2011年2月27日日曜日

映画『ゾルタン星人』 ・・・Hot Chicks と 巨大パンチラしか記憶に残らない しょーもなさ大爆発

●原題:Dude, Where's My Car?
●ジャンル:コメディ/ミステリー/SF
●上映時間:83min
●製作年:2000年
●製作国:アメリカ
●言語:英語
●カラー:カラー
◆監督:ダニー・ライナー
◆出演:アシュトン・カッチャー、ショーン・ウィリアム・スコット、
クリスティ・スワンソン、ジェニファー・ガーナー、メアリー・リン・
ライスカブ、マリア・ソコロフ、ミツィー・マーチン、その他大勢

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 2月もそろそろ終わりなんですね。もう3月なんか。それにしても月日が流れるのが早いこと早いこと。いっそのこと花粉の季節すっ飛ばして6月くらいになってもいいんですがね(笑)。
 さて、今回はふざけた邦題ですが、肝心の中身は一体どうなってるんでしょうか。

【ストーリー】
 アメリカ。ある朝、親友同士の青年ジェシーとチェスターは何故か昨夜の記憶が無くなっていた。知人連中から少しずつ記憶を辿っていくが、彼らのアホな性格が手伝って状況はなかなか進展しない。そうこうしている内に宇宙ヲタクやマッチョ野郎、そしてホットな美女軍団が現れ、彼らが全宇宙の運命に関わっていることを告げる。しかしアホなジェシーとチェスターにそれが理解ができるはずもなく、事態はあらぬ方向へと向かっていく・・・。

 

【感想と雑談】
 ロックをBGMに、アシュトン・カッチャー演じるジェシーと、ショーン・ウィリアム・スコット演じるチェスターのアホ二人組が、全宇宙の危機に巻き込まれていきます。問題は彼らがそんな状況を一切理解しないまま話が進んでいくところですが、勿論コメディなので深刻さは微塵もないドタバタ劇です。

 初めの方、中華のドライブスルーではスピーカーが「それから?」を連呼し永遠に注文を促す力技なギャグが炸裂しますが、それに応えるイケメンなアシュトン・カッチャーのバカ演技にはちょっと違和感がありました。でも、共演のサル顔ショーン・ウィリアム・スコットのおかげで慣れることができました。そういえばチェスターがチンパンジーの特技を生かす伏線が出てくるのですが、これはショーンの為に用意された設定に違いありません(笑)。

 見所はお色気ドタバタなところでしょう。これに尽きます。正直、お色気がなかったらここで紹介することもなかったと思います。お色気なんです。アホで異性のことしか頭にないジェシーとチェスターの目の前には様々なお色気女性が現れます。


(We are hot chicks!!)

 バーに行けばポールダンサーズがお出迎え。全身に水を浴びてチェスターに全身アピール。素晴らしいです。ジェシーには単独の金髪グラマーが迫りますが、実は正体が○○○で、「盗んだ金を返せ!」とか迫ってきたりします。パンチの配置も忘れていません。

 それから突然、目の前に現れる謎の美女軍団。金髪率は低いですが、黒髪のボスが「We are hot chicks.(ホットでイイ女よ)」と名乗るだけあって、確かにホットな美人揃い(たぶん)。Chickには若い娘という意味もありますが、調べたらボス役の女優はあまり若くはありませんでした。でも美人なので問題はありません。美女軍団はジェシーとチェスターに、全宇宙に関わるある装置のことを切り出します。ここで本作がSFでもあることがわかります。

 他では、ある金髪女性がジェシーとチェスターに擦り寄ってきます。この金髪女性をクリスティ・スワンソンが演じてます。『デッドリーフレンド』('86)の人造女役(またかよ)で何かの象徴になってしまったのか、ファンタスティック系にはよく出演されてるみたいですね。そんなことより気になったのが、こんな顔してたっけ?でした。一応金髪グラマーではありますが、彼女を知らない方からすると、ちょっと厳ついな・・・だけで終わってしまうかも。そういえば、ジェニファー・ガーナーも何気に出てます。若くて可愛いよ。


(『マネキン2』('91)にも出ていたクリスティ・スワンソン。アシュトンが嬉しそう)

 宇宙ヲタク、マッチョ野郎、そして謎の美女軍団が集結するゲーセンでのクライマックス。全宇宙の崩壊を招くある装置のカウントダウンが始まりますが、突然これを巡って凄いことが起きます。なんと美女軍団が一人のセクシーな巨大美女に変身してしまうのです。素晴らしいです。この後ジェシーとチェスターをノッシノッシと追っかけますが、ここで巨大美女を下から仰いでしまったある親子の会話が入ります。

 息子 「父ちゃん、あれに乗りたい」
 父親 「私もだ息子よ、私もだ」

 そんな親子の上空を巨大なパンチラが通過していきます。夢のUpskirt(スカートを下から覗く)ですね。アホか。笑えるけど。

 さてさて、ジェシーにチェスター、そして全宇宙の運命はどうなってしまうのでしょうか。

 一応、消された記憶から真相を解明していくミステリー要素もありますが、SFお色気とドタバタ要素が強烈なので、これだけで十分楽しめる作品だと思います。アメリカンなアクの強さもあるので万人向けとは言えないかもしれませんが、Hot Chicksに敏感な方なら大丈夫だと思います(笑)。


(何気に合成が上手かったりします。この後、親子に天国が訪れます)

 久々に巨大美女のコラージュを作りたくなりました(爆)。

(C)2000 by Twentieth Century Fox Film Corporation.
【出典】『ゾルタン星人』/20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント

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2011年2月13日日曜日

映画『悪魔のはらわた』 ・・・あまり間近で見たくないモノが3Dで迫ってきます

●原題:Flesh for Frankenstein
●ジャンル:ドラマ/ホラー/SF
●上映時間:95min
●製作年:1973年
●製作国:アメリカ/イタリア/フランス
●言語:英語/フランス語
●カラー:カラー
◆監督:ポール・モリセイ
◆出演:ウド・キア、モニク・ヴァン・ボーレン、ジョー・ダレッサンドロ、アルノ・ジュエギング、スルジャン・ゼレノビク、ダリラ・ディ・ラッツァーロ、ニコレッタ・エルミ、マルコ・リオフレディ
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 とっくに2月です。気温的にはやや春めいてきてましたが、風邪やインフルエンザには引き続き注意したいものですね。あと花粉症。今年はヒドイ年になるんだとか。まだ本格的に始まってはいないのですが、今年もなるべく花粉は相手にしないようにします。

【ストーリー】
 ヨーロッパのどこか。フランケンシュタイン男爵は助手のオットーと共にある野望を抱いていた。それは完璧な男女の人造人間を交配させ新人類を誕生させることであった。残る人体パーツは男の頭部だけ。男爵は理想の男を探し当て、手際よく首を切断し頭部を入手する。しかし、その男はホモの男好きであった。そうとも知らない男爵はオットーと共にヘヴン状態に陥るが、元ホモ男の人造人間がまともな生理反応を示すはずがなく・・・。


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【感想と雑談】
 3D映画を観たのは博覧会で上映された特別なヤツくらいでしょうか。劇場鑑賞は未経験なんですが、なかなか観てみたいと思えません。何かアトラクション的な印象が強くて映画鑑賞には程遠いんじゃないか、なんて思えるんですよね。3D映画の歴史は結構古くて、よくテレビで放映されたのでは『ジョーズ3』('83)なんてのが思い出されます。ストーリーとは関係ない取って付けたような3D演出が、普通のテレビ画面では意味不明になっていて、なんか笑えました。今でもそうか。

 3Dブームですが、そんなに流行らせたいのなら過去の作品も持ち上げて欲しいものです。ということで今回は結構古いですが、エログロ極地の変態3D作品を紹介したいと思います。有名な作品ですけどね。しかし、何故これを3Dで上映しようと思ったか、当時の人(笑)。

 古典ゴシックホラーのフランケンシュタインに変態要素を加えた本作は、邦題にある”はらわた”の意味をまんま受け止めて問題無のグチャドロ風味。もう大変です。実際アンディ・ウォーホルが関わってるだの関わってないだのと話が錯綜しているようですが、どっちにしてもかなり前衛的な作品ともいえます。


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 フランケンシュタイン男爵は家族持ちなのですが、見ていくとどうも本人と妻の関係がおかしい。どうやら姉弟関係で近親相姦の仲だったのです。更に問題を抱えるこの夫婦、まず妻のカトリーナは大変な男好きで、イケメン農夫と毎晩の合体繰り返し。そして男爵は大変な内臓フェチ。こんな変態夫婦に前述のイケメン農夫が絡んでいくものだから、肝心の人造人間計画もドタバタコメディのように破綻していきます。

 鼻の立派なセルビア人が世界一とのたまう男爵は、助手のオットーと共に売春小屋の前で網を張ります。ちょうど小屋の中ではイケメン農夫が親友サーシャの為に女を紹介中。しかしサーシャは女には全く興味のないホモ男でありました。ピクリとも反応しません。そこに突然トカゲが出現したことで女どもは悲鳴の嵐。

 それを聞いたオットー 「殴ってますね!」
 男爵 「うむ、特殊プレイだな」

 外に飛び出した女二人を呼ぶサーシャ。

 それを見た男爵 「 3Pかよ!あの鼻を見ろ絶倫だぞおい!」
 オットー 「・・・(生唾)」

 こんな力いっぱいな勘違いによって話はおかしな方向に向かっていきます。

 男爵とオットーの巨大バサミによって首をチョンパされるサーシャ。この時のサーシャの首はもろダミーですが、クチや目がピクついたりと中々の出来。噴出す血の量も大したもので味わい深いです。3D演出として巨大バサミや首が不自然にこちら側に向けられます。


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 秘密の研究所では、完成済みの人造女の腹に手を突っ込み、内臓こねくり回す男爵。肝臓とか腎臓とか取り出してはヘヴン状態。思わず食っちゃうんじゃないかと心配になるほど。更に男爵は手を突っ込んだまま合体を開始。(@ω@;)な表情のオットーそっちのけで「ふぅ、生命を吹き込んだぜ」と堂々たる変態ぶり。演じる若きウド・キアの怪演ぶりは素晴らし過ぎます。

 やがて電流を流された人造男女は、男爵の命令通りに動くようになります。ここで人造女がごっつ美人であることに注目。演じるイタリア女優ダリラ・ディ・ラッツァーロの憂いを含んだ美しさにハートは鷲づかみです。ファンは多いと思います。

 こんな美人にキスをされても、ホモ男の首を持つ人造男は当然ながらピクリともしません。人造女に向かって「キスしろ!」→キスする様を凝視→人造男の股間を爆視・・・という三拍子パターンを繰り返す男爵とオットーの滑稽さ。笑いのポイントが訪れます。

 交配計画の頓挫がショックで堪らないところに、イケメン農夫がトドメの研究妨害を食らわせるものだから、遂に男爵とオットーは暴走し始めます。使用人女と人造女の腹を割いて内臓をまき散らしたオットーに男爵はブチ切れ、そんな男爵は槍を持った人造男に追いかけられ・・・。


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 このように変態度が全開で、男爵とオットーに気合が入るほどバカらしさも凄まじくなるのですが、古きヨーロッパの格調高い独特な空気に包まれていて、見応えは十分ある作品だと思います。悲しげな音楽も実にいいし。しかし、これを3Dで上映しようとよく思ったものです。リアルタイムでご覧になった方はビックリしたでしょうね。スプラッタ耐性のない70年代に血まみれの内臓がビローンと飛び出してくるんだから。

 という訳で、本作をぜひ3Dでリバイバル上映して欲しいと思います。これやるんなら観に行きますよ。できたらポスターなんかは当時のおどろおどろしいデザインで復刻希望(笑)。

 ところで、美人女優のダリラ・ディ・ラッツァーロなんですが、この直前にも『Frankenstein '80』('72)なんて作品にも出てたんですね。フランケン続きだったのか。今では相当の熟女のはずですが、美人のままなんでしょうね。絶対そう思いますね。間違いないですね。


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 ダリラ・ディ・ラッツァーロの公式サイトです。ちょっとでも興味があったら覗いて見てください。綺麗な写真が沢山あります。これであなたもヘヴン状態。
→ 【Dalila Di Lazzaro_officialwebsite】


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