
●ジャンル:コメディ/犯罪
●上映時間:98min
●製作年:2011年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:セス・ゴードン
◆出演:ジェイソン・ベイトマン、チャーリー・デイ、ジェイソン・サダイキス、ケビン・スペイシー、ジェニファー・アニストン、コリン・ファレル、ドナルド・サザーランド、ジェイミー・フォックス、ヨアン・グリフィズ、その他大勢
割と最近の作品です。まだ新作扱いなのに調子こいて1週間レンタルにしたら、ここ最近払ったことのない料金となってしまいました。でも昔のレンタル出だしの頃はもっと高くて、1本が劇場鑑賞とほぼ同じ料金してましたよね。映画を観るのに気合のいる時代でした(笑)。
【ストーリー】
アメリカ。親友同士のニック、デイル、カートの3人は、ある共通の深刻な悩みを抱えていた。それは職場の上司から最悪のハラスメントを食らっていること。どうにも我慢ならなくなった3人は意気投合し、それぞれ上司の殺害を計画する。スラム街の黒人ギャングのアドアイスを受け、実行に移る3人であったが、事態は思いもよらない方向へと向かってしまう・・・。
【感想と雑談】
こういう作品は、モンスター上司役に誰を持ってくるかがポイントになりますね。このなかなかの布陣とくれば、期待も高まるというものです。
商社のパワハラ(職場の権力を利用した嫌がらせ)上司をケビン・スペイシー、歯科医のセクハラ(性的嫌がらせ)女上司をジェニファー・アニストン、町工場のバカハラ(バカの発想で嫌がらせ)上司をコリン・ファレル、それぞれが嬉々として嫌な上司を演じていて、やりすぎ具合がほぼファンタジーです。
ケビン・スペイシーは安心と信頼の極悪演技。ジェニファー・アニストンは初見の女優さんですが、卑猥な言動を繰り返す女上司はどちらかというと男の夢に通じる完成度。そして、コリン・ファレルの、なんだバカハラって(笑)。そんなハラスメントあったのかよ、と思ってしまいますが、ドラッグで頭パーになった演技&容姿を見れば納得です。彼は今までイケメン役者のイメージでしたが、本作ではそれが見事、木っ端微塵になってます。このイメチェンは最強。イカすぜファレル。
そんなハラスメント上司にやられまくり主人公の男3人を、ジェイソン・ベイトマン、チャーリー・デイ、ジェイソン・サダイキスが演じていますが、みな実に味わい深く心情を表現していて申し分ないです。中でも歯科助手役のチャーリー・デイが女上司から嫌がらせを受けるシーンが可哀想で羨ましいこと。
この3人の男が、こうもムカつきムラムラさせられる上司、いわば悪をいかにして懲らしめるのか、カタルシスへの期待が膨張しまくります。実際、職場に一人や二人、必ずいるんですよね、嫌なヤツってのが。重ね合わせること必至です。
頂点に達した3人は、このままでは未来はないと結論付け、上司を殺ることにします。しかし、チキンな3人なので、殺し屋のつもりが変態男を雇ったり、スラム街の黒人から殺人レクチャーを受けたらインチキだったりと、なかなか事が進まずコメディらしい笑いが続きます。この辺りで絡んでくる役者もなかなかのところで、ドタバタ具合に拍車がかかります。
また、自分の上司を殺ってしまうと従属関係から容疑をかけられるのは明白ということで、3人は互いの上司を殺ることでアリバイの確立も企てます。なるほどグッドアイデア。この後、その計画も脱線しまくって、とんでもない事態に発展するも、最終的には男3人が満足のいくクライマックを迎える・・・
という期待は空しく外れてしまうのでした。
たしかに男3人はあれで満足したかもしれませんが、上司3人の顛末はもうちょっと考えた方が良かったのでは。一部、伏線の回収を持って懲らしめるというオチはあるものの、上司全員に対するカタルシスは、あまり感じることはありませんでした。突然の「え?そうくるの?!」という展開にビックリして、その後は冷め気味になってしまった感じ。
総合的に、憎ったらしい上司を笑いと共に退治するというのが、コメディとしては重要だと思うのですが、残念ながら本作ではそれがちょっとズレてるというか、一線を越えてしまっている気がします。とことんファンタジーに近い上司のままでいいものを、途中から妙に現実的(リアル犯罪)にしちゃってる。ファンタジーのまま捻りの効いた展開がいいのですよ、こういう類は。
それぞれ上司の際立ちぶりが見事だっただけに、残念です。
imdbの評価を見ると意外に高得点。(2012/5/20時点:7.0/10)
欧米人ってこういう展開でも喜んじゃうのか。よっぽどハラスメント上司が憎いんだな(笑)。
余談ですが、ジェニファー・アニストンの髪の毛、本作ではブラウンですが、実際はブロンドなんですね。他の作品で見かけるブロンド姿(パケ写ですが)とは随分イメージが違って見えます。髪の毛だけでこんなに変わっちゃうんだ。それと、今年43歳なんだって。若いな。これはアリかもしれない(何が。
(こういう上司だったら正直ウェルカムです。)
(C) 2011 New Line Productions, Inc.
【出典】『モンスター上司』/ワーナー・ホーム・ビデオ