると、これも問題ありだ。

 敵が暗殺のターゲットとする捜査官の服にミサイルの誘導装置を付着させる。この後にミサイルが発射され、捜査官に向かって飛んでいく緊迫のシーンが拝めるのかと思ったら、敵はわざわざヘリコプターに乗って捜査官が乗る車に接近する。そして7mくらいの至近距離から車にミサイルをぶち込む。暗殺は成功したけど、誘導装置はいらなかったんじゃないか。

 その他、トラックや船舶、オートバイ等が爆発する。普通、乗り物を爆発させる場合、そこに至る過程に工夫を凝らしリズム感を保ったまま見せ場にするはずである。しかしアンディ・シダリス親父はそんな面倒臭いことはしない。乗り物が野原や海原で爆発するシーンをいきなり挿入する(引用③)。なので、それまで流れやリズムがあったところに、取って付けたような画が突然入るので、とてもマヌケに見える。銃撃戦もやる気のなさが充満しきって随分ヘッポコだし(引用④)、アクション演出には殆ど頭を使っていないようだ。

 アンディ・シダリス親父は無難に映画を売る方法として、以下の5要素を必ず盛り込んでいたそうだ。

 1.大柄で巨乳の金髪ギャル
 2.大柄でバズーカを持つボディビルダー
 3.爆発するヘリコプター
 4.爆発するジープ
 5.ハワイかラスベガスかダラスでのロケ

 これで手堅く世界に売れるそうなのだ。

 たしかに取って付けたようにこれらが全部出てきた。というかこれしか思い出せない。主演女優のドナ・スピアーは自分が出演したこの作品を4回観てやっと内容が理解できたらしい。きっと脚本にはこの5つの要素しか書かれていなかったに違いない。

 そんな5か条を掲げ、同じような作品を量産してきたアンディ・シダリス親父も2007年に他界されてしまった。合掌。

 ということで、バカンスなキャラ達が抑揚のないアクションをするという大筋に、やたらグフフで暑苦しいお色気シーンが華を添えるという、一般の劇場で上映される大作には程遠い作品となっております(引用⑤)。変な映画はドイツのホラーだけじゃないんだね。

 これは映画を深読みせずにダラダラ観たい人向けの作品なんだろうな。木曜洋画劇場なんかまさにドンピシャなんだな。

 ちなみにピカソ・トリガーとは、実在する獰猛な魚「ピカソトリガーフィッシュ」から取ってるそうです。

 よろしければ、こちらもどうぞ(笑)。

第2弾:『ピカソ・トリガー サベージ・ビーチ』('89)
第3弾:『ピカソ・トリガー エネミー・ゴールド指令』('93)
第4弾:『ピカソ・トリガー ダラス・コネクション』('94)
第5弾:『ピカソ・トリガー デイ・オブ・ザ・ウォリアー』('96)
第6弾:『ピカソ・トリガー リーサル・エンジェルス』('98)


①ドナ(左)とターリン(右)。遊んでいるようにも見えますが仕事中の捜査官です。奥でニヤついてる野郎共の品定めをしたりしますが、捜査官なのです。


②こんな体格した男性捜査官がウジャウジャ登場。コイツはハワイのジュラシックパークみたいなとこでイルカショーの責任者を装ってる模様。引きの画でも暑苦しい。


③浜辺でバイクが大爆発。乗り物には大抵人が乗ってたり隠れてたりするので、見事木っ端微塵になる。構図もいつも一緒の大爆発。


④ここは犯罪組織の本拠地。海岸付近に建つ別荘。物騒な世界だというのにガードマンはいつもこんなバカンス野郎。タンクトップで銃撃戦に備える。大丈夫なのか。


⑤ラスト間近の様子。ハワイでバカンスな映画なのでラストもこのように締めくくらないといけないのだ。乾杯だ。若干メンバーが足らないようだけど誰も気にしないはず。ちなみに左端にある絵画の魚がピカソトリガーフィッシュ。

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【出典】『ピカソ・トリガー 殺しのコードネーム』/ワーナー・ホーム・ビデオ

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2008年7月15日火曜日

映画『スピード・レーサー』 ・・・スーザン・サランドンとクリスティーナ・リッチの組合せだそうです

●原題:Speed Racer
●ジャンル:アクション/ファミリー/スポーツ
●上映時間:135min
●製作年:2008年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:アンディ・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー
◆出演:スーザン・サランドン、クリスティーナ・リッチ、その他大勢
◎評価:★★★★★★☆☆☆☆

  夏らしい大作じゃないですか。『マトリックス』には随分お世話になったので観に行かないと♪・・・なんとなく先は見えてるけど(笑;

【ストーリー】
  カーレース一家で育ったスピードはガキの頃から車バカだった。学校の授業でも考えるのは車のことばかりだ。そんなスピードに熱い視線を送る女の子トリクシーが可愛いかった。スピードは無敵のレーサーである兄レックスに付きまとっては車の運転をさせてもらっていた。兄レックスは車と一心同体になるのが大事と教えてくれた。そんな優しい兄レックスもあるレースの事故で他界してしまった。
  兄がいなくなったショックでヤバくなった一家もなんとか持ち応えることができた。優しい父に母、鬱陶しい弟に猿、そして昔のが可愛かったトリクシーらが一家を盛上げたのだ。立派に成長したスピードは、兄を越えるべく抜群の運転テクニックでレース街道まっしぐらになる・・・・・・。

【感想と雑談】
  アニメ『マッハGOGOGO』を実写化したこの作品、しょっぱなのワーナーブラザーズのマークから既にきていた。

  ゲームの『F-ZERO』や『ワイプアウト』みたいにスーパーカラフルなコースを疾走する。ドラマも有り得ない色使いにコラージュのような何重もの人物のイメージが左右に流れてばっかだから、ほとんど現実味のない不思議なカーレース映画となっている。

  しかし、大物俳優からILMにデジタルドメインまで起用しているという、なんとも贅沢なアニメ実写映画ですな。初めはビックリしたけども、なんだかんだ慣れてしまったのか、2時間以上の長尺なのにあっという間に終わってしまった。

  肝心のレースシーンはVFX総動員で敢えてアニメやゲームっぽくデフォルメしているので、アホみたいなスピード感とケレン味を楽しんだくらいだろうか。運転はしないけど母親役のスーザン・サランドンが魅力的だった。恋人役のクリスティーナ・リッチがいろは坂みたいな山道を高速で登っていくとこは笑えた。

  問題はスピードの弟だ。あれは一体なんだ。本作で最もやっちゃったなという存在。ジャージャービンクスみたいなヤツだ。欧米人から見た原作のキャラは実写化するとあんなイメージになるのか。原作うろ覚えなんだけど、あんなにヒドかったっけ?隣のチンパン君に殴ってほしかった。原作に反するがコイツを全部カットしてスーザン・サランドンの出番を増やせば評価はグンッと上がったはずだ。

  ウォシャウスキー兄弟の『マトリックス』を初めて観た時、色使いが凄くいいなと思った。明暗がはっきりしているというかとにかく良かった。後になって監督デビュー作の『バウンド』を観てみたら、既に色使いが出来上がっているのがわかった。白と黒のコントラストがとても鮮やかでスタイリッシュ。マンガやアニメ好きのウォシャウスキー兄弟は、マンガの基本となる白紙に黒インクのコントラストやコマの構図が体に染み付いてしまい、それが映画作りに上手く反映できているのだろうと思った。『マトリックス』までは。

  『スピードレーサー』はそんな精神で全ての色を出し切ってしまった感じがする。劇中のアクセル全開のようにウォシャウスキー兄弟自身もアクセル全開した模様だ。”一番やりたかったのはこれなんだ”とか言われたらどうしよう。あちらの人が日本のアニメを究極の実写化にするとこうなってしまうのだろうか。ウォシャウスキー兄弟の範囲だけであって欲しい。

  あ、そうだ、クライマックスのグランプリレースでスピードの強敵になるレーサーがいるのだけど、『デスレース2000年』に出てくるフランケンシュタインに似てた気がする(笑。予習しといてよかった(←バカ。

  インパクトある映像に懐かしいBGMが流れたりして鑑賞中は釘付けになったけども、観終わった後は結局何一つ残らないレース映画であった。あ、エンドクレジットに流れるオリジナル主題歌のアレンジ版は耳に残るかも♪これで★増えました(笑。

© 2008 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.
【出典】『スピード・レーサー』/ワーナー・ブラザーズ

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2008年7月12日土曜日

映画『さまよう魂たち』 ・・・マイケル・J・フォックス主演で贈るホラー・コメディなんだそうです

●原題:The Frighteners
●ジャンル:コメディ/ファンタジー/ホラー/スリラー
●上映時間:110min
●製作年:1996年
●製作国:ニュージーランド/アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ピーター・ジャクソン
◆出演:マイケル・J・フォックス、その他大勢
◎評価:★★★★★★★★☆☆

 もうだいぶ前のこと。『バッドテイスト』や『ブレインデッド』がスーパーストライクゾーンにいた自分にとって大朗報が届いた。通勤電車の中で愛読していた週間モーニングにピーター・ジャクソン監督の新作情報が載っていたのだ。なになに『さまよう魂たち』?写真を見てみるとどっかで見た顔が。なに!主演がマイケル・J・フォックスなのか。しかも製作がロバート・ゼメキスときている。素晴らしい布陣である。とても嬉しかった。内容に目を向けると、マイケル・J・フォックスが幽霊と盛り上るようなことが書いてあった。・・・大丈夫なのか。公開されると早速観に行ったのだが・・・。


フランク役のマイケル・J・フォックスと、ルーシー役のトリニ・アルヴァラード

【ストーリー】
 ニュージーランド。幽霊と交信ができるフランクは3体の幽霊とグルになって悪霊祓いをしては金を巻上げる生活をしている。ある日のこと、運転を誤り車を家に突っ込ませてしまったフランクは住人の女医ルーシーと知合いになる。ルーシーは屋敷に幽閉されるかつての連続殺人鬼の恋人パトリシアの往診を行っていた。フランクは家の修理代をチャラにする為、悪霊祓いを仕掛けるが、その際にルーシーの夫の額に数字が浮かぶのを目撃する。そして、その翌日ルーシーの夫は心臓発作で急死してしまう。ここ最近、町では心臓発作による突然死が多発し不穏な空気が流れていたのだ。
 独り身になったルーシーの相談に乗る為レストランに来たフランクは、偶然トイレに出現した悪霊が額に数字が浮かんだ男の心臓を握り潰すところを目撃する。慌てて追跡するフランクは美術館に悪霊を追い込むが、またもやそこでも同様な手口で来客が悪霊にやられる。
 現場にいつも現れるフランクは警察にマークされるようになり、FBI捜査官ダマーズの登場によって遂に逮捕される。そして執拗な追及に疲れ果てたフランクは一連の怪死事件は自分の仕業と認めてしまう。
 一方、ルーシーはフランクが犯人でないことを確信し行動に移る。やがてパトリシアの屋敷に何かあることを掴んだルーシーは何とかフランクを助けようとするのだが・・・・・・。

【感想と雑談】
 凄く面白いよ~これ。劇場で初めて観た時、料金の元以上は取ったと思ったもの(笑)。

 ピーター・ジャクソンといえば、『バッドテイスト』や『ブレインデッド』のヒドイ系に、『ロード・オブ・ザ・リング』や『キングコング』の感動系と、両極端な作品群で人気が出ているようだけど、その中間位置にあたる本作が意外と評価されていないのが悲しい。誰に聞いても知らないと言われるんだこれが・・・。

 ロバート・ゼメキスとマイケル・J・フォックスによって初のハリウッド映画となったこのピーター・ジャクソン監督作は、絶妙なバランスに仕上がった娯楽作品だと思う。

 ゾンビやスプラッタ畑の雄ピーター・ジャクソン監督に、お得意のブラックユーモアで味付けとフィルタリングを施すロバート・ゼメキス、そして、いつもの調子でかましまくるマイケル・J・フォックス。奇跡の3本柱。楽しさ満点の仕上がりだ。

 舞台となるのはピーター・ジャクソン監督の故郷ニュージーランド。海に面した広大な丘や、自然の風景が実にいい感じである(引用①)。

 心臓発作による死亡事故が多発するようになったある町で、マイケル・J・フォックス演じる霊能者が今になって過去の忌まわしい事件に巻き込まれていくのだが、この展開の至るところで関係各位の持ち味が見られるのがとても楽しい。

 マイケル・J・フォックスが相棒にする3体の幽霊の特殊メイクにリック・ベイカー、幽霊や悪霊を映像化する工房にWETAデジタル、音楽にダニー・エルフマン、などなど。結構豪華なんじゃないか。

 また役者でいくと、マイケル・J・フォックス以外にも、連続殺人鬼役にジェイク・ビジー、神経質なFBI役にジェフリー・コムズ、墓場のやかましい番人役にリー・アーメイなど嬉しい布陣だったりする。んが、実はこれ以外に、ごっつヒットした女優が出ているのだ。

 その女優とは、ディー・ウォーレス。

 『E.T.』でヘンリー・トーマス演じる少年のお母さん役をやった人なのだ!『E.T.』ではキレイなお母さんだなあと、(´ω`)になったものだが、その後忘れかけていたところに再び会えたのである。ディー・ウォーレス(引用②)。オバサン進行中。本作では意外なキー役として最初から最後まで活躍(?)するので、かつてのキレイなお母さんに脳内変換しながら観るのがとても忙しかった(←アホ)。
ちなみに、最近の写真を見たら女優のヘレン・ミレンみたいになっていた。時代であるな。うむ。

 ピーター・ジャクソン監督は元々、畳み掛ける映像作りで楽しませるのはお手のものだったけど、本作ではゼメキスとのタッグから更に楽しませようとする思いが伝わってくる。悪霊とのカーチェイスや墓場での銃撃戦などのアクション的なものから(引用③)、タイムリミットを課せられた救出劇や廃墟となった病院でのトリッキーな構図交えてのサスペンス的なものまで見せ場が色とりどりだ。しかもどんでん返しもあり、ラストはきっちりとまとめてくれる。

 所々にちょろっと残酷描写が入るのは、監督のいい悪趣味が出ているということで(笑(引用④)。

 本作は興行的には失敗したようだけど、それまでのピーター・ジャクソン監督の認知度からすると仕方なかったかもしれない。これから再評価されるといいなあ。

 ちょっとくらいの残酷表現と『バック・トゥ・ザ・フューチャー』がOKな方なら、十分楽しめる傑作だと思いますよ。

 ニュージーランドは映画制作に寛大らしいので、きっと才能が育つのだろうね。今では世界のピーター・ジャクソンとWETAデジタルになってるからね。ホントいい国だなあ、ニュージーランド♪


①これがニュージーランドの景色のいい丘(墓地だけど)。ちょっと雨模様だけど晴れたらもっといい景色なんだろうな。


②出ました。このお方がディー・ウォーレスです。ETのお母さんですよ、ETの。懐かしいですね。この他にも『ハウリング』とか『クジョー』とかいう動物ホラーものに縁がある女優さんのようです(笑)。


③ルーシーの命を狙う悪霊を幽体離脱したフランクが瀬戸際で食い止め、ルーシー自身もダマーズから身を守ろうと奮闘する様子。2つの攻防を同時に収めた凄まじい構図。最強です。


④ピーター・ジャクソン風味がこの後訪れます・・・。気持ちエグイです(笑;)。

© 1996 UNIVERSAL STUDIOS. ALL RIGHT RESERVED.
【出典】『さまよう魂たち』/ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

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2008年7月11日金曜日

デビッド・ボウイです ・・・これまた映画レビューではないのですが(笑;

映画レビューばっかだとあれなので、ここら辺で一服してみよう。
大好きなデビッド・ボウイです(笑。

『アシュズ・トゥ・アシュズ』はアルバム「スケアリーモンスターズ」に収録されていた名曲で今でもよく聴いてる曲。ボウイといえばの名曲だけど、これのPVがまた凄い。
1980年当時としては破格の制作費・・・と聞いたような聞いたことないような。
ボウイが道化師になったり、牢獄に捕われの身になったり、宇宙飛行士になったりと。ブルドーザーの前を歩くボウイがシュール。これに乗っかる歪んだピアノの音が何ともいえませんね。

実はこれ、二度と帰ってこない宇宙飛行士を歌った哲学的な曲『スペースオディティ』が、実はジャンキーの主人公が見た幻覚だったというオチを歌にしているのだそうだ。でも英語なんてよくわからないし、メロディやボウイの声だけでこんなに気持ちよくなれるので、そんなことはどうでもいいや(笑。
それにしても、この先デビッド・ボウイみたいなアーティストはもう出てこないのだろうか・・・。

またいずれ別の年代のデビッド・ボウイを紹介したいと思います♪(あれ、映画は?。

『アシュズ・トゥ・アシュズ』・・・結構今見ても斬新なPVです。ボウイ若いです。最高です。


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2008年7月7日月曜日

映画『カジノロワイヤル』 ・・・男も女も全員ジェームズ・ボンドだそうです

●原題:Casino Royale
●ジャンル:コメディ/アクション/アドベンチャー
●上映時間:131min
●製作年:1967年
●製作国:イギリス/アメリカ
●言語:英語/フランス語
●カラー:カラー
◆監督:ジョン・ヒューストン、ケン・ヒューズ、ロバート・パリッシュ、ジョセフ・マクグラス、ヴァル・ゲスト
◆出演:ピーター・セラーズ、デビッド・ニーブン、ウッディ・アレン、ウルスラ・アンドレス、その他大勢
◎評価:★★★★★★☆☆☆☆

 ダニエル・クレイグの新生ジェームズ・ボンド版ではなく、デビッド・ニーブンやピーター・セラーズらによる大量ジェームズ・ボンド版の『カジノロワイヤル』。昔の日曜洋画劇場とかで放映される度にワクワクしながら観ていた作品。たまたまレンタル屋で目に入り、久々に観たくなったので借りてみた。

【ストーリー】
 イギリス。ある日のこと、既にスパイ業から引退していたジェームズ・ボンド卿の下に、イギリス、アメリカ、フランス、ソ連の各諜報部の幹部が訪れる。現在、各国のスパイが消されまくっている状況にあり、ぜひボンド卿に復帰してもらいたく相談しに来たのだ。なんとか説得するも元直属の上司Mの依頼に対してもボンド卿はあっさりと拒否。その時、ボンド卿の豪邸が爆破され、その爆風でMのカツラが吹っ飛ぶ。そしてボンド卿を残し全員死亡。
 仕方ないのでMの未亡人にカツラを届け、MI6に復帰することになったボンド卿。事件の首謀であるスメルシュ国際陰謀団との対決に備えある作戦を計画する。それは何人もの諜報員を男女関係なくジェームズ・ボンドに仕立て上げ、敵を混乱させる作戦であった。
ついに作戦が功を奏し、スメルシュの陰謀を暴くことに成功するボンド卿。しかし、この後とんでもない展開に巻き込まれてしまうのであった・・・・・・。


美女軍団に囲まれるジェームズ・ボンド卿(デビッド・ニーブン)とマネペニーの娘

【感想と雑談】
 オープニングタイトルの曲がもうノリノリである。延々と聴いていたい気持ちのよさなのである。

 で、本編に入るともうハチャメチャである。イアン・フレミングによる007シリーズ原作の1作目を元にしているのだけど、当時のスター俳優を大量に出演させてる上に豪快なパロディに徹しきって色んなことをやらかしている。

 ハチャメチャなんだけど、コメディタッチの演出に60年代流行のファッションやデザインが凄く際立っていて今観るととても新鮮だ(引用①)。ギャグセンスも緩いものから斬新すぎるものまで色々あって見逃せない(引用②)。

 女性がやたら出てくるのだけど、40年前の作品だから今じゃ拝めないような容姿ばっかだ。美女揃いなんだけど今時の顔付と全然違う。でも美女は美女。美女の大豊作。この点は大歓迎です。それにしてもこの時代のセンスは絵になるね(引用③)。BGMに流れるバート・バカラックの音楽も雰囲気出ていて最高である。

 一応スパイアクションものなので、精巧なミニチュアを使った爆発シーンは結構迫力があるし(引用④)、奇想天外なところではサンダーバードよろしく巨大な飛行物体も出てきたりする。特撮が結構丁寧なのだ。

 『オースティンパワーズ』が影響を受けていたなんてのも凄くよくわかる。オースティンのメガネはマイケル・ケインが元ネタらしいんだけど、本作のメガネをかけたピータ・セラーズもひょっとしてありなんじゃないかと思う。回転ベッドに寝転がるセラーズなんてモロそんな感じだったし。美女軍団がマシンガンを構える姿なんてフェムボットの登場シーンだよなあ(引用⑤)。

 あとバート・バカラックなんかは『オースティンパワーズ』に特別出演もされてたっけ。

 ストーリーなんだけど、ハチャメチャなだけあって全体的にまとまりが悪くて統一感がない。カットが切替わってなんでそういう状況になるのかわからない時があるし、登場人物も理由がわからないまま登場しては消えてったりする。どれもこれも絵にはなっているのだけど、それが理解できるように綺麗に並べられている訳ではないのだ。監督が5人もいるものだから個性がぶつかり合って終いにはヤケクソになってしまったのかもしれない。ちょっとイッちゃってる雰囲気もある。でも、このまとまりの無さが当時の文化やデザインセンスも相まって独特のノリを出しているのも確かだ。

 細かいところは気にすんなやという観方でいくしかないけど、あの驚愕のラストには万歳!するしかない。デビッド・リンチじゃないんだけど、これは感性で観る映画かもしれない。当時のデザインやファッションを観て気持ちのいい音楽を聴く。これは右脳で観るべき作品といえましょう(笑)。

 タイトルにある肝心のカジノ。後半、オーソン・ウェルズ演じる人気者スメルシュの一幹部にピーター・セラーズ演じるボンドがギャンブルで挑むのだが、その後に段々とおかしくなっていく。シュールというかなんというか色々スパークする。

 『オースティンパワーズ』にハマった方なら興味深く観られる作品だと思いますよ。大変な目に会っても苦情は受付けませんけど(笑)。


①ここは国際スパイ学校の暗号解読教室。見よ!このデザインセンスを。ヘタなPVよりもお洒落度全開である。一度は通ってみたい夢の教室。奥の手旗信号の娘2人は暗号解読に貢献していないと思うが。


②ボンドの影武者とエージェントが洗車しながら車中で密会。洗車機の中に入るとスポンジ持った黒尽くめの美女らがお出迎え。お色気ムンムンで洗車してくれる。斬新な美女洗車機。


③ロンドンの衛兵交代を見物に来たボンド卿の娘マタ・ボンド。このファッションも実に良い感じです。ホント絵になってますね。


④ボンド卿の屋敷が木っ端微塵。本物を爆破しているかのように見えるこの迫力。ちなみにこの爆風でMのカツラが吹っ飛びます。


⑤クライマックスでボンド卿一行に立ちはだかる美女軍団。こんな大勢に攻められたらハーレムである。フェムボットもこんなにはいなかったぞ。右側手前にあるのは金塊でできたイス。ゴージャスである。

【オマケ】
『Casino Royale (1967) Trailer』
当時の予告編です。やたら”~イズ、ジェームズ・ボォンド!”と連呼するのが鬱陶しいですが、これも味わいというヤツです(笑。


『Herb Alpert & The Tijuana Brass - Casino Royale』
これがオープニグクレジットの曲。軽快なリズムがたまりません。この曲は至る所で流れ、場を盛上げてくれます♪


CASINO ROYALE © 1967 Famous Artists Productions Ltd. All Rights Reserved.
【出典】『カジノロワイヤル』/20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン株式会社

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2008年7月6日日曜日

借りてきました ・・・残念ながらレビューではありませぬ(笑

借りてきました!
借りてきました『マルホランド・ドライブ』のDVD!

よく”あれ借りよう!!”と盛り上って行くほど貸し出し中の運命だったりするんだけど、今回はありましたねえ、ちゃんと。
ついでに『ロスト・ハイウェイ』も借りようと思い、探したけど見つからない。店員さんに聞いたら、置いてないんだと。なぜだ。一体どういうポリシーでリンチ映画を扱っているんだ?
仕方ないので、関係ないアクション映画を1本追加で借りました(笑。

で、『マルホランド・ドライブ』ですが、これは鑑賞のみにしたいと思います。たぶんレビューは無理(笑;。

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2008年7月5日土曜日

映画『ザ・チェーンソー・スラッシャー 悪魔のいけにえ』 ・・・ドイツから変なスラッシャー映画がやってきました

●原題:Slasher
●ジャンル:ホラー
●上映時間:80min
●製作年:2007年
●製作国:ドイツ
●言語:ドイツ語
●カラー:カラー
◆監督:フランク・W・モンタグ
◆出演:クリスティアナ・イムダール、その他大勢
◎評価:★★★☆☆☆☆☆☆☆

 DVDパッケージにデカデカと「R15」の表示。そしてサブタイトルには恐れ多くもあの名作ホラーのタイトルが。そこまであやかりたいのか配給会社。若者らが青春を謳歌しながらやられまくるという王道パターンのようだ。本当に大丈夫なんだろうな?心配になったので借りてみた(何。

【ストーリー】
 ドイツのどこか。山や湖では若者のカップルらが何者かに惨殺されるという事件が多発していた。そんな事件のことはお構いなしに大学生の仲良しカップル3組が、週末を山のキャンプで過ごそうとBMWに乗って出発する。
 キャンプ地で一緒に楽しく過ごしていた3組だったが、やがて我慢できなくなったのか一組のカップルが離脱。山の中に入ってよろしくやろうと鼻息も荒い。しばらく山を歩いていたカップルは古びた山小屋を発見し中に入ろうとするが、突然白いマスクを付けた大男のブッチャーに襲われてしまう。その後カップルは山小屋の中に引きずり込まれブッチャーに恐ろしいことをされる。
 一方、夜になっても戻ってこない仲間を心配するカップル2組だが、やがて彼らにも恐ろしい運命が待ち受けているのだった・・・・・・。

【感想と雑談】
 ドイツ映画なのだ。やってしまった。

 原題にもまんまあるようにスラッシャーものである。山のキャンプ地に湖が舞台とくればスラッシャーである。『13日の金曜日』を思い出す作りになっているけど、サブタイトルにあやかった『悪魔のいけにえ』要素も入っている。前回の『インランド・エンパイア』続きという訳ではないけど、これもビデオカメラで撮影された作品だ。

 劇中、大学生らがキャンプファイアを囲みながらスラッシャー映画の講釈をするシーンがあったりして、たぶんホラーマニアの作り手がリスペクト込めて作ったのだろうけど、その製作国がドイツというのが問題だ。ドイツのホラー系映画は、どこかノリがおかしい。本作はオープニングクレジットにCGを入れたりと気合を感じるも、なにかがおかしい。

 まずは開始早々、ピクニック中のカップルのうち、トップレス彼女が殺人鬼のブッチャーに襲われる。その際、チェーンソーが激しく体に食い込んでいるというのに、トップレス彼女は棒立ちで悲鳴を上げてるだけだ(引用①)。そんなに痛くないのか。

 次に湖に単独で遊びに来た別のカップルだが、一人泳いでいたトップレス彼女は彼氏がいつの間にか水辺で殺されているのを目撃し、慌てて遠ざかろうと激しく泳ぎまくる。で、カットが変わった瞬間、トップレス彼女は水深30cmくらいの場所でブッチャーに首根っこ掴まれてる。そして水の中に押え付けられ溺死する(引用②)。編集が変だろ。

 また、このブッチャーだが、巨体に白いマスクと血まみれのエプロンを付け、チェーンソーをブン回しながら迫り来るところは典型的な殺人鬼の姿だ。『悪魔のいけにえ』と同じくチェーンソーの爆音と共に女を延々追っかけるシーンもある。しかし、どこかおかしい。森の中を駆け巡るも、足元が結構開けた場所を女は逃げていくというのに、その直後を追跡するブッチャーはわざわざ脇に茂っている草木に逸れていき、立止まってはチェーンソーで刈る(引用③)。森の管理人なのか。

 そして、追い付かれそうになった女は慌てて木の陰に身を隠す。すぐ近くまで来たブッチャーは、キョロキョロしてどこかに去っていく。ここで隠れる木だが、ごっつ直径が細いので女の両肩が全開で飛び出ている(引用④)。目が悪いんだなブッチャー。

 遂に捕えられた女は鎖で縛りつけられる。そして意外な人物が登場するや、女の目の前(2m先くらい)でいきなりブッチャーとイチャイチャし出す。女は一生懸命に鎖をガチャガチャ外そうとする。ガチャガチャガチャガチャ。一方でブッチャーらはイチャイチャしたまま。遂に女が鎖を外し、開いたドアから脱出する。そして、ブッチャーらはドイツ語で”くそぅ!”と罵り、女を追跡しだす。天然なのかわざとなのか。どちらにしろアホすぎる。

 こんな感じで延々続くので、よく目にするスラッシャーものを期待していると一発食らうかもだ。この手のドイツ映画では何故か環境的にも人間的にも揺らぎが感じられない。作られた動きしかしてない気がする。さり気なさがないのだ。

 ストーリーに関しては捻りを入れているようでラストにはどんでん返しが待っているが、先に書いたように揺らぎもさり気なさもなく、ただ乱暴に回送シーンを垂れ流すようなことしているだけなので、感動はこれっぽっちもない。呆気にとられて終わる感じだ。また、残酷度についてはドイツのこの手にしてはちょっと軽めかもしれない。しかし品の無さはいかにもドイツ。ドイツしている。

 上映時間は80分なのに結構長く感じるという残念なドイツ映画であった。他ではこういう独特のノリを大暴走させて傑作に昇華したドイツ映画もあるので、これからも期待したいところです。

 実はドイツはヨーロッパの中では凄く行きたい国。伝統と文化のある素晴らしい国だと思ってます♪ビバ、ドイツ♪(今大変らしいけど)


①ウォークマンなんか聴いてるものだから、後ろから忍び寄ったブッチャーにチェーンソーでやられるバカ娘。悲鳴上げてるけど、このポーズのまま微動だにしないファニーな娘。


②ブクブクゴボゴボ・・・さっきまで普通に泳いでいたのに、次のカットで水深30cmに。そしてブッチャーに捕まってしまいました。この娘はいったいどこを泳いできたんだ。ブッチャーが超能力を使ったのかもしれない。


③問題の草木伐採のシーン。生えてるのそこだけじゃん。娘は手前に逃げていきますが、それでもブッチャーは立止まり、丁寧に伐採していきます。お疲れ様です。


④この場合、”志村、前!前!”とでも言えばいいのだろうか。この後、ブッチャーは一度画面の右に消え、再び戻ってくるのだが、その直後に娘の猛打を受けコケてしまう。両人とも頑張れ。

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【出典】『ザ・チェーンソー・スラッシャー 悪魔のいけにえ』/AMGエンタテインメント株式会社

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