2008年8月13日水曜日

映画『ダークナイト』 ・・・かなりやばいアメコミ映画がやってきました

●原題:The Dark Knight
●ジャンル:アクション/ドラマ/ミステリー/スリラー
●上映時間:152min
●製作年:2008年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:クリストファー・ノーラン
◆出演:クリスチャン・ベール、ヒース・レジャー、アーロン・エッカート、ゲイリー・オールドマン、モーガン・フリーマン、マギー・ギレンホール、その他大勢

なんだか凄い盛り上がりようなのだ。観る人殆どが大絶賛なのだ。予告編からすると確かにカッコいいぞ!バットポッド!


ヒース・レジャー演じるジョーカー。惜しい役者さんを亡くしました。 ご冥福をお祈り致します。

【ストーリー】
ゴッサムシティ。どこからともなくジョーカーという男が出現する。何の躊躇もなく人を殺し、究極の仕掛けを用意しては市民らを恐怖のどん底に突き落とす。そしてその混乱する様を見て楽しんだりする。恐怖を振り撒く男だ。
そんなジョーカーを捕らえるべく、警察にヒーロー検事、そしてバットマンらは奔走するのだが・・・・・・。

【感想と雑談】
前作のビギンズもそうだったけど、キャラクタの描き方が素晴らしいと思う。

ジョーカーである。
冒頭の銀行強盗でジョーカーは仲間を射殺する。集団行動のリスクを仲間減らしで回避する考えは皆思っても出来ない行為だが、それを平気でやってのける。その後に加速していくジョーカーは、相手に究極の選択肢を与え続け、苦悩する様を見ては楽しむ。これが憎しみや復讐心ではなく、ただの欲求からくる行為であるのが厄介だ。
現実でも罪の意識なく衝動的に殺人を犯すジョーカーみたいな輩が出てきているし、そのうち本人が出てくるような気がして怖くなる。

本作はバットマンとジョーカーだけではなく、ビギンズから引き続きのゴードン警部や新登場のデント検事らにもキーとして焦点を当てていた。あれだけの登場人物に深みを与え奥行きを出していたのは素晴らしかった。

2時間半の長丁場だけど、目まぐるしい展開に長さを感じることは無かった。
初回の鑑賞はどうしても見落とすところがあったりするけど、本作にはそれを放っておけない魅力がある。なので、また観に行こうと思っとります(笑。

アメコミ映画も随分と侮れない存在となりましたね。いい映画にジャンルは関係ないということかな。
世界的な映画データベースサイトのIMDbでは評価9.2/10で、いきなりベスト3に輝いております。凄いなー。

そうそう、バットポッドね。あのタイヤぶっとさの理由はわかって感動したのだけども、あれってホントに走ってるのかな。
だとしたら最強のプロップってことだよね。しかし、カッコよかったなー(笑。

TM& © DC Comics © 2008 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
【出典】『ダークナイト』/ワーナーブラザーズ

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2008年8月11日月曜日

映画『ゴーストハンターズ』 ・・・リトルなチャイナでビッグなトラブルなんだそうです

●原題:Big Trouble in Little China
●ジャンル:アクション/アドベンチャー/コメディ/ファンタジー/ロマンス
●上映時間:99min
●製作年:1986年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ジョン・カーペンタース
◆出演:カート・ラッセル、キム・キャトラル、デニス・ダン、ジェームズ・ホン、スージー・パイ、アル・レオン、その他大勢

 レンタル屋を徘徊してたら、たまたま目に入ったこの作品。何度か観ている作品だが、無性にまた観たくなって借りてしまった。最近こんなのばっか(笑)。しかし懐かしいなあ。

【ストーリー】
 アメリカ。トラック運転手のジャックとレストラン経営者のワンは今日も博打で盛り上っていた。ある日のこと、中国からやってきたワンの婚約者ミャオが、妖術使いの3人組みに誘拐されてしまう。
 ジャックとワンは、3人組のボスが古代中国から封印されてきた魔人ロー・パンであることを突き止める。封印によって霊体として生き続けるロー・パンは緑色の目を持つ女性と契りを結ぶことで肉体を取り戻そうとしていた。ミャオはまさにその緑色の目を持つ女性であったのだ。
 ミャオ誘拐現場に居合わせた弁護士のグレイシーも巻き込み、ジャックとワンは魔人ロー・パンが潜むチャイナタウンの奥へと向う。しかし、グレイシーも緑色の目を持っていたことで早速捕まってしまう。魔人ロー・パンは両手に花でウハウハ状態だ。どうするジャックにワン・・・。


左から、グレース(キム・キャトラル)、ジャック(カート・ラッセル)、ワン(デニス・ダン)、ミャオ(スージー・パイ)。

【感想と雑談】
 カンフー、銃撃戦、怪獣、妖術となんでもありのコメディ調のファンタジー作品。気合の入った妖術使いの三人組が笑える。

 監督は『ハロウィン』『遊星からの物体X』『ゼイリブ』等ホラー映画の第一人者ジョン・カーペンター。今回はなんとも異質な出来。ホラーのホの字もない完全に遊びまくってる内容だ。真剣に観るときっとやられる。けど、憎めない。

 カーペンター監督の常連俳優カート・ラッセルがちょっとオツムの足りないトラック運転手を演じているけど、とにかく若い!最近の『デスプルーフ』と比べたらなんとも(笑;)。
このカート・ラッセルと組む女優がキム・キャトラル。最近は『セックス・アンド・ザ・シティ』でブレイクしているそうだが、自分にとっては『マネキン』のヒロイン役が一番だ。

 チャイナタウンが舞台なので、アジアなキャラクタが大半を占めている。あ!どこかで見たぞ!というアジアな俳優が何人か出てくる。魔人ロー・パンを演じるジェームス・ホンが一番見たことあるかな。

 ジャックとワンはトラックに乗ってチャイナタウンの奥へと入っていく。ここで、たまたまギャング同士の抗争に出くわすのだが、この中に安心できる脇役者アル・レオンがいるのを見落としてはならない(笑)。

 そして、ギャングの争いも佳境に入ったあたりで珍客が登場する。魔人ロー・パンが放った嵐の三人組だ。デカイ三度笠にマントで身を包んだこの妖術使いの三人組は、登場するなり一人ずつ舞をしながらもの凄い気合を入れる。

 ハイェー! ハイェー!! トゥエー ハアアアァァァァァ

 顔が凄い。無駄にも見えるその様にギャングも全員、目が点だ。一番の笑いどころでもある。とりあえずジャックとワンは逃げてしまうが。 この後、嵐の三人組は普通にギャングらと戦う。

 後半に入るとジャックとワンは、妖術使いの中国老人と見方のギャングと共に、魔人ロー・パンの本拠地に侵入する。そこからはオールセットによる地下道や魔人ロー・パンの挙式会場が舞台となり一気にファンタジー色が強くなる。メチャクチャである。地下道では怪獣が現れ、ドーム状の挙式会場ではカンフーに妖術が入り乱れるという、とても大バカな展開だ。

 ギャグはユルユルだし、カンフーもなんだかダラダラしている。カート・ラッセルも随分ヘナチョコだ。でも大御所のジョン・カーペンター監督がこんな脱力度No1の作品を撮ったのかと思うと、なんだか味わい深いものがあるし、力を抜いて割切って観れば結構楽しい作品だと思う。はっきり言って自分は好き。

 嵐の三人組の描き方だけは神がかりな気がするので、初めてご覧になる方は注目して下さい(笑)。

 因みに監督は音楽もよく担当されていて、本作でもユルユル旋律のBGMを聴かせてくれる。エンドロールに流れる主題歌は結構ノリノリかも(笑)。

 あ、今気付いたけど、本レビューは北京オリンピック開催とは全く関係ないことですので。ホント偶然です。


出ました。コイツらが嵐の三人組。ギャングが争ってる最中に、光とともにどっかから出現する。左から剣使いの雨、怪力使いの稲妻、電撃使いの雷鳴。一見カッコ良さそうだが・・・。


例えばこんな感じ。登場するなり気合を入れる剣使いの雨。キメのポーズです。いつでも無駄に気合いが入っている嵐の三人組。


魔人ロー・パンは霊体でいる時は目と口からビームを発射。ジャックはいきなり食らってしまい一瞬目が見えなくなる。それにしても魔人ロー・パン、顔が怖いよ。


ここは魔人ロー・パンが挙式するところ。こんなアトラクションみたいな場所でクライマックスを迎えるのだ。

© 1986 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.
【出典】『ゴーストハンターズ』/20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン株式会社

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2008年8月9日土曜日

映画『宇宙大怪獣ドゴラ』 ・・・空飛ぶクラゲはダイヤがお好きなんだそうです

●原題:宇宙大怪獣ドゴラ
●ジャンル:SF/犯罪
●上映時間:83min
●製作年:1964年
●製作国:日本
●言語:日本語
●カラー:カラー
◆監督:本田猪四郎
◆出演:夏木陽介、藤山陽子、中村伸郎、ダン・ユマ、若林映子、藤田進、その他大勢

 夏といえば東宝のSF映画(笑)。SF映画といえばの怪獣ものはゴジラだけではないのだ。珍しい路線の怪獣もの。夏木陽介も出てるよ。


駒井刑事(夏木陽介)とダイヤGメンのマーク(ダン・ユマ)。マークのセリフ回しと全体に漂うギャグの空気がいい。

【ストーリー】
 宇宙センタで監視中の人工衛星が奇妙な音と共に出現した謎の物体に接触し消滅する。浮遊する宇宙細胞が大量の放射能を浴び突然変異を起こしたのだ。
 その頃、日本ではダイヤ強盗団が悪事を働いていたが、何者かにジャマをされてばかりで面白くない。一方では世界各国で彼らに覚えのない大胆なダイヤ強盗が多発し始め、世界のダイヤGメンに警察も捜査に追われていた。
 やがて世界中の炭鉱から石炭が大量に宙に吸い上げられる怪現象が多発するようになる。先の突然変異を起こした宇宙細胞がダイヤや石炭から炭素を吸収しエネルギーにしているのだ。このままでは人類が滅亡することを危惧する結晶構造学の博士は、自衛隊と共に宇宙細胞撃退に向け行動に移るのだが・・・・・・・。

【感想と雑談】
  昔の東宝SF映画はやっぱりいい。あの昭和のトーンに映える怪獣・怪人と人類の攻防する様が好きだ。

 本作はゴジラシリーズや他の怪獣ものと違い、町が破壊されパニックに陥る様よりも、人間が等身大に右往左往する様を重点的に描いている。しかもコメディ調だ。東宝の怪獣シリーズでは珍しいのではないかな。

 ダイヤ強盗団にダイヤGメン、日本の警察に自衛隊、美女に美女、そして貫禄ある博士らが登場し、軽快なテンポで展開していく。

 特に中心となって行動するのが、夏木陽介演じる駒井刑事とダン・ユマ演じるダイヤGメンのマークだ。妙に日本語堪能のマークに駒井刑事は翻弄されがちだが、これが漫才の掛け合いのようで楽しい。ダイヤ強盗団もそんなに悪そうに見えないし、エキセントリックなメンバを演じる天本英世がトドメを刺している。片や自衛隊の防衛指令を演じる藤田進が相変わらずの貫禄さというのも何となく可笑しい。

 肝心の大怪獣ドゴラ(劇中では宇宙細胞ドゴラと呼ばれてます)はクラゲのような姿をしており、全体の姿は合計数分しか登場しないものの、その姿は強烈なインパクトを残す。特撮はローテクながら咆哮も上げずに宙に漂う不定形な生物はとても不気味だ。伊福部昭の幽霊が出てきそうなBGMがこれに輪をかける(笑;。

 このドゴラ、北九州地区に出現すると、巨大な若戸大橋に巻き付いて上空に持ち上げてしまう。この場面を見て思った。『Xメン/ファイナルディシジョン』はこれをパクったに違いない。パクってないか?しかし、この若戸大橋周辺のミニチュアワークは素晴らしい。

 東宝SF映画の醍醐味、自衛隊の超兵器も地味ながら登場する。キャタピラ自走式のドゴラ撃退ガス噴射装置だ。東宝特撮お得意の複数台の配置から巨大感と奥行きを出している点は本作でも変わりはない。

 話しはドゴラとの攻防とダイヤ強盗団の暗躍が駒井刑事とマークを挟みながら並行して描かれ、クライマックスでは一気に全てが解決する。海辺でドゴラとダイヤ強盗団の双方が顛末を迎える様にはビックラする。そして爽やかに「終」の一文字が出て画面が暗転し終了。エンドクレジットが一切流れない時代であるな。

 怪獣自体、地味でイマイチかもしれないけど、全体的に観れば東宝SF映画の中でも小粒でありながら異色の面白さがある作品でありました。

 ゴジラシリーズ以外にも面白いSF作品は沢山ありますよ、ということです。

 ハリウッドはもうガッズィ~ラはいいから、こういう小粒の作品もリメイクしてみれ。宇宙大怪獣ドッゴォ~ラ。


ダイヤ強盗団の女(若林映子)に職務質問をする警官2人。ちょっと嬉しそう。この後去りながら、警官らは談笑する。「今の何者なんだ?」「動くベッドって感じだな。うわははは」。このスケベ警官め。


遂に姿を現した宇宙細胞ドゴラが若戸大橋を引っ張り上げる。Xメンにもこんなシーンなかった?マグニートが同じことしてた気がする。


これぞ東宝SFの醍醐味。本作では2機の自走式ガス噴射装置が登場。全体像が映らないのが残念。3本の足先にはキャタピラが付いていてカッコいいよ。

© 1964 TOHO CO.,LTD.
【出典】『宇宙大怪獣ドゴラ』/東宝株式会社

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2008年8月6日水曜日

映画『過去のない男』 ・・・フィンランドからのちょっといいお話しだそうです

●原題:Mies vailla menneisyytta
●ジャンル:コメディ/ドラマ/ロマンス
●上映時間:97min
●製作年:2002年
●製作国:フィンランド/ドイツ/フランス
●言語:フィンランド語
●カラー:カラー
◆監督:アキ・カウリスマキ
◆出演:マルック・ペルトラ、カティ・オウティネン、ヨハニ・ニユミラ、その他大勢

 以前、ビデオで鑑賞した作品だが、最近レンタル屋でふと目に止まり、猛烈にまた観たくなってしまった。地味ーな人物を配したパッケージデザインだけど、中身の方はというと・・・。

【ストーリー】
 フィンランドはヘルシンキ。夜行列車が到着し一人の男が降り立つ。男は公園で一夜を過ごそうとするがチンピラに襲われ重症を追い、そのショックで記憶を失ってしまう。なんとか辿り着いた港町ではコンテナに住む貧しい夫婦が世話をしてくれるが、名前も名乗れずこの先どうしたものかと悩む男。ある日のこと、救世軍の奉仕を受ける男は、スープを給仕する女性イルマに一目惚れする。それ以来、アタックを続けイルマを射止めることができた男は至福の時を過ごすが、失われた記憶だけはどうにもならない。やがて、男の下に警察が訪れ、新聞で行方を知った男の妻から連絡が入ったことを告げる。どうする男・・・・・・。


救世軍による歌謡ショーの真っ最中に、イルマ(カティ・オウティネン)をデートに誘う男(マルック・ペルトラ)。無愛想なイルマだが、内心は幸せいっぱいだ。

【感想と雑談】
 味わい深いフィンランド映画だ。

 以前、同じくフィンランドの『スターレック 皇帝の侵略』というSFパロディ作品を観たが、本作はそれとは正反対に位置する見事な作品である。(スターレックも面白いよ!笑)

 アキ・カウリスマキといえばしばしば耳にするフィンランドの監督さんである。沢山の作品を撮っていると思うのだが、他では『マッチ工場の少女』を観たくらいだろうか。『マッチ工場~』は、そのパッケージに書かれた解説が妙にコメディっぽかったのでワクワクして観てみたら、不幸という言葉はこの少女の為にあるのではないかという程に不幸で悲惨な作品だった。特に監督のことは意識していなかった。なんだよこれ!と思ってしまったが、何かと尾を引く作品となってしまった。

 その後に監督のことを知るようになり、初めて意識して観たのが本作だ。

 チンピラに襲われ記憶を失った男が古びたいかつい港町で色んな人々と出会うだけの話しだが、なんとも引き付けられるものがある。
最初はザラついた映像にちょっと緊張感が走るけど、男が命からがら辿り着いた港町でコンテナに住む貧しい夫婦に助けられる辺りからジワジワといい雰囲気になってくる。まずはコンテナ夫婦の旦那が仕事から帰ると、幼い2人の子供らはバケツに入れたお湯を簡易シャワーに注ぎ、仕事疲れの父親を癒すのだ。その健気な画がとてもいい(引用①)。

 よそ者でもある記憶を失った男に、やたらと港町の人々が絡んでくる。
よそ者が入り込んだことを知るや駆け付け何かと金をせびる悪徳警官(引用②)。でも男が困っていることを知ると、空き家のコンテナを用意してくれる。家賃はせびるけど。何かとまとわり付くが憎めないヤツだ。
 電気業者は、でかいケーブルドラムを持ってきて、最寄の電柱から電気を引っ張ってくれる。男「礼には何を?」、電気業者「おれが死んだら情けを」(引用③)。
文無しの男はカフェに入ると無料のお湯をもらい、持参した使い古しのティーバッグを入れる。これを見ていた女店員が残り物だと食事を出してくれる。
なんともいかつく見える港町の人々なんだけど、なんだか温かい。

 極めつけが救世軍に勤める独身女性イルマの登場だ。男はスープ皿をもらう時にイルマに一目惚れし、その後に名前を聞き出したり、夜の帰り道のお供をしたりする。初めは無愛想だったイルマも徐々に心を許すようになり、そして女性らしさを取り戻す。デートにも応える。これがいかつい港町を背景にもの静かな男女として描いているのがなんともいえない。ハメは決して外さないのだ。見ていてイルマにはホントに幸せになって欲しいと思う(引用④)。

 クライマックスでは男の正体が判明するものの、それはマイナス要素となってしまう。港町で築き上げたものを失うことになるからだ。男は自宅に戻り、妻の前である決断をする。

 という感じで、非常に地味で飾り気のない作品なのだが、その分どいつもこいつも良い連中ばかりという、温かく味わい深い作品でありました。ラストも大体想像できるでしょう(笑。

 記憶を失った謎の男を演じるのはマルック・ペルトラ。邦画『かもめ食堂』で謎のコーヒー男を演じた人。『かもめ食堂』もフィンランドロケのホノボノ作品でした。
イルマを演じたカティ・オウティネンの特典映像を見たけど、実際はとてもにこやかでチャーミングな女性でありました。

 アキ・カウリスマキ監督作品は、また機会あれば他のも観てみようと思う。『マッチ工場の少女』については、本作以上に地味でいかつい町工場を背景にしてたと思うが、実は観るべきところを間違えたのかもしれない。観直してみたいものだ。

<追記
 後で知ったのだが、『マッチ工場の少女』のスーパー不幸少女もカティ・オウティネンが演じていたとのこと@@。少女がイルマになったのか。


①幼い子供らが注ぐお湯のシャワーで汗を流す父親。チョロチョロとしか出ないシャワーだけど、なんだか気持ちよさそうだ。乗っかってる錆びたタンクには気をつけよう。


②悪徳警官は暫く出張するからと凶暴な飼犬ハンニバルを男に無理矢理預ける。どうだ、ビビッたろ!?と凄むが、普通の大人しくて可愛い犬でした。仲良く就寝。悪徳警官は実は凄いマヌケとみた。


③(無断で)電気を引いてくれた電気業者のオッサン。お礼は何がいい?と聞く男に、「おれが死んだら情けを」と最強の名セリフを吐く。これは男なら死ぬまでに一度は言ってみたいセリフですね。


④コンテナハウスでディナーを共にするイルマと男。二人とも大人です。実にいい感じです。ハンニバルも気を利かせて外に出ていきました。

© SPUTNIK OY 2002
【出典】『過去のない男』/ユーロスペース

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2008年8月5日火曜日

ちょっとやってしまいました

前日の『インクレディブル・ハルク』の記事で、タイトルにハルクスマーッシュ!で世の中のバカどもを蹴散らせとか書いてしまったけど、よく見るとその左横のプロフィールで自分もバカであることを告白しているではないか。

これでは自分も非常に危険な立場に陥ってしまう。ヤバイヤバイ。
頭を良くするしかないのだ。
計算式だ。計算式を解こう・・・・・・。

1+1=田

ハーモ=カ

完璧。

記事これだけです。

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2008年8月4日月曜日

映画『インクレディブル・ハルク』 ・・・ハルクスマーッシュ!で世の中のバカどもを蹴散らして欲しいです

●原題:The Incredible Hulk
●ジャンル:アクション/ファンタジー/SF/スリラー
●上映時間:114min
●製作年:2008年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ルイ・レテリエ
◆出演:エドワード・ノートン、リブ・タイラー、ティム・ロス、ウィリアム・ハート、その他大勢

予告編ではハートをガッシリ鷲掴みされてしまったが、実際はどんな出来なのだろうか。初日にさっそく行ってみた。ファーストデーでもあったし(笑。


ブルースの恋人ベティ役をリブ・タイラーが演じます。横暴なタクシー運ちゃんに怒り爆発しブルースもタジタジに。

【ストーリー】
軍の人体実験によって体質に変貌をきたした科学者のブルースは、責任者ロス将軍の追手から逃れブラジルにひっそりと暮らしていた。心拍数が一定以上を超えると緑色の巨大生物に変身するブルースは、なんとか自分を抑えながら治療する為にアメリカに戻ってくる。しかし、そこではロス将軍率いる軍隊とブルースをライバルに思う傭兵の一人が待ち構えていた。元同僚の科学者ベティと共に行動に移るブルースだったが・・・・・・。

【感想と雑談】
とても迫力があって面白かった。

本作は前作と比べて、なるべくドラマ部分を切り詰めて、コミックならではの胸躍るヒーローハルクの活躍を存分に描いた感じだろうか。いきなりオープニングクレジットでハルク誕生の経緯を説明し、早々にブラジルのスラム街で苦悩しながら生活する主人公ブルースが描かれる。
ビックリしたのが俯瞰で映し出されるスラム街。あそこまで山一面にひしめき合うことができるものなのか。

南米の蒸し暑そうな環境の下で遂にブルースはハルクに変身するが、お約束のようにまだはっきりと姿は見せないものの、フォークリフトを軽々と投げたりしてその暴れっぷりは心のガッツポーズ級である。イジメっ子でもある下町のチンピラなんか全員ぶっ飛ばしちゃえ!だ。

ブルースはブラジルから逃れ再びアメリカはニューヨークへと戻ってくるが、そこでの軍隊との攻防でまたビックリしてしまった。
ハルクを捕らえる為にロス将軍が放った特殊車両(名前付いてたかな?)なのだが、あれって東宝の怪獣映画によく登場した超兵器なんじゃないのかな。これが放つ超音波(?)を浴びるハルクに、つい『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』のガイラの姿を思い出してしまった。ということは、あの兵器はメーサー殺獣光線車なのか。全然わからない方、すみません(笑;。

クライマックスでのハルクと傭兵エミルとの死闘はこれまた大迫力だった。
これらキャラクタの造形が人間の2~3倍程度のサイズというのが素晴らしい。そうすることで、我々はハルクらが街中で大暴れする様をリアルな視点で見ることができるからだ。巨大なモンスターがビルを根本から壊したり車を踏んづけたりする様より、小さめのモンスターがビルの一部を抉ったり車をひっくり返し真っ二つにする様の方が、とっても現実感があるんじゃないかと思う。変身後のエミルが最初の方で車と共に人間を数人散らすシーンはあまりの出来に笑ってしまった。

破壊活動に肉弾戦がやたらと潔い、とても夏に相応しい格闘アクション映画でありました。
最近立て続けに格闘アクションものを観てるなあ(笑。

<追記
評価付けるの止めました。感想述べる中でどうだったのかがわかれば良いと思いまして。とりあえず。

© 2008 Sony Pictures Digital Inc. All Rights Reserved.
【出典】『インクレディブル・ハルク』/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

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2008年8月2日土曜日

映画『ピカソ・トリガー サベージ・ビーチ』 ・・・第2弾 薄着の金髪美女とボディビルダーがハワイでバカンスな遭難

●原題:Savage Beach
●ジャンル:アクション/アドベンチャー
●上映時間:92min
●製作年:1989年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:アンディ・シダリス
◆出演:ドナ・スピアー、ホープ・マリー・カールトン、ロドリゴ・オブレゴン、アル・レオン、その他大勢
◎評価:★★★★★☆☆☆☆☆

 夏といえばバカンス映画。第2弾『ピカソトリガー サベージビーチ』なのだ。前回のデータを間違ってアップしたんじゃないのかと疑問の貴方。間違っておりません。原題は『Savage Beach』なのに配給会社がメインタイトルをピカソトリガーで統一するという紛らわしさ。でも気になるよ。

【ストーリー】
 常夏のハワイ。離れ小島まで医薬品をセスナで届けに行った連邦捜査官のドナとターリンは、帰路の途中でハリケーンに遭遇しある無人島に不時着する。なんとかサバイバルできる環境であったが、なんとそこは戦時中に旧日本軍が金塊を隠した場所でもあった。そんなことは知る由もないドナにターリンだが、一方ではある情報から金塊を探そうとするアメリカ海軍にそれを横取りしようとする犯罪組織が今まさに上陸しようとしていたのだ。ドナとターリンに危険が迫る・・・・・・。


ドナ(ドナ・スピアー)とターリン(ホープ・マリー・カールトン)。2人とも元プレイメイト。空がとってもハワイ。

【感想と雑談】
 相変わらずハワイでバカンスな作品である。そしておかしな作品でもある。

 本DVDシリーズは「本編スタート」をクリックすると、強制的に生前のエロ親父アンディ・シダリス監督が、お抱えセクスィー女優のジュリー・ストレインと共に作品の宣伝をする。

 シダリス 「今回のテーマは黄金。旧日本軍が隠した金塊を探すんだ。歴史も学べるんだよ。」
 ジュリー 「一石二鳥ね♪」

 ホントなのか。

 前作の第1弾『ピカソ・トリガー』は複数男女の捜査官が並行して活躍していたが、本作はドナとターリンの捜査官コンビが中心に活躍する。やや垢抜けて観易くなった感じだ。

 のっけからハワイで活躍する捜査官のドナとターリンが、港の倉庫を根城とする麻薬組織に殴りこみをかける。毎度の露出度の高い制服でキメまくりだ。捜査官バッヂを見せ「アンタらを逮捕するわ!」と凄むドナに敵がショットガンを向ける。180度向きを変え真っ直ぐ逃げていくドナに敵は発砲しない。ドナが物陰に隠れてから発砲する。なぜだ。

 倉庫内でドンパチやってる隙に、敵のボスはバンに乗って逃走。それを見たターリンはニヤリと笑い、手元のリモコンスイッチを押す。するとバンは木っ端微塵になり、敵はドリフのコントみたいになる。いつの間にか爆弾も仕掛ける捜査官なのだ(引用①)。事件解決の後はお祝いということで、他のメンバー含め全員トップレスのジャグジー三昧。

 ハリケーンに遭遇して無人島に不時着しても、決して悲観しない彼女達。それはいつも晴天だから。気分はいつでもバカンスなので遭難中という状況は伝わってこない。海辺に出れば二人して全裸になってはしゃぎまくる(引用②)。本シリーズの売り、無駄に溢れまくる裸なのだ。その他ボディビルダーなマッチョ野郎とのムフフなシーンも売りだが、とても暑苦しいので早送りしてもOKだと思う。

 冒頭でシダリス親父が説明したように、旧日本軍が絡む話しでもあるので、日本人もどきがわんさか出てくる。どいつもこいつも怪しい。戦時中に金塊と共に海に沈んだはずの軍人が、実は無人島で生き延びていたのだが、そのメイクが非常におかしい。もう何十年も経っているということでヨボヨボの老人を期待するのだが、適当メイクがスパークしていて老人というよりも何かの病気にかかってるただの若者にしか見えない。おかしなアクセントの日本語もお約束だ。

 それからアル・レオンが出ている。名前を聞いてわからない人も、あの顔を見れば何かしらの作品で目にしているのを思い出すはずだ。代表的な作品は・・・えーと・・・『ダイハード』? ビルの玄関を見張ってる最中にお菓子をくすね、屋上のドアを開けた途端にマクレーン刑事に撃ち殺されるテロリスト役。いつ見ても変わりないあの顔に髪型、髭。どんな映画でもこの人が出ると安心できる、そして得した気分になれる役者さんである(引用③)。本作では犯罪組織のボス級の役なのでよく喋る(笑)。

 クライマックスは無人島のブッシュでの銃撃戦に肉弾戦になるのだが、腰の高さしかないブッシュでお互いの存在になかなか気付かないという力任せの演出をしてたりする(引用④)。銃器類は段々と派手になっていくようだ。

 ラストは皆で乾杯のハッピーエンド。バカンスな映画はアンハッピーで終わってはいけないのだ(引用⑤)。

<アンディ・シダリス5大要素のおさらい>

 1.大柄で巨乳の金髪ギャル
 2.大柄でバズーカを持つボディビルダー
 3.爆発するヘリコプター
 4.爆発するジープ
 5.ハワイかラスベガスかダラスでのロケ

 水上飛行機の登場シーンが本作の売りだと思うけど、残念ながら爆発はしない。勿体ないからだろう。なので爆発するのは、バンと爆弾仕込みアタッシュケースとゴムボート。航空機の爆発はなかった。第3項はセスナが雷を受けて不時着するシーンに置き換わったのかもしれない。

 本作は観易くなってると先に書いたが、ストーリーは前作の方が捻りがあってよかったかな。本作は能天気度がアップして見た目洗練された感じ。アンディ・シダリス親父の5大要素の下では深く考えるのは無意味なんだけど(笑)。BGVに最適な作品ですね。

<追記>
 常にバカンスな晴天と書いてましたが、ハリケーンのことを忘れておりました。このシリーズでハリケーン発生はレアな出来事かもしれません。

 よろしければ、こちらもどうぞ(笑)。

第1弾:『ピカソ・トリガー 殺しのコードネーム』('88)
第3弾:『ピカソ・トリガー エネミー・ゴールド指令』('93)
第4弾:『ピカソ・トリガー ダラス・コネクション』('94)
第5弾:『ピカソ・トリガー デイ・オブ・ザ・ウォリアー』('96)
第6弾:『ピカソ・トリガー リーサル・エンジェルス』('98)


①ハワイの連邦捜査官を舐めてかかると痛い目に会うんだぞ。かなり火を噴いて爆発したバンだが、乗ってた連中は意外と平気。


②無人島に遭難したというのに全裸でバカンスモードのドナとターリン。どんな状況に陥ってもバカンスを忘れない映画である。それにしても、逆光で見えないじゃないか。


③出ました。右のお方がアル・レオンさんです。どこかで見たことあるでしょ?『リーサル・ウェポン』や『ブラックレイン』等、色んな作品で悪役メイン。本作ではコンピュータも操作するよ(笑)。


④忍び足のドナとターリン。晴天の下こんな場所で至近距離だというのに気付かない敵。この辺がシダリス親父の持ち味なのである。 たぶん。


⑤ラストの締めくくりは夕焼けをバックにした乾杯なのである。ホントに楽しそうな職場だ。この後、それぞれパートナー同士が順番に消えていき、誰もいなくなるとバッサリ画面が暗転する。


【オマケ】これは前作のラストシーン。人数に男女の配置も一緒の構図(笑)。

© MMII MALIBU BAY FILMS. ALL RIGHTS RESERVED.
【出典】『ピカソ・トリガー サベージ・ビーチ』/ワーナー・ホーム・ビデオ

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【出典】『ピカソ・トリガー 殺しのコードネーム』/ワーナー・ホーム・ビデオ

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